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AI(人工知能)があなたをトリコにする完璧なアイドルを作り出す!

AI(人工知能)があなたをトリコにする完璧なアイドルを作り出す!

テレビの前で歌って踊って、にこやかに笑いかけるアイドルたちに人びとが熱狂するのは、今も昔も同じです。テレビの前のアイドルのトリコとなり、レコードやCDを買ってずっと聞いていたり、アイドルの関連グッズを買い集めていたなんて方も多いですよね。

しかし現在ではテレビに映るアイドルだけではなく、インターネット上を中心に活躍するアイドル、声優など別のジャンルから生まれたアイドル、果てはバーチャルアイドルなんていう、実在の人間ではないアイドルも誕生し、その内容は実に多彩なものとなっています。そしてついに、AI(人工知能)がアイドルを作り出す時代に!

そこで今回はAI(人工知能)がアイドルを作り出すとはどういうことなのかAI(人工知能)によって作られたアイドルは今後どうなっていくのか、そしてAI(人工知能)がアイドルを作り出す技術が、どのような分野に応用されていくのかについてお伝えしていきましょう。

AI(人工知能)が、実物にしか見えないアイドルを作り出す

データグリッド

まずは、「株式会社データグリッド」という企業が開発した、AI(人工知能)がアイドルを作り出すシステムをご紹介しましょう。

データグリッドは、京都大学でAI(人工知能)に関連するシステムを開発したり、AI(人工知能)に関するコンサルティングなどを行なっている企業で、「アイドル自動生成AI」という動画をYouTube上で配信しました。ちなみにその動画がこちら。

【データグリッド】アイドル自動生成AI

そこでは現在テレビで活躍するアイドルグループのメンバーと間違えてしまうほど、リアルな人間にしかみえないようなアイドルの顔画像が次々と映し出されていきます。これがAI(人工知能)によって人工的に作られたアイドル画像というのですから、もう驚くしかありませんよね。

さらにデータグリッドのホームページをみてみると、実物そっくりな画像ばかりではなく、最近のバーチャルアイドルでもよくみられるアニメっぽいデザインの顔画像もならんでおり、今後は顔画像を生成するだけではなく、音楽生成やテキスト生成の研究も進めていくとのこと。

今後はもしかして、AI(人工知能)によって作られたアイドルが自分で楽曲を作って歌う、なんてことができるようになるかもしれません。

「GAN」というシステムで、 精度の高いアイドルが自動生成できる!

かわいいイメージ

さきほどのデータグリッドが使用しているAI(人工知能)の技術は「GAN」と呼ばれるもの。これは「Generative Adversarial Network」の略で、「敵対的生成ネットワーク」と呼ばれているAI(人工知能)のアルゴリズムです。

従来のAI(人工知能)は、コンピューターに質問と正答を与えて学習させる「教師あり学習モデル」というもので、質問と正答を結びつけて法則性を導き出し、より正確な判断ができるようになっていきます。

それに対して、唯一の正答がないものをコンピューターに学習させるのが「教師なし学習モデル」。正解のない学習データから、法則や特徴を分析して画像を作成し、別のAI(人工知能)に本物か偽物かを判定させ(これを敵対といいます)、偽物と判定された場合は原因を分析して、ふたたび画像を作成し直すことで、正確さを向上させていくのです。

つまり「GAN」のAI(人工知能)である「敵対的生成ネットワーク」も、「教師なし学習モデル」のひとつであり、たくさんのアイドル画像をデータとして学習させ、AI(人工知能)に敵対させることで、より精度の高いアイドル画像を生成できるようになるのです。

現在はまだ顔画像だけですが、データグリッドはAI(人工知能)によってアイドルを全身まで生成し、動かせるようにしたいと考えられています。ますます、本物と区別がつかなくなっていきそうですよね!

