小学校でいよいよプログラミング学習が必修化になりますが、親世代は学校の授業で習っていないので、不安を感じる人も多いですよね。
ちなみに私も小2男子の親なのですが、自分が超ド級の文系なので、「わが子はそんな授業についていけるのか…」と、ものすごーく気にかかります。
近所のママ友数人にも必修化の話題をふってみたところ、「難しそうだよねー」「私ら、教えられないよね」という声が挙がっていました。
でもありがたいことにプログラミング学習ツールの中には、気軽に遊びながら学べる子供向けのおもちゃがたくさんあるんです!
特におもちゃロボットはプログラミング学習と相性がよく、遊んでいるうちにすっかり面白さにハマって、「親がついていけないくらいプログラミングに詳しくなった!」なんてお子さんも出てきています。そんなすごいおもちゃロボットって、一体どんなものなのか、気になりますよね!
ということで今回は、プログラミング学習が小学校で必修化になった背景にもふれながら、気軽に家庭でプログラミングを楽しめる、話題のおもちゃロボットについてお伝えしましょう。
「正直よく分からない!」小学校のプログラミング学習について解説
小学校でプログラミングが必修化されることは知っていても、「何をどのように取り入れるのか、よくわかっていない」という親御さんも多いですよね。
私も、曖昧なまま完全に放置していました…。
そこで、まずは「なんで必修化したの?」「どんな授業をするの?」について整理してみましょう。
小学校で必修化したのは、これからの時代を生き抜くため!
プログラミング教育の必修化は、文科省の「学習指導要領」改訂の一部として実施されます。
この改訂に向けた議論の中で、AI(人工知能)などIT技術がものすごいスピードで発展するこの時代、子供たちの教育には、「コンピューターを積極的に活用する力」や「プログラミング的思考(論理的思考力)」が必要だという結論になったのです。
ものすごーく簡単にまとめると、子供のうちからプログラミング学習にふれることで
- コンピューターを気軽に使いこなしてほしい
- 国際競争力をつけるために、IT技術者がもっと育ってほしい
- 言語能力や論理的思考を磨いてほしい
ということで、必修化しようという流れになったわけです。
授業は、算数や音楽など教科と関連して行われることも!
では実際にどんな授業が始まるのかが気になるところですが、「プログラミング」と呼ばれる新たな教科ができるわけではありません。
また現時点では、具体的に「何年生から始まる」という対象や、「プログラミングのこんな内容をやりましょう」ということも明確には決まっていません。それぞれの学校の裁量に任せられ、ある程度自由に授業を取り入れることになっています。
なんだかずいぶん曖昧なようですが、「未来の学びコンソーシアム」(文科省・総務省・経産省)というポータルサイトやパンフレットによると、「プログラミングを通して、正多角形の意味を基に正多角形をかく(算数・5年)」「様々なリズム・パターンを組み合わせて音楽をつくることをプログラミングを通して学習する(音楽・3年~6年)」などの例が示されています。
なるほど…音楽の授業にプログラミングを取り入れると楽しそうです。こうやって、各教科の学習につなげたりもするんですね。
このように、さまざまな授業にかかわってくるのであれば、子供が苦手意識をもたないで、プログラミングが好きになってくれるきっかけづくりをしたいですよね。
最近では、自宅で気軽にプログラミングにふれられるおもちゃやロボットなどの学習ツールがたくさん出ているので、まずは入門編として、親子で一緒に遊んで学んでみるのも一つの方法です。中でも定評があるのが、おもちゃのロボットです!
おもちゃロボットが、プログラミング学習の入門におすすめな理由
おもちゃの中でも、ロボットがプログラミング学習の素材として選ばれる理由の1つは、「動きがある」ことで子供の興味をひきやすく、また子供にとって「今、何をやっているのか」が直感的に理解しやすいからです。
基本的に、自分でプログラムを組むタイプのおもちゃのロボットは、「前に進む」「止まる」「音を出す」などの細かい「命令のカタチ」がキットの中に用意されています。子供たちは、その命令をどのような順序で組み合わせれば、自分の思うようにおもちゃロボットが動いてくれるかを考えながら遊ぶ仕組みになっています。
おもちゃロボットを動かそうと、失敗を繰り返しながら少しずつ改良を重ねるので、思考力や問題解決能力も磨かれるんです!
