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IT業界で働くなら取得しておきたい資格とは!職業別おすすめ11選

IT業界で働くなら取得しておきたい資格とは!職業別おすすめ11選

IT業界で働きたい、エンジニアとしてばりばり働きたい、現場や会社の指揮をしてみたいという方は結構多いですよね。一口にIT業界といってもさまざまな職業があり、人によって目指す職業も変わってきます。

IT業界は経験だけでなく資格を重視することも多いため、資格の取得は業界に身を置いたり、スキルアップしたりするうえで重要な要素となります。そのため、IT業界で働くときに役立つ資格のおすすめは、目指す職業によって異なるでしょう。とはいえ国家資格から民間の資格まで、世の中にはたくさんの資格があり、どれを取得すればいいのかとまどうう方もいるかもしれません

そのことも踏まえ、今回ではIT業界で必要とされる資格の中でも特におすすめのものに絞りジャンル別に紹介します。

資格の情報については、いずれも2019年11月現在のものです。

どの職業にもおすすめのIT業界の資格3選

IT初心者のイメージ

ではまず、IT業界の資格のうち、誰に対してもおすすめできる基本的な資格3つを紹介します。

基本情報技術者試験

認定団体:経済産業省

実施時期:春・秋

応募者数:155,928名(平成30年実績)

合格率:25.6%(平成30年実績)

内容:テクノロジ系・・・基礎理論、アルゴリズムとプログラミング、コンピュータ構成要素、システム構成要素、ソフトウェア、ハードウェア、ヒューマンインタフェース、マルチメディア、データベース、ネットワーク、セキュリティ、システム開発技術、ソフトウェア開発管理技術

マネジメント系・・・プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント、システム監査

ストラテジ系・・・システム戦略、システム企画、経営戦略マネジメント、技術戦略マネジメント、ビジネスインダストリ、企業活動、法務

コンピュータシステム、情報セキュリティ、データ構造及びアルゴリズム、ソフトウェア設計、ソフトウェア開発(C、Java、Python、アセンブラ言語、表計算ソフト)、マネジメント、ストラテジ

公式に「ITエンジニアの登竜門」と称していることもあり、IT業界に身を置くならば取得したい資格です。国家試験の一つで、IT業界の基本的な知識やスキルを備えている方が基本情報技術者試験の対象者となります。IT業界を目指している学生が取得することもあり、就職活動にあたって有利な材料にもなる資格となるので、新卒や他業界から転職する方なら取得しておきたいですよね。

基本情報技術者試験(FE) ~ ITエンジニアの登竜門 ~

応用情報技術者試験

認定団体:経済産業省

実施時期:春・秋

応募者数:101,442名(平成30年実績)

合格率:23.1%(平成30年実績)

出題範囲:テクノロジ系、マネジメント系、ストラテジ系、経営戦略、情報戦略、戦略立案・コンサルティングの技法、システムアーキテクチャ、サービスマネジメント、プロジェクトマネジメント、ネットワーク、データベース、組み込みシステム開発、情報システム開発、プログラミング、情報セキュリティ、システム監査

応用情報技術者試験は、IT業界でレベルアップを図るための資格としておすすめです。基本情報技術者試験の上位に当たる国家試験ともいえ、高度な知識が問われる上に、試験内容に選択式に加えて記述式も含まれるという点からも難易度の高い試験といえます。そのため、応用情報技術者試験を持っていると就職活動でも一目置かれる存在となるでしょう。

応用情報技術者試験(AP) ~ ワンランク上のITエンジニア ~

マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)

認定団体:マイクロオフィス社(日本での運営、実施はオデッセイコミュニケーションズ)

実施日:毎月1~2回、日曜日(全国一斉試験)

累計受験者数:4,311,937名(2019年8月31日現在)

合格率:非公表

試験内容:Wordでの文書作成やExcelでのデータ管理・分析といったマイクロソフトのオフィス操作

直接ITと関係するわけではありませんが、IT業界含むあらゆる業界で通用する国際資格になります。IT業界外の方でも聞いたことのある、特に事務職と関わりのあった方にはなじみの資格かもしれません。

この資格は、WordやExcelのようなマイクロソフトのオフィスが使えることを証明する資格です。WordやExcelは、報告書の作成やプロジェクトの進捗管理などに使われることが多く、基礎的なスキルを持っていると重宝されること間違いありません。

