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もう嫌だ、AI (人工知能)搭載のスマホに指示される日が来るかも

もう嫌だ、AI (人工知能)搭載のスマホに指示される日が来るかも

AI(人工知能)とスマホ、どちらもすさまじいスピードで進化し続けているという点で共通しています。現在ではAI(人工知能)を搭載したスマホアプリまで登場し、ゲームからコミュニケーションツール、ショッピングや美容などのアドバイザーまで、さまざまな便利な機能を提供してくれていますよね。

AI(人工知能)とスマホは、もちろんビジネスの分野でも進化しています。顧客の名刺などを自動で管理・分類してくれるもの、欲しい人材や必要な人材をマッチングしてくれるもの、英会話などをサポートしてくれるものがすでに登場しています。

このスピードで進化していけば、きっとそのうち、社員の行動をすべて監視・管理するようなアプリも登場してきますよね。

そこで、部下を管理する側にとっても、管理される側にとっても、ありがたいような、ハタ迷惑なようなAI(人工知能)搭載スマホアプリは、はたしてどのようなメリットやデメリットがあるのか、また社員の行動を管理するような、AI(人工知能)搭載スマホアプリは本当に登場するのか、お伝えしていきましょう。

人間に指示されるより、AI(人工知能)にスマホを通して指示された方がマシ!

上司のイメージ

誰だって、「偉そうに長々と説教してくるけど、中身がまったくないし、ロクなアドバイスもない」「そもそもこの上司、何のためにいるの?」なんて思った経験の一つや二つはありますよね。

もちろん部下思いで、親身になって相談してくれる上司や、みずから率先して動き、的確な指示をしてくれる上司もいるでしょうし、逆に何の役にも立たない、ただいるだけの上司や邪魔としか思えない上司もいるかもしれません。

この世にいろいろな人間がいるように、上司の能力や人柄も千差万別。しかしそれに左右されてしまうのでは、業務効率がよくないですし、場合によっては働く側のモチベーションも下がってしまいます。

すでにビジネスの世界では、AI(人工知能)に管理職をさせるという構想があり、実際にある企業では実験運用も行われました。AI(人工知能)搭載スマホを社員が携帯し、スマホが業務についての指示をしてくるのです。人間と違ってピンポイントに的確な指示をしそうですが、あまり親身になってくれないというイメージがあるかもしれませんよね。

「機械なんぞにいろいろ指示されるなんて、冗談じゃない」と思う方もいれば、あるいは「嫌な上司にあたるくらいなら、スマホの中にいるキレイなお姉さん上司、あるいはイケメン上司に指示されたほうがいい」と思う方もいますよね。

しかし、実際に自分の上司がAI(人工知能)搭載スマホになるという日が、すぐそこまで迫っているんです!

AI(人工知能)にスマホを通して指示されるメリット

効率化のイメージ

AI(人工知能)にスマホを通して指示されるメリットとは何でしょうか。

  • 的確な指示を与えてくれる
  • ムダな時間を削減できる
  • 煩雑な管理業務を迅速に、かつ正確にこなせる
  • 使えない管理職を一掃できる(!)

AI(人工知能)の本領といえば、やはり判断の速さと正確さですよね。もちろん私情が入り込む余地などありませんから、公平公正かつ各メンバーに合った指示をしてくれるはずです。

またAI(人工知能)がスマホを通じて、指示をメールなどで一斉送信すれば、長々とミーティングをする必要がなくなります。外回りであれば、いちいち会社に出向かずとも、そのまま出先へ向かうことができますから、通勤時間や交通費などのムダも省くことができますよね。

さらに、経費の計算や給与管理など、煩雑な業務もすべてAI(人工知能)に任せることができます。メンバーがいま何をしているのかもきっちり管理できますから、ダラダラ仕事をして、ムダに残業代を請求してくる、なんてことは許されなくなっていきます。

そしてAI(人工知能)上司が定着すれば、管理職のポストはすべてAI(人工知能)で埋め尽くされることになります。上層部にゴマをするだけで何の役にも立たない人間の上司は、すべて一掃されてしまいます!

