AI(人工知能)時代ともいえる現代、様々な技術革新や終身雇用の不安定化のような雇用形態の変化など、私たちの住む社会は変革期にあります。そのような背景があるため、自分自身の働き方を考えなければ現代社会で生き抜くことはできず、これからの仕事で何が求められるのか考えるのはとても重要ですよね。どの業界で、どの職種で、どの企業で仕事をすれば将来性があるのか見極めて、就活や転職、キャリアアップをしていくことが望ましいでしょう。
とはいえ、AI(人工知能)時代にはどのような業界が成長または衰退し、新たにどのような職業・仕事が誕生するのかわからない部分も多いです。また、AI(人工知能)にとって代わられないように、AI(人工知能)では代替できないことやAI(人工知能)の登場により必要とされるスキルなどを知り、自分にできることを把握してこれからの仕事に活かしていきたいところ。
そこで今回は、AI(人工知能)時代に知っておきたいこれからの仕事で求められることについてお伝えします。まずは、これから成長する業界・衰退する業界について確認しましょう。
これから伸びる業界、これから沈む業界
時代の変化と共に求められることが変わっていき、それはこれからの仕事のあり方も同様です。これからの時代に伸びていくと予想される業界は次の4つです。
伸びる業界その1:IT業界
AI(人工知能)家電やロボット、VR(Virtual Reality、仮想現実。人工的に作られた仮想の現実空間)など現代はAI(人工知能)時代であり、特にAI(人工知能)開発はこれからの仕事でも注目を集めるでしょう。IT業界はプログラマやエンジニアが不足していることもあり、売り手市場となっています。
伸びる業界その2:エンターテインメント業界
さまざまな要因がありますが、その一つにAI(人工知能)を始めとしたIT技術の成長があります。IT関係の技術革新によりAIを使ったゲームや動画配信サービスが充実してきたことを受け、これからの仕事として需要が高まっていくと予想できるでしょう。
伸びる業界その3:インターネット広告業界
PCやスマートフォン、タブレット端末でインターネットをするのが日常になってきたことや、デバイスや回線が高機能となったことが後押しになり、インターネット広告はぐんぐん普及しています。
伸びる業界その4:介護業界
超高齢化社会に突入した日本では、これからも高齢者が増えていき、それに伴い介護の需要も高まっていくこと間違いありません。今後はAI(人工知能)を導入した見守りシステムなどもたくさんみられるようになるでしょう。
さて、伸びるところあれば、沈むところあり。これまで紹介した業界とは逆に、沈んでいくと予想される業界は次の4つになります。
沈んでいく業界その1:出版業界
長らく続いている紙の出版不況はこれからも続いていき、完全にはなくならないものの、紙の書籍等は縮小していく一方です。インターネットが普及したためネット上でさまざまな文章や漫画を読めるようになったことが一因で、今後は電子書籍に活路を見出していく業界になるでしょう。
沈んでいく業界その2:テレビ業界
インターネットの高速化で動画を気軽に楽しむことができるようになったこともあり、とくに若年層のテレビ離れが進んでいます。主な収入源である広告もインターネット広告に変わられつつある苦しい状況です。
沈んでいく業界その3:金融業界
融資や資産運用業務、窓口業務が人間からAI(人工知能)に取って代わられると予想されており、金融業界で人間が生き残るのは非常に困難になります。また、仮想通貨の登場や利息がほぼ付かないなどの背景から、旧来型で生きていくには厳しい社会となるでしょう。
沈んでいく業界その4:士業(弁護士、税理士など)
正確には業界ではありませんが、これまで安定と言われてきた弁護士や税理士などの士業もAI(人工知能)技術による自動化が進み、取って代わられるといわれています。
ここまで、伸びる業界・沈む業界について確認してきました。ところどころでAI(人工知能)が活躍しており、これからの仕事に影響を与えていましたよね。次に、一見万能なAI(人工知能)の苦手なことについて解説します。
AI(人工知能)の苦手なこと
AI(人工知能)の苦手なことを知ることは、AI(人工知能)が取って代わるのは難しいことを見つけることであり、これからの仕事探しにあたって大切なこととなります。AI(人工知能)が苦手とすることは主に次の3つです。
言葉の解釈
AI(人工知能)は文章を読んだり書いたりすることはでき、例えば質問を投げると自動で回答するチャットボットはひとつの例です。しかし、これはAI(人工知能)が文章や言葉を解釈して意味を理解しているわけではなく、これまでのデータを元に翻訳しているにすぎません。意味を理解しているわけではないので、ニュアンスから読み取るということは苦手です。
創造的な仕事
