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AIでプログラミングは自動化できる!?その完成度や課題を徹底解説

AIでプログラミングは自動化できる!?その完成度や課題を徹底解説

仕事や趣味でプログラミングと接する機会のある方は現代においてそう珍しくはなく、そのような方にとってはAI(人工知能)でプログラミングが自動化されるなんてまるでSFの世界みたいですよね。プログラミングは細々とした作業が続くので、ぜひAI(人工知能)が自動化すると自分も楽になれるのではないかと期待する方もいるはず。

実は、そのSFの世界が少しずつ実現しており、本当にAI(人工知能)でプログラミングが自動化されつつあるんです。新しい技術の登場は不安を伴ったワクワク感を呼び起こし、未来はどうなるんだろう、という期待や想像が高まりますよね。高速でプログラミングが可能になったり、人間のプログラマーが減少するというイメージがあるかもしれません。

AI(人工知能)でプログラミングが自動化されるときに気になるのが、その完成度や課題、プログラミングで動くAI(人工知能)がどのような背景でプログラミングに参入してきたかについてですよね。

そこで今回は、AI(人工知能)のプログラミング自動化の実例や完成度、課題、その背景について解説していきます。まずは、現時点ではAI(人工知能)によるプログラミング自動化によって何ができるようになっているのかについて解説します。

既に実現されているプログラミングの自動化

自動化のイメージ

AI(人工知能)によるプログラミング自動化が既に実現されているのですが、実例はどのようなものがあるのか見ていきましょう。ここでは、(正確にはプログラミング言語ではなくマークアップ言語と呼ばれるものですが、)HTML(HyperText Markup Language)によるWebサイトの自動コーディングがAI(人工知能)によって可能となった事例について紹介します。

HTMLとはWebサイトのデザインを作るために開発された言語の一種で、現在インターネット上で公開されているWebページの多くはHTMLで作成されており、このHTMLのコーディングをAI(人工知能)がするのです。具体的には、設計して欲しいWebサイトの画像を元に、HTMLコードをAI(人工知能)が自動生成し、Webサイトとして完成させるという技術が実際に生まれています。現段階ではあらゆるデザインに幅広く対応しているわけではありませんし、データを繰り返し学習させてやらなければなりませんが、それでもデザインの画像をAI(人工知能)に与えてやることで、即座にコーディングを可能とする業務レベルの技術の第一歩だといっても過言ではありません。

本来、人間によるHTMLコーディング作業は、画像を読み取り、頭の中でかみ砕いて、HTMLコーディングへと移る、という機械的には難しそうな作業です。それが今回のAI(人工知能)では複数のニューラルネットワーク(人間の脳を模倣したネットワーク)を組み合わせ、実現しています。

つまり、画像の読み取りをAというニューラルネットワークが担当し、Bというニュートラルネットワークはコードの予想を行い、Cが・・・、といった具合です。今は繰り返しの学習が必要ですが、いずれ画像をポンと与えるだけで、一瞬でWebサイトができる世界がやってくるかと考えられています。

AI(人工知能)がコーディングの世界まで足を踏み入れているのは驚きですよね。では、なぜプログラマーの領域にAI(人工知能)が入り込んできているのか、次からご紹介していきます。

AI(人工知能)がプログラマーの世界に参入してくる理由

プログラミングのイメージ

AI(人工知能)がプログラミングを自動化する、すなわちプログラマーの世界に入り込んで仕事を分担するようになっているのは、プログラミングの構造化のしやすさ、コスト削減、法律上の問題の少なさが挙げられます。

1.プログラミングの構造化がしやすい

構造化のイメージ

プログラミングは一見難しそうですが、基本的には順次処理、繰り返し、分岐の3つの作業の繰り返しでしかありません。見た目のごつさに反して、意外とシンプルであり構造化もしやすく、そのためAI(人工知能)によるプログラミングの自動化が進みやすいのです。

