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人工知能(AI)が仕事を奪う?これからの仕事で求められるスキルとは

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様々な分野で注目を集める人工知能(AI)ですが、人工知能(AI)の普及によって「人の仕事が奪われる!?」と日々語られていますよね。残念ながら人工知能(AI)によって「なくなる仕事」は増えそうですが、そんな時こそ現実を受け止め、人にしかできない「これからの仕事」のあり方について考えるのも一つの方法です。

そもそも、「人工知能(AI)が人の仕事を奪う」と言われ始めた発端は、2014年に英国オックスフォード大学が発表した「今後10年から20年の間に47%の仕事が人工知能(AI)に代替される」という内容の論文で、世界中に衝撃が走りました。

それを受けて、将来、今の仕事がなくなるとどうやって生活すれば良いの…と不安になった方も多いに違いありません。

とはいえ、人工知能(AI)は製造業、農業、物流、医療、ビジネスなど幅広い分野で活躍して人手不足解消もに貢献しています。なので、少子高齢化社会の日本では、人工知能(AI)を味方につけながらも「人にしかできない仕事」を見つけていく必要があります。

そこで、今回は人工知能(AI)が仕事を奪うかもしれない未来に向けて、「これからの仕事」で求められるスキルについて一緒に考えましょう。

人工知能(AI)で仕事がなくなるかもしれない理由

医療のイメージ

まず、人工知能(AI)という言葉は、1956年のダートマス会議で初めて使われましたが、当初の人工知能(AI)は処理能力が高い性能のよいコンピューターのようなものでした。

その後ディープラーニングの技術が登場し、人工知能(AI)自らが学習して学ぶ機能を身につけます。これによって、人工知能(AI)が「判断力」や「思考力」を持ち、さらに、「画像認識」や「音声認識」などの分野でも活躍し始めました。

たとえば医療分野では、人工知能(AI)が大量の画像から人では見つけられなかったがんを発見したり、患者の話し方の特徴から目に見えない心の病を判定したり…。そのうち、医者のかわりに人工知能(AI)がロボットを操作して、手術を行うような時代がくるかもしれません。

このように、人工知能(AI)はデータ処理などの単純作業だけでなく、営業や接客、電話応対、それに医師・弁護士・会計士など高度で複雑な仕事でもこなせるようになりました。まさに、人工知能(AI)のできる仕事は、私たちの予想をはるかに超えたとも言えますよね。

しかも、人工知能(AI)は24時間疲れることなく正確に働き続けるので、とうてい私たち人間には太刀打ちできません。なので、人工知能(AI)に仕事を奪われるのは仕方のないという見方もできます。

それでも、どんな仕事がなくなるのか気になりますよね。次に詳しく解説します。

なくなると言われる仕事の特徴は

データ入力のイメージ
人工知能(AI)によってなくなると言われる仕事は、人工知能(AI)の得意分野の仕事とも言えます。

ちなみに、人工知能(AI)の得意なことは、

  • 単純な作業を早く正確にこなすこと
  • 多くのデータを記憶すること
  • データから特徴をつかんで法則を見つけること
  • データに基づいて未来の数値や結果を予測すること
  • 冷静な判断をすること

などが挙げられます。

これらをふまえて、どんな仕事がなくなるのか見ていきましょう。

  • データ入力業務
  • 不良品検出業務
  • 警備業務
  • 小売店のレジ業務
  • 店舗の接客業務
  • 銀行の窓口業務
  • 銀行の融資担当業務
  • 電話オペレーター
  • タクシー、バスの運転手
  • 文字起こし、翻訳業務
  • 保険契約業務
  • 学習指導業務
  • 医療業務
  • 弁護士業務
  • 会計士業務

など、仕事がマニュアル化しやすく正確さを求められる作業は、人工知能(AI)に任せた方が効率がよいので代替されやすいと考えられます。

でもその反面、人工知能(AI)の出現で必ず新しい仕事も生まれるはず。ここからは、今後、社会をリードするであろう仕事をご紹介します。

これから成長する仕事とは

プログラミングのイメージ

人工知能(AI)の進化が続けば、今まで人がこなしていた仕事が減っていくのは事実です。でも、これまでの歴史を振り返ってみるとなくなる業種はあっても、その後には必ず新しい業種が生まれています。

たとえば、昔は駅の改札で駅員さんが切符を切っていましたが、今は自動改札機になったり、銀行も窓口が減ってATMが増えましたよね。おかげで、機械の製造メーカーやメンテナンス作業員も新たに生まれました。

