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AIを学ぶなら知っておこう!機械学習にPythonが使われる明確な理由

プログラムのイメージ

AI(人工知能)や機械学習のプログラムをかじったことがあると、Pythonというプログラミング言語を耳にしますよね。

プログラミング言語というのはその名の通り「プログラミングをするときに使うもの」で、例えば一つ以上のプログラムをまとめた関数を定義するとき、Pythonなら[def]、Javascriptなら[function]から始まるといったように定義や規則がそれぞれの言語で異なります。

そしてPythonはサーバーサイド言語と呼ばれ、ホームページ画面やスマホの画面のように直接私たちが見る箇所のプログラミングに使うフロントサイド言語ではなく、その裏側の処理で使われている言語で、最近ではAI(人工知能)や機械学習といった裏側の処理でよく使われているのです。

それでは今回は、このPythonが機械学習においてよく使われる理由を説明していきましょう。

機械学習関連のライブラリが豊富

ライブラリのイメージ

そもそも機械学習をプログラムするときライブラリを利用することがありますよね。

このライブラリとは、自分がコードを書かなくとも他人が作ったプログラムを自分のプログラムにインポートするだけで使えるようにした便利なもので、機械学習をする流れをざっくりと述べると

データの収集整理→機械学習→アウトプット

をするという工程が必要ですが、このPythonのライブラリを使えばその工程を簡略化することが可能。

例えば、scikit-learnというライブラリを使えば手書き数字の画像データがすでに用意されています。ですからあとは同じライブラリのscikit-learnの学習モデルを使い、手書き数字の画像データで学習させたあと、これもまたscikit-learnに用意されているテスト用の画像データを使って画像の一致する正解率を調べることができます。

もちろん、テスト用画像だけ差し替え、自前の手書き数字の画像データを用意することで、正解率を確かめることも可能でしょう。

他のライブラリとしてディープラーニングに使われるTensorflowが有名ですよね。

TensorFlowは、Googleが「Google Brain」というプロジェクトのもとで開発を行っているニューラルネットワークの最新ライブラリです。
ニューラルネットワークとは、人間の脳を再現した仕組み(と言われていますが、実際には別の分野の様々な技術も使われています)のことですが、このディープラーニングは機械学習の中で現在もっとも注目されている技術といっても過言ではないでしょう。

TensorFlowはハイレベルな機能を実装することができ、計算をデータフローやグラフで表すことができます。ライブラリの内部はおよそC++で作られていていますが、Pyhonも含まれており柔軟に使用できる構造になっています。

他にも計算に特化したライブラリのnumpy、その計算結果を出力するmatplotlibなどがあり、これらのように科学技術計算に使えるライブラリが多いことがPythonが機械学習によく使われる理由です。

今回ご紹介したライブラリ以外にもPythonで使える機械学習関連のライブラリは数多くありますが、それらライブラリが何故Pythonなのかというと、Pythonは他の高水準言語に比べて核となる本体部分は必要最小限に抑えられているから。

その代わりにPythonユーザーは自らの使用目的に従って標準ライブラリやサードパーティ製のライブラリ、関数など、さまざまな領域に特化した豊富で大規模なツール群を、インターネット上から無料で入手でき、自らの使用目的に応じて機能を拡張していくことができます。

シンプルで分かりやすいコード

コードのイメージ

ところで、サーバーサイド言語にはPythonの他にもJavaやPHPなどがありますよね。しかしそれらの言語のどれよりもPythonはシンプルに記述できるようになっています。

なぜシンプルに記述できるのかというと、文法を極力単純化してコードの可読性を高め、読みやすく、また書きやすくしてプログラマの作業性とコードの信頼性を高めることを重視してデザインされた言語だから。

他人が書いたコードを簡単に読めることはプログラマにとっては重要なことでしょう。何故なら、コードを書く際には頻繁に先人の書いたコードを参照することが必要です。

Pythonの可読性を高めるのに貢献しているルールの一つがオフサイドルールの採用で、これは、if文などのブロックを字下げ(インデント)で指定するというもの。このルールによって誰が書いても同じコードになり、だからPythonのプログラムは書きやすく読みやすいモノになっています。

オフサイドルールが適用されない、例えばJavaやPHPでは関数の中身は{}内に収めることになっています。ですから、可読性を気にせずコードを記述するプログラマが書いたコードだと極端な話、縦一列に全てのコードが並んでいて可読性が下がるでしょう。

ですが、Pythonのコードでは開発者にどんなこだわりがあってもオフサイドルールは守らなければいけないため、ある一定の可読性は担保されるのです。

WebフレームワークでWebサービスを簡単に高速でリリースできる

フレームワークのイメージ

3つ目の理由として、Webフレームワークを使うことでWebサービスを簡単に高速でリリースできるという理由があります。

フレームワークとは、Webアプリの機能、ページの表示、データの形式などをまとめた仕組みのこと。このフレームワークは高度なプログラムをあらかじめまとめておくため、0から開発するよりも素早く開発が可能です。

例えばDjangoというフレームワークを使えばモデルの設計から、実装、URLの設定などを行うことができ自分でアプリを作成してリリースするまで最短ルートで進むことができます。

一定の人気を保っている

人気のイメージ

ここまでは機械学習関連のフレームワークやライブラリが充実しているお話をしました。ですから今話題のAI(人工知能)開発などではPythonを使うことが必要不可欠といっても過言ではありません。

そのため、プログラミング言語別のシェアでPythonは2007年から一定のシェアを保っています。

開発者にとってプログラミング言語のシェア率は重要で、シェアが高ければ高いほど開発で困ったときに他の同じ言語を使っている技術者に聞きやすかったり、インターネット上での技術者向けQ&Aの内容が充実している利点があります。

ですから、機械学習にPythonが使われる理由としては、この一定の人気という部分もあるのでしょう。

多数のユーザーが存在するサービスに使われている

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また、多数のサービスにPythonが使われています。Pythonはサーバーサイド言語のため、ホームページ画面などフロント系にはほとんど使われていませんが、その他のほとんどのアプリやシステムで使うことができるのです。

Pythonが使われている代表的なWebサービスとしては有名なYoutubeやDropbox、Evernoteなど。このように、多数の有名なサービスで使われているので、機械学習にPythonが使われるのです。

 

プログラムするイメージ

今回は、機械学習にPythonが使われる理由についてお話しました。

機械学習の開発といえばPythonやC++といった言語を聞きますが、その中でもPythonは(スマホアプリなどモバイル端末での開発に弱いところはありますが、)特に計算や統計分野では強みを発揮します。

そもそも機械学習自体のライブラリが豊富な所が機械学習をしている、またはこれからしていこうと考えている人にとってPythonを使うことはとても魅力的です。

現在、日本ではPHPやJavaの方が人気みたいですが、Pythonは世界的に見ればまだまだ人気の言語。これは前述したように機械学習をする上でのライブラリが充実しているため、これからも一定のシェアを保ち続けるでしょう。

ですからPythonを学んでおくことはとても大切なことです。ですから、今のうちにPythonを身につけてAI(人工知能)機械学習を開発できる人にスキルアップしたいですよね。

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