創造という言葉の意味するところによって意見はわかれますが、一般的にAI(人工知能)は創造的な仕事はできないといわれています。小説やマンガの執筆や作曲に成功した例もありますが、これは与えられたデータに基づいて「作り上げた」もので「創り上げた」ものではないでしょう。
※実際にAI(人工知能)が書いた小説や作曲についてはこちら
人間も過去の作品に影響を受けるものですが、それでもまったく新しいものを創り上げることは人間にしかできず、小説家やマンガ家、作曲家はこれからの仕事として残る可能性が高いです。
倫理観を必要とする仕事
倫理とは人間社会に存在する暗黙の守り事のようなもので、例えば、人間に害を与えてはいけない、というのは世界共通の倫理ですよね。しかし、AI(人工知能)に労働管理を任せると有能な労働者が疲れていても過剰に仕事を割り振ってしまったり、軍事利用された時に見境なく攻撃してしまったりする可能性があります。
となるとこれからの仕事でも、倫理観のともなうものは人間の判断が必要不可欠でしょう。
AI(人工知能)の苦手なことがわかったところで、続いてAI(人工知能)に求められるスキルについて解説します。
AI時代に求められるスキル
AI(人工知能)時代に求められるスキルとはなにか。それはAI(人工知能)時代の主役であり、これからますます広まっていくAI(人工知能)の知識、人間ならではのコミュニケーション能力や協調性がこれからの仕事に求められるスキルでしょう。
これらのスキルを身に付けてAI(人工知能)に負けない人材となりたいですよね。最後にAI(人工知能)時代に新しく生まれると予想される職業・仕事についてお伝えします。
AI時代に新しく生まれるだろう職業・仕事
AI(人工知能)にはさまざまな職業・仕事が生まれると考えられ、例えば次の3つがあげられます。
AI(人工知能)医療の技師
AI(人工知能)を使った遠隔診察の技術を運用するための技師で、医師のいない地域の人々や、引っ越して遠隔地に住んでいる患者を診ることができるように、患者のいる場所に機械を設置、操作することで遠隔診療を可能にするために働きます。医療の新しい形を実現するこれからの仕事で、これから誕生してくるでしょう。
AI(人工知能)ロボットにスキルを与える仕事
いくらAI(人工知能)搭載のロボットが生産されて、いたるところに導入されたとしても、新たなスキルを与えたり、AI(人工知能)が成長し続けたりするには人間が「教師」として働かなければなりませんよね。AI(人工知能)が増えていく未来には、「教師」の仕事は大きな需要を持つかもしれません。
データ調査官
AI(人工知能)にデータの集計や統計、解析をおこなわせて、その結果を元に更なるアイデアを出したり、問題点の改善策を考えたりする職業・仕事です。データ分析はAI(人工知能)の得意分野で、今後はそのデータ分析結果をどう活かすかが課題になってきます。もちろんすでに似たような職業・仕事がありますが、これから専門化が進み、専門職として需要が増えていくでしょう。
さて、今回はAI(人工知能)時代に知っておきたいこれからの仕事で求められることについてお伝えしました。AI(人工知能)時代に伸びる業界・沈む業界は次の通りです。
・伸びる業界
- IT業界
- エンターテインメント業界
- インターネット広告業界
- 介護業界
沈む業界
- 出版業界
- テレビ業界
- 金融業界
- 士業(弁護士、税理士など)
伸びる業界も沈む業界も少なからずAI(人工知能)技術の成長の影響を受けており、仕事が増えたり、仕事が取られたりします。しかし、伸びる業界といっても全ての企業が順調に進むわけではなく、沈む業界といってもまったくなくなるわけではないので、就活や転職の際には気を付けましょう。
あちこちでもてはやされているAI(人工知能)ですが、万能というわけではなく、苦手なものも存在します。
- 言葉の意味や意図を読み取ること
- ゼロから創り上げること
- 倫理的な判断が必要となること
これら3つのことはAI(人工知能)に人間の代替はできず、逆にいえばこれらのことをよくおこなう仕事は人間に残されるといえます。加えて、AI(人工知能)の知識やコミュニケーション能力、協調性を持っておくことで、AI(人工知能)時代でも仕事を失うことなくバリバリ働くことができるでしょう。
AI(人工知能)は仕事を奪うと考えられがちですが、新たな職業・仕事を生み出すと予想されています。
- 遠隔医療を支援するAI(人工知能)医療の技師
- AI(人工知能)ロボットにスキルを与える仕事
- AI(人工知能)にデータ分析をさせて、その結果を元にアイデアを出すデータ調査官
他にもまだまだ増えると考えられ、これから新しい職業・仕事が出てくると思うとワクワクしますよね。
AI(人工知能)時代で上手く波乗りをするために、業界の特徴を把握したりスキルを身に付け、仕事を頑張りましょう!
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