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人工知能が働き方に変革をもたらす!これからの仕事はこう変わる!

人工知能が働き方に変革をもたらす!これからの仕事はこう変わる!

最近さまざまなメディアで目にすることが多いAI(人工知能)は、スマホや家電だけでなく、コールセンター・工場における不良品検知・売上予測など、様々な仕事にも既に活用されています。このため「多くの人がAI(人工知能)に仕事を奪われる時代がきっと来る」といった不安の声もよく耳にしますよね。

実際に日本の大手銀行がAI(人工知能)活用を進めて人員削減を行った事例があります。ただし、現在のAI(人工知能)がそれほど有能であれば既に世界中の銀行で人間が置き換えられているはずであり、もしかしたらこの事例はAI(人工知能)をリストラの言い訳にしているかもしれない、という指摘もあります。

とはいうものの、AI(人工知能)が目覚ましいスピードで日々進化を続けている現状を考えると、AI(人工知能)によってもたらされるのは輝かしい未来ばかりではないような気もしますよね。

今後、AI(人工知能)はあらゆる分野で活用されるといわれています。はたして、AI(人工知能)は私たちから仕事を奪う敵なのか、あるいは支援してくれる友なのか、とても気になるでしょう。

ということで、今回はAI(人工知能)がこれからの仕事にもたらす影響について一緒に考えましょう。

なお、本記事では今後のAI(人工知能)進化の段階を考慮し、(これは諸説ありますが)AI(人工知能)が私たちの仕事を(人間の支援なしで)できる時期を2035年頃と想定、この時期を境にこれからの仕事にもたらす影響について見てみます。

2035年までの未来:これからの仕事はどう変わるか?

2035年のイメージ
これまででAI(人工知能)は囲碁の世界チャンピオンに勝利する、人間の医師を超えた医療画像の判断するなど、AI(人工知能)は既に私たちの能力を大きく超えてしまった印象がありますよね。

とはいうものの現在のAI(人工知能)は万能ではなく、現時点ではAI(人工知能)に私たちの仕事のすべてを任せることはできません。そのことを、実際に事例を上げてまとめました。

例1)医療

医療のイメージ

医療画像よりがんの兆候を見つけるAI(人工知能)の能力は既に人間を超えていますが、画像よりなぜ病気の兆候があるのかは説明できません。最終的には人間の医師が判断し、治療方法を検討のうえ患者への説明を行う必要があります。

例2)営業

営業のイメージ

AI(人工知能)は顧客との会話や取引履歴の全てを記録・管理できますが、顧客の発言や取引履歴の内容や意味を理解できませんし、顧客の表情やしぐさからニーズを理解したうえで適切に対応することもできません

現在のAI(人工知能)は、実行している作業の目的や意味、更には作業中に検出された情報の因果関係を理解することができません。とはいうものの、AI(人工知能)は医療画像の判断や顧客データ収集や分析など、人間を遥かに超えた能力を持っているため、疲れ知らずで間違えることのない、極めて有能なパートナーとして私たちのこれからの仕事を支えるでしょう。

例えば人間の指示のもと、AI(人工知能)が介護・子育て・家事などの作業の一部、特に体力的に辛い作業を対応してくれれば、介護や子育てが働くことの制約とはなりません

テツヤ
テツヤ

人間が目的と具体的な作業内容を定義し、AI(人工知能)が面倒で膨大な作業を実行。作業結果に基づき人間が判断する、といった分担によりこれからの仕事の効率を大きくUPできそうですね。頼もしい限りです。

更に、AI(人工知能)に加えてVR(仮想現実)などの技術導入により、これからの仕事は大きく変わることが期待されています。

これからの仕事は大きく変わる!

新しい世界のイメージ

VR(仮想現実)により、働く人同士で同じ空間を共有する必要がなくなるため、誰でも好きな場所で働くことができるようになります。もちろん、住む場所だって会社の所在地に関係なく、自分が好きな場所を自由に選ぶことができます

例えば私たちに働くうえでのヒントや活力を与えてくれる、リアル世界におけるオフィス内でのちょっとした立ち話、仕事帰りのウィンドウショッピングや居酒屋での同僚との一杯なども、コミュニケーション技術の進歩によりネット経由でリアルに体感できるようになっているでしょう。

また、社員の全ての作業内容や成果に関するデータベース化が進み、AI(人工知能)により公正な評価用データの生成が可能になることも期待できます。この評価データを活用すれば、人間が評価するときに発生するバイアス(思い込みや好き嫌い)の除去が可能になります

従来の「時間」ではなく「成果」により評価されることになるため、正社員や非正社員といった考え方はなくなるでしょう。また、正当な評価が進めばなにも同じ会社で生涯働き続ける必要もなくなるため、企業間の人材の流動化が進む可能性があります。そうなると企業への帰属意識は低まり、同じ職種や専門技術を持つ者同士のSNSなどのバーチャルなコミュニティの役割が大きくなるかもしれません。

テツヤ
テツヤ

正当な評価が進むということは、一方で今までの組織で生きる能力よりも個人スキルのレベルアップが求められそうですね。今のうちから自分の得意分野を見つけないとヤバそう!

どうやら2035年まではAI(人工知能)が私たちを強力に支援してくれ、しかもこれからの仕事の進め方は良い方向に大きく変わりそうで、とても明るい未来が期待できそうですよね。

それでは次に、AI(人工知能)が進歩した2035年以降の未来について見てみましょう。

2035年以降の未来:これからの仕事はどう変わるか?

