次世代はITだからIT系に就職したい！IT系で働いているけれどキャリアアップを目指したい！そう思ったときに考えるのが「資格取得」ですよね。しかし、IT系資格と言ってもさまざまあり、どの資格の勉強をしたらいいのか分からないかたも多いでしょう。
特に非IT系からすると、どれもあまり耳慣れないから、結局何から勉強したらいいのか分からない！
そこでこの記事では、IT系に就職したい方や、非IT系だけれど取引先がIT系の方、すでにIT企業で働いているけれどキャリアアップを目指しているかたにIT系資格の中でもおすすめの資格を、目指す道別に解説します。
まずは、IT系の企業ではなくても、ITの知識が必要な理由から見てみましょう。
IT系じゃなくてもITの知識が必要な理由
ITの資格なんてプログラマーとかが取るもので、自分には関係ないと思う方も多いはず。しかし現在は誰もが当たり前のようにパソコンを使って仕事をし、インターネットにも接続しますよね。IT系でなくても、ちょっとした知識として、また危機管理の一環として、IT系の知識は必要です。
例えば、IT系資格で初心者におすすめの「ITパスポート」ですが、実際にこのような出題があります。
- CADとはどんなソフトか
- IoTの事例
- QRコードを答えさせる問題
- 集めた個人情報の適切な管理方法
- チェーンメールの特徴
- メールのcc、Bccの仕組み
これらはIT系の仕事でなくても、社会人なら知っておいたほうが知識ですよね。
個人情報管理の大切さを知っていたり、メールの仕組みを分かっていて適切にccやBccを使い分けたりすることは、会社や自分を守ってくれます。このように自分の会社や仕事内容がIT系でなくてもIT系の知識は必須と言えるため、IT資格の勉強はおすすめです。
では次に、IT系の職業は、さらに必要な理由をお伝えします。
IT系の職業はさらに資格が必要な理由
バリバリIT系で働いていれば、資格はなくとも、実務の中でさまざまな知識・技術が身につきますよね。そうなると、実際に仕事ができているんだからいまさら資格なんて必要ない、と思う人もいるでしょう。
しかし、IT系だからこそ、資格の取得をおすすめします。その理由を3つに分けてご説明します。
知識の偏りを防げる
例えばゲームアプリ開発と、会計ソフトの開発。根っこは同じだとしても、開発の工程はかなり違いますよね。同じ会社でずっと仕事を続けていると、その現場に特化した知識や技術が身についていきます。それ自体はいいことですが、汎用性、応用性がなくなってしまう可能性も。
例えば私はエクセルを実務でバリバリ使っていて、かなりの自信がありました。資格も取っておこうかなと思って、エクセルの資格ではかなりメジャーな「マイクロソフト オフィス スペシャリスト（MOS）」を取るために勉強をしたんですが、ほぼ完ぺきに身についていると思っていたエクセルでも、使ったことのない機能が意外と多くあったことに驚きました。
このように、同じ会社、同じメンバーで仕事を続けていると、知らず知らずのうちに知識が偏ってしまうため、それを正すためにIT資格取得の勉強はおすすめです。
持っているスキルを客観的にアピールできる
これはどの資格でも言えることですが、資格というのはその人のスキルを客観的に表してくれます。あなたを評価するのは人事担当ですが、その人にはあなたがどんなスキルを持っているのかまではよく分かりません。しかし「資格」という客観的な指標があるととても評価しやすくなりますよね。
転職にも有利
資格を持っていれば、いざ転職しようとしたときにもとても有利に働きます。
例えばIT系の企業のエンジニアの中途採用の場合、
Bさん：オラクルマスターシルバー（エンジニア向け中堅資格）
という資格を持った二人だったら、エンジニアの資格である「オラクルマスター」を持っている人のほうが魅力的に見えますよね。
採用する側は即戦力を求めて面接をしますが、どれだけ前職で得たスキルをアピールしても、現場を知らない面接官には響かないことがあります。しかし資格があれば、そんな面接官の心もつかむことができるでしょう。
次に、キャリアアップを目指す人に、IT資格のおすすめをご紹介します。
キャリアアップを目指す人向けIT系のおすすめ資格
IT系でキャリアアップを目指すなら、資格取得がおすすめです。とはいえ、たくさんの資格があるので、結局どれを取ったらいいのか分からないですよね。そこで、目指す道別におすすめの資格について取り上げます。
IT系ならとりあえず取っておきたい資格
どんな道を目指すとしても、IT系なら取っておきたい資格です。
