DX(デジタルトランスフォーメーション)

デジタライゼーションとデジタルトランスフォーメーションの違いを徹底解説

デジタライゼーションとデジタルトランスフォーメーションの違いを徹底解説

最近よく聞くビジネスキーワードにデジタライゼーションとデジタルトランスフォーメーション(DX)があります。この2つの言葉は、ほぼ同じ意味で理解している方が多いですよね。確かにどちらの言葉も、デジタル化という意味では共通点があるように感じるかもしれません。

ですが、デジタライゼーションとデジタルトランスフォーメーションには明確な違いがあります。この記事では2つの言葉の意味の違いについて解説しつつ、デジタライゼーションとデジタルトランスフォーメーションが今注目される理由も解説しています。そのため、この2つについてしっかり理解できるだけでなく、今後のビジネスの方針を考えるために役立つに違いありません。

それでは今回は、デジタライゼーションとデジタルトランスフォーメーションの違いをわかりやすく徹底的に解説します。

デジタライゼーションとは

デジタルのイメージ

デジタライゼーションとは、簡単に言えばアナログでしていた作業をデジタル化するということです。テクノロジーを使ってビジネスの環境をこれまでにはなかった俊敏性や利便性を生み出し向上させます。

例えば、請求書や契約書を紙でファックスしていたのがメールになり次はチャットアプリになる、フィルムカメラがデジタルカメラになって画像がデータ化され共有されるなどがおきましたよね。デジタライゼーションはこんな具合に、デジタル化されることによって仕事が早くなります。その結果、データの送付で1日がかりでおこなっていた作業が1時間程で終わるようになりました。

デジタライゼーションの最も身近な例は、スマートフォンやタブレット。というのもこの2点があることで、会社にいなくても社員はスマートフォンでメールの確認ができるようになったためです。実際に、見積書や契約書を顧客に送ったり、タブレットを併用して顧客に最新の紹介資料も提供したりもできますよね。またクラウドサービスが登場することによって会社にとっても担当者の情報がすべて共有されていますので、担当者がいないと一切なにもわからないという状況はなくなり、ちょっとしたミスでもすぐに対応できるでしょう。

また、作業自体もやり方が決まっているものはもう人の手ではなくロボットが代わりにやってくれるので、他のもっと複雑な革新的な仕事を考える時間も生まれるに違いありません。

デジタルトランスフォーメーションの意味は

映画のイメージ

デジタルトランスフォーメーションの意味は、デジタル化によって起きる変化です。デジタルトランスフォーメーションの一つの例として、経営層・会社全体が取り組む新しいビジネスモデルの構築があります。また、業務の見直しによるペーパレス化などの日々の業務の効率化もデジタルトランスフォーメーションと言えます。

実際に、デジタルトランスフォーメーションが社会全体に影響をもたらした事例をあげましょう。例えば私達が映画・ドラマを見る際、これまでDVDをレンタル屋に行って借りて数日後に返しに行っていました。この流れがネットフリックスなどの動画配信サイトにより、自宅でも映画やドラマを楽しめるようになり、私達の生活は大きく変わりました。その中でも、Neflixはサブスクリプション サービスを開始し、差別化・競争優位を確立した企業になりました。

次に通販サイトの例をあげましょう。通販サイトは、自分の購入したものの履歴が一目瞭然ですよね。その履歴をもとに類似した商品、自分の買った商品と同じ商品を買った他の人が買った別の商品、というレコメンド機能ができました。

これらのことは消費者が自分で商品を探して購入する場合に比べて、より自分にあった商品を見つけやすくなりました。つまりデジタルトランスフォーメーションによって、私たちにあったサービスを受けやすくなる影響もあります。

デジタライゼーションとデジタルトランスフォーメーションの違い

自動のイメージ

デジタライゼーションとデジタルトランスフォーメーションの明確な違いを言えば「関係性の違い」です。というのも、デジタライゼーションが「原因」であり、デジタルトランスフォーメーションが「結果」だといえます。

例えばデジタライゼーションではPCや携帯電話をスマートフォンに進化させました。一方デジタルトランスフォーメーションでは進化したスマートフォンはほとんどの人が所有することになり、SNSが普及し広告収益モデルが変革しました。

