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AI(人工知能)とVR(仮想現実)で起こりうる未来予想3つ

AIとVRのイメージ

最近はVR(仮想現実)が身近なものになりましたよね。以前は導入のためのコストが高く、ブームになったとしても一般化はしませんでしたが、今ではPlaystation VRなど、たくさんの人が手に取って体験できています。実は現在このVR(仮想現実)はAI(人工知能)と結びつくことで未来の生活を変えるといわれているのです。

なお、なぜこのように考えられているのかといえば、人間の認知の性質、VR(仮想現実)とAI(人工知能)の相性がよいという2点によります。

こちらを簡単に説明すると、前者が実際はデジタルなものを主観的なアナログのものとして認知している性質。また、後者がそんな主観的でアナログな認知ではみつけ出せないことをみつけ出せるという特徴があるから。

そのためこの2つが結びつくと、

人間自身では作り出せないものやより優れたものを生み出すことができるのです。

そして、この結果が将来の私たちの生活を変えるといわれています。

そこで今回は、この2つにより具体的にどんなことが将来に起こりえるのかを恋愛や建物の設計、VR(仮想現実)からAI(人工知能)が学ぶようになるという3点を皆さんにお伝えしていきます。

なぜVR(仮想現実)とAI(人工知能)が結びつくと未来を変えられるのか

AIとVRのイメージ

上でも簡単に説明したように、VR(仮想現実)とAI(人工知能)が結びつくと将来の私たちの生活を変えるといわれています。なお、なぜこうなるのかといえば、以下のような理由から。

  • 人間の認知の性質
  • VR(仮想現実)とAI(人工知能)の相性がよい

まず、前者について簡単に説明すると、人間は機械と同じようにデジタルに出来ているものです。

例えば、代表的な脳のニューロンはコンピューターのonとoffのような2つの状態で構成されています。そして、これによってさまざまな情報を処理していくのですが、実際には自分自身がデジタルな仕組みで認識しているとは感じられませんよね。

これは、脳が情報を認知する際にはコンピューターのようなデジタルな世界ではなく、主観的なアナログな世界として認識しているから。

みなさんyoutubeやテレビなどで動画を目にすることがありますよね。これらは実際には1秒間に60枚ほどの画像を脳が錯覚することで、動画と認識しているのはご存知でしょうか。
また、病気などによって目の視野に異常が出ると、脳はみえていないところを自動的にみえているものと補完することが起こります。
この他にも、ものの形を触って確認した際には人間はとがっている、冷たいなどアナログに感じます。
しかし、実際には手の平のたくさんの小さな細胞が検知することでそれを読み取っています。これらは全て実際にはデジタルなものをアナログなものとして受け取っているために、私たち自身としてはそう感じるものなのです。

つまり、人間の認知の性質はデジタルなものをアナログな主観的なものとして認知する、このような性質があるということ。

次に、前者を踏まえた上で後者のVR(仮想現実)とAI(人工知能)の相性について説明していきます。

当然ご存知かと思いますが、VR(仮想現実)はその名の通り仮想のものです。

しかし、実際に体験してみるとないはずのものがあるように感じられますよね。これは脳が騙されているためにそう感じるのですが、これってなにかに似ていないでしょうか。

おわかりのように、これは人間の認知の性質と実は同じなんです。もちろん、現実と仮想現実という違いはありますが、認知的にはどちらも主観的なアナログなものと認識しています。人によってはVR(仮想現実)に拒否感を持っている人もいるかもしれませんが、こう聞くと意外ですよね。

一方で、AI(人工知能)は逆に人間がアナログのものと認識する際に、見逃してしまうものをみつけ出してくれます。例えば、画像認識で猫の画像をみつけ出す場合。

人間は主観的にこれは猫と判断しますが、AI(人工知能)はさまざまなビッグデータから学習することで人間がみつけ出せない特徴をみつけ、それによって画像を認識しています。そのため、人間よりも精度の高い画像認識ができるのでしょう。

これは、人間がアナログな認識をしているのに対して、AI(人工知能)はデジタルな認識をしているため可能となっているものであり、

結果として私たち人間が認識できないものを認識できるようになるため、認知機能を拡張しているといってよいでしょう。
そしてこれらをまとめると、VR(仮想現実)とAI(人工知能)の組み合わせを行うと、人間と同様にアナログで主観的な認知を行いながら、認知機能を拡張できるので高次の認知機能を生むことができるということ。そのため、VR(仮想現実)とAI(人工知能)が結びつくと未来を変えるといわれています。

それでは、次にこのVR(仮想現実)とAI(人工知能)の結びつきが何を生んでいくのかお伝えしていきましょう。

恋愛対象が人から機械に変わる

AIと恋愛のイメージ

おわかりのように私たちの生活の中にはすでにAI(人工知能)によるチャットボットが一般化しつつあります。

こちらに関してはiPhoneのSiriやAmazonのAlexaなどをみればわかるでしょう。

もちろん、コミュニケーション能力が人間レベル同等であるのかといえば、多少劣ることもありますが、昔に比べて大きく進歩していますよね。

また、一方でCGの技術も現在は進んでおり、

例えばハリウッド映画などでは現実の人と間違うようなクオリティのものであったり、ゲームでもグラフィックが格段に向上。

これによって、リアルと感じられるでしょう。

そのため、VR(仮想現実)とAI(人工知能)の結びつきとこれらの点を考えていくと、もしかすると未来では恋愛対象が人から機械に変わるかもしれません。なお、なぜそう考えるのかといえば以下のような理由からです。

