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【2020年版】業種別でみるディープラーニングの活用事例まとめ

【2020年版】業種別でみるディープラーニングの活用事例まとめ

ディープラーニングはAI(人工知能)を支える技術で、あまり目立たない印象を持つ人が多いですよね。しかし現在ディープラーニングの発展はすさまじく、さまざまな業種で活用されており、私たちの生活を豊かにしています。そのようなディープラーニングの活用事例を業種別に押さえておくことは、技術革新の目覚ましい現代社会を生き抜いていくために重要なことのひとつです。また、単純にディープラーニングの活用事例を知ることは勉強になるだけでなく、大変興味深く、知的好奇心を満たしてくれるかもしれません。

とはいえ、ディープラーニングの活用事例を一から集めて勉強していくのはとても労力のいることであり、日々の仕事や家事、学業で忙しいビジネスパーソンや主婦(主夫)、学生にはなかなかできることではありません。そこで今回はディープラーニングの活用事例を業種別にまとめ、お伝えしましょう。

まずは、そもそもディープラーニングとは何か、についての解説です。

ディープラーニングとは何か

ディープラーニングのイメージディープラーニングとは、人間が日常的に自然とおこなうような動作や判断をコンピュータに学習させる手法のひとつです。ディープラーニングは、AppleのSiriのようなAIアシスタント(音声によるデバイスの操作などを可能とするシステム)で使われる音声認識や、スマホのロックの顔認証で使われる画像認識などを可能にしています。

ディープラーニングのもっとも大きな技術的特徴としては、人間が特徴を定義せずとも、学習データから特徴を自ら抽出できる点があります。例えば、赤リンゴと青リンゴを判別するシステムを開発するために、従来では色情報を特徴として定義しなければなりませんでした。しかし、ディープラーニングが登場したことで、学習データからコンピュータ自らデータの特徴を捉えることが可能となり、そのおかげで複雑な特徴も抽出することが可能となりました。

このように時代の最先端を走るディープラーニングですが、その活用事例にはどのようなものがあるのか気になりますよね。まずは自動車業でのディープラーニングの活用事例を解説します。

自動車業でのディープラーニングの活用事例

自動車のイメージ

自動車やその周辺機器は最新技術の塊といっても過言ではなく、これまでカーナビやアラウンドビューモニターをはじめとしたパーキングアシストシステムなど、さまざまな技術革新が見られました。ここにディープラーニングが参入したことで、例えばドライバーの安全を管理するシステムの開発など、新たな技術開発が進んでいます。

Nauto Japan合同会社では、脇見運転をAI(人工知能)にて検出・警告する法人向けのドライブレコーダー「ナウト」を開発していて、ディープラーニングによる画像認識の技術としてここにあおり運転を検知し、ドライバーに警告するような機能を新たに追加しました。

近年、日本ではあおり運転に関する痛ましい事件が相次ぎ、法改正にまで至っていますよね。法的・社会的解決だけでなく技術的にあおり運転を解決しようという試みは社会貢献性が高く、運送業やタクシー業など、多数のドライバーを抱える企業にとって「ナウト」は必ず搭載すべきものになるかもしれません。

次に、誰でもいつお世話になるかわからない医療の分野でのディープラーニングの活用事例について解説します。

医療でのディープラーニングの活用事例

医療のイメージ医療の現場においてディープラーニングが活躍してきた主な例は、画像認識です。これはどういうことかというと、画像認識によって大量のX線画像や超音波画像などのデータから学習し病気の変化病変の識別を可能にするといった判断ができるようになりました。今回オリンパス株式会社から発表された内視鏡画像診断支援ソフトウェア「EndoBRAIN-EYE(エンドブレインアイ)」もこれまでのディープラーニングの主な活用事例と同様に、画像認識の技術を活用していました。

EndoBRAIN-EYEは大腸の内視鏡画像を解析して内視鏡検査中に病変が映っているかを推測し、医師の診断の補助として活躍しています。内視鏡での病変検出用AI(人工知能)としては国内で初めて薬事法承認を得たという最先端の製品となるとのこと。(発売は2020年5月下旬)

これからも医療分野でのディープラーニングの活用事例が増えてくれると、私たちはより健康で長寿命になれ、そんな未来が楽しみですよね。次に、介護におけるディープラーニングの活用事例を解説します。

