AI(人工知能)をつくる上で最も多く使用されているのが、Pythonと呼ばれるプログラミング言語です。Pythonを勉強していると、ライブラリという言葉を一度は聞いたことがありますよね。ライブラリなんて聞いたことがないという人も、Pythonを学ぶ上ではいずれライブラリについて理解する必要性が必ずでてきます。
実際、Pythonには様々なライブラリが用意されており、それらを組み合わせることで、誰でも簡単にAI(人工知能)を作ることができます。よって、AI(人工知能)をつくるために、「ライブラリとは何か」「Pythonにはどのようなライブラリがあるのか」「Pythonのライブラリをどのようにインストールするのか」などを知っておくことは必須でしょう。
一方で、初めてPythonを勉強する方々にとっては、ライブラリやそのインストールの理解は最初にぶつかる大きな壁とも言えます。そこで、本記事では「ライブラリとは何か」から「Pythonの標準ライブラリ・外部ライブラリ」や「ライブラリのインストール・アンインストールの仕方」まで解説します。ぜひ、これらを理解することで、Python初心者から抜け出しましょう。
そもそもライブラリとは
まずはライブラリとは何か、について説明しましょう。ライブラリとは、細かなプログラミングを書かずに様々なことを簡単に実行できる機能の集まりのことです。AI(人工知能)をつくる上では、様々な計算を行う必要がありますが、それらの計算を1からプログラミングとして書いていたら膨大な時間がかかってしまいますよね。そこで、Python上でライブラリをインストールして、それらを組み合わせることで作りたいAI(人工知能)を手軽に作ります。
イメージとしては、その名の通り図書館(Library)に似ています。例えば「ピラミッド」に関するレポートを書く時、わざわざエジプトまで行ってピラミッドを調査する人はほとんどおらず、まずは図書館に行って、ピラミッドを調査した人が書いた本を借りますよね。これと同じように、Pythonを使ってAI(人工知能)をつくる時も、わざわざ一からAI(人工知能)をつくるのではなく、先人たちが用意したライブラリを借りて(インストールして)つくります。
このようにPythonを利用する上でライブラリやそのインストールの仕方の理解は、プログラミングを簡単に書いていく上で必要になるでしょう。
Pythonの標準ライブラリ
それでは、Pythonにはどのような標準ライブラリがあるのでしょうか。詳しくはPythonの公式ドキュメントに掲載されており、例えば以下のようなものがあります。
re
random
math
このうち、stringは文字列を操作する上で非常に便利なライブラリで、自然言語処理を行う時に活用されています。これらを使用するには、Pythonで「import <モジュール名>」と入力して実行する必要があります。
Pythonの標準ライブラリは覚えることができないほどの数があります。これを聞いて不安になる方もいるかもしれませんが、全てのライブラリについて知る必要はなく、その都度その都度、必要なライブラリを調べながら活用できるようになれば良いので心配は要りません。また、AI(人工知能)をつくる上でよく使われるライブラリはある程度限定されているので、必要なものだけ使えるようになれば良いでしょう。
pipを用いたインストール方法
次に、インストールが必要なライブラリについて見ていきましょう。Pythonのライブラリでインストールが必要なライブラリは外部ライブラリとも呼ばれます。外部ライブラリには、例えば以下のようなものがあります。
pandas
scikit-learn
matplotlib
これらを初めて使用する時に、例えば「import numpy」として実行しても「No module named ‘numpy’」というエラーメッセージが出てきます。これは、Pythonでnumpyというライブラリがインストールされていないために出てくるエラーメッセージです。Pythonの初学者の多くが最初につまずくポイントですよね。
それでは、Pythonにこれらの外部ライブラリをどのようにインストールすれば良いのでしょうか。
最も簡単な方法の1つが「pip」を用いる方法です。お使いのパソコンがWindowsの場合はコマンドプロンプトを、Macの場合はターミナルを開いてください。そこで、「pip install ライブラリ名」と入力して実行しましょう。
ちなみに、pipはPython Package Index (PyPI) (https://pypi.org)に掲載されているライブラリをインストールできるコマンドです。PyPIには、ほぼ全ての外部ライブラリがそろっているので安心ですよね。
インストール済みのライブラリを確認する方法
それでは、これまでインストールしたライブラリを確認したいときはどのようにすれば良いのでしょうか。それを確認するためには、インストール時と同様に、コマンドプロンプト(Windows)またはターミナル(Mac)を使用します。そこで、「pip list」として実行すれば、これまでインストールした外部ライブラリの一覧を確認することができます。
ライブラリをアンインストールする方法
アンインストールするときは、コマンドプロンプト(Windows)またはターミナル(Mac)上で「pip uninstall ライブラリ名」を実行することで、そのライブラリをアンインストールすることができます。例えば、numpyというライブラリをアンインストールするときは、「pip uninstall numpy」と実行すれば、簡単にnumpyをアンインストールすることができます。
ライブラリとは、細かなプログラミングを書かずに様々なことを簡単に実行できる機能のことでした。Pythonでプログラミングを書く上でなくてはならない機能で、複数のライブラリを組み合わせることで、誰でも簡単にAI(人工知能)などの複雑なプログラミングを実装することができます。
また、Pythonにはインストールが不要な標準ライブラリと、インストールが必要な外部ライブラリがありました。Pythonで標準ライブラリを使用するには、単に「inport ライブラリ名」として実行すれば良いのでした。一方で、Pythonで外部ライブラリを利用する時には、コマンドプロンプト(Windows)またはターミナル(Mac)上で「pip install ライブラリ名」として実行してから、Python上で「inport ライブラリ名」とする必要がありました。
最後に、Pythonで不要な外部ライブラリをアンインストールするときには、コマンドプロンプト(Windows)またはターミナル(Mac)上で「pip uinstall ライブラリ名」として実行すればアンインストールできるのでした。
ライブラリを理解すればPython初心者から抜け出したといっても過言ではありません。ぜひ、ライブラリを活用しながらPythonでのプログラミング学習を一気に学びましょう。
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