MOS公式サイト-マイクロソフト オフィス スペシャリスト

現場の技術者におすすめの資格4選

エンジニアのイメージ

次に、数ある資格の中でも、特にIT業界の技術者向けの資格でおすすめのものを紹介します。

データベーススペシャリスト試験

認定団体:経済産業省

実施時期:春

応募者数:16,831名(平成31年実績)

合格率:14.4%(平成31年実績)

出題範囲:テクノロジ系、マネジメント系、ストラテジ系、コンピュータ構成要素、システム構成要素、データベース、セキュリティ、システム開発技術、ソフトウェア開発管理技術、データベースシステムの企画・要件定義・開発に関すること、データベースシステムの運用・保守に関すること、データベース技術に関すること

データベース(体系的にまとめられた情報の集合体)を扱うスペシャリストであることを保証する国家試験です。データベースに関する業務に携わりたい、スキルアップしたいならば取っておきたい、IT業界の資格でもおすすめです。顧客情報や在庫管理など、データベースはあらゆるところで使われるので、IT業界で活躍するにあたって、取っておくと有利に働く資格ですよね。

データベーススペシャリスト試験(DB) ~ ビッグデータ時代に求められる、データ志向の担い手 ~

エンベデッドシステムスペシャリスト試験

認定団体:経済産業省

実施時期:春

応募者数:4,858名(平成31年実績)

合格率:16.0%(平成31年実績)

出題範囲:テクノロジ系、マネジメント系、ストラテジ系

コンピュータ構成要素、システム構成要素、ソフトウェア、ハードウェア、ネットワーク、セキュリティ、システム開発技術、ソフトウェア開発管理技術、ビジネスインダストリ

組み込み込みシステムの設計・構築に関すること、組み込みシステムのソフトウェア設計に関すること、組み込みシステムのハードウェア設計に関すること、保守に関すること

家電や自動車などの機械にプログラムを組み込む、組み込み系の技術者やIoT(モノのインターネット。モノがインターネットにつながる仕組みのこと)系の技術者ならとっておきたい、IT業界の資格でおすすめのものです。IoTは近年注目を集めていますし、「IoT時代に欠かせない組込みシステムの腕利きエンジニア」という謳い文句で宣伝されていることから、エンベデッドシステムスペシャリスト試験は注目すべき国家試験でしょう。

エンベデッドシステムスペシャリスト試験(ES) ~ IoT時代に欠かせない組込みシステムの腕利きエンジニア ~

ネットワークスペシャリスト試験

認定団体:経済産業省

実施時期:秋

応募者数:18,922名(平成30年実績)

合格率:15.4%(平成30年実績)

出題範囲:テクノロジ系、マネジメント系、ストラテジ系

コンピュータ構成要素、システム構成要素、ネットワーク、セキュリティ、システム開発技術、ソフトウェア開発管理技術

ネットワークシステムの企画・要件定義・設計・構築に関すること、ネットワークシステムの運用・保守に関すること、ネットワーク技術に関すること、ネットワークサービス活用に関すること、ネットワークアプリケーション技術に関すること、ネットワーク関連法規・標準に関すること

ネットワークシステムの企画や構築、保守・運用について、高度な知識やスキルを持っていることを保証する、IT業界でも特にネットワークエンジニアに対する資格でおすすめの一つです。難易度は高いですが、長い歴史や根強い人気があり、ネットワークエンジニアとして食べていきたい方や中堅システムエンジニアは是非とも取っておきたい国家試験でしょう。

ネットワークスペシャリスト検定試験(NW) ~ ネットワーク社会を担う花形エンジニア ~

情報処理安全確保支援士

認定団体:経済産業省

実施時期:春・秋

応募者数:45,627名(平成30年実績)

合格率:17.7%(平成30年実績)

出題範囲:テクノロジ系、マネジメント系、ストラテジ系、データベース、ネットワーク、セキュリティ、システム開発技術、ソフトウェア開発管理技術、サービスマネジメント、システム監査

情報セキュリティマネジメントの推進又は支援に関すること、情報システムの企画・設計・開発・運用におけるセキュリティ確保の推進又は支援に関すること、情報及び情報システムの利用におけるセキュリティ対策の運用の推進又は支援に関すること、情報セキュリティインシデント管理の推進又は支援に関すること