このようなことから考えると、今後は需要が増える「人工知能(AI)を作る人」「人工知能(AI)をメンテナンスする人」「人工知能(AI)をうまく使いこなす人」が大量に必要となるでしょう。

そこで、これから成長するであろう「これからの仕事」を具体的に紹介します。

人工知能(AI)エンジニア

人工知能(AI)エンジニアには、「データサイエンティスト」と「機械学習エンジニア」という2つの職業があります。

「データサイエンティスト」は、ばらつきのある膨大なデータを整理、分析してビジネスや経営に役立つ価値を生み出す高度な専門職。たとえば「この店でキャッシュレス決済をした客は、チョコレートを買う傾向がある」など相関を見つけて利益につなげていく仕事です。

一方、「機械学習エンジニア」は人工知能(AI)プログラマーとも呼ばれ、人工知能(AI)に学習させるために、目的に応じた機械学習の開発を行う技術者です。

人工知能(AI)プランナー

人工知能(AI)をどのような分野で活用すればよいのか、人工知能(AI)の導入企画から運用、管理まですべてを行う仕事です。なので、「人工知能(AI)を作る」ことはしませんが「人工知能(AI)を使う」プロフェショナルと考えてよいでしょう。

人工知能(AI)コンサルタント

人工知能(AI)を使いたい企業と人工知能(AI)を開発した企業とをうまくマッチングさせてお互いの課題を解決するなど、人工知能(AI)を使った経営戦略を行う高度な専門職です。

人工知能(AI)アノテーター

あまり聞きなれない言葉ですが、人工知能(AI)の精度を上げるためにデータに「注釈」をつける作業で、簡単に言うと「教師データ」を作成する仕事です。また、英語で「注釈」を意味する「アノテーション」という言葉からアノテーション作業とも呼ばれています。

仕事内容をわかりやすく説明すると、たとえば、収穫可能なトマトを判別する人工知能(AI)を作製したい時には、木に実っている大量のトマトの写真から、色、大きさなどを参考に収穫できるかどうかを人間の目で判断し「正解データ」を作っていきます。これがいわゆる「教師データ」です。

そして、これらのデータを人工知能(AI)に学習させることで、トマトを自動で収穫するロボットができ上がります。まさに、人工知能(AI)アノテーターの細かい作業が人工知能(AI)開発を支えているとも言えますよね。主婦など、在宅でコツコツ働きたい方に人気が出るかもしれません。

このように、人工知能(AI)を作るだけでなく、人工知能(AI)を使うことで新たな仕事も生み出されています。

また、この他に「便利屋さん」のような、人工知能(AI)では対応しきれない仕事も伸びるでしょうていくと考えられます。なぜなら人工知能(AI)は決められた仕事は得意ですが、ニーズに合わせて相手の気持ちに寄り添うような仕事は苦手だからです。

たとえば、「お風呂を掃除した後に、ごみを分別し、犬の散歩をする」という仕事依頼がきたら、人なら過去の経験を生かして自分で判断して体を動かし、1つ1つこなしていきますよね。それに、犬になついてもらえるよう努力するでしょう。このように経験や感情が伴うような労働は、「人間にしかできない仕事」として需要も増えていくに違いありません。

では、今後伸びていく「これからの仕事」に就くには、どのようなスキルを身に付けるとよいのでしょうか。次にポイントをまとめました。

これからの仕事で役立つスキル

Pythonのイメージ
まず、「人工知能(AI)エンジニア」のような高度な専門性が求められる仕事では、プログラミングのスキルは必要になります。

中でも、人工知能(AI)開発に人気のプログラミング言語は「Python(パイソン)」です。「Python(パイソン)」は、人工知能(AI)システムやデータ分析システムに多く利用されているので、需要も高まっていてこれから学びたい方にはおすすめです。

また、「データサイエンティスト」のようなビックデータを扱う仕事では、確率、統計、微分積分、行列など高校卒業程度の数学を身に付けておくとよいでしょう。ちょっと忘れかけている方は、昔の教科書を見直してもいいですよね。

この他、人間の強みであるコミュニケーション力や判断力、解決力、直感力なども「これからの仕事」で役立つスキルです。

なぜかと言うと「人工知能(AI)プランナー」や「人工知能(AI)コンサルタント」のように人工知能(AI)を活用する仕事には、決められたプロセスや明確な正解がなく自分で考える力が必要だからです。

もし、「人工知能(AI)を業務のどこかに取り入れたい」という依頼が来たら、まず、その会社の経営状態から課題を見つけ、どの部分に人工知能(AI)を導入すれば利益につながるのか、試行錯誤しながら進めなくてはいけませんよね。