さらに、おもちゃロボットなら親も手に取りやすく、何より家族で一緒に盛り上がれますよね。
そして、おもちゃロボットでプログラミングにさらに興味が出たときに、習い事として人気のあるプログラミング教室につなげやすいという利点が挙げられます。教室に通うかどうかを検討しているけれど、興味を持つかどうか見極めたいという場合の前段階としても、活用できます。
楽しく学べて、お値段的にも手が届く!おもちゃロボット3選
さて、その家庭向けのプログラミング学習用のおもちゃロボットを選ぶ基準はいろいろありますが、正直、金額面についてはシビアに考えてしまいますよね・・・。
日々の買い物でスーパーの底値をチェックしている主婦の私としても、おもちゃにいきなり5、6万の高額をドーンとつぎ込むのは厳しいところです。なので、
- 子供がハマる魅力がある
- プログラミング学習の入門編としてわかりやすい
ということは大前提として、 - お値段3万円以下の価格帯(二〇ンテンドーSWITCHを後回しにすれば、なんだかいける感…!)
という基準をもうけた上で、人気のおもちゃロボットを3つご紹介します!
コスパ最高!車好きブロック好きには Edison(エジソン)/マイクロブリック社
最初のおススメは、豪Microbric(マイクロブリック)社のEdison(エジソン)です。これはプログラム可能な小型の二輪ロボットで、指定された線に沿って走るほか、光や音に反応したり、障害物を避けたりというさまざまな動きができます。
マイクロブリック社が、子供たちにプログラミングを教える教材として開発したもので、PCやスマホのほか、DVDのコントローラーなどでも操作できる設定です。
このEdisonの動きをコントロールするプログラミングは、レベルにあわせていくつかの専用ツールが用意されています。
「Edblocks」と呼ばれる初心者向けのツールを使えば、基本的なプログラミングを組んで簡単に遊べます。さらに上級者向けとして、子供用プログラミングツールとして世界的によく知られている「Scratch(スクラッチ)」をもとにカスタマイズされた、「EdScratch」というツールも用意されています。
レベルが変えられるので、初心者・次のステップに進みたい子・すでにScratchを学んだ子、それぞれの興味や能力に合わせて楽しめるところが魅力なんです!
さらに、おもちゃとしての大きな魅力の一つは、手持ちのレゴを組み合わせて、好きな形に変えられるところです!
もともとの形がシンプルなので、どんな形に変えられるかは腕のみせどころ。創造力だって育ちますし、これはレゴ好き、クルマ好きのお子さんにはかなりポイントが高いですよね。
レゴで毎日クルマを作っているうちの息子なんかは、がっつり条件に当てはまります…
そして何より、1体6,000円前後(執筆当時)という価格のやさしさが魅力です。めちゃくちゃありがたくないですか…。
1つだけ難点を挙げるなら、プログラミングツールが英語版のみなのですが、特に入門編のEdblocksなどはイラストで表示されているので、日本の小学校低学年からでも使えるレベルとされています。また購入の際も、Amazonや教育系おもちゃのサイトからで大丈夫です。
お値段も機能も気負いすぎていないので、プログラミング入門として気軽に試してみたいという人には、最適のおもちゃロボットですね!
AI(人工知能)搭載、反応がかわいいCOZMO(コズモ)/タカラトミー
いくらプログラミング学習に役立つおもちゃとしてロボットがおすすめといっても、みんながみんな、ロボットそのものに興味があるお子さんばかりではないので、購入しても手に取ってくれないのでは…と迷ってしまうご家庭もありますよね。
また、いきなりプログラミングの勉強に入るのではなく、おもちゃそのものを楽しみたい、という場合もあるはずです。
そういうご家庭におすすめなのが、小型のおもちゃロボットCOZMO(コズモ)です。ロボット工学を取り入れた製品を作る米アンキ社が開発したもので、日本ではタカラトミーから発売されています。
COZMOの魅力は、なんといってもAI(人工知能)が搭載されていて、表情としぐさがとてもかわいらしく、ペットのようにふれあえるところです。表情が、なんだかディズニー/ピクサー映画「ウォーリー」のキャラクター「イヴ」に似ていますよね!