2.コストを削減できる

コストのイメージ

IT業界でもっとも多くかかる費用は、意外にも人件費です。そのコストは開発プロジェクトにかかるコストの大半を占めているほどなので、悩ましいところですよね。そのため、AI(人工知能)によるプログラミングの自動化は人件費を抑えることができるため、現在いろんな企業が取り入れようとしています。

また、AI(人工知能)は機械であるため、人間とは違い、休みを必要とせず、24時間365日働き続けることができます。長時間労働が問題視されている現在、人間にこれ以上の時間働かせることはできないので、その分をAI(人工知能)が補う形でプログラミングを続ける世界が未来には待っているのかもしれません。

3.IT分野では、法律の壁がまだ低い

法律のイメージ

AI(人工知能)の研究はさまざまな分野で進んでいるものの、例えば医療など人命にかかわる分野では、法律上の問題で実際に運用するのが難しい場合があります。対して、人命にかかわらない分野ではAI(人工知能)は法律にさほど縛られることなく活躍しやすく、それがITの(一部の)分野に当てはまるというわけです。

このように、人間のプログラマーの中にAI(人工知能)が参入して、プログラミングを人間の代わりにするというのが日常的になる日も近いと考えられますよね。しかし、AI(人工知能)がプログラミングを完璧にするのは難しいと考えられています。それは一体なぜなのか、次で見ていきましょう。

AI(人工知能)にプログラミングを完璧に預けるのは難しい

プログラマーの仕事のイメージ

これまでの論調だと、AI(人工知能)でプログラミングは完璧にこなすことができると思われるかもしれませんが、実際のところは、今のテクノロジーでは難しいだろうと考えられています。というのも、自動化の対象となる課題や問題が多岐に渡るためです。

ここまでで、プログラミングはシンプルで構造化しやすいと述べましたが、それはあくまでプログラムを組むにあたっての話で、プログラミングを用いて何を実現したいのかは多種多様であり、一定のルールで目的を達成するようにするのは困難です。

仮に自動化できたとしても、どうしても人間の手を必要とする部分が出てきてしまいます。具体的にはよくある課題や問題であればある程度の自動化は可能でありますが、レアな課題や問題についてはAI(人工知能)でプログラミングを自動化するのは難しいです。

同時に、プログラマーの仕事が完璧になくなってしまうということもなく、変化が求められることはありますが、AI(人工知能)がいくら発展しようと、プログラマーは残り続けます。それは多様な目的に柔軟な対応をするためにも人力が必要ですし、定型的なコードをAIが書き、でき上がったコードを人間が確認しシステム全体を見るという仕事が残るかもしれません。

AI(人工知能)といえば、これまでチェスや将棋で活躍してきましたが、いずれも一定のルールがあり、想定しなければならないのはルール内で済んだ一方、プログラミングではそうはいきません。このため、何を実現したいのかさまざまであり、一定のルールを持つことが難しい環境はAI(人工知能)には難しく、プログラミングの世界はそのような環境なのです。

まとめ

さて、今回はAI(人工知能)のプログラミング自動化の実例や完成度、課題、その背景について解説しました。プログラミングして作られるAI(人工知能)にプログラミングをされるなんて、何とも不思議なものですよね。

Webサイトを、画像データを与えただけでデザインしてしまう技術には非常に驚きがあり、多くの方がこれまで想像できなかったでしょう。もちろん繰り返し学習が必要だったりと、まだまだ難点はありますが、使い勝手の良さの向上や実用化まではそう遠くないと考えています。

AI(人工知能)をプログラミングに用いる背景にはプログラミングの構造化のしやすさや、コストや法律の問題があるものの、プログラミングで達成したいことは一つではなくさまざまであり、ルール統一の難しさから、完全に人間からAI(人工知能)へと移行するのは困難であるとされています。完全にAI(人工知能)にプログラマーの仕事が取られてしまう心配は現在のところ考えにくいので、プログラマーの皆さんはご安心ください。

AI(人工知能)によるプログラミングはますます発展していきます。もしかしたらAI(人工知能)がプログラミングしたAI(人工知能)が登場したりするかもしれません・・・。とはいえ、これからの動向が楽しみですよね!

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