IT系に限らず、一般ビジネスマンも取得しておきたい、ITに関する基本的なことが習得できます。IT資格の中では入門編となるため、最初の資格取得におすすめです。
ITパスポートは、「ITを利用する人」が取っておきたい資格ですが、こちらは「IT業界で働く人」が習得しておきたい資格です。この試験ではIT全般の基礎知識が問われます。
基本情報技術者のワンランク上の資格です。ITに関する知識がしっかりと身についていることを証明できる資格であり、このあたりから転職や給料アップの武器となる資格となります。
エンジニア・プログラマーにおすすめの資格
エンジニア・プログラマーとしての道を究めたいという方ご紹介したい、IT資格のおすすめです。
データベースの先駆者であるオラクル社が、自社製品の技術レベルを認定する資格です。データベースの知識や運用スキルがあることを証明でき、ブロンズからプラチナまで4段階のレベルがあります。
Linuxはあまり聞きなれないかたもいるかもしれませんが、WindowsやMacのようなOSのうちのひとつです。速度やセキュリティに優れているため、インターネットサーバーの大半はLinuxが使用されています。これがあれば、サーバーエンジニアとして即戦力になれるという証明になるでしょう。
管理職を目指す人におすすめの資格
さらに年収アップ！すでにエンジニアとしてのスキルを積んでいて、管理職へ上がっていきたいなら取っておきたい資格です。
ソフトウェアの開発責任者として、企画の立案からチームのマネジメント、予算管理などプロジェクト全体を取り仕切るリーダーとして活躍できる、という証明になります。合格率15％前後の難関資格ですが、持っていれば昇給や転職に有利と言えます。
ITコンサルタントとして活躍したいなら欲しい資格のうちのひとつです。現場での十分な経験があり、ワンランク上の仕事をしたいと思ったら挑戦してみるといいかもしれません。
次に、2020年注目のAI（人工知能）関連の資格を見てみましょう。
2020年注目のIT系の資格はAI（人工知能）関連
IT系の中でも新しい分野であるためにあまり多くはありませんが、今後は注目されそうなAI（人工知能）関連の資格について取り上げます。
G検定
日本ディープラーニング協会が認定している資格で、ディープラーニングの基礎知識を持っていて、適切に活用できる人材であることを証明してくれます。
E資格
G検定と同じく、日本ディープラーニング協会が認定している資格です。G検定はディープラーニングの知識を問う資格ですが、E資格は実際にエンジニアとしてディープラーニングを実装できる人材であることを証明してくれる資格です。
画像処理エンジニア検定
医療分野や防犯カメラ、文字の識別などの画像処理を、AI（人工知能）に任せる場面はよくありますよね。こちらの画像処理エンジニア検定は、デジタル画像の処理に特化した検定です。画像処理分野にいくなら、持っておいて損はない資格です。
次に、IT資格を持つことにより、どんなことが起こるのかを見てみましょう。
IT資格があるとキャリアプランは広がる
いまや私たちの生活に欠かせないIT技術ですが、IT業界はまだ人材不足で、売り手市場と言われていますよね。IT系の資格を持っていれば、自分の持っているスキルを端的に紹介することができるため、就職や転職に有利です。
また、資格を取ることで自分の知識をアピールできるだけではなく、自分が将来どんな人材になりたいのか、ということも示すことができます。例えば、
Bさん：オラクルマスターシルバー
という二人がいた場合、Aさんは今後どのようにしていきたいのかが見えてきませんが、Bさんはデータベースの管理や構築などをやりたいんだなということが見えてきます。
新しくデータベースの構築プロジェクトが立ち上がった場合、この二人を見比べたら、Bさんを仲間に引き入れたくなりますよね！
このように、IT資格を持つことは、自分のスキルアピールだけでなく、今後どのような人材になりたいかということまで示すことができるためおすすめです。
さて、IT系資格のおすすめをご紹介しました。ざっとおさらいしてみましょう。
・ITパスポート
・基本情報技術者試験
・応用情報技術者試験
・オラクルマスター
・LPIC（Linux技術者認定試験）
・プロジェクトマネージャ試験
・ITストラテジスト試験
・G検定
・E資格
・画像処理エンジニア検定
資格は、どれだけ持っていても決して邪魔になることはありません。とはいえ資格を取るめには勉強が必要で、その時間は有限ですから、自分がなりたい像を見極めたうえで、必要な資格を取っていきたいですよね。
