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残業ゼロは実現可能なのか?働き方改革に取り組む企業事例をご紹介

働き方改革

今日も上司は「早く帰れ」とうるさい。そんな時は思わず「それなら仕事、減らしてくださいよ!」なんて言い返したくなりますよね。

働き方改革関連の法律ができてから、多くの会社は残業が減っているでしょう。でも、「減っただけでまだまだ残業してるよ」って方も多いのでは。

「世の中には残業ゼロなんて会社はあるんだろうか。あるとしたら一体どんな風にやってるんだろう」

そんな疑問を持っているあなたのために、今回は働き方改革に取り組む企業事例をご紹介。残業ゼロを実現している中小企業を4件取り上げました。

そもそも働き方改革って何だったっけ?と首をかしげている方のために、どういう取り組みをしているのか、その理由と目的についても解説。

誰もが「無理」と思うようなことに、チャレンジして成功している会社にはドラマがあります。それが結構おもしろくって。早速みていきましょう。

働き方改革とはどういう取り組みか

働き方改革

働き方改革の取り組みについてお話しする前に、まずは「働き方改革」の意味から。厚生労働省は次のように定義しています。

「働き方改革」は、働く方々が個々の事情に応じた多様で柔軟な働き方を自分で「選択」できるようにするための改革です。

引用元:厚生労働省働き方改革特設サイト支援のご案内

働き方改革はたくさんの法律が関係してくるのですが、簡単に言うと上記のようになります。

では、「働き方改革」の実現に向けて、政府はどんな取り組みをしているのでしょうか。国が行っている主な施策は次のとおり。

  • 労働時間の短縮
  • 非正規雇用労働者の待遇改善
  • 中小企業等に対する支援・監督指導
  • 多様な就業形態(テレワーク、副業・兼業など)の普及
  • 多様な人材(女性・高齢者・障がい者・若者など)の活躍促進
  • 中高年齢者等の転職・再就職支援
  • 労働条件の改善

この中で現役労働者にとって最も関心の高い「労働時間の短縮」についてご説明しましょう。

厚生労働省は、働き方改革をきっかけに労働時間法制の見直しを行いました。その中で「労働時間の短縮」に関する主なものは次の3点。

時間外労働の上限規制
時間外労働の上限は原則月45時間、年360時間。臨時で特別な事情がある場合も上限を定めています。
年次有給休暇の確実な取得
年次有給休暇が10日以上ある労働者に対して、時季を指定して毎年5日年次有給休暇を与えるよう企業に義務づけ。
割増賃金率の引き上げ
月60時間を超える残業割増賃金率は、中小企業も大企業と同じレベルの50%に引き上げ。
※中小企業は2023年4月から

働き方改革の「労働時間の短縮」については、上記のような見直しが行われました。

たなべ吹き出し
たなべ

政府は「働きやすい環境への改善」や「公正な待遇」を実現しようとしています

少しずつですが改善し始めている気がしますよね。

それでは、働き方改革に取り組む理由や目的は何なのか、次でご説明します。

働き方改革に取り組む理由と目的

忙しいイメージ

ここでは、働き方改革に取り組む理由と目的をお話しします。まずは「取り組む理由」からご説明しましょう。

働き方改革に取り組む理由

働き方改革に取り組む理由は次のとおり

  • 少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少
  • 働く人々のニーズの多様化

この2つが大きな背景となっています。それぞれご説明していきます。

少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少

まずは働き方改革に取り組む理由1つ目の「少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少」について。現在、日本の総人口は約1億2,000万人です。

これが2065年にはうーんと減って9,000万人を割り込むという予想。そして生産年齢人口(15歳~64歳)の割合は現在の60%から51%に落ち込む、とされています。

たなべ吹き出し
たなべ

2065年には10人に4人が高齢者に!

今から35年後、人口の約4割をしめる高齢者を、若者が支えることになるんです。少子化だというのに、これは大問題ですよね。

働く人々のニーズの多様化

働き方改革に取り組む理由、2つ目は「働く人々のニーズの多様化」。

現在、「出産・育児・介護・病気治療・高齢」などの理由で、働きたいのに仕事に就いていない方がたくさんいます。このような方々が仕事をするには、「短時間勤務」や「テレワーク」といったような柔軟な働き方が必要。

逆に、仕事を続けるために出産をあきらめている女性も多いですよね。「出産しても働きやすい環境」や「男性も含めた育児休暇を取りやすい環境」といったニーズもあります。

その他「副業がしたい」のに勤め先が禁止している場合もまだ多いでしょう。このように、働く人々のニーズが多様化しているのも、働き方改革に取り組む理由のひとつになっています。

次は働き方改革に取り組む目的について。

働き方改革に取り組む目的

働き方改革に取り組む目的を、政府はさまざまな言葉で表現していますが、1番よく耳にするのは「一億総活躍社会の実現」。

先ほどご説明した理由(少子高齢化、働くニーズの多様化)から、「働ける人がみんな活躍できる社会をめざしましょう」というのが働き方改革に取り組む目的です。

そしてその先にめざすものは・・・。

働く人一人ひとりがより良い将来の展望を持てるようにすることを目指します。

引用元:厚生労働省働き方改革特設サイト支援のご案内

より良い将来の展望・・・確かに現状では不安しかありませんよね。増え続ける高齢者をどのようにして支えていけばいいのか。それにはやはり「国民総出で働いてください」ということになるのでしょう。