※もっとGANについて知りたくなった方は、こちらの記事を参考にしてみましょう。

AI(人工知能)とアイドルは切っても切れない関係になる

歌うイメージ

実はこれまでにも、AI(人工知能)とアイドルが結びついた事例はいくつも存在します。

「初音ミク」といえば、知らない方でも名前くらいは聞いたことがあるのではないでしょうか。合成音声で歌を歌わせるボーカロイドというものなのですが、AI(人工知能)と結びつくことで楽曲を自動で作成したり、本物のアーティストの声の特徴を分析して、アーティストそっくりな歌声を表現させることまでできるようになりました。

さらに最近では初音ミクにAI(人工知能)による人格を与えて、コミュニケーションを取れるようにする構想もあるんですよ!

もうひとつ変わったところでいえば、「マジカル・パンチライン」というアイドルグループ。AI(人工知能)をディレクターとして新しい楽曲のコンセプトを作成し、それをもとに楽曲とプロモーションビデオが作られました。その動画がこちら。

マジカル・パンチライン – タイトル未定 [MUSIC VIDEO]

しかし、これからはさらにAI(人工知能)が深くアイドルと結びつく可能性もあります。「会いに行けるアイドル」とか「触れるアイドル」なんてキャッチコピーも有名になりましたが、それどころではなく、ひとりひとりの好みを反映した、自分だけのアイドルが作れるようになるかもしれません。

自分ひとりだけのアイドルが、自分だけのために楽曲を作成し、自分の前で歌って踊ってくれる。そして自分に話しかけてくれるようになる……そんな夢のような話が、現実のものになったら、これはものすごいことですよね!

AI(人工知能)がアイドルを作る技術は、接客シーンなどに応用できる!

接客のイメージ

AI(人工知能)がアイドルを作り出す技術は、他の分野にも大きな貢献をしてくれます。

例えばスマホアプリでは、すでにAI(人工知能)を搭載したキャラクターが話し相手になってくれたり、ダイエットメニューを提案してくれたりなどといったアプリが登場していますが、これが実在の人物の見た目で、また実在の人物のような声で会話をしたり指導もしてくれたら、楽しくなりますよね。

また全身の画像を自由に作成でき、動作にいたるまで表現が可能となれば、小売店舗での導入もじゅうぶんに考えられます。店舗にAI(人工知能)を搭載したバーチャル店員を配置すれば、接客はもちろんのこと、それぞれの客のニーズにあった商品をおすすめしてくれます。

さらにオフィスでアポイントメントを受けつけてくれるスタッフや、ドライブスルーで注文を聞いてくれるスタッフ、駅や空港などで案内をしてくれるスタッフなども、AI(人工知能)が一手に引き受けてくれるはず。

AI(人工知能)搭載の人間型ロボットがすでに話題となっていますが、モニター内にいる人間と同じ姿のバーチャル店員も、きっとたくさん普及していきますよね!

 

さて、AI(人工知能)が作り出すアイドルとはどんなものか、AI(人工知能)が作り出したアイドルは今後どのようになっていくのか、またAI(人工知能)がアイドルを作り出す技術が、どのような分野に応用されていくのかについてお伝えしてきました。

  • 株式会社データグリッドは、AI(人工知能)にアイドルの顔画像を学習させ、人工的にアイドルの顔画像を生成させることに成功した
  • AI(人工知能)がアイドルの顔画像を生成する技術は、「GAN」と呼ばれるAI(人工知能)のアルゴリズムによって可能となった
  • AI(人工知能)がアイドルを作り出す技術によって、今後ひとりひとりが望むアイドルを作り出し、ひとりひとりのために歌って踊って話しかけてくれるかもしれない
  • AI(人工知能)がアイドルを作り出す技術は、アイドルだけでなく店舗や公共施設におけるバーチャルクルーとして活躍するようになるかもしれない

インターネットが普及し、好みが多様化している現代にあっても、日々さまざまなアイドルが誕生し、人気を獲得していますから、アイドルに対する需要はいささか衰えてはいませんよね。ただ、いろんなタイプのアイドルが出てくるようになったというだけの話です。

一人ひとりがカワイイ、あるいはカッコイイと思うアイドルをAI(人工知能)が作り出し、そのアイドルがたったひとりのためだけに楽曲を作り、歌って踊って、そして親密に話しかけてくれる、そんな理想のアイドルが、ほんの数年後には自分のもとにやってくるかもしれませんよね!

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