テクノロジー

【Python初心者向け】グラフ描画ライブラリmatplotlibの使い方まとめ

【Python初⼼者向け】グラフ描画ライブラリmatplotlibの使い⽅まとめ

Pythonでグラフを描きたいときにmatplotlibの使い方を覚えておくと大変便利ですよね。

Pythonは数あるプログラミング言語の中でも汎用性が高く、さまざまなプログラム開発に使用されています。

それはデスクトップアプリやスマートフォン用アプリ・ゲーム・Webサイト・AI(人工知能)・データ分析などです。

そして特に中でも近年注目を集めている最先端技術のAI(人工知能)やデータ分析で多用されています。

その大きな理由はほかのプログラミング言語にはないライブラリがPythonに備わっているからです。

ライブラリとはよく使用されるプログラムをまとめているプログラム集のことで、PythonにはAI(人工知能)やデータ分析に必要な科学技術計算が行えるライブラリが標準で多数備えられています。

そのためPythonをAI(人工知能)開発やデータ分析に使用すると大変便利であり、それらでよく用いられているライブラリの一つがmatplotlib。

そこで今回はPythonでAI(人工知能)開発・データ分析をするなら、必ず知っておきたいmatplotlibの使い方についてお伝えしましょう。

グラフ描画ライブラリmatplotlibとは

グラフ描画ライブラリmatplotlibとは

Pythonにはさまざまなライブラリがあります。

その中の有名なものにはAI(人工知能)開発・データ分析に使用されているnumpyやpandas、数学計算で便利なmathなどが備わっています。

そしてmatplotlibは数値データを目で見て分かりやすくするために、それをグラフ化できる便利なライブラリです。
描画ができるグラフの種類は線グラフや棒グラフ・3Dグラフなどさまざま。そしてAI(人工知能)開発などのほかに、ロケットや津波のシミュレーション・医療の画像解析などで実用されています。

matplotlibを使う前に開発環境を整えよう

matplotlibを使う前に開発環境を整えよう

Matplotlibの使い方を紹介する前に、まず大前提として必要なPythonの開発環境の構築についてお伝えします。

Pythonの開発環境を整える方法は大きく分けると次の3種類です。

①Pythonをパソコンにインストールする

パソコンでPythonが使用できるようにPython公式サイトよりソフトウェアをダウンロードしてインストールします。

②Anacondaをパソコンにインストールする

Pythonの開発で必要なライブラリなどが一通り揃っているソフトウェア集のAnacondaをパソコンにインストールします。

③クラウド環境を利用する

クラウドを利用したPythonの開発環境で、代表的なものにAWSのCloud9・Microsoft Azure・ Jupyter Notebookなどがあります。
そして3つのうち一般的なのが「①Pythonをパソコンにインストールする」「②Anacondaをパソコンにインストールする」のどちらかです。

そのインストール方法はWindows・MacOS・LinuxのOS別で多少方法に違いがあります。

そのため各OSのインストール方法の詳細については下記のサイトをご参照ください。

Python環境構築ガイド – python Japan

matplotlibのインストール方法

Pythonの開発環境が整ったなら、次はmatplotlibのインストールですよね。

その方法について今回はPythonの基本的な環境構築になる「①Pythonをパソコンにインストールする」で行うmatplotlibのインストールについて説明します。

これからの説明はOSの中で一番普及しているWindowsでのインストール方法で話を進めていき、このほかのOSやAnacondaなどでの方法については割愛させていただきます。

では次の手順でmatplotlibをインストールしましょう。

①「コマンドプロンプト」を選んで立ち上げ

スタートメニューから「Windowsシステムツール」→「コマンドプロンプト」を選んで立ち上げます。

②pipを更新

コマンドプロンプトが開いたら、まずpipを更新します。pipのアップグレードのサイクルは早いので、更新をするために次のコードを入力してEnterしてください。
py -m pip install -U pip
pip…pipはPythonにライブラリをインストールするときに必要なツールです。Pythonのバージョン3.4以降から標準付属されています。

③matplotlibをインストール

そして次のコード入力とEnterでmatplotlibをインストールします。
py -m pip install -U matplotlib

これでmatplotlibのインストールは完了しPythonで使用できるようになりました。

matplotlibでのグラフの描き⽅

matplotlibでのグラフの描き⽅

ではmatplotlibの使い方を紹介していきましょう。matplotlibでのグラフの描き方はグラフの種類やデータによってプログラムの記述の仕方や記述量が変わってきます。

そこで今回は初心者にmatplotlibでグラフの描く方法に使い方に触れていただくため、matplotlibの公式サイトに掲載されている簡単な線グラフのプログラムを紹介します。