最後に紹介する情報処理安全確保支援士は、2017年4月から開始された新しい国家資格で、サイバーセキュリティに関する技術者やコンサルタントを目指す方にうってつけの資格になります。情報系資格で初めての登録制士業で、情報処理安全確保支援士試験に合格し、登録簿への登録を行なうことで、情報処理安全確保支援士になることができます。現在サイバーセキュリティに注目が集まっていますし、新しい資格ということもあり、挑戦してみたい資格ですよね。

情報処理技術者試験 情報処理安全確保支援士試験

管理者系におすすめの資格4選

管理者のイメージ

最後に、IT業界の管理者側の職業の資格でおすすめのものを紹介します。

システムアーキテクト試験

認定団体:経済産業省

実施時期:秋

応募者数:9,105名(平成30年実績)

合格率:12.6%(平成30年実績)
出題範囲:テクノロジ系、マネジメント系、ストラテジ系

コンピュータ構成要素、システム構成要素、データベース、ネットワーク、セキュリティ、システム開発技術、ソフトウェア開発管理技術、システム戦略、システム企画

・情報システム・・・契約・合意に関すること、企画に関すること、要件定義に関すること、開発に関すること、運用保守に関すること、関連知識に関すること

・組込みシステム・IoTを利用したシステム・・・機能要件の分析, 機能仕様の決定に関すること、機能仕様を満足させるシステムアーキテクチャ及びハードウェアとソフトウェアの要求仕様の決定に関すること、対象とするシステムに応じた開発手法の決定に関すること、汎用的モジュールの利用に関すること

アーキテクト(設計者)という名の通り、システムアーキテクト試験は、システムの設計や構築を行なう人材(システムアーキテクト)となることを目指している方に対して、IT業界の資格でおすすめのものです。システムの開発に必要な要件定義(プログラムで実装する機能や性能をはっきりとさせていく作業)や、その実現のための設計を行なえる、ということを保証してくれます。

システムアーキテクト試験(SA) ~ 業務とITのグランドデザイナー ~

ITストラテジスト試験

認定団体:経済産業省

実施時期:秋

応募者数:7,449名(平成30年実績)

合格率:14.3%(平成30年実績)

出題範囲:テクノロジ系、マネジメント系、ストラテジ系

セキュリティ、システム戦略、システム企画、経営戦略マネジメント、技術戦略マネジメント、ビジネスインダストリ、企業活動、法務

業種ごとの事業特性を反映し情報技術(IT)を活用した事業戦略の策定に関すること、業種ごとの事業特性を反映した情報システム戦略と全体システム化計画の策定に関すること、業種ごとの事業特性を反映した個別システム化構想・計画の策定に関すること、事業ごとの前提や制約を考慮した情報システム戦略の実行管理と評価に関すること、組込みシステム・IoT を利用したシステムの企画,開発,サポート及び保守計画の策定に関すること・推進

CIOやCTO、ITコンサルタントなど、経営やコンサルタントに関わるIT業界の資格のうち、非常におすすめで、かなり上位の資格です。ITを使った製品・サービスを産み出すための企画や推進をするようなことを仕事としている、あるいはしたい方にうってつけの国家試験です。将来IT関係で起業したい、社長になりたい、という野心家にとって、取得したい資格の一つですよね。

ITストラテジスト試験(ST) ~ 経営とITを結びつける戦略家 ~

プロジェクトマネージャ試験

認定団体:経済産業省

実施時期:春

応募者数:17,588名(平成31年実績)

合格率:14.1%(平成31年実績)

出題範囲:テクノロジ系、マネジメント系、ストラテジ系セキュリティ、システム開発技術、ソフトウェア開発管理技術、プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント、システム企画、法務

プロジェクトの立ち上げ・計画に関すること、プロジェクトの実行・管理に関すること、プロジェクトの終結に関すること

IT業界でプロジェクト全体を指揮し、プロジェクトを確実に成功させて、さらにメンバーを成長させるという、現場監督のような仕事を目指す資格としておすすめです。プロジェクトは優秀な指揮官がマネジメントしていると円滑に進むため、プロジェクトマネージャ試験を持っている人材は企業から重宝されます。キャリア設計の一環として取得するのもいいかもしれません。

