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AIがヒトを超える!シンギュラリティによる未来の姿とは

AIがヒトを超える!シンギュラリティによる未来の姿とは

AI(人工知能)がヒトを超えてシンギュラリティが訪れる・・・なんて最近よく耳にしますよね。

自分に代わって働いてくれて、失敗したら慰めてくれて、毎日自分好みの美味しい料理を作ってくれる・・・そんなAI(人工知能)搭載ロボットが欲し〜い!

まあ、そんなアニメみたいなことが起きるわけないよね・・・

と、諦めるのはまだ早いかもしれません。

AI(人工知能)は、そんな夢のような世界を確実にもたらします。

でも、AI(人工知能)が発達し続けていくとすると、今度は人間の能力を超えてしまうようになり、人の手に負えなくなるそうです。これが、シンギュラリティと呼ばれる現象をざっくりと説明した表現です

もしも、あなたの生きている間に、AI(人工知能)によるシンギュラリティが本当に起きたら、私たちの未来はどんな世界になるのでしょうか?では、これから一緒に考えていきましょう。

【簡単にわかる】「シンギュラリティ」って何かを理解しよう!

シンギュラリティって何かを理解しようのイメージ
シンギュラリティは、Technological Singularity(技術的特異点)を簡単にした言葉で、「全人類を合わせた知能をも超える知能を持つAI(人工知能)が誕生し、AI(人工知能)は人類が予測できない存在になる時点」を指した言葉です。

これは、過去の歴史から未来を調査・推論する未来学者であるレイ・カーツワイルによる著書『The Singularity Is Near』(邦訳『ポスト・ヒューマン誕生』NHK出版)で2005年に提唱されて以来、広く一般に知られるようになりましたが、提唱された当時は半信半疑のSF小説程度にみなされていました。

しかし、なんと、2017年、自らの力で新たなAI(人工知能)を作り上げるAI(人工知能)『AutoML』の開発にGoogleが成功し、それが作り出した新しいAI(人工知能)が、これまで人類が作り上げたプログラムよりも、ずっと優れた性能を示すようになりました。このことによって、ずばり、カーツワイルの予言が現実味を帯び始め、またまた大注目となってきたんです!

今後、コンピューターがこのままの勢いで進歩して、AI(人工知能)が、より優れたAI(人工知能)を自己複製してどんどんと作り続けていくと、ある時点で、突然に爆発的な進歩を遂げ、シンギュラリティ(技術的特異点)を迎えることになるでしょう。

しかし、そうなると、今度はAI(人工知能)が、人間の能力や知性をはるかに超えて制御不能になって、人間の益とならない方向へと暴走してしまうのではないかと恐れを感じる人たちもいます。

【気になる噂】シンギュラリティを恐れている人がいるのはなぜかを理解しよう

シンギュラリティを恐れている人がいるのはなぜかを理解しようのイメージ
このシンギュラリティ的な概念は、1847年のR.ソーントンから始まり、アラン・チューリングや、ジョン・フォン・ノイマン、I.J.グッドという専門家たちにより、ネガティブな論調で語られてきました。

こうした影響は、娯楽映画の中に顕著に見られるようになります。

『2001年宇宙の旅』(1968年)、『ターミネーター』(1984年)、『マトリックス』(1999年)、『A.I』(2001年)では、AI(人工知能)が人間のすべてを管理するという、シンギュラリティを意識した社会が舞台です。

ほかにも『サロゲート』(2009年)や、『オートマタ』(2013年)、『トランセンデンス』(2014年)は、AI(人工知能)によって起きたシンギュラリティが人類の脅威となった未来が描かれていました。

また、映画の世界だけではなく、実際に、シンギュラリティの危険性を指摘する現代の学者たちもいます。AI研究者ヒューゴ・デ・ガリスは「AI(人工知能)が人類を排除しようとし、人類はそれを止めるだけの力を持たないかもしれない」と述べており、宇宙物理学者スティーブン・ホーキングは、人類の能力を超えるAI(人工知能)が人類を滅ぼしかねない危険性がある、と警告しています。

もしかすると、あなたも、AI(人工知能)の暴走という危険をはらむシンギュラリティについて、怖いと感じているお一人かもしれません。でも、どうぞ安心してください!シンギュラリティはネガティブな面だけではないんです。

【予測不能な新しい未来!】もしかするとシンギュラリティは人類の希望となるかも

もしかするとシンギュラリティは人類の希望となるかものイメージ
一部の人々がAI(人工知能)による悪夢のようなシンギュラリティの世界の到来を危惧する一方で、AI(人工知能)によるシンギュラリティの発生が人類にもたらす世界はバラ色であると考える人々もいます。

まず、これからのAI(人工知能)によって、人類は単純で退屈な労働から解放されていきます。やがて、単純労働だけではなく、AI(人工知能)は非常に複雑、かつ、多くの経験を必要とするような仕事からも人類を解放するでしょう。

現在、医療現場では、IBMのワトソンなどのAI(人工知能)から適切な助言を得ることにより、新薬開発や、現場の医師たちの負担が劇的に減る傾向にあります。また、AI(人工知能)搭載のロボットによる看護サービスの到来も期待されています。