それが次のプログラム。

import matplotlib.pyplot as plt
plt.plot([1, 2, 3, 4])
plt.ylabel('some numbers')
plt.show()

そしてグラフの描画手順は以下の通りです。

  1. まず「import matplotlib.pyplot as plt」でmatplotlibをインポートします。
  2. 「plt.plot([1, 2, 3, 4])」でグラフ化したいデータを読み込みます。
  3. 「plt.ylabel(‘some numbers’)」は縦軸(y軸)のラベルです。
  4. 「plt.show()」でグラフが表示されます。
このプログラムでは横軸(x軸)の0から向かって右方向に大きくなっていく数字と、縦軸(y軸)の上方向に大きくなる[1, 2, 3, 4]のデータが「x軸=0・y軸=1、x軸=1・y軸=2・・・」と交わる点を結んでいき、右に上がっていく線グラフが描かれます。

上記のプログラムで描画できるグラフは下記の公式サイトのページで確認できます。ここで紹介した線グラフを描くためのmatplotlibの使い方は一番簡単な例です。

ほかにどのような例があるかは、公式サイトの他のページにさまざまなグラフのサンプルが公開されているので、そちらをご参照ください。

Pyplotチュートリアル ピプロットインターフェースの紹介。ピプロットの紹介 – matplotlib

matplotlibで描画できるグラフの種類

matplotlibで描画できるグラフの種類

matplotlibでは読み込んだデータを複数のグラフで表現することができます。その中から今回は代表的な5つのグラフについて紹介しましょう。

折れ線グラフ

折れ線グラフは縦軸と横軸のデータが交わるポイントを線で結んで変化を分かりやすく表現したグラフです。

時系列に沿って変化するデータの描画に適しています。

棒グラフ

棒グラフはデータ量の大小を分かりやすく表現できます。

例えば会社の1月から12月までの月別売上高などの比較を分かりやすく可視化できます。

円グラフ

円グラフはデータ全体のうちで項目別の割合を表すのに適しています。

市場に占めるシェアや内閣支持率などを表す際に使用されています。

散布図

散布図は2つのデータが交わるポイントを点で表すグラフ。

このグラフでは2つのデータの相関関係が分かりやすく描画でき、学校の身体測定で身長と体重の関係性などを知りたい場合に使用されています。

ヒストグラム

ヒストグラムは棒グラフでデータ全体の階級ごとでの分布を分かりやすくできます。

例えば年代別の人口を比較するなどに適しています。

matplotlibを利⽤する上での注意点

matplotlibを利⽤する上での注意点

これからmatplotlibの使い方を覚えようとする初心者に向けて注意点とまではいきませんが、事前に知っていただきたいことをお伝えしましょう。

お伝えしたようにmatplotlibは用途としてAI(人工知能)開発やデータ分析でよく用いられており、同じように標準付属しているライブラリのnumpy、pandasも使用されています。
numpyはPythonでの数値計算を効率よく高速で実行でき、pandasはデータ分析を容易にしてくれるライブラリです。そしてnumpy、pandas とデータをグラフで表現できるmatplotlibは、AI(人工知能)開発・データ分析で定番の3点セットになっています。

そのためmatplotlibの使い方だけでなく、numpy、pandasの使い方と連携方法を知っておくと便利に使用できます。

そこでmatplotlibと並行してnumpy、pandasの使い方も覚えることをおすすめします。

 

まとめ

AI(人工知能)開発やデータ分析・医療の画像解析などで使用されているmatplotlibは、データをグラフにして可視化できるPythonのライブラリです。

matplotlibを使用するためには、大前提としてPythonの開発環境を構築しなければなりません。

その方法は大きく分けて次の3種類です。

  1. Pythonをパソコンにインストールする
  2. Anacondaをパソコンにインストールする
  3. クラウド環境を利用する

このうち一般的なのが「①Pythonをパソコンにインストールする」「②Anacondaをパソコンにインストールする」です。

そしてmatplotlibで描けるグラフの種類は複数ありますが、その中で主なものが次の5つです。

  • 折れ線グラフ
  • 棒グラフ
  • 円グラフ
  • 散布図
  • ヒストグラム

またmatplotlibを使用するなら、numpy、pandasも一緒に使い方を覚えておきましょう。

データは数値で表されているので分かりにくいものですが、matplotlibはその分かりにくいデータをグラフで理解しやすく表現できる便利なライブラリです。

たとえAI(人工知能)開発・データ分析で使用することがなくても、Pythonでプログラミングをするならmatplotlibやnumpy、pandasの使い方を覚えておいて損はないので習得しておくべきでしょう。

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