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プログラミング知識がなくてもできる!チャットボット開発ツールとは

プログラミング知識がなくてもできる!チャットボット開発ツールとは

チャットボット開発をして業務に役立てたい、けどプログラミングの知識は持ってない・・・とお悩みの人もいますよね。「開発」という言葉の響きから、ハードルが高そう、プログラミングがバリバリできないといけない、という印象を抱くのは仕方ありません。しかしチャットボット開発に気後れして、自分には無理そう・・・と感じてしまうのはとてももったいないです。

実はチャットボット開発は必ずしもプログラミングを必要とせず、一部のツールではプログラミング知識不要でできます。チャットボット開発は頭の中で描いているよりずっと簡単で、ハードルが低いでしょう。チャットボットを使うことで、これまでの業務の課題を改善することにつながり、また簡単に作ることのできるチャットボット開発ツールを知ることは導入コストを下げることになるため試しやすく、費用対効果もしやすいに違いありません。

そこで今回は、チャットボット開発、とくにプログラミング知識のいらないチャットボット開発について解説しましょう。まずはチャットボットとは何か?についてです。

チャットボットとは

チャットボットのイメージ

チャットボットとは自動会話プログラムで、主にテキストベースでインターネット経由による双方向のリアルタイムコミュニケーションである「チャット」と、ロボットの略である「ボット」を組み合わせた言葉です。人間同士で会話がおこなわれるチャットに対して、チャットボットは一方が人間に代わって会話します。チャットボットはLINEやTwitter、Slack、Webサイトで見られ、今日幅広く使われているのを確認できますよね。

チャットボット開発は基本的にアプリケーションとbotと呼ばれるシステムを連携し、botシステム内で相手からの問いかけの解釈や返答内容の作成をして、アプリケーションに応答メッセージを送るようにおこなわれます。大部分のチャットボットは、主にデータベースに蓄積された情報をもとに、フレーズを分析して応答内容を検討して解答を探すという寸法です。

ちなみにAI(人工知能)を使ったチャットボットで有名な例といえば、日本マイクロソフト社が開発した雑談やしりとりができる「りんな」がいます。他にも平日に市役所に行けない人の質問に回答するチャットボットを導入した富田林市の例や、営業時間外の問い合わせに対して対応して回答をするチャットボットを導入した島村楽器株式会社の例など、行政や企業の業務でもチャットボットは使われています。

※こちらにもそんな事例があります

このようにチャットボットはさまざまな業務負担の軽減につながる可能性を秘めており、今後も広まるでしょう。では、チャットボットのメリットはどのようなものがあるのか気になりますよね。続いて、チャットボットのメリットを解説します。

チャットボットを開発して導入することのメリット

時間のイメージ
チャットボットの開発といっても、単純に作って導入するだけでなく改善したい点とメリットが合致しなければ上手いことチャットボットの能力を活かせませんよね。とくにビジネスシーンにおける導入のメリットは主に次の3つです。

業務効率化ができる

例えば、顧客・社内問わず問い合わせ対応では同じような内容やすぐに解決できるようなものが多くみられる場合もあります。このような質問に対してはチャットボットが有効に活躍し、パターン化されたりちょっとした質問だったりするならばチャットボットで十分対応可能になります。

そのため、チャットボットの導入は問い合わせ対応の社員の負担軽減につながり、複雑な問い合わせ内容や詳細な説明が必要な場合に集中して対応に当たることができますよね。

労力削減につながる

チャットボットに一部の業務を負担させることで、今までその業務をやっていた人間の手が空きます。結果として社員の労力が削減され、残業を減らしたり、人間にしかできない知的労働に社員を充てたりすることが可能です。IT業界などさまざまな業界で人手不足が叫ばれている中、チャットボットを使うことで社員が別の業務に集中することができ、企業の売り上げは上がるでしょう。

顧客満足度の向上につながる

例えば、通販サイトは顧客が業務時間外である深夜にサイトを利用する機会が多かったり、住宅建設などは家族がそろう休日に検討されることが多かったりします。人間が対応すると深夜や休日に休まなければならなかったり、深夜や休日にも問い合わせ対応ができるようにしたりすると人件費がかかるでしょう。

そこで、いつでも使えるチャットボットを開発しておけば、24時間365日対応可能となり結果的に顧客満足度が向上し、売り上げアップにもつながります。

このようなメリットをもつチャットボットですが、実際に使ってみたいと感じると同時に、プログラミングの知識はあまりない・・・とお困りの人もいますよね。ここから、プログラミング知識不要のチャットボット開発ツールを紹介します。まずはhachidoriです。

