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ディープラーニング入門者におすすめしたい参考書【2020年版】

ディープラーニング入門者におすすめしたい参考書【2020年版】

AI(人工知能)に関係する業界や企業に勤めたい、そのためにディープラーニングを勉強したい、というディープラーニング入門者も多いですよね。ディープラーニングは時代の最先端を走る技術であり、また伸びしろがある分野なため、ぜひともディープラーニングを学んでおき、就職活動を有利にしたりキャリアアップを目指したでしょう。

でも、ディープラーニングを学ぶといっても、どこから手を付けていいのかわからない、何を勉強するべきかわからないという状態に陥ってしまうこともしばしば。社内研修を受けたりスクールに通ったりせず、まったくの独学でディープラーニングを学ぶのであればなおさらです。

そこで今回は、ディープラーニングの入門にうってつけの参考書を紹介します。まずは、そもそもディープラーニングとは何なのか?について解説しましょう。

ディープラーニングってどんな技術?

ディープラーニングのイメージ
ディープラーニングは日本語で深層学習とも呼ばれ、急成長しているAI(人工知能)を支える技術です。ここから詳しくディープラーニングについて入門者でもわかりやすく解説します。

ディープラーニングについて入門レベルで簡単にまとめると、人間が日々行っている処理をコンピュータに行なわせる手法のひとつでしょう。ディープラーニング以前の機械学習では、データの特徴を教えなければならず、例えば青りんごと赤りんごを見分けさせるためには事前に「色」という特徴に注目してください、とコンピュータに指示する必要がありました。この部分が従来の機械学習に比べてディープラーニングの画期的な点で、ディープラーニングでは人間が特徴を教えなくても、自分自身でたくさんのデータから特徴を見つけ出せます。

※詳しい説明はこちら

このような高度な処理が可能であるディープラーニングですが、それを支える技術のひとつがニューラルネットワーク。ニューラルネットワークとは、人間の脳内のニューロン(神経細胞)の複雑な結びつきを簡略化して再現した数理モデルのことで、情報を入力する入力層、受け取った情報を処理する中間層、情報を出力する出力層からなっています。このうち中間層が深く多層になっているものをディープニューラルネットワークと呼び、とくに注目を集めるディープラーニングを支える技術です。

※これも詳しくはこちら

ディープラーニング入門の段階では、これらのことを押さえておけばバッチリでしょう。続いて、さっそくディープラーニング入門者におすすめの本を紹介していきます。まずは「人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの」についてです。

ディープラーニング入門者におすすめの本:人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの

人工知能のイメージ
ディープラーニングどころかAI(人工知能)についても入門者である、という人にぜひおすすめしたい一冊が「人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの」。この本は一般のビジネスパーソンからエンジニア、経営者など幅広い層をターゲットとしており、ディープラーニングの入門段階で読んでおくべき必読本でしょう。

実はAI(人工知能)はこれまで2回ブームがきており、現在が3回目のブームで、その背景にディープラーニングがあるとのこと。「人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの」では現在のブームを中心に3回のブームについて解説がなされており、副題のとおりディープラーニングの先にあるものを考察していく構成です。

※詳しい内容はこちらの記事をご覧ください

ディープラーニングだけでなくAI(人工知能)についても幅広くまとめられているので、一度手に取ってみる価値あることは間違いありません。次のディープラーニング入門者におすすめの本は、「ディープラーニング活用の教科書」です。

ディープラーニング入門者におすすめの本:ディープラーニング活用の教科書

教科書のイメージ
ディープラーニングが産業でどんな活用をされているのか知りたい、というディープラーニング入門者には「ディープラーニング活用の教科書」がおすすめでしょう。「ディープラーニング活用の教科書」を監修しているのは、ディープラーニングの技術を中心として日本の産業競争力向上を目指す日本ディープラーニング協会です。日本ディープラーニング協会ではディープラーニングに関する資格試験や検定をおこなっており、ディープラーニングを勉強するとゆくゆくはお世話になるかもしれません。

「ディープラーニング活用の教科書」の最大の特徴はなんといってもディープラーニング活用事例の豊富さです。ディープラーニングについて深く知っても、どのように活用できるのか実際のところを知らなければ十分にディープラーニングの知識を活かせませんよね。「ディープラーニング活用の教科書」では国内35社の事例を取り上げ、先人たちがどのような苦労をしてきたのか解説しています。

ディープラーニングを用いた事業やプロジェクトに関わることになった、あるいは関わりたいと考えているディープラーニング入門者はこの苦労やノウハウから学ぶ、という意味ではぜひ一読したいですよね。3番目に紹介するのは「機械学習入門 ボルツマン機械学習から深層学習まで」です。

ディープラーニング入門者におすすめの本:機械学習入門 ボルツマン機械学習から深層学習まで

プログラミングのイメージ
ディープラーニングとは機械学習の一種であり、現在の機械学習の根幹となるボルツマン機械学習からディープラーニングまで一冊で学べるのが「機械学習入門 ボルツマン機械学習から深層学習まで」です。この書籍ではイラストや図が多く、お妃さまと魔法の鏡が会話をする物語調の形式であるため、ディープラーニング入門者でも理解がしやすく、つまずくことなく読むことができるでしょう。