遊ぶときは、付属の「パワーキューブ」という物体をCOZMOが積んだり、タワーを崩したりして、操作にはスマートフォンやタブレットを使用します。
これ・・・COZMOの上目遣いとかアームを上下させる動きとか、めちゃくちゃかわいいじゃないですか・・・
感情を表現したり、操作する人の顔を認識して名前も呼んでくれるので、これは愛着もわきますよね。一人で遊ぶというより、家族全員で日常的に触れ合えそうなところもポイントが高いです。
それぞれの子の指向にあわせて、すぐプログラミングしたい子はプログラミングを、ロボットやAI(人工知能)との遊びやふれあいを楽しみたい子は、まずは設定された機能だけで楽しめるという間口の広さも魅力です。AI(人工知能)を搭載した機器とふれあうということも、子供にとっては立派なプログラミング学習になりますよね。
ちなみにお値段は約3万円(執筆当時)と、おもちゃとしては高価ですが、家に一台ペットのようなロボットがいると思えば、アリではないでしょうか!
人気のレゴの中でも、初心者向け!レゴ BOOST(ブースト)/ LEGO(レゴ)
子供向けのプログラミングの教材として、最初にイメージするおもちゃロボットといえば、やっぱりレゴですよね。キッズイベントなどで、操作のデモンストレーションを見かけることもよくあります。
しかし一言で「レゴとロボットプログラミング」といってもシリーズがいくつかあり、今回ご紹介するのは、より手に取りやすい「レゴ BOOST(ブースト)」というシリーズです。
「レゴ ブースト」のほかには、たとえば「レゴ MINDSTORMS(マインドストーム)」というシリーズがありますが、これはScratch(スクラッチ)を開発したMIT(マサチューセッツ工科大学)とLEGOが共同で開発をしていて、入門レベルからC・Javaなど一般的なプログラミング言語まで学べる本格派です。
確かに「レゴ マインドストーム」シリーズは、本気でプログラミングを学ばせたい場合は魅力的なおもちゃロボットですよね。ですが…スターターキットとして、初期投資に5~6万円ほど必要なんです…。
また、「レゴ マインドストーム」の低年齢向けに「レゴ WeDo」シリーズもあるのですが、いずれもこの2つは学校や塾などの教育機関向けとして販売されています。
ということは、これをもとに本格的にロボットプログラミング教室まで通うと、さらにその費用が上乗せされるということに…。子供が本気で興味を持てばいいのですが、お試し入門編としてはハードルが高いというご家庭も多いですよね。
そこで「レゴ ブースト」に注目です!これもLEGOが提供するプログラミング学習キットですが、一般ユーザー向けなのでおもちゃ店で販売されて手に取りやすく、価格も2万円台(執筆当時)で購入できるんです。
レゴのプログラミング学習キットを試したい人には、魅力的な価格ですよね!
この「レゴ ブースト」は、ほかのシリーズと同様、ブロックの組み立てにプログラミングが追加されたキットです。遊び方としては、パッケージ内の部品でロボットや猫、車、ギターの5種類を組み立てられ、スマホやパソコンなどから動きや声、音などの効果をプログラミングで操作して、楽しめるようになっています。
対象年齢は7歳以上で(「レゴ マインドストーム」の対象は10歳以上)、プログラミングも低年齢向けの「Scratch Jr.」に似ていて、シンプルで分かりやすいものなんです。
初心者向けの「レゴ ブースト」で慣れておけば、お子さんがさらにプログラミングに興味が出たときに本格的な学習につなげていきやすいですよね!
さて、今回はプログラミング学習に役立つ、おもちゃロボットについてお伝えしました。
小学生のプログラミング学習必修化の背景には、AI化が進む現代社会で、子供たちにIT技術を自由に使いこなせるようになってほしい、また国際競争力をつけるためにIT人材が育ってほしいというねらいがあります。
ただし、全員が専門家になることをめざしている訳ではないので、難しく考えすぎる必要はありません。小さいうちからプログラミング教育を受けることは、コンピューター操作に慣れるだけでなく、言語能力や論理的思考が育つ、という利点もあるのです。
そんなプログラミング学習へのハードルを低くするためには、家庭でおもちゃのロボットを取り入れるのも一つの方法です。なぜなら子供もが直感的に理解しやすく、楽しみながらプログラミングに触れられるからです。
今回ご紹介した商品のほかにも、各社競って、さまざまなレベルや角度から楽しめるおもちゃロボットを開発していますので、ご自分のお子さんに合ったものを探してみましょう。
そして何より、子供だけでなく、この機会に親も一緒にプログラミングを学んでみて、親子一緒に楽しむことができればいいですよね!
<参考>
https://coeteco.jp/articles/10368
https://www.coporii.com/?pid=113705645
https://tech-camp.in/note/technology/45971/
https://robotstart.info/2018/07/12/edison-school.html
https://kakakumag.com/hobby/?id=10591
https://news.mynavi.jp/article/20180410-LEGOBOOST/