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顔認証が当たり前の社会到来。気になるアレコレまとめました

顔認証が当たり前の社会到来。気になるアレコレまとめました

AI(人工知能)の技術の中で、身近なものの一つに顔認証の技術があげられますよね。いまやスマホにまで取り入れられるほど身近になり、これからますます顔認識を使う機械が増え、もう顔認証なんて当たり前じゃん、なんてことが予想されます。

しかし顔認証は便利で役立つ存在でありながらそして同時に脅威ともなる技術です。顔認証の悪用への懸念や、その精度への疑問、超監視社会の到来への危惧といった気になることもたくさんありますよね。

もしかしたら、顔認証はまだごく一部の機器に搭載されているだけで、「どこもかしこも顔認証という時代は、もう少し先でしょう」と感じられる人もいるかもしれません。しかし、今顔認証について知っておけば、これからの時代の波に乗ることができるでしょう。

そこで今回は、今話題になっている顔認証にまつわることについてお伝えします。まずは顔認証という技術について確認しましょう。

顔認証とは

顔認証のイメージ
顔認証とは、主に顔の目、鼻、口の配置や大きさを元に、デバイスや機械を使っているのは誰なのか判別する認識方法です。なりすましが困難であり、カギやパスワードの必要がなく、専門装置も不要で利便性に優れるという特徴があります。スマホや空港の税関、テーマパークなどで活用されており、現在もっとも注目を集める技術の一つでしょう。

例えばスマホでは、事前に顔認証に必要な情報を登録しておくだけで、スマホの画面を見ることで本人確認が行なわれてロックが解除されるという仕組みです。その速度は1秒程度であり、余計な時間をかけることなく自然な動作の中で使うことができます。

顔認証は指紋認証などとは違い、装置に指を置いたりする必要がなく、無駄な動作が必要ないということが一つのメリットです。特に指紋認証などでは毎日使うものでは、わざわざ指を置くのは何となく手間がかかりますし、衛生面も気になりますよね。顔認証ならそんな面倒くささや不安もなく、気軽に導入、使用ができるんです。

また、顔認証で得られたデータは機械だけでなく人間の目視でも管理することができ、万が一機械をすり抜けてしまっても人間の目で確認できるという不正抑止の面でもメリットがあります。私たちは普段から人間の顔の認識しており、人力でのチェックというのは最大のセキュリティとなるでしょう。つまり顔認証では機械と人間、二重のシステムで高いレベルでのセキュリティの確保が可能となるのです。

顔認証について概要を説明しましたが、では顔認証がどんどん進んでいくと世の中はどのような変化が起こるのでしょうか。実際に見て行きましょう。

顔認証がどんどん進む世の中の姿

顔パスのイメージ
徐々に広まりつつある顔認証ですが、その先にはどのような世の中が待ち受けているのか気になりますよね。

顔認証はWebカメラの導入だけで使うことができ、巨大な専用器具を必要としないため、これからますます広まっていくことが予想されます。導入の簡単な顔認証は企業のセキュリティ、金庫やロボットへの組み込み、顔パスや写真検索のようなサービス、出入国や国民の管理などさまざまな分野へと広がっていくでしょう。そして私たちの生活はより便利なものへと変貌していくかもしれません。

※顔認証の使われている事例はこちらにもあります

顔認証を導入するメリット先ほど述べた余計な動作がいらないなどの理由もありますが、最大の理由は精度にあります。指紋認証は誤認証が10万分の1と言われる一方、顔認証は100万分の1とより高い精度を持つため、高いセキュリティを誇っています。セキュリティの面からも顔認証はますます広がっていくこと可能性が高いでしょう。

このように華やかな技術である顔認証ですが、色々不安もありますよね。特に身近なスマホのロックについて気になるところがあるでしょう。次はそのスマホのセキュリティについて解説していきます。

スマホ(iPhoneやandroid)の顔認証は100%安全ではない

スマホのイメージ
いきなりですが、残念ながらスマホの顔認証は100%安全ではなく、セキュリティが破られてしまうことがあります。意外と思われる人もいれば、そりゃそうだろうと思われる人もいるはず。当たり前と言えば当たり前で、この世に完璧な科学技術は存在しないのですから。

その理由の一つは顔認証の精度にあります。先ほども述べたように、顔認証は100万分の1の確率で誤認証します。滅多と起こるわけではないですが、そのため間違いなく100%セキュリティが破られるという保証はありません。そうなると、なにかの拍子であなたのスマホのロックが外されるかも・・・と思うとびくびくしますが、「ほぼ」100%誤認証することはないので、その点では過剰な不安は必要ないかもしれません。