  1. 進歩したAI(人工知能)であれば人間のような会話や思考が可能である
  2. 発展したVR(仮想現実)によって現実にいるかのように感じられる
  3. 以上の2点から不気味の谷を克服するから
まず、1に関しては、現在のチャットボットなどのAI(人工知能)は機械的な対応をすることもありますが、これが人間のような対応が可能になれば本物の人と同じように会話をすることができます。
次に、2の現在よりも発展したVR(仮想現実)であれば、本当にそこにいるかのような体験が可能になるでしょう。
そして、これらの2点によって確実に「不気味の谷」を克服できるので、恋愛対象が人から機械に変わるかもしれません。

なお、わからない人のために説明すると「不気味の谷」とは機械を人間に似せていった場合、ちょっとした違和感から不気味さなどを感じてしまう現象のこと。最近では3DCG女子高生のSayaが、隣にコスプレをしたモデルの人の写真と比べてもわからないぐらいリアルであるために、不気味の谷を克服したといわれています。

もしかするとVR(仮想現実)とAI(人工知能)が結びついた未来では、Sayaよりも魅力的な異性が登場しているかもしれません。そうなればきっと人と機械が付き合うことが当たり前になるのではないでしょうか。

AIを使ったVRで建物を設計することが当たり前に

VRでの建築イメージ

ところで、現在、家や建物はCADなどを使って設計をしていますよね。しかし、VR(仮想現実)とAI(人工知能)の結びつきはこの常識を変えて、AI(人工知能)を使ったVR(仮想現実)で建物を設計することが当たり前になるのかもしれません。

実はこちらに関しては、DVERSEという会社がVR(仮想現実)とAI(人工知能)を結び付けて、NTT東日本と共同で実際に以下のような実証実験を行っています。

  • 音声でデザインの確認などが行えるのか
  • 工事での損傷個所を予測して可視化
まず、前者は音声の指示でVR(仮想現実)内のもののデザインを確認したり、修正することが行われます。

こちらは実験段階であるので実現はまだですが、上手くいけばイメージをしやすく設計することができるでしょう。

そして、後者は実際に工事を行っていく中で発生する、もしくは予想される損傷個所を可視化できます。

こちらは工事の工程を考える際などに利用できるもので、実現できれば工程の効率化を図れるでしょう。あくまでこれらは実験段階のものではありますが、将来実現すればより具体的なイメージで設計が行え、時間やコストの削減が可能になります。

このようにVR(仮想現実)とAI(人工知能)の結びつきによってこれらのメリットが生まれ、それにより素晴らしい建築物が未来でたくさんあると考えるとワクワクしますよね。これらの技術が実現することに期待しましょう。

ビッグデータからでなくVRからAIが学ぶようになる

VRでのビックデータのイメージ

VR(仮想現実)とAI(人工知能)が結びつくことは、新しいサービスなどを生むだけでなく、AI(人工知能)にもプラスに働きます。それが何のことなのかといえば、VR(仮想現実)とAI(人工知能)が結びつくとビッグデータからでなく、VR(仮想現実)からAI(人工知能)が学ぶようになるということ。

よくニュースで耳にしますが、AI(人工知能)分野においては中国は進んでいます。これは人口が多いという点と、街1つを実験場にしてしまえる政治的な特徴によって、ビッグデータを入手しやすいことによるもの。そのため、自動運転などの技術でリードすることができています。

したがって、この例をみればわかるようにAI(人工知能)にとってはビッグデータは学習するために必要なものです。

しかし、人口が少ないなどの理由でこれが手に入らなかったり、ビッグデータを教師データ(事前に与えられたデータをガイドにして、学習をおこなえるようにしたデータ)に加工することが障害になる場合にはどうすれば良いのでしょうか。

実は、これらの問題はVR(仮想現実)とAI(人工知能)が結びつくことで解決が可能なんです。

具体的には、

VR(仮想現実)の画像作成の技術を使い、カメラアングルや背景の異なるデータを作成。そしてこれを教師データとして用いようというもの。

これならVR(仮想現実)技術が高まるほどにAI(人工知能)技術も高められます。実際こちらに関しては実験を行った結果、かなり高い成果を上げられました。

また、AI(人工知能)はラベル付けを行わずに学習する方法で学ばせることもありますが、これについてもVR(仮想現実)空間でAI(人工知能)に学習をさせることで、例の中国のように街1つを実験場にするのと同じような効果を上げられるでしょう。

このように、VR(仮想現実)とAI(人工知能)が結びつきによって、VR(仮想現実)からAI(人工知能)が学ぶようなります。

こちらが実現すれば、日本でも中国やアメリカに負けないようなAI(人工知能)技術を育てられるのではないでしょうか。

 

AIとVRの未来のイメージ

以上、AIとVRの起こりうる未来予想をお話しました。それでは、最後にまとめとしてVR(仮想現実)とAI(人工知能)が結びつきについて総括していきましょう。

今回説明したようにVR(仮想現実)とAI(人工知能)は相性がよいです。そして、たくさんの企業がこれらを結び付けて、新しい技術やサービスを生み出そうとしています。

今回は3つの例しか紹介できませんでしたが、まだまだたくさん生み出されようとしているものがありますので、興味を持っていただけたら一度ネットなどで調べてみてください。

そしてもしも現在開発を行っている企業に興味があるのであれば、そちらの企業に就職したりするなどできる範囲で協力してみるのはどうでしょうか。そうすればあなたもVR(仮想現実)とAI(人工知能)が結びつくことで作り出される、新しい未来を共に作っていけます。

今後もAI(人工知能)とVRの結びつきでどのようなことが起こっていくのか注目していきましょう。

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