感染症リスクの影響により、非接触志向が急速に広まりましたよね。今までならカウンター越しや直接体に触れていたサービスでも、非対面やリモートスタイルが続々と登場しています。その一つに、カウンセリングがあります。
非接触のカウンセリングとは、ビデオ会議やチャット(メールや電話の場合も)を使ってユーザーがカウンセラーに直接相談をしたりアドバイスを受けるサービスです。普通なら言い出しにくいことでも、非接触のカウンセリングなら他者の目が気にならず、誰にも聞かれないため、本音が言えたり、デリケートな悩みも相談しやすいのが特徴です。そして何より、スマホさえあれば場所も時間も自由に選べる手軽さが人気。そのため、非接触のカウンセリングサービスの内容は、メンタルや体の不調、仕事、子育ての悩み、さらには美容やダイエット、受験勉強など、実に多彩です。
この記事では、非接触のカウンセリングサービスについて詳しく解説するので、誰にも言えない悩みや身の周りの困りごとを解決させるチャンスができるに違いありません。
そこで今回は、非接触のカウンセリングサービスについてお伝えします。
非接触のカウンセリングサービスとは
非接触のカウンセリングとは、Zoomなどのビデオ会議やチャット機能を使って、スマホやタブレット、パソコンの画面を通して主にオンラインでカウンセリングを受けられるサービスです。具体的には、臨床心理士や医師による心や体の相談、子育ての悩み、プロの美容部員によるメイクやコスメグッズ・機器の使い方指導、ジムトレーナーによるトレーニング指導やダイエット相談、さらに受験やプログラミング、栄養指導、整理収納など、多岐に渡ります。カウンセリングでは、限られた時間内で1回だけというタイプもあれば、複数回のコースメニュー、月額のサブスクリプション制など、さまざまなシステムがあります。
さらに、カウンセラーによって悩みへのアプローチ法も違えば、指導方針もまちまちのため、ユーザーとの相性も異なります。もし互いの相性が良くなければ、せっかくカウンセリングを受けても良い結果に結びつきません。そこで、ユーザー側からカウンセラーを選べるシステムもあり、なかにはカウンセラーの人気ランキングが画面表示されているケースもあります。
今、非接触のカウンセリングサービスが求められている理由
続いては、今、なぜ非接触カウンセリングサービスが求められているのか、について解説しましょう。
具体的には、
- 感染対策のため
- デジタル需要が増加しているため
- 通院を避けるため
- 時間を有効利用するため
- 没入感や独占気分を味わうため
の5つです。一つずつ詳しく見ていきましょう。
感染対策のため
最近では急激な感染症の拡大により、リモートへの需要が一気に高まりました。非接触のカウンセリングもその一つです。公共交通機関を使って、繁華街や商業施設、駅ビルなどの実店舗やクリニックに出かけることに抵抗を感じる人たちも、非接触のカウンセリングなら安心してサービスを受けられます。
デジタル需要が増加しているため
スマホの普及にともない、あらゆるサービスをデジタルを使って処理する人が増加していますよね。従来なら、直接電話をして資料を取り寄せ、実店舗に足を運んでサービスを受けていたのが、スマホ一つで事前に必要な情報を入手、登録をしてそのままネット注文したりオンラインサービスを活用することが日常化しています。よって、どうせ同じサービスならオンラインで済ませたい、というデジタル需要に呼応して非接触のカウンセリングサービスも需要が拡大しています。
通院を避けるため
心の悩みを相談したくても、精神科に通院するのは人目が気になりハードルが高いですよね。というのも知り合いに見つかってあらぬ噂をたてられたり、怪しまれるのが怖かったり、変と思われたくない、などさまざまな思惑が邪魔をするからです。
しかし、非接触のカウンセリングサービスなら、その心配がありません。自宅からなら誰にも見られることなく、会話も聞かれずに済むため、本音で相談したり、心の底にある苦しい思いを吐き出すことも可能です。その安心感にひかれて非接触のカウンセリングサービスを求める人が増えています。
時間を有効活用するため
仕事や子育て、介護などで平日も休日も忙しく過ごしている人は、カウンセリングを受けたくてもなかなか思うように時間がとれません。しかし、非接触のカウンセリングサービスなら、隙間時間を使って自由に利用できます。24時間体制で対応しているサービスもあるので、夜中でも相談可能です。
