AIとは何か

フレームワークChainerを使ったDeep Learningを優しくご説明

プログラミングをしているイメージ

Chainerという言葉を知っていますか?これはDeep Learning(ディープラーニング)のフレームワークの内の一つですが、学びはじめの頃は何の事を言っているかさっぱりわかりませんよね。

Deep Learningは専門用語や横文字が多く、最初こそとっつきにくいと感じるかもしれません。学ぼうと思ったが最初で挫折したという方も多いのではないでしょうか。しかし、基本的な要素を覚えてしまえば、操作自体は単純なので比較的簡単に理解することが出来るのです。そこで今回は、フレームワークの一つであるChainerを通じて、Deep Learningの仕組みや使用例をお伝えしていきます。

まずは、そもそものDeep Learningとは何かから紹介していきます。

Deep Learningとは

プログラミングのイメージ

Deep Learning(深層学習とも言います)とは簡単に言うと、人間の脳の神経細胞(ニューロン)のネットワークの仕組みを模して作られた機械学習の一つの手法です。これまでの機械学習よりも大量のデータを多角的に処理でき、高い精度を出す傾向にあることから注目を集めています。

人間の脳の仕組みの構造を真似る事で、多くのデータを参照する際により深い分析をすることが可能になります。すると、これまでは全て手動で判断基準を設定していたものでも、AI(人工知能)が自動的に選別し、判断できるようになるのです。

AI(人工知能)なので人と同じように判断するとまではいきませんが、それに近い判断をさせるための学習が可能になります。

じゃあChainerってなに?

Chainerのホームページ

Deep Learningのプログラムを作成するにはいくつかのフレームワーク(枠組み)が必要であり、そのうちの一つがChainerです

Chainerは2015年6月にPreferred Networks社が開発したもので、プログラミング言語のPythonを利用してDeep Learningのプログラムを実装するためのフレームワークとして開発されました。機械学習関連のライブラリはPythonで実装されたものが多いことから、機械学習ではPythonが広く使われています。

Preferred Networks社は日本国内の企業であるため、Chainerは日本では比較的利用しやすいフレームワークの一つと言えます。では、このChainerというフレームワークはDeep Learningをプログラムする上でどのような特徴をもっているのでしょうか。

ChainerをDeep Learningに利用するメリット

PCで作業をするイメージ

Chainerには、Deep Learningのプログラムを作成する際に以下の特徴があります。

シンプルなネットワークに対応
Deep Learningライブラリの中には、複雑なものには対応できても、単純なプログラムにはスペックが高すぎて使いづらいというフレームワークもあります。

Chainerは、単純なネットワークから複雑なネットワーク構造をしたDeep Learningまで様々な利用方法があります。一つのフレームワークが多くのネットワークを実行できるので、柔軟な利用が可能と言えます。

プログラムの作成が楽
前述の通り、Chainerを使ってDeep Learningのプログラムを組む際には、Pythonのコードを利用します。そのためPythonさえ知っていれば新しく何かを覚える必要がないので、すぐにプログラムの作成に取り掛かる事ができます。

Python自体も比較的簡単なプログラミング言語で利用者も多いので、共有しやすいというのもポイントです。作成が簡単で、共有が可能というのはプログラムにとって大きな強みとなります。

総じて、単純な仕組みにも対応でき、共有性の高いフレームワークです。Chainerは、Deep Learning初心者にはお勧めのフレームワークと言えるでしょう。

では続いて、Chainerを使ったDeep Learningの活用例を見ていきましょう。

実際にChainerを活用しているDeep Leaningの一例

プログラムが動いているイメージ

Chainer自体がDeep Learningのプログラムのために開発されたフレームワークなので、Chainerの活用事例とはそのままDeep Learningの活用例とも言えます。具体的には以下のような利用をされています。

画像分類
画像や写真などから、情報を抽出して分類します。Deep Learningでは、よりものの特徴を多角的に学習できるので、この画像分類の精度を今まで以上に高精度にすることができるのです。
物体検知
画像分類と似ていますが、こちらは画像の中に何があるかを検知する仕組みです。例えば料理の写真であれば、その料理の名前だけでなく、形や大きさ、食器の種類も合わせて抽出することができます。今までの機械的な処理では不可能だった多角的な角度からの分析により、より実用性の高い検知が可能になるのです。

上記のように、Deep Learningを利用することで、これまでの機械学習手法に比べてより適切な結果を得られるようになってきました。少しずつ実用化も進んでおり、今現在人が行っている作業の大部分をAI(人工知能)を搭載した機械が代わりに行う事が出来る日も近いかもしれません。

さて、今回はChainerのフレームワークを通じて、Deep Learningの仕組みや活用例を出来るだけわかりやすくお伝えしました。

ChainerはDeep Learningの中でも比較的簡単にプログラムを組む事が出来るので、初心者におススメのフレームワークと言えます。これからDeep Learningを学ぶという人はまずChainerを使ったプログラム作成を覚える事から始めてみるのも良いかもしれません。

最初こそ知らない単語やルールで混乱するかもしれませんが、形さえ覚えれば他にも応用させることができます。ビジネスへのAI(人工知能)導入が加速していることに伴って、Chainerに使われるプログラム言語のPythonともども、企業からの需要が高まっている分野なので、学ぶのであれば今が好機です。

今回お伝えした内容を元に、Chainerを利用したDeep Learningへの理解を深め、これからDeep Learningについて学んでいくことの足掛かりにしていきましょう。

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