プロジェクトマネージャ試験(PM) ~ ITプロジェクトの成功請負人 ~

メンタルヘルス・マネジメント®検定

認定団体:大阪商工会議所

実受験者数:Ⅰ種(マスターコース)1,642名、Ⅱ種(ラインケアコース)10,227名、Ⅲ種(セルフケアコース)4,595名(Ⅰ種(マスターコース)は2018年11月4日実施分、Ⅱ種(ラインケアコース)・Ⅲ種(セルフケアコース)は2019年3月17日実施分)

合格率:Ⅰ種(マスターコース)20.2%、Ⅱ種(ラインケアコース)48.7%、Ⅲ種(セルフケアコース)79.7%(Ⅰ種(マスターコース)は2018年11月4日実施分、Ⅱ種(ラインケアコース)・Ⅲ種(セルフケアコース)は2019年3月17日実施分)

出題内容:【Ⅰ種(マスターコース)】
①企業経営におけるメンタルヘルス対策の意義と重要性
②メンタルヘルスケアの活動領域と人事労務部門の役割
③ストレスおよびメンタルヘルスに関する基礎知識
④人事労務管理スタッフに求められる能力
⑤メンタルヘルスケアに関する方針と計画
⑥産業保健スタッフ等の活用による心の健康管理の推進
⑦相談体制の確立
⑧教育研修
⑨職場環境等の改善

【Ⅱ種(ラインケアコース)】
①メンタルヘルスケアの意義と管理監督者の役割
②ストレスおよびメンタルヘルスに関する基礎知識
③職場環境等の評価および改善の方法
④個々の労働者への配慮
⑤労働者からの相談への対応 ※話の聴き方、情報提供および助言の方法等
⑥社内外資源との連携
⑦心の健康問題をもつ復職者への支援の方法

【Ⅲ種(セルフケアコース)】
①メンタルヘルスケアの意義
②ストレスおよびメンタルヘルスに関する基礎知識
③セルフケアの重要性
④ストレスへの気づき方
⑤ストレスへの対処、軽減の方法

メンタルヘルス・マネジメント検定は大阪商工会議所実施の公的資格で、その名の通り、メンタルヘルスの管理を行なうに当たって必要な知識や対処方法を習得することを目的とした資格試験です。Ⅰ種(マスターコース)、Ⅱ種(ラインケアコース)、Ⅲ種(セルフケアコース)の3つのコースがあり、管理者におすすめなのは人事や経営幹部向けのⅠ種(マスターコース)と管理職向けのⅡ種(ラインケアコース)になります。

メンタルヘルス・マネジメント検定試験 | 働く人たちの心の健康と活力ある職場づくりのために

まとめ
さて、IT業界で必要とされる資格の中でおすすめのものをジャンル別にを紹介しました。今回紹介した資格とその概要を再度確認しましょう。

まず、IT業界を目指すあらゆる人に向けての資格として、IT業界に入りたい・入りたての人向けのIT全般に関する資格である「基本情報技術者試験」、基本情報技術者試験の上位の資格である「応用情報技術者試験」、マイクロソフトオフィスの技能の習得を目的とした資格である「マイクロソフトオフィススペシャリスト」があります。

次にエンジニア向けの資格として、データベースのエンジニア育成を目的とした「データベーススペシャリスト試験」、プログラムの機械への組み込みのエンジニア育成を目的とした「エンベデッドシステムスペシャリスト試験」、ネットワークエンジニア育成を目的とした「ネットワークスペシャリスト試験」、セキュリティに関するエンジニアやコンサルタントを目指す方向けの資格「情報処理安全確保支援士」があります。

最後に、IT業界で管理職に就きたいと考えている人向けに、システムの設計や構築をする人向けの「システムアーキテクト試験」ITで製品やサービスを産み出したい方向けの「ITストラテジスト試験」、プロジェクトの管理を行なう職業に就いてる・就きたい方向け「プロジェクトマネージャ試験」、業務だけでなく、メンタルヘルスの管理についての知識や対処方法を習得する「メンタルヘルス・マネジメント®検定」があります。

こうしてみると、様々な資格があって、どれも「とるのが大変そう」と感じる人もいるかもしれません。しかし今回紹介した資格をすべて取得する必要があるわけではなく、必要なものを取得すれば大丈夫でしょう。今回紹介した資格を取得すれば、きっとIT業界で活躍すること間違いありません。

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