近年、AI(人工知能)やビッグデータという先進技術がニュースやネット記事で取り上げられることが多くなり、注目を集めていますよね。こういった先進技術をマーケティングや企業の経営へ生かすためには、データマイニング(Data mining)という手法が必要不可欠になっています。
しかし、AI(人工知能)やビッグデータという言葉や意味を知っていても、これらに関係の深いデータマイニング(Data mining)については初めて聞いたという方は多いでしょう。または、言葉は聞いたことがあっても詳しく知らない方もいるかもしれません。
そこで今日は、AI(人工知能)やビッグデータを生かすデータマイニング(Data mining)の意味やその手法、そして実用例についてお伝えします。
データマイニング(Data mining)とは
データマイニング(Data mining)で対象とされるデータは主に、企業が業務に関連して記録したものや、自然言語の解析といったものが多く、このように、データマイニング(Data mining)は、データの特徴や共通点に基づく分類や傾向の予測に適しています。
データマイニング(Data mining)の手法
データマイニング(Data mining)にはいくつかの手法が存在します。中でもよく用いられるのが以下の3つ。
マーケット・バスケット分析
これはデータの関係性を見出すために使われる手法です。
クラスター分析
クラスター分析は、階層クラスター分析と非階層クラスター分析の二つの種類に分けられます。
ロジスティック回帰分析
ロジスティック回帰分析は、発生確率を予測する手法です。企業では顧客の反応をどのように解決するかといった戦略に用いられます。
このように、主にマーケティングなどビジネスでデータマイニング(Data mining)は使われることが多くなっているのです。
データマイニング(Data mining)の事例
では、実際にどのようにしてデータマイニング(Data mining)が使用・研究されているのか、実例を元に見ていきましょう。
コンクリートミキサ車の状態判定
コンクリートのミキサ車は建設現場では欠かせない製品ですよね。そのため、ミキサ車を効率よく運用するためにデータマイニング(Data mining)が用いようとする研究が存在します。ミキサ車が保有する計測信号を活用して運行状態把握するというものです。
銀行などの金融機関
金融機関も莫大なデータを持っており、これは顧客情報や数十億件の取引情報などが挙げられます。それらのデータをマイニングすることで、市場リスクの把握や融資先の責務不履行の確率予測など、人間には到底できないような複雑な統計を行うことが可能です。
教育
教育に関しては、様々な企業がデータマイニング(Data mining)を活かせないかと研究を続けています。
例えば、教師や講師は生徒の成績を予測、学習過程の内容の最適化を行うということです。しかし、未だこういった活用方法は大学などの一部の高等教育機関で試験的に導入されている程度で、小・中学校で導入できるようになるのはもう少し先になるかもしれません。
データマイニング(Data mining)とAI(機械学習)の関係
それでは今度はデータマイニング(Data mining)とAI(機械学習)の関係についてお話しましょう。
このように、AI(人工知能)を作るには、データマイニング(Data mining)と機械学習の活用が必要不可欠になっているのです。
データマイニング(Data mining)のためのツール3つ
では最後に、実際にデータマイニング(Data mining)を行えるツールの紹介をしていきます。
Orange
このOrangeは、Pythonで実装されているオープンソースのデータマイニングツールです。1996年から活発に開発が進められており、データマイニング(Data mining)や機械学習に親しんでいる方には、ご存知の方も多いかもしれません。
ですからPythonを用いてデータの解析の経験がある方には、最初に使うツールとして最適かもしれません。
DataMelt
DataMeltは、数値計算や数学、統計など、データ可視化のためのフリーソフトウェア。
MOA(Massive Online Analysis)
MOAはその名の通り、データストリームマイニングソフトウェアです。
今回データマイニング(Data mining)についてお話しました。今回お話した内容をまとめると。
- データマイニング(Data mining)とは、データを「採掘」するという意味である
- データマイニング(Data mining)は様々な分野で研究が進められている
- データマイニング(Data mining)はAI(人工知能)に必要な技術である
これまで発見できなかったような業績アップやデータの傾向を、データマイニング(Data mining)を行うことで見つける事が可能です。
しかし、分析の対象であるデータの選択を間違えると精度は落ち、分析結果の解釈もできなくなってしまいます。ですから実際使用の際は、効果的なデータマイニング(Data mining)を行う事を意識しましょう。