しかしながら、少々怖い報告もあり、オランダの消費者保護機関でスマホの顔認証の調査を行なったところ110台中42台でキレイに撮影されている顔写真だけで顔認証を突破したという結果が出ました。顔写真だけでセキュリティを潜り抜けるなんて意外な結果ですよね。さらに3Dプリンタと組み合わせれば、より一層セキュリティは突破されやすくなる可能性もあり、スマホの顔認証は100%安全とはいえず、気を引き締めて扱わないといけないという気になるでしょう。

顔認証について他にも気になることがありますよね。例えば双子の場合、顔認証はどのように反応するのか気になったりします。次に双子の場合にどうなるかを解説していきましょう。

顔認証を双子に対して使ったらどうなる?

双子のイメージ
結論からいうと、顔認証は双子をほぼ見分けることができません。

あるイベントの実験によると、複数の顔認証システムでそれぞれ双子の顔を識別できるのか調べたところ、iPhone11のFaceID(0/10組)、Androidの顔認証(0/5組)、Windows10のPCのWindows Hello(0/7組)では100%見分けることができず、PC用の顔認証ソフト(企業向け)(3/6組)でも50%の精度という結果になりました。もちろんこの実験では母数が少ないなどの課題はありますが、少なくともスマホの顔認証が双子を見分けることはできませんでした。

この原因としては、顔認証は「目」「鼻」「口」の位置・大きさでその人かどうかを認証しているためです。このため双子の場合だとこの3つの位置がほぼ同じであることが多く、顔認証を突破できるのではないかいう説もあります。

※顔認識の仕組みについてはこちらの記事が参考になります

身近な気になる点はここまでにして、最後に顔認証で集められたデータを元に起業や国家が人々を監視する、超監視社会になるのではという懸念についてまとめてみます。

顔認証が進むことによる超監視社会への懸念

監視されているイメージ
中国では電車を顔パスで乗れたり、買い物が顔認証でできたり、政府が携帯電話購入時に顔認証のデータを登録することを義務化したりと、さまざまなところで顔認証のデータが集められており、懸念が示されています。また、米国ではiPhoneのFaceIDを政府が利用するのではないかという不安が生じています。

なぜ、顔認証データを集めるのか。ビッグデータ(体系化された大量のデータ)を集めて新しい技術を生み出したいという前向きな理由もありますが、必ずしもそうではないのだとか。

例えば、顔認証データを元に個人をカメラで特定するという、顔認証とは逆のシステムを政府が導入する可能性があります。膨大な顔認証データを扱えるようなAI(人工知能)が開発されれば、そんなことは簡単にできるでしょう。

この技術を用いて、顔認証データを元に特定の個人を探しだし、該当するデバイスの位置情報から人物の居場所を特定することができるかもしれません。また、顔認証と紐付された個人情報が開示され、プライバシーの侵害をうける可能性も。

※詳しくはこの記事も参考になります

このように、利便性の代償ともいえる超監視社会が顔認証の未来に待ち受けているかもしれません。顔は最大の個人情報ともいえるので、巨大企業政府の動きに注意を払い、超監視社会を回避できるよう運動する必要が出てくる可能性もあります。

まとめ
さて、今回は顔認証にまつわる気になるアレコレについてまとめてみました。もしかしたら、あなたも元々気になっていたり、いわれてみればどうなっているんだろうと疑問に思ったりすることばかりだったかもしれません。

意外と思うか、当然と思うか、人それぞれですが、一見堅そうなスマホの顔認証は100%安全ではないことがわかりました。また、顔認証で双子を見分けることもできません。いくら最新技術といえ、精度は100%ではなく、少なからず穴があるというのは少々怖いですよね。しかし、そもそも100%安全な技術は存在しませんし、スマホの管理さえしっかりしていれば過剰な心配は不要でしょう。

顔認証の技術躍進の果てには超監視社会が待っている、という不安があり、確かに、監視カメラなどから違法に個人を特定されてしまう時代となってしまうかもしれません。利便性と脅威は表裏一体で、仕方ないとはいえ、そんな世界は避けたいところですよね。これからは技術の進歩や企業、政府を注視する必要があるのかもしれません。

顔認証は非常に便利なシステムで、これからますます普及していくでしょう。少々不安もありますが、過度にびくびくせず、便利に使えるならどんどん使っていきましょう!

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