DX(デジタルトランスフォーメーション)

DX(デジタル・トランスフォーメーション)におけるAIの関係とは

デジタル媒体を使うイメージ

最近DX(デジタル・トランスフォーメーション)って言葉が出てくるけどこれって何?!

AI(人工知能)という用語と並びビジネス用語で見かけることが多くなりましたよね。

今後のIT活用を考えていく上でDXの注目は高まっており今や欠かせないものの一つとなっています。
とは言うもののデジタルという言葉もフォーメーションという言葉もニュアンスが抽象的。それらがくっついた言葉なので何を言っているのか尚更わかりづらくなってしまうところ。

そこで今回はDXにフォーカスを当てこれがどういったものでAI(人工知能)とともにどうして必要とされているかや事例、今後の動きについて触れていきます。

中村
中村

それではまず、そもそもDXとは何であるかから始め疑問を解決していきましょう。

そもそもDX(デジタル・トランスフォーメーション)とは何を指すのか

疑問視し怪訝そうな顔

まず、DXという概念が出てきたのは2004年。スウェーデン・ウメオ大学教授であるエリック・ストルターマンが提唱しました。

ストルターマン曰く「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」とのこと。

これだと抽象的でDXとAI(人工知能)の関係以前にそもそもDX自体が何かピンとこないですよね。

ストルターマンの言説に対し日本の経済産業省が2018年12月にまとめた「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン(DX推進ガイドライン)」での定義は以下の通り。

「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」

これに則るとDXはシステム化やAI(人工知能)など新しい技術の導入だけでなく製品やサービス、ビジネスモデルの変化に活かしていくということになります。

AI(人工知能)とは

AIのイメージ

DXとは何を指すか言及したので今度はAI(人工知能)についても触れていきます。

そもそもAI(人工知能)という言葉が誕生したのは1956年にアメリカで開かれたダートマス会議。

ジョン・マッカーシーという有名な研究者が初めてこの言葉を使い以降学術的な研究分野の1つとなりました。

ここで注意しなくてはいけないのはAI(人工知能)と一口に言っても人によって定義に違いがあること。

というのもAI(人工知能)にある「知能」だけでなく「知性」というものの定義自体が曖昧でありAI(人工知能)の定義についても様々な解釈ができてしまうからです。

その中で多くの研究者の中で共通しているAI(人工知能)への見解は「推論や認識、判断など人間と同じような処理のできる情報処理システム」であるということ。
中村
中村

今回はこの共通した見解を前提に以降の説明をしていきます。

なぜ今DXもAIも必要とされているのか

必要としてるイメージ

DXとAI(人工知能)の両方に触れたもののどうして今になって必要と言われているのか疑問が残りますよね。

まずはDX。

データとどう付き合っていくかがこれまでになく重要なものとなっていることが背景にあります。

イメージとしてGoogleやAmazon、Facebookのような大手IT企業。こういった会社は集めた膨大なデータを使って新しいサービスをどんどん世に出しています。

それができるのも世界中でインターネットの普及が進みユーザーについて情報を集められるようになったから。

また、2000年代からスマートフォンの利用者が増えているのも見逃せない要素。

大手IT企業に限らず多くのデータを得られるようになった今、これらをどのようにしてビジネスに活かしていくか考えていく価値は十分にあります。

見えてきた方策を実現させるためにもサービスや社内全体でのデジタル化を進め情報のインプットから活用に至るまでを効率化していく必要があるのです。

そこで壁になるのがデータの取り扱い。データが大量であるだけでなくそれらを基に必要な判断を出していくとなると人間の力でやるのは容易ではありません。

そこでAI(人工知能)の出番。人間と比べものにならない速度で高度な判断を行ってくれるのでDXとAI(人工知能)は切っても切り離せない関係であると言っても過言ではないのです。

AI(人工知能)を使ってDXを進めた事例

金融機関のイメージ

DXとAI(人工知能)は切っても切り離せない関係であると触れたので具体的にどう使われているか見ていきましょう。

ここでご紹介するのはアメリカのテキサス州に拠点を置くUSAAという金融機関。

1922年設立の歴史の長い企業でアメリカの軍事関係者やその家族を顧客としています。銀行や保険といった金融サービスをしており顧客の数は1200万人以上。

こう聞くとかなり保守的でテクノロジーとあまり縁がなさそうに見えますよね。

しかし、実際には電話やインターネットでサービスを提供しており実店舗を持っていません。そして最新テクノロジーにも貪欲なのでビジネス界隈で注目を集めています。

そんなUSAAが2017年に導入したのがAI(人工知能)を用いた音声のチャットボット。金融業界での導入は珍しくない中同社が導入したものは一線を画しています。

それは顧客が人間の窓口担当の人などと話すのと同じような感覚で質問することができること。

チャットボットは内容を把握したうえでそれに合わせた返答を音声やテキストで返すだけでなく、やりとりも学習するので使っていくほど性能がよくなっていくというのも特徴です。

このチャットボットは顧客担当をしていた職員の負担を減らすだけでなく、顧客データベースとその場で結びついて顧客の状況や問題に応じた柔軟な返答も可能に。

従来のチャットボットだと顧客に対応が機械的という印象や不満を持たせるリスクがある中、顧客対応の人間と遜色なく会話ができ個々人の状況に合わせて対応してくれるということでサービスの水準や満足度の向上に繋げているのです。

DX×AIの今後

コロナのイメージ

今日のコロナ禍によりDXとAI(人工知能)への注目が高まっており、とりわけこれまで進められてきたデジタル化のさらなる推進が挙げられます。

要因としてまず挙げられるのは新型コロナウィルスの感染予防によりアナログでのコミュニケーションが限られたものとなりオンラインサービスへの需要が高まっていること。

これまでリモートワークをはじめとするデジタル化に消極的だった企業や学校でも方針を転換し始めているのが特筆すべきポイントです。

また、コスト削減を求める動きも高まっていくことも見逃せない点。

日本を含め世界中で不況が予測されておりリーマンショック以来のものとなるとまで言われています。

そのため会社が扱う製品など需要の減少が深刻なものとなるという危機感から無人化や自動化、コスト削減などが急務に。

コロナが収束してからも現在のニーズは続くと予想されており、あらゆる業界でDXとAI(人工知能)による効率化や新たな技術がどう進んでいくかが注目すべき点となるのは間違いありません。

ロボットと人のイメージ

今回はDXにフォーカスを当て これがどういったものを指すかについて触れ、AI(人工知能)と併せどうして必要とされているか事例、今後の動向まで触れていきました。

DXは新しい技術の導入を通して製品やサービス、ビジネスモデルの変化に活かしていくこと。大量のデータを得ることが容易になりこれをどう活かしていくか考え実現させるためにもDXの必要性は高まっています。それと併せ大量のデータを高速で処理し優れた判断をしてくれるAI(人工知能)と切っても切り離せない関係にあるのです。

実際に活用されている事例としてUSAAが導入しているチャットボットがあり、人と遜色のない会話や個々人に合わせた適切なコミュニケーションを実現。新型コロナウィルスの拡大によりDXとAI(人工知能)を用いて効率化や技術革新をどう進めていくか各業界で注目されています。

中村
中村

DXとAI(人工知能)によってこれまでにない危機的状況を乗り越えより良い世界にしていくのに繋がるといいですよね。

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