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AI(人工知能)はもうゲームに入ってるけど、未来のゲームにどうかかわるの?

テレビゲームをしているイメージ

AI(人工知能)という言葉を聞くと、ゲームを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。たとえゲームに詳しく無い方でも、ゲームに登場するキャラクターがあたかも意思を持っているかのように振る舞うなんて聞くと驚きますよね。

敵がいつも同じ行動ではなく、状況に応じて的確にこちらを攻撃したり、あるいはこちらの強さに応じて敵も強くなっていたり……。

またゲーム内にいる町の人たちやモンスターたちも、ただ立ちつくしているだけではなく、まるで生活しているかのようにそれぞれの思いのままに動いている様子は、ゲームではよく見られることです。これらはすべてAI(人工知能)がゲームを管理していることによるものです。

そこで今回は、AI(人工知能)がゲームにどのように使われているのか、また今後AI(人工知能)がゲームをどのように変えていくのかについてお伝えしていきましょう。

FF15はこんなにもAI(人工知能)が使われていた

PS4イメージ
2017年にプレイステーション4で発売されたRPG「ファイナルファンタジー15(FF15)」。このゲームにもいたるところでAI(人工知能)が使われ、ゲームを盛り上げています

たとえば戦闘中、主人公がピンチに陥ったとしましょう。このとき仲間の3人のうち最も手の空いている、あるいは余裕のある仲間が主人公を回復やサポートを担当し、残った仲間たちからは「任せたぞ」といったセリフが。最も適任なキャラクターが主人公を助けに回るのも、仲間たちのセリフもAI(人工知能)がゲームの状況を判断し、行動を決定しているのです。

またボスや強いモンスターとの戦闘では「油断するな」「○○に気をつけろ」といったセリフがAI(人工知能)によって選択され、ゲームを盛り上げます。さながら映画監督のように、AI(人工知能)がゲームの進行や状況を判断して、最適な行動をとるようになっているといえるでしょう。

ゲームのAI(人工知能)はパックマンから始まった

ゲームのイメージ
諸説ありますが、ゲーム業界ではAI(人工知能)が搭載されたゲームの原点は「パックマン」であるといわれています。「パックマン」は追い回してくる4体のモンスターをかいくぐりながら、迷路に置かれたすべてのエサを食べつくすというゲーム。

ゲームに詳しい方なら、4体のモンスターはただパックマンを追いかけてくるわけではなく、4体それぞれに性格があって「ひたすらパックマンを追いかけてくる者」「先回りするように動く者」「きまぐれに変な動きをする者」といった役割分担がされていることをご存じかもしれません。この役割分担がAI(人工知能)によってゲームを制御した最初のケースだといわれているのです。

またプレイヤーの腕前やキャラクターの強さ・状況などを判断して、難易度を微妙に調節するAI(人工知能)も、パックマンというゲームにはすでに搭載されていたとのこと。現在のあらゆるゲームは、パックマンが礎になっているといっても過言ではないのかもしれません。

ゲームのAI(人工知能)を構成する3つのAI(人工知能)

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AI(人工知能)がゲームをつかさどるためには、3つの要素が必要であるとされています。

■味方や敵が行動を考える「キャラクターAI」
■地形や位置情報などを把握するための「ナビゲーションAI」
■ゲームの進行を管理する「メタAI」

一番わかりやすいのは「キャラクターAI」でしょう。パックマンなら4体のモンスター、FF15なら仲間や敵モンスターがどのような行動をとるのかを考えるためのAI(人工知能)です。最近のゲームでは絶妙なタイミングで助けてくれる仲間だけでなく、へそ曲がりな性格で想像の斜め上を行く行動をとる仲間なんていうのもいますよね。

「ナビゲーションAI」とはキャラクターが自分のいる位置などを把握できるようにするAI(人工知能)です。パックマンのモンスターが迷路を無視して動かないのも、主人公の仲間たちが最短ルートで助けに来れるのも「ナビゲーションAI」による位置情報をキャラクターに提供しているからです。

ゲームの進行状況をきちんと把握して、その時のプレイヤーやキャラクターの状況に応じた展開やセリフ、あるいは難易度を調整するのが「メタAI」です。FF15で状況に応じたセリフが発せられるのはこの「メタAI」によってゲームの進行状況を逐一把握しているため。またゲームセンターでは上手いプレイヤーが長時間プレイし続けるのを防いたり、逆にあまり上手でないプレイヤーをすぐゲームオーバーにさせないためにAI(人工知能)がゲームの難易度調整を行っていたものもありました。

ゲームのAI(人工知能)は未来のゲームにどうかかわるのか?

コードイメージ
最近のゲームは非常に規模が大きくなり、その分ゲーム制作に携わる人数やかかる費用が莫大なものに。そこでこの問題をAI(人工知能)によるゲーム制作によって解決しようという動きが模索されているのです。

そこでカギとなるのが「メタAI」。ゲームの進行状況やプレイヤーの行動を管理するだけでなく、AI(人工知能)自身がゲームを構成する要素を作っていくというのです。たとえば

・ダンジョンやアイテムを自動生成する
・敵モンスターを自動で作成し、配置する
・イベントを自動生成する
といったこともできるようになります。これだけでもゲーム製作の手間をかなり省くことができそうですよね。また同じゲームでもプレイヤーの数だけ違った遊びができるようになるでしょう。究極的にはAI(人工知能)がゲームのストーリーやシステムまで作ってくれるようになるかもしれません。

機械ができることは機械に任せて、人間は機械ができない部分を担っていく……そういった役割分担がAI(人工知能)によってゲームの分野でも広がっていくのではないでしょうか。

 

さて、AI(人工知能)がゲームにどのように関わっており、また今後AI(人工知能)がゲームをどのように変えていくのかについてお伝えしてきました。

  • 最新ゲーム「FF15」でもAI(人工知能)がゲーム内に活用されている
  • AI(人工知能)がゲームに搭載されたのは「パックマン」が最初のケースだと言われている
  • AI(人工知能)がゲームをつかさどる要素として「キャラクターAI」「ナビゲーションAI」「メタAI」がある
  • 「メタAI」が進化することでゲーム内の要素まで自動生成できるようになり、大規模化したゲーム製作を大きく効率化できるかもしれない

AI(人工知能)はゲーム業界でも大きな役割を果たすようになっています。ひょっとしたらこの先、AI(人工知能)が全てのゲームの制作を人間にとって代わる時代が来るかもしれませんよね。

参照元『FF』最新版に導入された人工知能の実力 ゲームのAIから見える未来
“世界最古”にして現代ゲームAIの先駆。21世紀に『パックマン』が再評価される理由を、作者・岩谷徹氏×AI開発者・三宅陽一郎氏が解説

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