2035年以降のイメージ
ここでは2035年頃にはAI(人工知能)が人間のサポートなしで業務可能なレベルになっていると想定したうえで、その後の社会について考えます。つまり、この時代では例えば、AI(人工知能)が医療画像より病名を判断し治療方法を検討のうえ患者へ説明できる、顧客との会話よりニーズを判断し適切な対応ができるようになっている、と仮定します。

この頃になると、作業の正確さやスピード、加えて疲れ知らずのAI(人工知能)に人類は全く太刀打ちできなくなっています。このため、残念ながら私たちのほぼ全ての仕事をAI(人工知能)が代行するようになるでしょう。

とはいうものの、この時代ですらAI(人工知能)にも出来ないことがあります。それは「新しい価値を提供したい」「この問題を解決したい」といった「何かを成し遂げたい」といった意思や動機を持つこと。

この時代、AI(人工知能)に仕事を奪われていない人は、新しい価値提供や問題解決ができる人、あるいはAI(人工知能)開発者くらいかもしれません。生活のために仕方なくやっている仕事なんてものは、もはやこの時代には存在しません。

新しい価値提供や問題解決ができる人は、AI(人工知能)を活用することにより自身のアイディアを実現し社会に新しい価値を提供したり、様々な問題を解決したりできます。なお、社会に提供される新しい価値とは、有形の商品だけでなく様々なサービスも含み、既存の全ての商品やサービス含めてAI(人工知能)が生産および販売を担当しているでしょう。

テツヤ
テツヤ

ということは、そうでない人はAI(人工知能)に使われる側になってしまうということ?例えばUber Eatsの宅配ドライバーとか。いや、この時代は自動運転技術で人間は不要か。う~ん、私のような人間は一体どうすればいいの?

確かに新しい価値提供や様々な問題解決ができるのは限られた一部の人達だけであり、世の中すべての人たちが実行できませんよね。

しかし、一部の人達だけが働くことができる社会を考えてみましょう。この場合、世の中の全ての商品やサービスを一部の人達だけで消費することはできません。つまり、一部の人達だけでは経済を回せないのです。

このため、経済を回すための仕組みとして「ベーシックインカム」が必要となります。

(参考)ベーシックインカム
最低限所得保障の一種で、政府がすべての国民に対して最低限の生活を送るのに必要とされている額の現金を定期的に支給するという政策。

AI(人工知能)時代にこそ必要なベーシックインカム

ベーシックインカムのイメージ

この時代、多くの人々はベーシックインカムにより支給される現金により、消費を義務付けられていることになるかもしれません。世の中全ての人が消費活動を行うことによってはじめて経済が回ります。つまり、この時代では消費が私たちの仕事になっている可能性があります

テツヤ
テツヤ

ベーシックインカムにより生活に必要な現金が支給されるとなると「ラッキー!」と考える人と、なんとなく素直に喜べない人に分かれるかもしれませんね。

研究によると、人間は誰かに何かを与えることに幸せを感じるとのこと。働く必要がなくなると、なんとなく素直に喜べない人は(対価が得られなくても)誰かのために何かを作ったり、何らかの作業を行うことによって楽しさや生きがいを感じたい、と考えている人達なのかもしれません。

また、私たちはモノ作りに楽しみや生きがいを感じることもできます。例えば絵を描く場合、私たちは自分自身の手で時間をかけて描き、色を塗ったりすることを決してムダな作業とは考えません。たとえAI(人工知能)にレンブラント風あるいはピカソ風に一瞬で描いてあげるよと言われても、描く楽しみをAI(人工知能)に渡したくないでしょう。

AI(人工知能)は私たちからほとんど全ての仕事を奪ってしまうでしょう。しかしながら、この時代は私たちが労働から開放され、生活に必要な現金は政府から支給されたうえで、他人を支援したり趣味でモノ作りに没頭できるという、とても素晴らしい時代なのかもしれません。

未来のイメージ

以上、今回はAI(人工知能)がこれからの仕事にもたらす影響について一緒に考えました。

  • 2035年までの未来
    現在のAI(人工知能)は万能ではないため私たちの仕事のすべてを任せることはできませんが、極めて有能なパートナーとして私たちの仕事を支えてくれるでしょう。最新技術により誰でも好きな場所で働ける、正当な評価が進むなど、働く環境は良い方向に大きく変わるでしょう。
  • 2035年以降の未来
    新しい価値提供や問題解決ができる一部の人以外はAI(人工知能)に仕事を奪われ、経済を回すための仕組みとしてベーシックインカムが必要となります。この時代は私たちが労働から開放され、他人を支援したり、趣味でモノ作りに没頭できる、という素晴らしい時代なのかもしれません。

現在社会において私たちは生きてゆくために働く必要がありますよね。その労働の対価として通貨を得ているわけですが、AI(人工知能)の進歩に伴い、通貨の「労働の対価」としての役割は今後小さくなるでしょう。

労働と通貨の関係は一つの例かもしれませんが、今後はAI(人工知能)の進歩に対し社会ルールの方を合わせる、変えてゆく必要があります。つまり、AI(人工知能)の進歩が新しい社会をつくりあげることになります。

AI(人工知能)の開発目的の一つに「人間の仕事を楽にする」があります。今後のAI(人工知能)の進歩がつくりあげる未来の新しい社会は、私たちにとって、いまだかつてない快適な世界になるかもしれません。

(参照元)
藤本浩司、柴原一友著「AIにできること、できないこと」(日本評論社)
田中潤、松本健太郎著「誤解だらけの人工知能」(光文社新書)
落合陽一著「働き方5.0」(小学館新書)

 

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