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初心者はまずこれを読め!プログラミング言語の種類を特徴ごとに解説

初心者はまずこれを読め!プログラミング言語の種類を特徴ごとに解説

Webアプリやスマホアプリを作りたい、プログラマーになりたい、などの理由でこれからプログラミングを始めようと考えている人のなかには「一体どのプログラミング言語を選べば良いんだ・・・」と迷ってしまう人もいますよね。それもそのはずで、プログラミング言語には数多くの種類があり、どれを選ぶのが良いのかは初心者には判断しにくいのは当然。プログラミング言語は目的に対して向き不向きが種類によってあるので、余計に難しいでしょう。

しかし、いくらプログラミング言語の種類が多くても、どれを勉強するか選ばなければ先に進めません。かといって、無駄に労力をかけないためにも、目的に合ったプログラミング言語の種類を慎重に選びたいところ。そこで今回は、初心者でもわかるようにプログラミング言語の種類特徴ごとに解説します。

まずは、そもそもプログラミング言語とは何物なのか確認しましょう。

プログラミング言語とは

プログラミングのイメージ
プログラミング言語とは、Web上で動くアプリやスマホ向けアプリ、PCや機械に組み込むシステムを開発するために使われる言語の一種です。例えば動画サイトのYouTubeや電話やチャットアプリのSkype、炊飯器の炊飯機能など身近にあるさまざまなものがプログラミング言語を使っています。

プログラミング言語はコンピュータ上で使われる言語です。より正確にいうと、0と1のデジタルの言語(機械語)でしか処理できないコンピュータに対して、コンピュータが処理可能で、かつ人間も命令を与えやすいように日本語や英語などの自然言語に近い形で作られた人工的な言語になります。

自然言語と違い、プログラミング言語は文法が厳密です。そのためちょっとした表現の違いでコンピュータはミスを吐き出したり、こちらの意図通りに処理を実行せずにわけのわからない動作をしたりします。逆にいえば、行間を読み取ることがないので、正確に記述さえすれば食い違いが生じません。

このような特徴を持っているプログラミング言語ですが、自然言語と同様にさまざまな種類が存在します。続いて、プログラミング言語にはどのような種類があり、どのように選択したら良いのか解説しましょう。

プログラミング言語の種類と選び方

言語のイメージ
プログラミング言語は大きくわけて2種類あり、低水準言語(低級言語)と高水準言語(高級言語)です。ちなみに「低水準」「高水準」とはレベルや難易度の違いかと思うかもしれませんよね。「低水準」「高水準」とは機械語に近いか、自然言語に近いか、を意味しています。

低水準言語とは機械語に近いプログラミング言語の種類で、代表例にアセンブリ言語があります。アセンブリ言語とは機械語に1対1対応したようなプログラミング言語で、機械語にとても近いので、自然言語を主に使う人間がアセンブリ言語のコードを解読したり、記述したりするには一般的に少々苦労するでしょう。その代わり、細かな命令までコンピュータに伝えることができたり、コンピュータの能力を最大限に使えたりできます。

対して、高水準言語とは比較的自然言語に近い抽象度の高いプログラミング言語の種類です。現在主に使われている言語のほとんどが高水準言語に分類され、これから紹介するJavaやPythonなどがあります。高水準言語の最大のメリットは人間が読み書きしやすい点で、低水準言語に比べて直感的に扱うことができるでしょう。

また、正確にはプログラミング言語ではありませんが、マークアップ言語という種類の言語があります。マークアップ言語もプログラミング言語のような人工的な言語の1つで、文章を構造化したり、視覚的な表現を定義したりする言語で、代表的なのはWebページなどを作るHTMLです。ここでは便宜上マークアップ言語もプログラミング言語の種類の1つとして扱います。
このように、プログラミング言語は種類が豊富で選ぶのが大変です。選び方の基準は人によってさまざまですが、これから就職活動や転職活動をする人は年収や需要、とりあえずプログラミングしてみたいという人は習得のしやすさを基準の1つにすると良いでしょう。