プログラミングの知識なしでできるチャットボット開発ツールその1:hachidori

hachidori
hachidoriはhachidori株式会社の提供するチャットボット開発ツールで、「マーケティング対策から業務効率化まで誰でも片手間でつくれるチャットボットツール」というのが謳い文句です。

hachidori上では7000件を超えるチャットボット開発がおこなわれており、しっかりとした実績のあるチャットボット開発ツールといえるでしょう。ソフトバンクやリクルート、住友生命など有名な企業がhachidoriを活用してチャットボット開発して、実績も申し分ありません。

hachidoriは複雑な質問に回答することで社内の業務負荷を軽減したり、クイズなどで顧客の嗜好性を把握したり、商品やサービスの検索や購入を分析するなどマーケティングとして使うことで契約成功率を高めたりする効果が期待できます。これまで完全自動化されたチャットボット開発がなされたり、定型的な日報に活用したり、選択肢や会話形式など、状況に合わせてアンケートからの離脱を防いだりするようにチャットボット開発されました。

hachidoriはブラウザ上で動作し、マウスなどの操作だけでプログラミング知識がなくともチャットボット開発が可能なので、だれでも簡単にできます。また、LINEやFacebook messengerといったアプリと連携してサーバ登録し、シナリオ(会話の内容やパターン)作成するだけでチャットボット開発ができるのでとても便利ですよね。

2つ目に紹介するのはRepl-AIです。

プログラミングの知識なしでできるチャットボット開発ツールその2:Repl-AI

Repl-AI
株式会社NTTドコモとインターメディアプランニング株式会社が開発・提供するチャットボット開発ツールであるRepl-AI(レプルエーアイ)はプログラミング不要で無料で使用することができます。無料版でも十分使えますが、有料版だと作成ボット数が増えたり、対話履歴をダウンロードできたりと、できることの幅がさらに広がります。

またRepl-AIではプログラミング知識がなくともブラウザ上でチャットボットの受け答えのルールを作ることができる開発画面が用意され、テンプレートも用意されているので簡単に編集ができるでしょう。また、あいまいな表現を認識したり、過去の会話を記憶して活用したり、自然な会話で雑談ができたりと、高性能な受け答えができるチャットボット開発ができるのがRepl-AIの魅力です。

もし、Repl-AIでのチャットボット開発が難しかった場合でも、チャットボット開発の手伝いをしてくれるサービスもあるので、安心して使えますよね。

※詳しくはこちらの記事でも取り上げています

3つ目はFlow XOです。

プログラミングの知識なしでできるチャットボット開発ツールその3:Flow XO

Flow XO
Flow XOは“Create a chatbot with zero coding skills required”との通り、ノンプログラミングで作成できるチャットボット開発ツールです。必要な会話形式を選択肢から選び、内容をテキスト入力することでSlackやFacebookなどでチャットボットが作ることができ、使い道もサービスやモジュールも100以上選ぶことができます。

Flow XOはイギリスの企業であり、日本産ではありませんが、顧客情報検索や連絡網など、ネット上にたくさん使い方が載っているので、Flow XOを使うのはそれほどハードルの高いものではありません。現時点では英語の解説をもとに作成することになりますが、直感的に操作が可能なため、英語に抵抗がなくチャットボット開発の負担を抑えたい場合向けでしょう。

最後に、チャットボットを開発や導入するに当たって注意しておきたい点についてです。

チャットボット開発や導入をするときにはコストに注意!

コストのイメージ
チャットボット開発や導入に当たって気を付けなければならない注意点もあります。一番の注意点はコストの問題。

無料のチャットボット開発ツールもありますが、多くの場合有料であり、開発や導入に際しても、運用に当たってもお金がかかります。その額は少なくない場合もしばしば。しっかりとした予算を確保し、利用意図をはっきりとさせないと、予想以上にお金がかかったり、無駄にお金をかけることになったりする恐れもあります。

また、お金のコストだけでなく、人的なコストもかかることを忘れてはいけません。チャットボット開発や導入に当たってチャットボットの教育や管理は必須であり、不要なチャットボットを作ってしまったり、新しいツールに抵抗のない人のいない環境で管理したりすると、本来人間の仕事量を減らすチャットボットが逆に仕事量増やすことになってしまいます。これは絶対に避けたい事態ですよね。

このようにチャットボット開発や導入には、しっかりと課題を分析し、目的意識を持ち、いま割けるコストを判断する必要があります。ぜひ、チャットボットを導入する時はポンと取り入れるのではなく、正しい戦略を練りましょう。

まとめ
さて、今回はチャットボット開発、とくにプログラミング知識のいらないチャットボット開発について解説しました。チャットボットとは、AI(人工知能)を活用した自動会話プログラムで、主にテキストでやり取りをします。チャットボット開発のメリットは主に次の3つです。

  • 顧客や社員からの問い合わせ業務などの効率化
  • 問い合わせ対応などにかかった時間の削減
  • いつでも対応してくれるという顧客満足度の向上

今回は次の3つのチャットボット開発ツールを紹介しました。

  • 実績が多数あり、片手間でも作れることを謳っているhachidori
  • あいまいな表現の認識や過去の会話からの学習、自然な雑談が可能な、受け答えの性能が高いRepl-AI
  • サービスやモジュールが多く使い道が広い、直感的にチャットボット開発できるFlow XO

一見便利なチャットボットですが、コストがかかるという注意点がありました。どれくらいかかるのか、チャットボット開発ができる人間はいるのか、そもそもチャットボットは必要なのか、十分な検討を重ねたうえでチャットボットを使っていく必要があるでしょう。チャットボットをより有意義にするためにはコストのことは忘れないようにするべきです。

プログラミングいらずのチャットボット開発ツールも世の中にはあるので、これまでチャットボット導入をためらっていた人も一度検討しましょう。上手くはまれば、チャットボットでより良く業務ができるに違いありません。

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