「人間選別」と聞くとなんだか怖い印象を持ちますよね。今まで平和に暮らしていた私たちの中で選ばれる人間と選ばれない人間が出てくるとなると、私たちどうなっちゃうの?と心配するはず。まさに、もしそんなことが実際に起きたら・・・と想像するだけででも恐ろしいでしょう。
そんな人間選別、実はもう始まっているのだとか。「えぇ、嘘でしょ!?」と多くの人は慌てるかもしれません。例えば身近で起きつつあるあんなことやこんなことも、見方を変えれば一種の人間選別に当てはまります。
ひぃぃぃ・・私生き残れるかな!?いやでもすぐ切り捨てられそう・・・(弱気)
でもご安心ください。この記事を読めば、身近に起こっているかもしれない人間選別の正体と、そんな人間選別に負けない生き方ができるようになる秘訣を教えています。なので、これからの時代でもバッチリ生き残ることができること間違いありません。
それでは今回は、すでに起こっているかもしれない「人間選別」についてと、そんな人間選別から生き残る方法について解説しましょう。
AI (人工知能)による人間選別とは〜もともと人間選別とは「都市伝説」だった!?〜
何を「人間選別」とするかは基準がバラバラです。しかし、最近の人間選別のポイントは、なにやらAI(人工知能)が関わっているとのこと。そこで、まずは一般的に言われている「人間選別」の意味について説明します。
もともと人間選別という言葉が広まったのは、都市伝説芸人である関暁夫さんがテレビ番組「やりすぎ都市伝説」で「人間選別は始まっている」と話したからです。どういうことかというと、今中国ではAI(人工知能)を使って「信用スコア」をつけて、人間をランキングづけするのだとか。
中国のアリババグループが開発している「信用スコア」とは、SNSの内容や買い物の履歴や買い物の行動を元にして出されるスコアによって、本人の信頼度を決めるシステムです。このシステムで高得点を出すと、ホテルのチェックインや自転車を借りるときにデポジットがなくなる、などの優待を受けることができるとのこと。
信用スコアはSNSの内容や買い物履歴の他にも
- 個人の資産をどれくらい持っているか
- 身分(職業)
- 交友関係
- 行動履歴
などでも判断されています。
そうなると、例えば悪い人たちと付き合っていることが分かったり、投資の失敗などで個人の資産がグッと減ってしまう、失業状態が続くなど何かしら問題が発生したとなったら・・・いろんなサービスが受けられれなくなることも考えられます。
うわぁ・・・お金を持っている人と持っていない人のサービスの差というのもすごいな。
この人間選別を行う目的としては、このスコアによるランクづけのシステムをいずれ人類再生化計画に使用する可能性があるためです。つまりもし人間が地球に住めなくなったときに、誰を優先して他の星に移住させるか、という判断につながるのだとか。この人類再生化計画で主に判断されるのは、Facebookでの投稿で過激な発言がないかどうかです。
※人類再生化計画とは
そうなると、自分のFacebookの投稿をいますぐにでも見直さなければ・・・となるかもしれません。
このような都市伝説を元に、「人間選別」という言葉が広まりました。
都市伝説ではなく、もしかしてこれも「人間選別」かも
とはいえ、今までの話だと「確かにそんな話あるけど、都市伝説でしょw」と他人事のように感じられるかもしれませんよね。実はこのようなAI(人工知能)が人間選別を行っているかもしれない例は、いくつかあるのです。そこで、次では「もしかしたらこれって人間選別かも・・・」という事柄について解説しましょう。
AI(人工知能)によって犯罪が起こりやすい地域・人を判断する
AI(人工知能)によるスコアづけ、で最も進んでいる分野は「犯罪予測」です。これは
- 逮捕者が出ている地域をデータ化し、その地域を強化してパトロールする
- AI(人工知能)が今までの行動歴から、犯罪の可能性をスコアで出す
など、AI(人工知能)が出したデータを元に犯罪を防ごうとする取り組みをしています。
※詳しくはこちらの記事をご覧ください
しかし今までの行動履歴から「君は犯罪を起こす可能性がある」と判断することは、AI(人工知能)が普段の行動を見て人間をふるいにかけて選定している、という見方もできます。そしてこのようなAI(人工知能)に覚えさせるデータに意図的に偏りを入れる・・・などで悪用される可能性や、ゆくゆくはAI(人工知能)そのものが逮捕する、などの恐ろしい話にもつながるかもしれません。
うわ・・・怖い・・・!