そして、プログラミングを使ってどのようなものを作りたいという人は作りやすさを基準にしましょう。次に、おすすめのプログラミング言語を目的別に紹介します。

Webアプリを開発するのにおすすめの言語ランキングベスト3

Webのイメージ
まずはインターネット環境があれば使うことのできるWebアプリを開発する言語についてお伝えしましょう。

第3位:Ruby

Rubyはまつもとゆきひろ氏によって作られた日本生まれのプログラミング言語の種類の1つで、クックパッドにも使われています。シンプルな文法で楽しくプログラミングできるためハードルが低く、日本生まれということもあり日本語の情報が多いことがうれしいところ。Ruby on Railsという便利なフレームワーク(開発の土台となるソフトウェア)を使えるのも魅力の1つで、Webアプリの開発環境も十分に整っています。

第2位:HTML/CSS

マークアップ言語であるHTMLは、PHPに対してWebで静的な部分を作るために使われます。多くの場合CSSと呼ばれる、より細かな表現をする言語(スタイルシート言語)とセットで使われるため、HTML/CSSと表記されることが多いです。WebサイトやWebアプリを作るうえで必須ともいえるプログラミング言語の種類の1つ。

第1位:PHP

主にWebで動的な部分を作るために使われるサーバサイドのプログラミング言語の種類の1つで、Webアプリを作るためにあるといっても過言ではありません。データを蓄積するデータベースとの接続に適しているため、必要なデータをブラウザ上に表示するのが容易です。習得も比較的簡単で、Webサイトやコンテンツなどを作成するために使われるWordPressでも採用されています。

続いて、スマホアプリ開発に向いているプログラミング言語の種類の紹介です。

スマホアプリを開発するのにおすすめの言語ランキングベスト4

スマホのイメージ
便宜上おすすめ順に紹介しますが、スマホアプリはAndroidとiOSと、2種類に主流がわかれており、使える言語も異なるので注意しましょう。

第4位:Objective-C

プログラミング言語の代表格であるC言語をもとに開発されたプログラミング言語の種類の1つで、Swift登場以前はiOSアプリの開発といえばObjective-Cでした。1980年代からあり、ライブラリ(便利なプログラムを集めたもの)も豊富です。一方で文法が独特で初心者にはやや難易度が高く、開発するのに煩雑で時間もかかる点がデメリット。

第3位:Kotlin

2017年にAndroidのアプリ開発の言語として使用され始めた、新しいプログラミング言語の種類の1つです。Javaより歴史は浅いものの、コードを簡単に記述できたり、Javaと互換性があったりするといったメリットがあります。

第2位:Java

Swiftに対して、Androidのアプリを開発するのに使われる代表格のプログラミング言語の種類の1つがJavaです。処理速度が速いアプリを開発することが可能で、開発者がどのOSを使用していても問題なく動作するため、汎用性が高く、複数人での開発にも向いています。

第1位:Swift

2014年という比較的新しくApple社が発表したプログラミング言語の種類の1つで、iPhone向けのアプリの開発に適し、他のApple社製品のアプリを作ることもできます。文法が厳密でしっかりと記述しなければならないので安定性が高く、またコードを追加・修正した結果、どのような変化が起こるのか容易に確認できるのがメリットです。

次はプログラミング言語のうち、システム開発に適した言語です。

システムを開発するのにおすすめの言語ランキングベスト3

システムのイメージ
Webアプリやスマホアプリに比べて、システム開発に使われるプログラミング言語はさまざまな種類がありますが、特におすすめのものを紹介します。

第3位:C#

C++にJavaの良い点を取り入れたプログラミング言語の種類の1つで、使い勝手の良い言語です。OSのbit数を気にせず使え、またメモリ管理も得意というのが特徴的でしょう。主にデスクトップアプリ開発によく使われます。

第2位:Java

Javaはスマホアプリだけでなく、システム開発にも向いているプログラミング言語の種類の1つになります。C/C++同様、汎用性が高く、知見も豊富で、OS依存性もないため大規模開発にも適している言語です。