介護でのディープラーニングの活用事例

介護のイメージ介護の現場におけるディープラーニングの活用事例は、新たなサービス提供というよりも、介護スタッフの負担軽減の方向に働いています。例えば、ソフトバンクロボティクス株式会社のAI(人工知能)搭載ロボットPepperの介護パックです。これは介護スタッフの代わりに介護施設利用者にあいさつや案内、レクリエーションをするというもので、介護スタッフ側でPepperのスケジュールを決めることもでき、介護スタッフの負担軽減へとつながるでしょう。

最新のディープラーニング応用例として、介護スタッフの負担が大きい着衣介護を手伝う着衣介助ロボットが九州工業大学で開発・改良されて、早期の実用化を目指しています。これは衣服の着脱の動作や途中で人が動いてしまった場合の対応動作などを覚えこませることで、再度同じことが起こったとしても上手に対応できるとのこと。他にも、衣服の寸法や特徴なども記憶させているため、スムーズな着脱が可能です。

高齢化社会の進む日本ではディープラーニングの介護への活用事例がますます増えるでしょう。続いて、製造業におけるディープラーニングの活用事例を紹介します。

製造業でのディープラーニングの活用事例

品質チェックのイメージ製造業でもディープラーニングの活用は見られ、例えば工場では生産された製品における不良品の検知をするシステムの開発があります。株式会社ブレインパッドキユーピー株式会社に対してディープラーニングを用いた食品製造の過程における異物混入や不良品の発見精度を高める支援をおこないました。

この取り組みで開発した不良品ではなく良品を検出する良品学習型の食品原料検査装置は世界初で、2020年に第2回日本オープンイノベーション大賞農林水産大臣賞を受賞しました。

製造業はコストや検査品質がAI(人工知能)やディープラーニングで劇的に改善できる好例であり、これからも使われるでしょう。次に紹介するのは農業です。

農業でのディープラーニングの活用事例

農業のイメージ
私たちの食卓を一身に背負っている農業ですが、日本の農業はいくつか課題を抱えており、そのひとつが人手不足になります。農家になる人が少ないこと、高齢化が進んでいることなどから農業の業界では慢性的な人手不足が起こっていることはみなさんも感じているかもしれません。そのためディープラーニングの活用事例としても、いかに人的リソースの少なさを補うか、今ある人手をいかに有効に活用するかに向けられています。

例えば株式会社スマートロボティクスでは、ディープラーニングを活用してミニトマトの自動収穫のできる自動走行型アームロボットの開発をしており、その収穫の速さはなんと15秒。この素早さには驚きですよね。さらにこのロボットはミニトマトのハウス内を自走しながら、ヘタが取れないように収穫し、かごに詰めることができるロボットで、ディープラーニングの画像認識技術によって、トマトの認識やサイズ判別、収穫判断などがおこなわれます。

最後に、ディープラーニングが今後どのような展開を見せてくるのか解説します。

ディープラーニングの今後とは

未来のイメージこれまで紹介してきたように、ディープラーニングやディープラーニングに関する技術や製品があらゆる業界で非常に大活躍しているのは間違いありません。このようなディープラーニングを活用して小さなことから大きなことまで、さまざまなことに取り組んでみようという流れは今後も続くと考えられ、ディープラーニングの活用事例はますます増えてくるでしょう。

また、ディープラーニング自体がさらに発展することでできることが増えた結果、活躍の場を広げていく、という可能性も考えられます。

まとめさて、今回はディープラーニングの活用事例を業種別にまとめてお伝えしました。ディープラーニングとはコンピュータの学習方法のひとつで、従来よりも人間の手を煩わすことなく、コンピュータ自らが学習できるため、学習データからより複雑な特徴の抽出が可能となり、高度な解析ができるようになりました。

今回紹介したディープラーニングの活用事例をまとめると次の通りです。

  • 自動車業:煽り運転を検知するドライブレコーダー
  • 医療:内視鏡画像による診断を支援するソフトウェア
  • 介護:介護スタッフの負担の大きい着衣介護を支援するロボット
  • 製造業:不良品ではなく良品を検知する良品学習型の食品原料検査装置
  • 農業:ミニトマトを15秒で自動収穫するアームロボット

ディープラーニングを活用していない分野があったり、ディープラーニング自体が伸びしろのある技術だったりするので、これからもディープラーニングの活用事例は増えると予想されます。ディープラーニングのこれからの動向を注視し、より豊かな生活を待ち望みましょう。

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