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ディープラーニングのフレームワーク「TensorFlow」を選ぶ理由とは

ディープラーニングのフレームワーク「TensorFlow」を選ぶ理由とは

ディープラーニングのフレームワーク「TensorFlow」ですが、そもそもフレームワークの意味だって分からないという方もいらっしゃいますよね。

確かにAI(人工知能)はディープラーニングによってたくさんの知識を蓄積し、学習していくシステムですが、具体的にはどのような仕組みで機械学習が行われているのかについては、なかなか知る機会はないかもしれません。

間違いなく難解な仕組みになっているでしょうから、多くの方はディープラーニングと聞いてもチンプンカンプンだったり、頭から湯気が出てくるなんて方もいらっしゃるかもしれません。

そこで今回はディープラーニングを便利にする「TensorFlow」の仕組みや、ディープラーニングに「TensorFlow」が選ばれる理由を、AI(人工知能)についての知識に自信がないという方でもわかりやすいようにお伝えしていきましょう。

TensorFlowとは?

TensoleFlowのイメージ

TensorFlowの説明の前に、まずはタイトルに並んでいる言葉の意味を理解しておきましょう。

  • ディープラーニング:AI(人工知能)が機械学習をする仕組み
  • フレームワーク:ディープラーニングを実現するためのプログラム

正確な意味はともかく、ここではこれくらいの認識でOKです。「AI(人工知能)はディープラーニングによって機械学習をし、そのためにフレームワークが必要である」ことが理解できればだいじょうぶ。そしてそのフレームワークのひとつが、今回お伝えする「TensorFlow」というわけです。

TensorFlowは2015年にGoogleが開発したディープラーニングのためのフレームワークです。かつてGoogleは「DistBelief」というディープラーニングのフレームワークを開発していましたが、問題点を克服し、さらに利便性や性能を高めた末にTensorFlowとして完成させました。

ディープラーニングにおけるTensorFlowの最大の特徴は、ニューラルネットワークの仕組みを作れるということ。

たとえば人間が「この食べ物はおいしい」ということを学習するとき、食べ物の味だけではなく、食べ物の見た目やにおい、手触りなどといった情報も頭に入りますよね。人間の脳は神経によって身体全体とつながっていますから、一度に多数の情報が脳に送られるようになっているのです。これと同じようなことをコンピュータによって機械的に行えるようにしたのがニューラルネットワークです。

ディープラーニングにおいて、TensorFlowはニューラルネットワークによってこれまでよりも多数の情報を、一度にたくさん学習することができるようになったというわけなのです。また、TensorFlowはWindowsやMacOS、LinuxといったPCのOSだけでなく、AndroidやiOSといったモバイル機器でも使用可能。C言語やC++、Pythonといったプログラム言語に対応しています。

Tensorを初歩から学んでみよう

次元のイメージ

TensorFlowとは、文字通りTensorのフローという意味です。フローはフローチャートのフローで、流れとか手順と理解しておけばいいでしょう。ではTensorとはどういう意味なのでしょうか。

Tensorは英語ではテンソー、日本語ではテンソルと呼ばれることが多いですが、多次元配列という意味で2次元とか3次元というアレです。

1次元:1方向のみ(前後のみ)
2次元:2方向(前後と左右)
3次元:3方向(前後と左右と上下)

たとえばアニメのように平面的な動きは2次元ですし、ちなみに現実では前後左右だけでなく上下の概念、さらに時間の概念もありますから4次元ですよね。

ディープラーニングにおいて、TensorFlowは多次元の概念をフロー化しています。ニューラルネットワークを使って機械学習をするためには、多次元配列という考え方が必須になっているというわけなのです。

TensorFlowで何ができるの?