第1位:C/C++

C言語は言わずと知れたプログラミング言語の種類の1つで、現在ではほぼ上位互換のC++と合わせて使われる機会が多いです。歴史が古いため多くの知見が蓄積されており、また最初に学ぶプログラミング言語の第一選択であることも多いため、初心者向けの教材もそろっています。汎用性が高く、ハードウェアリソースの少ない家電や自動車など機械のシステム(組み込みシステム)でよく使われるプログラム言語の代表です。

プログラミング言語の種類の紹介として最後に、流行りの機械学習に向いた言語の紹介です。

機械学習をするのにおすすめの言語

機械学習のイメージ
AI(人工知能)開発の基盤となる機械学習で定番かつおすすめのプログラミングは次の通りになります。

第3位:R

データ解析や統計処理に特化したプログラミング言語の種類の1つで、習得の難易度は高いものの統計に関しては優秀な言語です。ビッグデータの解析および知見の産出をするデータサイエンスの分野で使いたいのならば、Rが活躍すること間違いありません。

第2位:C/C++

システム開発の章でも述べたように、ハードウェアのリソースが限られている状況下で力を発揮するため、機械への組み込みに活用されます。さらにPythonよりも実行速度が速いという特徴もあり、ハードウェアリソースや処理速度が要となる機械学習においてC/C++は開発に適しているでしょう。

第1位:Python

機械学習やAI(人工知能)、ディープラーニングといえばPythonである、といっても過言ではありません。文法が簡単であり、誰がコードを書いても似たようなコードとなり、さらにコードの読み書きがしやすいため初心者向けの言語でもあります。機械学習に関するライブラリも豊富で、機械学習の開発との相性が良いです。

最後にプログラミングはどのように学ぶと良いのか解説します。

プログラミングのおすすめの学び方

勉強のイメージ

プログラミングの勉強の最初の段階として目的を決めること、それに沿ってプログラミング言語の種類を決めることが大事です。アプリを作りたい、IT企業に就職したい、ただ単に興味関心があるなど、さまざまな目的をもとに、今回紹介したプログラミング言語を参考に選びましょう。

勉強のスタンスですが、一番大切なのは教材を読んで終わり、ではなく写経をすることです。本やWebサイトを眺めるだけでなく、まずは丸写しで良いので実際に自分の手を動かし、プログラムが動くことを確認しましょう。可能ならば、写経したコードをいじってみて、結果がどうかわるのか、どのようなエラーが出るのか確認するとより効率的に勉強ができます。

使う教材等ですが、本でもWebサイトでもスクールでも、自分に合ったものを選択するのが良いでしょう。本だと体系的にまとまっていたり、Webサイトは無料または安価であったり、スクールは面倒見が良かったりとそれぞれ特徴があります。とはいえ、一番大切なのは前向きに取り組む姿勢ですよね。

まとめ
さて、今回は特徴ごとにプログラミング言語の種類を初心者向けに解説しました。自然言語と機械語の懸け橋となるプログラミング言語はさまざまな種類があり、目的に合わせて習得するのが一番です。今回紹介したプログラミング言語の種類は以下の通りです。

【Webアプリ】
第3位:Ruby
第2位:HTML/CSS
第1位:PHP

【スマホアプリ】
第4位:Objective-C(iOS)
第3位:Kotlin(Android)
第2位:Java(Android)
第1位:Swift(iOS)

【システム開発】
第3位:C#
第2位:Java
第1位:C/C++

【機械学習】
第3位:R
第2位:C/C++
第1位:Python

勉強にあたって一番大切なのは写経であり、実際に手を動かさずして習得できません。本気でプログラミングを習得したいのならば忘れないようにしましょう。

プログラミング言語はさまざまな種類があり、一長一短があるため、自分に適したプログラミング言語を選ぶといいです。まずは1つプログラミング言語を習得し、趣味でアプリを作ったり、仕事に活用したりしましょう。

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