ときに心の悩みは待ったなしですよね。その瞬間にとにかく楽になりたい、誰かに聞いてほしい、という強烈な欲求にさいなまれることがあります。朝まで待てないし、病院に行く時間も勇気もない場合もあるでしょう。そんな時に非接触のカウンセリングが、とても役立ちます。
没入感や独占気分を味わうため
非接触のカウンセリングサービスは、画面を通して(あるいはチャットやメール、電話で)信頼のおけるカウンセラーと一対一の世界に浸れます。好きなことを好きなだけ質問でき、自分だけを見てもらえるので、独占欲も満たされます。また、誰にも邪魔されずに自分の悩みや課題と向き合える際の没入感は、とても貴重で他では得られない心地よさがあり、クセになる人も多いのだとか。自分の苦しみや弱点、夢や希望を理解して協力してくれる相手がいるというのは、大きな強みになりますよね。
続いては、最新の非接触のカウンセリングサービスを紹介しましょう。
最新の非接触のカウンセリングサービス:「うららか相談室」でメンタルケア
「うららか相談室」は、自分の性格、メンタルヘルス、健康、育児、仕事、嫁姑問題、介護、結婚、就活、さらに愚痴聞きまで、細かな分野ごとにさまざまな相談ができる非接触のオンラインカウンセリングサービスです。カウンセラーは、臨床心理士や社会福祉士、精神保健福祉士(精神科ンソーシャルワーカー)など、経験豊富で厳選されたプロばかり。専門的見地と実効性のある理論に基づいた的確なアドバイスが受けられます。その人に合わせて具体的な目標を設定し、何から変えていけば現状から抜け出せるかを日常目線で段階的に教えてくれるので、大変心強いでしょう。
会員登録はニックネームとメールアドレスだけなので、とても手軽ですよね。専用サイトからカウンセラーと希望日時を選択して予約申し込みをし、あとは予約日時にカウンセリングを受けるという流れです。ほかにもカウンセラーの専門分野に特化したオリジナルのカウンセリングがあり、テーマやカウンセラーの顔ぶれから希望するプログラムがあれば受けられます。
ただひたすら愚痴を聞いてくれる、というのも魅力ですが、相談内容がある程度絞られていて、プロの指導のもと期間を決めて確実に解決したい、という方におすすめです。
最新の非接触のカウンセリングサービス:「TRUE BODYMAKERS」でオンラインパーソナルトレーニング
「TRUE BODYMAKERS」は、Zoomを使って自宅や出張先など好きな場所でパーソナルトレーニングができる非接触のカウンセリングサービスです。35分間をベースに1・4・8・12・24回コースから選択できます。
決して一方的なカウンセリングではなく、悩み相談のような形で気になっているポイントや解決したい課題などにじっくり耳を傾けてくれます。例えば「お腹の脂肪を減らしたい」「体幹を鍛えたい」など、特に最初のうちは時間の大半を使って本人の思いや要望を余すところなく聞き取ることもあるのだとか。そのうえで、専用器具がなくてもできるトレーニングメニューを提案し、実績に裏付けられた的確なアドバイスをしてくれるので、深い納得感が得られるでしょう。自分だけに指導してくれる特別感がモチベーションアップにもつながります。
テレワークや巣ごもりで運動不足になったり、体重増加が気になる人やジムに通いたくても時間がないとか、遠方で通えない、など時間や地理的制約がある人にうってつけです。出張先や海外からでもスマホやタブレット、適度なスペースさえあれば利用できるので、大変便利でしょう。
最新の非接触のカウンセリングサービス:「ドクターシーラボ」のオンラインカウンセリングで肌のお悩み相談
「ドクターシーラボ」では、Zoomを使って肌の悩みやスキンケアの方法などを非接触でカウンセリングしています。15分と30分の2コースがあり、「肌の悩み・スキケア相談」「商品説明・使い方」「スキンケアの見直し」「美顔器レッスン」「季節のスキンケアレッスン」の5項目から選択可能。
「最近、肌の調子が悪い気がする」「美容液を使う順番がかわらない」「肌悩みにあった商品を紹介してほしい」といった具体的な悩みに専属の美容専門家が画面越しに応えます。従来なら実店舗に出向いて、直接指導を受けていたようなカウンセリングが、非接触で受けれるので、育児や仕事、介護などで思うように時間が取れない人にはピッタリでしょう。専用サイトから、お客様情報を入力してカウンセリングメニューと予約時間を選択すれば申し込み完了です。もちろんいつでもキャンセル可能なため、手軽に利用できます。
その他最新の非接触のカウンセリングサービス
ここからは、さらにその他の最新の非接触カウンセリングサービスについて紹介しましょう。