作曲のイメージ

ディープラーニングにTensorFlowを利用することで、どんなことが可能となるのでしょうか。

GoogleではすでにディープラーニングにTensorFlowを使うことで、顔認識や音声認識、画像検索といった機能を向上させています。また英語から日本語、英語からフランス語といった翻訳機能もTensorFlowによってさらに精度が上がっているのです。

GoogleはディープラーニングにおいてTensorFlowを利用することで

  • 顔認識
  • 音声認識
  • 被写体認識
  • 画像検索
  • 画像を文章化
  • 数値計算
  • 翻訳、リアルタイム翻訳
  • Web検索の最適化
  • メールの分別
  • メールの自動返信
  • 自動運転をサポートする機能

といったことができるとしています。

またGoogleでは「Magenta」と呼ばれるプロジェクトがあり、ニューラルネットワークを使用するディープラーニングであるTensorFlowを使うことで、音楽における作曲や芸術における美術作品の作成をしようとしています。

将来的にはディープラーニングにTensorFlowを使って、あらゆる分野でさまざまなことができるようになるかもしれません。

TensorFlowが選ばれる理由

分散学習のイメージ

ディープラーニングにおいてTensorFlowは、さまざまな分野で選ばれています。その理由とは何なのでしょうか。

まずは「圧倒的に使いやすい」という理由。ディープラーニングにおけるTensorFlowの処理はフローを作って処理するという流れになっており、フローさえ作ってしまえば、あとは数値などを入力するだけ。チュートリアルとして各種フローも用意されており、TensorFlowを入手後すぐに試してみることも可能となっています。

次に「分散学習」ができるという点。ディープラーニングをするにおいてTensorFlowはPCやモバイル機器などさまざまな条件で行えるように、計算処理を複数に分散して並列的に処理するようになっているのです。それだけPCなどの機器にかかる負担も大きくなりますが、機器の故障や通信障害といったアクシデントに対する備えもきちんと行われています。

また「TensorBoard」というツールが搭載されており、ディープラーニングにおいてTensorFlowがうまく機能しなかった、機械学習がうまくいかなかったという場合に、何が原因だったのかデータを目で見て確認することも可能です。

他にも多くの便利な特徴があり、それらはディープラーニングにおいてTensorFlowが選ばれる理由となるでしょう。

TensorFlowにも問題点はある

注意点のイメージ

もちろん、TensorFlowにも問題点がないわけではありません。

非常に便利で高性能なTensorFlowですが、その性能の高さが原因でディープラーニングにTensorFlowを使用するために、PCやモバイル機器の性能もそれなりに高いものが必要となります。

また分散学習をさせるためには、それなりの性能を持った機器を複数用意する必要がありますが、大きな企業ならともかく、なかなか個人レベルでは使うことができないというのも問題点。手軽にTensorFlowを使うというわけにはいかないのです。

個人レベルで気軽に使うことができないため、利用者が限られてしまい、TensorFlowについての知識について書かれたサイトやブログなども、なかなかお目にかかれません。そのためディープラーニングにTensorFlowを使おうと思い立ったとしても、独学でTensorFlowの使い方を学ぶことは困難な状況となっています。

 

さて、ディープラーニングにおいてTensorFlowが使われる理由についてお伝えしてきました。

  • TensorFlowとは、Googleが開発したディープラーニングのフレームワークである
  • Tensorは多次元配列のことで、多次元配列を利用したニューラルネットワークを作ることで機械学習を行う
  • TensorFlowはすでに顔認証や音声認証、翻訳などで利用されており、将来的にはあらゆる分野での応用が期待されている
  • TensorFlowが選ばれる理由として「使いやすい」「さまざまな機器で利用できる」「データを可視化できる」といった点があげられる
  • TensorFlowは高性能ゆえに、個人で使うには敷居が高いという問題点がある

TensorFlowは、なかなか個人で手軽に使えるというものではないかもしれません。しかしAI(人工知能)のディープラーニングに今後、広く使われるようになると期待されているものですから、AI(人工知能)のディープラーニングにTensorFlowが使われていることを知っておくと、AI(人工知能)に関する知識の幅が広がることは間違いないですよね!

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