この本は専門外の人でもわかりやすいように機械学習の基礎や概念、用語も学べるような幅広い構成となっているのが特徴です。ディープラーニングの実装ができるようになることが最終目標として掲げられており、「機械学習入門 ボルツマン機械学習から深層学習まで」を読み終えるころにはディープラーニング入門者から一歩前進していることでしょう。参考文献もまとめられているため、次のステップに進む足掛かりともなり、これは非常にありがたい限りですよね。

実際にディープラーニングを体験して学びたい人や、ディープラーニングのエンジニアになりたい人は一度読んでおきたいところ。さて、4番目に紹介するディープラーニング入門者におすすめの本は「ゼロから作るDeep Learning ―Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装」です。

ディープラーニング入門者におすすめの本:ゼロから作るDeep Learning ―Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装

本のイメージ
「ゼロから作るDeep Learning ―Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装」は将来エンジニアになりたいディープラーニング入門者におすすめの一冊。ディープラーニングの開発においてよく使われるプログラミング言語であるPythonを用いて、ゼロからディープラーニングについて学んでいく、本格的な入門書のひとつです。

Pythonと突然言われても、Pythonでのプログラミングのやり方なんか全然わからない・・・という人もいますよね。でも安心してください、「ゼロから作るDeep Learning ―Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装」の第1章は「Python入門」から始まるため、Pythonの文法や関数も同時に学ぶことができます。

少々深めな内容ですが「ゼロから作るDeep Learning ―Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装」ではディープラーニングやニューラルネットワークの基礎以上のことが学べます。他の人よりも一段深く学びたいディープラーニング入門者や、少し勉強したのでそろそろ入門を卒業したい人にマッチする一冊でしょう。

最後に紹介するのは「最短コースでわかる ディープラーニングの数学」です。

ディープラーニング入門者におすすめの本:最短コースでわかる ディープラーニングの数学

数学のイメージ
ディープラーニングの理解には数学がつきもので、数学について学ばなければならないなんてこともありますよね。でも、数学は苦手だしどうしよう・・・という人におすすめなのが「最短コースでわかる ディープラーニングの数学」です。この本は高校1年生レベルの数学から優しく解説してくれるので、数学アレルギーのあるディープラーニング入門者でも安心して学ぶことができるでしょう。

「最短コース」とうたっているように、解説する数学の分野は最低限に留めているのが特徴です。また、数学の分野同士の相関関係をまとめたマップが付録として付いているため、数学の分野同士がどう関連しているのか、ディープラーニングの理解に何が必要なのかわかりやすいでしょう。このマップを利用して、自分の不足している、あるいは必要としている数学の分野だけを押さえて学習することで効率的に学ぶということも可能です。

ここまでディープラーニング入門者向けの本を紹介してきました。最後に、実際にディープラーニングを学ぶに当たって気を付けたいことを解説します。

ディープラーニングを学ぶ時に気をつけて欲しいこと

気をつけるイメージ
ディープラーニングを学ぶに当たってもっとも気を付けてほしいことは、目的を見失わないようにすることです。よし、ディープラーニングについて勉強していくぞ!と意気込むのはとても良いことですが、目的だけは忘れないように。

なぜ目的に気を付けなければならないかというと、ディープラーニングの世界はあまりにも広いからです。ディープラーニングはAI(人工知能)を支える最先端の技術であり、ただでさえ膨大な知見が溜まっている上に、日々知識が更新されていきます。目的を見失い、あれやこれやと手を出してしまっては知識や情報の波に飲み込まれ、帰ってこられないことも・・・。

ディープラーニングを使って事業やプロジェクトの指揮をとりたいのか、エンジニアとして働きたいのか、趣味で開発を進めたいのか、ディープラーニングを学びたい目的はさまざまです。決して目的を見失わず、自分に必要なものから手を付けて学びましょう。

まとめ

さて、今回はディープラーニングの入門にうってつけの参考書を紹介しました。紹介した参考書は以下の通りです。

  • 人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの:AI(人工知能)やディープラーニングの歴史や今後の展望を書いた一冊
  • ディープラーニング活用の教科書:企業がどのようにディープラーニングを活用しているのかの事例集的立ち位置
  • 機械学習入門 ボルツマン機械学習から深層学習まで:イラスト中心で機械学習の基礎や用語などを幅広く学べる
  • ゼロから作るDeep Learning ―Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装:ディープラーニングのエンジニアになりたい人の入門書であり必読書。Pythonというプログラミング言語で勉強する
  • 最短コースでわかる ディープラーニングの数学:ディープラーニングとは切っても切れない関係にある数学をわかりやすく、短い時間で学べる

自分の学習目的に合わせて必要な書籍を選択し、勉強していくのがディープラーニングをマスターする近道であること間違いありません。目的意識を持ち、今回紹介した参考書を元に、ディープラーニングの勉強を進めましょう!

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