「TimeReP」でアバターを使って非接触カウンセリング
株式会社UsideU(東京都中央区)の「TimeReP」は、アバターを使って非接触のカウンセリングができるプラットフォームです。実店舗内に設けたサイネージ画面やタブレットにアバターに扮したカウンセラーが映ります。カウンセラー本人は、別の場所から店舗内を見まわし、タイミングを見計らって客に声をかけたり、問い合わせに応えたりします。
すでに東急ハンズや三井不動産の商業施設、阿波銀行などで非接触のカウンセリングや商品説明などに実用化されており、今後は非接触の心理相談にまでサービス展開していく予定です。
資生堂の「ビューティー・アライブ・サーキュレーションチェック」で肌の内部まで測定してカウンセリング
大手化粧品会社資生堂は、主力の高級化粧品ブランド「SHISEIDO」で、肌の内部まで非接触で測定できる店頭機器「ビューティー・アライブ・サーキュレーションチェック」を導入しました。国内は、百貨店などや約50の店舗で利用でき、クライアントの顔を撮影すると、わずか数十秒で肌の内部の状態まで解析して画面表示、測定結果はQRコードで本人が取得できます。
美容部員はクライアントの年齢など、最低限の情報を入力するだけで非接触。特殊なカメラ撮影により、「ハリ・弾力」「透明感」「なめらかさ」の3要素からカウンセリングのうえ、おすすめのコスメ商品がレコメンドされます。そのレベルは、従来の肌の色合いを診断する非接触機器と比べて、はるかに高精度なため、クライアントへの訴求力が高いのだとか。もちろん必要に応じて美容部員がカウンセリングをフォローしたり、商品説明を行うので、クライアントはニーズに合わせた使い方ができるでしょう。
非接触のカウンセリングサービスの今後
今後、世の中がニューノーマル(新常態)に向かっていく中で、非接触のカウンセリングサービスの需要はますます高まるでしょう。人が生きている限り、感染症リスクから逃れることはできません。しかも新型コロナウィルスの世界的流行により、感染症の怖さを強烈に味わった以上、そう簡単に他人同士が密に接触する世の中に戻ることはないでしょう。
とくに今までなら対面でしかできないと思い込んでいたことの多くが、リモートでも可能と判明してくると、非接触のカウンセリングサービスの導入がさまざまな業界に広がる可能性があります。
例えば、日本は欧米に比べて精神科や心療内科の受診率が低いといわれますが、決して心を病む人の数が少ないわけではありません。むしろ引きこもりや不登校という形で表に出にくいだけで、その潜在人口はかなりの数にのぼります。しかし、病院に行かずとも非接触でカウンセリングを受けられるとなれば、そこにいちるの望みをかける人たちも多いでしょう。
さて今回は、非接触のカウンセリングサービスが求められている理由や最新のサービス、また、今後についてお伝えしました。
非接触のカウンセリングとは、Zoomなどのビデオ会議やチャットを使い、スマホやタブレットの画面を通して主にオンラインでカウンセリングを受けられるサービスです。心理相談や美容相談、ボディメイクやダイエット、さらには受験指導や整理収納など、その内容は多岐に渡ります。
今、非接触のカウンセリングサービスが求められている主な理由は、「感染対策のため」「デジタル需要が増加しているため」「通院を避けるため」「時間を有効利用するため」「没入感や独占気分を味わうため」の5つです。
最新の非接触のカウンセリングサービスには、「うららか相談室」のように、時間やカウンセラーを自由に選べるリモートのカウンセリングや「TRUE BODYMAKERS」のような遠隔のパーソナルトレーニング、また、「ドクターシーラボ」のような実践付きのメイクやスキンケアのカウンセリングがあります。
他にもアバターを活用した株式会社UsideUの「TimeReP」やクライアントが自分で操作して肌診断を受けられるSHISEIDOの「ビューティー・アライブ・サーキュレーションチェック」など、より先進的な非接触のカウンセリングサービスが続々と登場しています。
従来なら対面でしかできなかったことの多くが、リモートでも可能と判明していくなか、今後ますます非接触のカウンセリングサービスは広まっていくでしょう。しかもオンライン慣れする人が増えていけば、メンタルヘルスや金融、不動産仲介、アパレルなどで潜在需要を掘り起こし、さまざまな業界が変革する原動力になるに違いありません。その動きをしっかりと注視しましょう。
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