AI(人工知能)とファイナンス

人工知能による株取引が増え続けると、誰が得して誰が損するの?

人工知能による株取引が増え続けると、誰が得して誰が損するの?

「もうここまで人工知能(AI)達が来ているの!!」といわれるくらいに、いろんな分野に進出し続けている人工知能(AI)。初めは、ニュースの話題と少し遠い感じがしましたが、だんだんと、身近になってきていますよね。

今では、人工知能(AI)達は、なんと株取引の世界にもジワジワと自分のポジションを確立しようとしています。「えっ、人工知能(AI)が、株取引までできるようになったということは、金融市場まで彼らが動かすようになっていくの?なんか怖い・・・?!」という気もしますが、でも、決して怖い話をするのではないので、ご安心下さい。

世界的にもますます注目されている株式市場での人工知能(AI)の進出。では、今回はその株取引での背景も見ながら、誰が得して誰が損するのかをお伝えしましょう。

株取引にも AI(人工知能)が!!

株取引イメージ

株取引はインターネットの普及が進み、ネットで簡単にできるようになってきたので、今では株のアプリまでがあるくらい身近になっていますよね。手軽に始められると、主婦や若者、初心者でも株をするようになってきて注目されつつあります。

そんな株式市場の世界にも人工知能(AI)は進出してきています。人工知能(AI)の得意分野のひとつは、多くの情報を蓄積し解析することなので、速いスピードで予測できる能力ははるかに人間の能力を超えています。それで、多くの情報を人工知能(AI)に学習させ、株取引でもスピーディーにまた、確実に取引できる能力を発揮できるようになっているんですよね。

人間に代わって働く?!

分析イメージ

最近では、人工知能(AI)の普及が増えることによって、なくなる仕事があるともいわれていますよね。ちょっと、ドキッとしますが・・・先程少し触れましたが、人工知能(AI)は、多くの情報を分析し処理することが得意ですし、また統一的な業務をこなしていくことには適しています。それで、仕事内容を一度学習するなら人間と違って忘れずに習得し、また、休まず働き続ける人工知能(AI)の方が、人件費を抑えられ合理的と考えられているのでしょうか。

実際に金融業界である、ニューヨークにあるゴールドマン・サックス本社の米国株の取引部門には、2000年に600人のトレーダーがいましたが、現在は、たった2人しか残っていないといわれていています。まさに全世界の株式取引の頂点であるニューヨークでトレーダーに代わって人工知能(AI)達が働いているという事態がおきています。また、世界の金融センターといわれているウォール街の他の証券会社も、自動化を進めているといわれているので、人工知能(AI)が、株取引の分野で主流になっていくことは間違いないでしょう。

人工知能(AI)が失敗することもある?!

失敗イメージ

では、人工知能(AI)はすべて信頼できるのでしょうか。人工知能(AI)にはフレーム問題といわれる大きな課題がのこされています。それは、重要な難問の一つで、有限の情報処理能力しかないロボットには、現実に起こりうる問題全てに対処することができないことを示すものです。つまり、想定外の急な変化に対処できないということです。人間は、とっさの変化や出来事でも、それなりに判断し対処できますよね。そんな人間の脳は、やはり素晴らしく造られているとあらためて感銘します。

それで、人工知能(AI)が、株取引の学習をしていても、誤作動によっての誤った予測を出すことは考えられます。また、株取引の予測が例え失敗したとしても、人間と違って感情がないので、人工知能(AI)は、なんとも思っていませんし、たとえ多額な損失だったとしても責めることもできませんよね。

しかし、逆にその学習した情報をもとに人間の考えもしなかった分析をして予測してくる可能性もあるので、そう思えば人工知能(AI)の株取引は、興味深いともいえますよね。

誰が得して誰が損する?

利益イメージ

株式市場という場自体が、需要と供給で、つまり買う人と売る人で成り立っていているので、そこで利益、損失は必ず生じますよね。では、そこに人工知能(AI)が株取引に加わっていくならどうなるのでしょうか。

株取引の予測というのは、過去の膨大なデータを分析し予測されると思われがちですが、すべてにパターンがあるというわけではありません。例えば、株価の暴落は、政治、経済の動きや自然災害などの出来事などによって大きく影響します。しかしそれらを事前に予測することはかなり難しいですよね。さらに、売り買いしているのは、実際には人間なので株式市場でのそれぞれの心理的要因によっての駆け引きなどもあるわけで、機械分析だけでは読み取れない複雑さも加味されます。また、株の取引にはルールがないので、ある程度の予想はできたとしてもすべてが完璧な結果をだすことは難しいといえますよね。

しかし、近年、人工知能(AI)によっての、株取引予想ツールが開発さてきており、投資家たちに注目されています。こうしたツールを活用するなら、人工知能(AI)は重要なサポーターとなってくれるに違いありません。

ですから、株式市場は常に変動しているので、人工知能(AI)が、完璧な株取引をしてくれるとは望めないので、誰が得して誰が損するかという問題ではないといえますよね。たとえ今後、人工知能(AI)が、ますます主流となっても、最終的な判断は、株取引をされているあなたにかかっているといえるでしょう。

以上、株式市場での人工知能(AI)の取引での背景も見ながら、誰が得して誰が損するのかをお伝えいたしました。人工知能(AI)が株式市場にも進出し、人間にとってかわって仕事をしているなんて聞くと、少し不安がよぎる話題になりそうでしたが、でも、変化に対応する適応能力は、人間は負けてはいないことがわかったので安心しましたよね。もちろん大量の情報を、スピーディーに解析し、予測する能力には、かないませんので、人間ではできないことをしてもらってサポートしてくれると良いでしょう。

人工知能(AI)は、これからも、ますます注目され、開発、改良されていくことでしょう。ですので、この記事を書いた数年後には、また新たに最強の人工知能(AI)が株式市場の分野で、誕生していことを期待できますよね。

参照元 ゴールドマン・サックス、自動化でトレーダー大幅減3割がエンジニアに
フレーム問題

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