さらに、なんと、シンギュラリティにより、不老不死さえ可能になると予言するカーツワイルの予測を本気で信じている著名人たちもいます。その中には、汎用人工知能の研究者である齊藤元章や、シンギュラリティ社会をテーマとした映画「アイ,ロボット」の主役を演じた俳優のウィル・スミスがいます。

こうしたシンギュラリタリアン(カーツワイルのような、AI(人工知能)によるシンギュラリティを肯定的に考える人々)の間では、マインド・アップローディングという技術の発明が期待されています。

マインド・アップローディングとは、コンピューターに人間の意識をそのまま移し、人間と全く同じ人格をつくるという技術で、AI(人工知能)と人間が一体化し、永遠の命を得ることができると期待されています。

マインド・アップローディングが本当に実現すれば、人類の未来は、文明の新たなフェーズに入ることになるかもしれません。

【実は緊急事態!】この「シンギュラリティ」はすぐにでも起こる可能性あり

シンギュラリティはすぐにでも起こる可能性ありのイメージ
感じ方は十人十色のシンギュラリティなのですが、それがいつ頃起きることになるのかというと、実は、これをお読みのあなたが生きている間にも、実現する可能性が十分にあるんです!

先の人工知能研究の世界的な権威者レイ・カーツワイルによって2005年に書かれた『The Singularity Is Near』(邦訳『ポスト・ヒューマン誕生』NHK出版)では、AI(人工知能)によるシンギュラリティは遅くとも2045年までに起きるだろうと予測されています。これは「2045年問題」としてもよく知られていますが、その中には、どんな驚くべき未来の姿が描かれているのか、以下にその内容を簡単にお伝えします!

  • たった1000ドルのコンピューターは全ての人間を合わせた知能よりも知的。
  • AI(人工知能)は、地球上で最も賢く、最も有能な生命体として発生する。
  • AI(人工知能)が自己改善サイクルを続けるうちにシンギュラリティが起き、その結果、技術開発は人間の手を離れ、AI(人工知能)によって新しい世代が迅速に開発されることになる。
  • AI(人工知能)が引き起こすシンギュラリティは非常に急激なかたちで起きるため、人はこれを正確に予測することは不可能であるが、それは、永遠に人類の進路を変更する非常に破壊的、世界的なイベントとなる。
  • サイボーグ化された人間や、コンピューターに意識をアップロードし、AI(人工知能)と一体化した人間が登場するため、人間と機械の間の明確な区別は存在しなくなる。

もしも、こうした予測どおりであるならば、私たちは、30年後に迫ったシンギュラリティに今から備えていかないといけません!

【今からでも遅くない!】シンギュラリティに生き残るために必要なスキル

シンギュラリティに生き残るために必要なスキルのイメージ
2014年にオックスフォード大学のマイケル・A・オズボーン博士は、『雇用の未来―コンピューター化によって仕事は失われるのか』という論文の中で、「あと10年から20年程度のうちに自動化される可能性の高い仕事は、全体の47%あり、運送や物流に関連する仕事は大半が消滅する」と述べました。

それだけではなく、また同時に知的労働者も失業することが予想されています。この予想は、各業界に大きな衝撃を与えました。今後、シンギュラリティが近づくに連れて、AI(人工知能)により自動化され、消えていく職業がどんどんと増えるというのです。

こうした流れに備えるために、オズボーン博士は、「ロボットやコンピューターは芸術などのクリエイティブな作業には向いていません。となれば、人間は機械にできる仕事は機械に任せて、より高次元でクリエイティブなことに集中できるようになるわけです」と述べています。

産業革命などの過去の歴史が示すように、大きく価値感の変化するときが近づいている今こそ、新しいクリエイティブなスキルや、知性を磨くことに専念することこそが、とても大事になってくるというわけです!

 

さて、今回はAI(人工知能)のシンギュラリティによる未来の姿についてお伝えしてきました。

シンギュラリティ(技術的特異点)は、AI(人工知能)が人間の能力や知性を超える特異点ということですが、実は、新しい概念ではなく、19世紀中頃から、様々な人々によって考えられていたものでした。

2005年、レイ・カーツワイルの著書によって広く知られるようになったシンギュラリティという未来は、現在、テクノロジーの劇的な進歩により、現実的なものとして認知され始めています

私たちを待ち受けている、AI(人工知能)がもたらすシンギュラリティという未来は、厳しい労働や、誰一人として逃れることのできない死という不合理な結末から人類を解放するユートピア社会となるのか、それとも、映画のように、暴走したAI(人工知能)が人類の脅威となるディストピア(ユートピアの正反対)社会となるのか、こうした議論は、今もまだまだ続いています。

AI(人工知能)によるシンギュラリティが起こると予測されている2045年までの残り時間は、非常に限られてきました。

確実にやってくるであろうシンギュラリティによる未来に備えて、私たちは感性や知性を研ぎ澄ますことが必要です。自分自身にとって、シンギュラリティがもたらす未来とは何を意味するのかを、じっくりと想像する時間を取りたいですね。

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