このほかにも、教育の現場では最近オンライン授業が行われています。このデジタライゼーションに加えて、最近ではオンライン授業の動画サービスが開始されるようになりました。実際に今まで家庭教師の派遣業を行っていた家庭教師のトライが、このオンライン動画サービス「Try IT」を行っているのだとか。

つまり、デジタライゼーションは「デジタル化」であるのに対して、デジタルトランスフォーメーションは「デジタル化に伴う経営・ビジネスモデル・サービスの変化」と言えるでしょう。

デジタライゼーションやデジタルトランスフォーメーションを取り組むべき理由

働くイメージ

なぜデジタライゼーションやデジタルトランスフォーメーションを今、取り組まないといけないのでしょうか。その理由の1つ目は、現在の企業が使っているシステムの老朽化を防ぐためです。使い慣れたものをずっと使用し続けることは、メンテナンス費用などコスト面での負担が膨れてしまいます。古いシステムをデジタル化すれば、比較的安価でしかも常にシステムを進化させることが容易になるでしょう。

2つ目の理由は、人手不足を解消するためです。特に人手不足が問題になっている農業・建設業・介護業界では、無人で動く耕運機、遠隔操作ができる装置、メンテナンスを自動的にやってくれる機器、介護用ロボットなど人の代わりに働いてくれる技術が次々に登場しました。これを導入することで、省人化が可能になり、負担が楽になる可能性があります。

3つ目の理由は、ビジネスの波に取り残されないようにするためです。例えばデジタルによって誕生した「サブスクリプションサービス」や、Webやデジタルを活用したビジネスはどんどん人気になっています。そしてビジネスの世界は変化が激しく、そのスピードにノルためにはデジタライゼーション・デジタルトランスフォーメーションが必須になるに違いありません。

4つ目の理由として、働き方改革の波があります。例えばリモートワークの導入は、オフィスワークよりも無駄な雑務などがない分、生産性の向上が期待できます。またリモートワークを導入するには、紙資料などを電子ファイル化することになるのでコスト面での削減や俊敏性が生まれます。さらにRPAを導入すれば、データの入力が自動化され業務効率化にもつながるでしょう。

企業はデジタライゼーションとデジタルトランスフォーメーションどちらを取り組むべきなのか

進化のイメージ

デジタライゼーションとデジタルトランスフォーメーションのどちらを企業は取り組むべきかと言えば、それは先にデジタライゼーションを完成させ次にデジタルトランスフォーメーションを目指しましょう。何もデジタル化されていないのに会社全体、顧客もすべて変革させ次世代のビジネスモデルをつくるデジタルトランスフォーメーションへ取り組むのは難しいためです。

このため、まずは現場サイドでデジタル化を推進し、経営者と共に組織全体でデジタライゼーションに取り組むことを目標にしましょう。そして次のステージで人々の生活をも変えるビジネスモデルを作れるように、一つ一つステップをあげるのが良いでしょう。弊社では、そんな企業のデジタライゼーションを支援しています。少しでも興味を持った方は、まず以下からご相談ください。

AI(人工知能)/DX(デジタルトランスフォーメーション)開発のお多福ラボ

さて、今回はデジタライゼーションとデジタルトランスフォーメーションの違いを解説しました。

デジタライゼーションとは、現場サイドによるプロセス全体のデジタル化のこと、デジタルトランスフォーメーションとは会社全体での新しいビジネスモデルの取り組みです。この2つには、原因と結果という違いがあります。

そしてデジタライゼーションとデジタルトランスフォーメーションは、現在の日本の企業において市場が著しく変化していくビジネスの波に取り残されないように、しっかり取り組まなければなりません。取り組みかたはまず先にデジタライゼーションを済ませて、その次にデジタルトランスフォーメーションへ向いましょう。

デジタライゼーションとデジタルトランスフォーメーションという二つの言葉の意味を理解したうえで、デジタル競争の敗者にならない為に自社のビジネスをもう一度考える必要があるでしょう。その中で、無駄に時間のかかっているところ、多くのコストがかかっているところ、時代の流れにあっていないところを見直すことが大切です。

このようにして目の前にある問題を一つ一つクリアすることが、デジタライゼーションとデジタルトランスフォーメーションにつながるに違いありません。

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