さて「より良い将来」に向かって、働き方改革で力を入れているのが「労働時間の短縮」。「24時間戦えますか」なんて言っていた日本人は、今や「残業ゼロ」をめざしています。

ここから、「残業ゼロ」に向かって頑張っている企業を4例ご紹介しましょう。

働き方改革に取り組む企業その1:KIGURUMI.BIZ株式会社

糸のイメージ

宮崎県の「KIGURUMI.BIZ」は着ぐるみを製作している、従業員は全員女性という会社。キャラクターの着ぐるみブームをきっかけに2012年に法人化しました。

法人化した当時は注文が殺到しており、社員からは「残業が多い」「休日出勤が辛い」と不満の声が。特に子育て中の社員は涙ながらに大変さを訴えていたと言います。

この声を聞いた社長が、最初に取り組んだのが残業時間の削減。2011年、月平均残業時間(1人当たり)は28.5時間あったのに、今ではほぼゼロに。

成功したコツは「特例を認めない」こと。「残業代が減る」と退職する社員が出てきてもブレずに取り組みを続けたそうです。

その後も「有給休暇」「リフレッシュ休暇」「看護休暇」の取得や、「アート助成金制度」、「正社員・パートの自由な切り替え」など、次々と働きやすい環境作りへの取り組みが続いています。

たなべ吹き出し
たなべ

正社員からパートに変わっても、1時間あたりの給与は変わらないんですって

雇用形態に関係なく同じ待遇で働けるのは大きな魅力。働き方改革のお手本として、他の企業もマネして欲しいですよね。

働き方改革に取り組む企業その2:希望の里ホンダ株式会社

車いすのイメージ

熊本県にある「希望の里ホンダ株式会社」は社員の4割が障がい者。主に自動車やバイクの部品組み立てを手掛けています。

2015年、同社は赤字続きでボーナスがカットになり、不満が続出。残業ゼロの日は1日もない状態で、社員はすっかり疲弊していたそうです。

そこで最初に手掛けたのは、障がい者の作業効率を上げるための設備投資。その他にも徹底した効率化によって残業を減らしていきました。それが功を奏して2017年からは3年連続「残業ゼロ」を達成するという快挙。

その後も「土曜出勤ゼロ」や「5日連続有給休暇取得」、「からだスマイルデー(食事提供と健康相談)」「スポーツ活動」など、次々と取り組んでいった結果、職場は明るく活気があふれるようになったとか。

たなべ吹き出し
たなべようこ

赤字なのに設備投資して残業を減らすなんて、なかなかできないですよね

働き方改革で売上を伸ばして従業員も元気になったなんて、とてもうらやましい事例です。

働き方改革に取り組む企業その3:有限会社ワールドファーム

野菜のイメージ

茨城県を本拠地に全国展開している「有限会社ワールドファーム」は、野菜の栽培から加工までを一貫して手掛けている会社です。

「土日は休み、残業なし」を徹底しており、年間休日は120日を確保。働きやすい環境で若者に人気があり、平均年齢は約30歳という若さ。

徹底した効率化を進め、今もロボット活用に向けて研究を進めているそうです。ここで、社長の素敵な言葉をご紹介しましょう。

農業の「4K」(きつい、汚い、危険、稼げない)を「新4K」(簡単、感動・感謝、稼げる、家族のために)に変える

引用元:厚生労働省働き方改革特設サイト

農業は時間単位でできることが多く、子育てと両立しやすい仕事だそうです。

たなべ吹き出し
たなべ

農業がすごく魅力的な職業に思えてきました

農業の「キツイ仕事」というイメージを、働き方改革によって覆した好事例といえるでしょう。

働き方改革に取り組む企業その4:拓新産業株式会社

建設のイメージ

福岡市に拠点をおく「拓新産業株式会社」は、建設現場機材レンタル会社。足場やプレハブ事務所の貸し出しをしています。

二十数年前に、社員の強い反発を押し切って週休2日を実行した同社。当時の日本経済は好調で、モーレツに働くことが美徳とされていた頃の話です。

きっかけは企業説明会で学生が1人もこなかったこと。その後「一流の中小企業をめざす」という社長の強い決意で週休2日が断行されました。働き方改革としての取り組みはその他にも次々と実行。

有給休暇を取得できていなければ名前を貼り出したり、呼び出して注意をしたり。残業も基本的に認めず、定時を過ぎて顧客が商談に来たら「明日、出直してください」という徹底ぶり

たなべ吹き出し
たなべ

顧客に経営方針を理解してもらうため、営業マンが説明に出向いて回ったそうです

最近は産休・育休制度にも力を入れており、職場全体でサポート体制は万全。

おかげで今では採用枠3、4人のところへ60~70人の応募があるという人気ぶり。採用コストはほぼゼロだそうです。

 

今回は働き方改革について、どういう取り組みをしているのか、その理由と目的についてお話しました。働き方改革によって、残業ゼロを実現している企業も4つご紹介。

大変なことにあえて挑戦する話は、どれも興味深い内容でしたよね。今回取り上げた会社はほとんど「残業ゼロなんて無理と社員から言われていた」そうです。

不可能に思えることに挑戦するにはトップの強い意思が必要。そしてなんとか達成できたら、次々と自らハードルを作ってまた乗り越えていく・・・そんな会社は大きく成長して当然ですよね。

あなたの会社も働き方改革に取り組んで、残業ゼロをめざして取り組めば、感動のストーリーができあがるかも。良い人材が押し寄せて、会社はより大きく成長することでしょう。

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