そのためには、正確な判断力や課題解決力が必要になります。それに、今までの仕事をちょっと変えてみようという発想力や、この企画は上手くいかない気がするので方向性を変えてみよう…という直感力や柔軟さも大切です。もちろんコミュニケーション力がないとクライアントとの交渉も進みません。

こうしてみると、「これからの仕事」に役立つスキルは、

  • プログラミング
  • 統計などデータ分析に役立つ数学的知識
  • 正解のない問題が解ける「人間力」

などが挙げられます。

とりわけ、正解のない問題が解ける「人間力」こそが、コミュニケーション力や判断力、解決力、発想力、直感力など人間だけがもつ本質的なもので、鍛えれば人工知能(AI)に負けることはありません。そして、どんなビジネスにも応用できます。

さらに、これらのスキルはできるだけ早く身につけましょうておくのがよいでしょう。どうしてなのか、その理由を説明します。

今のうちにスキルを身につけておくべき理由とは

インターネットのイメージ今後、人工知能(AI)は5GやIoTの後押しもあり、進化のスピードは加速度的に早まると考えられます。

そして、仕事の効率アップや人手不足解消のために、人工知能(AI)を導入する企業はますます増え「人の仕事」が減るのは間違いありません。それに、10年後の社会構造も予測できないほど変わっている可能性もあるので、今の仕事が残っている保証はどこにもないのです。

その反面、確実に需要が伸びるのが「人工知能(AI)に詳しい人材」です。このままいくと、一説では日本では2030年に12万人も足らなくなるとのこと。そんな今だからこそ、スキルを身につけるチャンスです。

でも自分は文系だから人工知能(AI)なんて難しくて…とあきらめているかもしれませんよね。実は、人工知能(AI)やプログラミングに関してやる気さえあれば学べる場はたくさんあります。

たとえば、エンジニア経験のない社会人でも通える「ジーズアカデミー」(東京・福岡)や、オンライン講座で学べる「テックアカデミー」など多くのプログラミング講座が開かれています。ですから、中高年の方でもスキルチェンジのチャンスになりますよね。

また、「人工知能(AI)を使いこなす」ために必要な「人間力」は、本を読んだり講座に通うだけではなかなか身につきません。

まず、毎日の自分の行動を振り返って改善点を考えたり、多くの人と会っていろんな考え方を吸収することが大切です。そして、他者と一緒に何かに取り組むなど多くの経験をすることで、人として成長できます。もちろん、ある程度の時間はかかりますが、今からでも意識的に生活することで「人間力」は自然と身についていくに違いありません。

こうして、身についたスキルは自分だけの強みや個性になり「これからの仕事」で必ず役に立ちます。そして将来、人工知能(AI)に仕事を奪われた!とあわてることもないでしょう。

まとめ

さて、今回は人工知能(AI)に仕事を奪われないために、「これからの仕事」で求められるスキルについて考えてみました。

まず、将来伸びていく「これからの仕事」として、

  • 人工知能(AI)エンジニア
  • データサイエンティスト
  • 機械学習エンジニア
  • 人工知能(AI)プランナー
  • 人工知能(AI)コンサルタント
  • 人工知能(AI)アノテーター
  • 便利屋さん

をご紹介しました。

このように、人工知能(AI)が普及することで「人工知能(AI)をうまく使いこなす」ような新しい仕事もどんどん生まれるでしょう。

また、意外性のあるのは「便利屋さん」ですが、どんな依頼でも相手の気持ちをくみ取りながら同時に体も動かす、という人工知能(AI)には到底できない貴重な仕事です。その上、日本では独り暮らしの高齢者も増えていますので、今後誰もが快適に生活するためにかかせない仕事になるかもしれません。

また、「これからの仕事」で求められるスキルとして

  • プログラミング
  • 数学的知識
  • 人間力(コミュニケーション力や判断力、解決力、直感力、発想力など)

を挙げましたが、これらのスキルは今のうちに身につけておくことをおすすめします。

なぜなら、人工知能(AI)の進化のスピードは思いの外早く、10年後に今やっている人の仕事が残っている保証がないからです。

現在、初心者向けのプログラミング講座も増えていますので学びたい方にはチャンスです。また、人工知能(AI)が苦手とする「人間力」は、自分で考えて行動したり、人と積極的に関わって意見を言い合ったり、毎日の生活を意識的に変えることで身についていきます。

こうして、「これからの仕事」で必要なスキルを身につければ、人工知能(AI)を使って大きな価値を生み出したり、「他者を思いやる」ような感情的な仕事で人の役に立つこと間違いありません。

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