近年、AI(人工知能)の開発でPythonというプログラミング言語をよく聞きますよね。Pythonは、需要が高いだけでなく機械学習と相性が良いため様々なサービスに利用されてます。そのため、Pythonを学び始める人が多いのだとか。
その中で、学び始めるとすぐに登場するappendというメソッド。appendは実際のPythonの開発でもよく使われる非常に有名なメソッドです。しかし、Pythonを学び始めた方は、appendは何ができて何ができないのか、Pythonの開発の中での具体的な使い方を理解するのは少し難しいですよね。
appendは使い方を理解すると様々な処理に利用できるため、Pythonにおける開発の幅を広げられます。appendの使い方をマスターして、Pythonの開発を始めましょう。
そこで今回は、appendの役割やPythonでの具体的な利用方法、ポイントをご紹介します。
Pythonとは
Pythonは、プログラミング言語で主に機械学習やデータ分析などデータサイエンス分野やAI(人工知能)を用いた開発などで幅広く利用されています。また、Pythonは機械学習だけでなくYoutubeやInstagramをはじめとして様々なサービスにおいて利用されています。
また、Pythonでは近年話題のAI(人工知能)の開発を行うためのライブラリやフレームワークを多く備えています。このため0からすべてのコードを書く必要がなく、様々なAI(人工知能)を開発することができるのも人気の1つです。
Pythonでのappendとは・その役割とは
appendはPythonのリスト型で利用し、リストに要素を1つ追加するメソッドのことです。
まず、Pythonのリスト型とは、複数の要素の順番を維持したまま表現するデータ型のこと。例えば、[1, 2 , 3]というリストは、1,2,3という要素が1,2,3という順番を維持した状態で格納されています。
appendは、既存のリストに単一の要素をリストの末尾に追加するメソッドのことです。例えば、先ほどの1、2、3というリスト([1, 2, 3])に4を追加したいというときに使います。
また、appendはPythonのリスト型でのみ利用するメソッドです。そのため、文字列や辞書型、タプル型等では利用できません。文字列は、+などの関数を使って文字列に要素を足せ、辞書型は、辞書オブジェクトのkeyとvalueを指定することで要素の追加を行うことができます。
appendを具体的に使う場面
では、appendをPythonで具体的に使う場面をご紹介します。基本的には、リストの末尾に新しい要素を追加したい際に利用します。追加するものについては、①数値の追加、②文字列の追加、③要素の追加の3パターンがあります。
数値の追加
例えば、[1, 2 , 3]というリストに4を末尾に追加して、[1 ,2 ,3 ,4 ]というリストを作成する場合や、 [“猫”, “犬“, “鳥”]というリストに5を追加して[“猫”, “犬“, “鳥”, 5]というリストを作成する場合に利用します。ポイントとしては、リストの中で、文字列と数値が混在しても末尾に新しい要素を追加することができるという点です。
文字列の追加
例えば、[“猫”, “犬“, “鳥”]というリストに牛を末尾に追加して、[“猫”, “犬“, “鳥”,”牛”]というリストを作成する場合や、 [1, 2, 3]というリストに牛を追加して[1, 2, 3, “牛”]というリストを作成する場合に利用します。ポイントとしては、数値の追加と同様にリストの中で、文字列と数値が混在しても末尾に新しい要素を追加できるという点です。
リストの追加
例えば、[“猫”, “犬“, “鳥”]というリストの末尾に[“牛”, “狼”]を追加して、[“猫”, “犬“, “鳥”, [“牛”, “狼”]]というリストを作成する場合に利用します。
Pythonにおけるappendを用いた追加方法
次に、appendをPythonで用いた追加方法についてご紹介します。基本の使い方としては、追加したいリスト.appned(要素)という方法でリストに要素を追加できます。先ほどと同様に数値の追加、文字列の追加、リストの追加の順番に見てみましょう。
数字の追加
1、2、3が入っているnum_listがあるとします。そのnum_listに5を追加する例を見てみましょう。
print(num _list)
とコードを実行します。そうすると、num _listが[1, 2, 3, 5]になっていることが確認できるでしょう。
文字列の追加
猫、犬、鳥が入っているanimal_listがあるとします。そのanimal_listに牛を追加する例を見てみましょう。
print(animal_list)
とコードを実行します。そうすると、animal_listが[“猫”, “犬“, “鳥”,”牛“]になっていることが確認できるでしょう。
リストの追加
猫、犬、鳥が入っているanimal_listがあるとします。そのanimal_listに[“牛”, “狼”]というリストを追加する例を見てみましょう。
print(animal_list)
とコードを実行します。そうすると、animal_listが[“猫”, “犬“, “鳥”, [“牛”, “狼”]]になっていることが確認できるでしょう。
Pythonにおけるappendをさらに使いこなすためのポイント
そして、Pythonにおけるappendを使いこなすためのポイントを紹介します。
複数の要素を追加できない
appendはリストの末尾に要素を1つだけ追加でき、逆に複数の要素をリストに一度に追加することができません。そのため、例えば、猫、犬、鳥が入っているanimal_listに牛と狼を追加したい例を考えます。この場合、
と書くことはできません。2つの要素を追加したい場合は、
といったように2回の処理に分けて記述しましょう。
条件にあてまる要素を空のリストに格納するためにfor文と一緒に使う
appendは空のリストに要素を追加する際にも利用できます。Pythonでは、条件にあてまる要素を空のリストに格納するために利用することがしばしばあります。そのため、あるリストから要素に当てはまるもののみを空のリストに追加するという処理と非常に相性が良いでしょう。
ここで、具体的な例を見てみましょう。1~10の数字が入ったnum_listというリストがあるとします。その中から、3で割り切れる数だけをresult_listに格納するという処理をするとします。
if i % 3 == 0:
result_list.appen(i)
print(result_list)
というコードを実行してください。そうすると、result_listが[3,6,9]であることが確認できます。もともと空のリストに条件に当てはまった数値だけがresult_listに格納されています。
このように、条件に当てはまる要素だけをリストに格納するときにappendメソッドは非常に効果的です。
さて今回では、appendの役割と使い方についてご紹介しました。それでは、今回の内容を振り返りましょう。
- Pythonは、プログラミング言語の一つでAI(人工知能)や機械学習の開発に使われる
- appendは、Pythonのリスト型で利用し、リストに要素を1つ追加するメソッドであること
- appendは、①数値の追加、②文字列の追加、③要素の追加の3パターンで利用できること
- 追加したいリスト.append(要素)で要素をリストに追加できること
- appendは、複数の要素を追加できないこと、for文と組み合わせて条件に合う要素をリストに追加する際に効果を発揮すること
appndには様々な使い方があります。ぜひappendをマスターして、Pythonを使った開発を始めましょう!
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