会社にとっては人材を有効に配置できるともいえますから、これはメリットといえますよね。

AI(人工知能)にスマホを通して指示されるデメリット

監視のイメージ

AI(人工知能)上司のよさそうなところばかりをならべてきましたが、決していいことばかりではありません。AI(人工知能)にスマホを通して指示されるデメリットとは何か、みていきましょう。

  • 常に行動を監視されることになる
  • 相談がしにくい
  • 融通がきかなさそう
  • 部下に対する評価がシビアになりそう

仕事をしている間、社員は常にAI(人工知能)搭載スマホを携帯し、行動をすべて観察されることになります。会話内容もすべて記録されるでしょう。これは非常に窮屈ですよね。場合によっては、この行動や会話の記録が何者かに悪用されるというケースも考えられます。

いくらAI(人工知能)が進化し、優秀になっているといっても、さすがに人間の感情を持つようになるのかまではわかりませんし、たとえそうなったとしてもかなり先の話。

人間味のない相手に、仕事やプライベートの相談はなかなかできませんよね。キレイなスマホ上司やイケメンなスマホ上司なら、相談しちゃうなんて方もいるかもしれませんが……。

同じく人間味がないことでいえば、AI(人工知能)は妥協や譲歩をしないというイメージもあります。たとえば取引においては、お互いに譲歩を重ねてようやく契約にたどり着くというケースがあります。

人間関係においても、妥協や譲歩をするからこそ、うまく回っていくこともありますよね。部下の評価についても、努力や人間性といった部分は排除して、完全に成果だけで判断されてしまったら、ちょっと悲しいですよね…。

AI(人工知能)にスマホを通して指示される日は来るのか

いい会社のイメージ

このようにメリットもデメリットもありそうなAI(人工知能)上司ですが、すでに実験運用として、AI(人工知能)にスマホを通して指示するということが行なわれています。

日立製作所では、首から下げるタイプの名札型センサーを開発。赤外線送受信機や加速度センサーが内蔵されており、使用者の行動や会話をAI(人工知能)が学習・分析するというのです。

その結果にもとづいてAI(人工知能)がアドバイスを作成し、スマホやPCのアプリから「○○さんと会話をすると営業成績が上がります」「あなたが会議で発言するとよい影響があります」といったようにアドバイスを受け取ることができるのです。

また日本マイクロソフトでは、ひとりひとりの仕事中の時間の使い方を分析し、よりムダのない働き方を提案するAI(人工知能)を開発しています。

たとえば会議に使っている時間では、内容がムダなものでないか、参加する必要のない会議に参加させられていないかなどをAI(人工知能)が洗い出し、より有効な時間の使い方を提案するのです。またメール処理もムダな時間の温床といわれており、送受信したメールが業務上、価値のあるものかを判断してくれます。

このような試みの結果、実際に社員のモチベーションが上がった、労働時間が大幅に削減されたといった結果が表れています。これは会社側にとっては魅力的ですよね。働き方改革で労働時間を削減するという風潮のなか、ムダな残業時間を大幅に減らすことができるのですから。

もし会社側が積極的にこういったシステムを導入することになれば、AI(人工知能)にスマホを通して指示される日は、現実のものになっていくはずです。

 

さて、AI(人工知能)を通してスマホに指示されるメリットやデメリット、また実際にAI(人工知能)を通してスマホに指示される日が来るのかどうかについてお伝えしてきました。

  • ビジネスの世界では、AI(人工知能)がスマホを通して業務管理をさせる試みが行われつつある
  • AI(人工知能)を通してスマホに指示されるメリットとして「的確な指示」「ムダな時間の削減」「煩雑な管理業務を行ってくれる」といったことがあげられる
  • AI(人工知能)を通してスマホに指示されるデメリットとして「行動を常に監視される」「相談しにくい」「融通がきかない」「部下の評価がシビア」といったことがあげられる
  • AI(人工知能)を通してスマホに指示されるというシステムは、すでにいくつかの企業で試験運用されており、着実に成果をあげている

会社側にとってはムダな労働時間を削減するために効果的であり、その結果として人件費などのコスト削減にもつながるわけですから、AI(人工知能)がスマホを通して指示するというシステムを積極的に導入する動きが強まっていくことが予想されます。

働く側もAI(人工知能)を通して指示されるという環境が現実のものになるかもしれないことを覚悟しておいた方がいいかもしれません。

とはいえ、働く側にとっては「人間味がなさそう」「相談ができない」といった点があるのも本音。ならばいっそAI(人工知能)がさらに進化して、キレイなお姉さん上司やナイスミドルなイケメン上司が親身になって仕事の相談に乗ってくれる、そんなAI(人工知能)上司が本当に誕生してほしいですよね。そうすれば仕事がもっと楽しくなりそうです!

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