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人類は知らなければならない!人工知能がもたらす怖い未来とは

人類は知らなければならない!人工知能がもたらす怖い未来とは

最近、街中でよく見かけるペッパーくんに最初はこわごわ近づいてみたけど、実際話してみると愛想も良く、丁寧な態度で安心したという人も多いですよね。一方で、人工知能(AI)は怖いものだというイメージも根強くあります。

なぜ人は人工知能(AI)が怖いのでしょうか。人間は、存在が不確かなものに対して恐怖心を抱きます。宇宙人や幽霊なども、その一例です。人工知能(AI)に対しても、なんだかよく理解できないが故に「人工知能(AI)って何だか怖い」と感じてしまうのです。

さらに、このまま人工知能(AI)が進化を続けていけば、やがて人間の仕事はすべて人工知能(AI)に奪われてしまったり、もしも人工知能(AI)が自ら考え感情を持つようになれば、人間と対立するような存在になったりするかもしれない…。そんな不安から「人工知能(AI)は怖い」と思う人も少なくありません。中には、人類は将来人工知能(AI)に支配されると言っている人もいます。

では、人工知能(AI)は、本当に怖いものなのか、それとも、私たちの生活を快適にしてくれる便利なものなのか、どちらでしょう。今回は、「人工知能(AI)がもたらす怖い未来」についてご紹介いたします。

人工知能(AI)が人間を超える?

チェスのイメージ

シンギュラリティ(技術的特異点)という言葉をご存知でしょうか。簡単に言うと、人工知能(AI)が人間の知性を超えてしまい予測できない存在になってしまう時点ことです。

GoogleのAI部門の指揮者であるカーツワイル氏が、「遅くとも2045年にはシンギュラリティが起こる」と予言したことから、予測のつかないAI(人工知能)が人間にとって脅威になるかもしれないということで「2045年問題」とも呼ばれます。その後カーツワイル氏は、シンギュラリティが起きる年を2029年に訂正しました。いずれにせよ、近い将来、人工知能(AI)が人間の知性を超えてしまう事は間違いないようです。

1997年、IBMが開発したコンピュータ「Deep Blue」が、チェスの世界チャンピオンに勝ち越し、世界中が衝撃を受けました。さらに、将棋界では2017年に山本一成氏が開発した「Ponanza」が将棋の名人に勝利、同年にはGoogleが開発した囲碁プログラム「Alpha Go」が、当時世界最高の棋士と言われていた柯潔に勝利しました。このようなことから、「すでにシンギュラリティは起きている」との見方もあります。

人工知能(AI)が暴走した?

暴走のイメージ

2016年3月、Hanson Robotics社が開発したロボット「ソフィア」が、テレビのインタビューで「人類を滅亡させる」と発言し、多くのメディアで大々的に取り上げられました。この発言は、人類VS人工知能(AI)という構図を彷彿とさせ、「やはり人工知能(AI)は怖いものだ」というイメージを人々に植え付けました。また、Microsoftが開発した人工知能(AI)「Tay」は、悪意のあるユーザーから差別発言や陰謀論を吹き込まれ、たった1日で活動を停止しました。

このような人工知能(AI)の発言を「ロボットが暴走した」と騒ぎ立てるメディアもありますが、これらの事例から分かることは、人工知能(AI)はただ単に会話を記憶し、それを組み合わせて話しているだけだということです。たとえ反社会的で非人道的なことでも、教えられればそれを学習しアウトプットします。

「殺人ロボット」の開発に歯止め

殺人のイメージ

2018年、韓国科学技術院が自律兵器、いわゆる「殺人ロボット」を開発しようとしているとして、世界各国の研究者が非難しました。それに対して韓国科学技術院は、「殺人ロボットを開発する意図はない」と言明しました。もしも殺人ロボットが現実のものになれば、悪意のある人物や組織によってどのように悪用されるかわかりません。それは本当に怖い事態です。

このような流れを受けて、2017年7月には、マサチューセッツ工科大学のマックス・テグマーク教授が「我々は自律型致死兵器の開発、生産、取引、使用に参加しないし、支援もしない」「我々は人間の生命を奪う判断を決して機械に委ねるべきでない」として「自立型致死兵器に関する誓い」を発表し、多くの科学者や組織がこれに賛同しました。

人工知能(AI)による事故

事故のイメージ

2015年7月、ドイツのフォルクスワーゲン社の工場で、作業員の男性がロボットに殺害されるという事故が起きました。この作業員は、ロボットのセットアップを手伝っていた最中に、ロボットから金属板に押し付けられ死亡したということです。

また、2016年には、Google社製の自動走行車がAIによる初めての交通事故を起こしました。さらに、2018年3月にはアメリカUber車の自動走行車が歩行者をはねて死亡させるという事故が起きました。

このような事故が、「人工知能(AI)は怖い」という世論を作る一因となっています。事故には人為的なミスで起きる場合と、人工知能(AI)自体の性能に問題がある場合の2つのパターンがあります。人工知能(AI)の開発はまだまだ発展途上です。

以上、「人工知能(AI)がもたらす怖い未来」についてご紹介いたしました。

  • 人工知能(AI)が人類を超える
  • 人工知能(AI)が暴走する
  • 殺人ロボットが開発されてしまう
  • 人工知能(AI)による事故が起きる

など、人工知能(AI)が使い方によっては怖いことが起きる可能性がある、ということがわかりましたよね。

自動車が出現するまで、主な移動手段は馬でした。初めて自動車を見た人々は、「なんて怖い機械なんだ」「たくさんの人がこの機械によって殺されるに違いない」と不安でいっぱいだったことでしょう。

世界保健機構(WHO)が発表した統計によると、2016年の交通事故による死亡者は世界で125万人にのぼるということです。自動車はこんなに危険で怖いものですが、一方で現代の私たちの生活は自動車なしでは成り立たなくなっています。

人工知能(AI)についても同様のことがいえます。使い方しだいで、人を殺すことも人を助けることもできる両刃の剣なのです。それを使う私たちが、正しい知識と理解の上で適切に使っていくことが何よりも重要ですよね。

参照元 電王戦で見たAIによる進化と人間の未来
AlphaGo - Wikipedia
Ponanza - Wikipedia
自律型致死兵器開発、支援しない 米テスラCEOも賛同

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