つまりこの犯罪予測も見方を変えると「AI(人工知能)によって人間を選定している」と言えます。
AI(人工知能)によって仕事がなくなることも、人間選別かも
さらに別の見方をすれば、AI(人工知能)によって仕事が奪われていることも「人間選別」と言えるでしょう。
※AI(人工知能)が仕事を奪う、という論については以下の記事でまとめられています
AI(人工知能)によって単純作業が多い仕事をやっている人は失業したり、クリエイティブな仕事をやっている人はAI(人工知能)によってなくならないので生き残れる・・・まさに、これもAI(人工知能)による人間選別ですよね。
さらに、就職活動でもAI(人工知能)がどんどん進出しています。先ほどの犯罪歴や行動歴をスコア化するのも同じように、最近ではAI(人工知能)が書類審査や面接で判断するようになりました。例えばソフトバンク株式会社ではAI(人工知能)が書類選考の判断をするようになったり、SHaiNというAI(人工知能)面接サービスが受け答えなどを総合的に判断するようになりました。それももしかしたら、AI(人工知能)による人間選別だと言えるかもしれません。
※AI(人工知能)による面接がどういうものなのかは以下の記事をご覧ください
このように、AI(人工知能)による人間選別は海外のすっかり遠い未来だと考えられていたものが、見方を変えると実は身近にあった・・・ともいえます。
余計恐ろしくなってきたわ・・・(ガクブル)
人間選別について扱った書籍〜人間の選別は、高校から始まっている?〜
さて、AI(人工知能)ではないところでも人間選別は行われています。何かしらの基準を設けて人間をふるいにかけて選び出す、というのは今に始まったことではありません。例えば卒業している学校によって人間を図る「学歴フィルター」なども、人間選別と言えますよね。そんな「学歴」に人間選別について扱っている書籍について解説しましょう。
ジャーナリストの斎藤貴男が書いた「人間選別工場」では、「高校の格差」がテーマになっています。問いかけとしては、「表向きには高校の改革として学校の個性化を進めようとしているけれども、実は高校・ないし地域ごとの偏差値に縛られ、どんどん格差が進んでしまうのではないか」と主張しています。
そういえば、最近の東大生は「地方の偏差値高い高校出身」よりも圧倒的に「東京の偏差値高い高校出身」が多くなっているという話を聞いたことがある。もしかしたら、極論として「高校から人生が決まってしまう」という見方もできるかもしれないなぁ・・・。
そう、いまは良い「大学」ではなく、良い「高校」を目指すようになっている、といえるかもしれません。そしてこの本では学力を身につける人は大学受験や日頃の勉強などでどんどん成長して、かたや日頃の勉強について行けず学校に行かなくなったり、勉強をサボる高校生の二極化が進むことになる、と主張しています。こうして若いうちから人間選別される・・・とも言えるでしょう。
AI(人工知能)による人間選別に生き残るための方法とは
では、もしAI(人工知能)による人間選別が行われていたとしたら、私たちにできることは何があるのでしょうか。ここで、今私たちにできることについていくつかお伝えします。
常に自分がどう見られているのか、を把握する
まずは自分がどんな風に見られているのかをしっかり把握しましょう。例えばあなたがお金を借りる、家を借りる・・・となったときに「ちゃんと返してくれるのか?」と審査が入りますよね。そのときに審査する材料となるのが「年収」「職業」などで、これによってあなたにちゃんと信頼があるかどうか図られています。
とはいえ、「そんなのどうやったらわかるんだろう?」となりますよね。先ほど登場した「信用スコア」なら、Webサービスでも計ることができます。
AI(人工知能)によって消費者金融の貸付けを行うかどうかを判断する「J.Score」というサービスがあります。もともと信用スコアとはクレジットカードの支払い状況などからローンや融資を受けるときの判断基準となっていました。「J.Score」は、年収や職業、趣味などの6つの質問に答えてこの信用スコアを無料で出してくれます。試しに私も無料版で判断してみました。
もちろん無料版だと精度は下がりますが、有料版を使ったり、連携となっているみずほ銀行の口座やソフトバンクのスマホとの連携をとるとさらに正確なスコアが出るでしょう。そして出たスコアは・・・
満点ではないですが、悪くはない数値でした。
ちょっと安心した。例えば今後家を買うとかなった時にはローンは組めるかもしれない。(でもローンの金額や計画はしっかり考えよう)
これは簡単な一例ですが、このように「自分やステータスや立ち位置はいまどんな風に判断されているのか」を意識するようにしましょう。
自分で道を切り開く
これは先ほど登場した斎藤貴男の「人間選別工場」で主張されていることです。著者の斎藤貴男さんは、あとがきで以下のように述べています。
「このままでは本当に、特にに恵まれた家庭に生まれ育ったわけでもない人間の希望は閉ざされ、まるで奴隷のような人生を強いられてしまう。そのくせ消費だけ煽られ、サラ金や闇金へ誘われて、二重、三重の食い物にされかねない。
ぼくは物書きだから、こうして文章にしているのだが、いちいち屁理屈で考えなく立って、実際にそのような扱われ方をされ始めてしまっている若者たちは、現実を考えなくても体で知っている。こんな時代の‘‘自分探し‘‘は、ものすごく大変だと思う。」
それでも、もしも自分を変えたいと思うなら、自分自身で道を切り開いて行くしかない。」引用:斎藤貴男「人間選別工場」
これは先ほどの「高校から選別が始まっている」という主張のように、特に勉強ができない人にとっては今後どんどん生きづらい社会になる可能性がある、と警告しています。勉強ができなければお金も稼げない、でもお金だけがどんどん出ていく仕組みになっているので、このままだとただその仕組みに乗っかってしまって、あなたも食い物にされてしまうことも。誰しも、そんな風にはなりたくないですよね。
もちろん、そんな中で「どんな自分になりたいか」「どんな情報を信じれば良いのか」「どうしていきたいのか」などを考えるのには、とても頭を使うので大変なことでしょう。でも、現代は将来への選択肢は自分次第でつかむことができます。大変な思いをしても、いつかそれを乗り越えたら自信になるはず。
ぜひ、自分の頭でしっかり考え行動しましょう。
良い行いをする
自分の立ち振る舞いやステータスを見直したら、キャリアアップを目指したり、自分の発言や行動を見直しますよね。このように、「この発言や行動によってどんな影響やどんな印象を与えるのか」を考えた時には、自分自身のことを見直すだけでなく他の人のためにその力を生かしましょう。
(偉そうなことはいえないのですが)例えば自分の仕事でできる範囲が増えたら、力になれる企業さんも多くなれるかなって感じています。最近はライティングだけでなくマーケティングや企画ができると、いろんな仕事ができるようになれ流ことを実感しています。
また同時に、過激な書き込みをするのも控えた方が良いかもしれません。都市伝説のところで触れたように、人間選別の材料にはSNSが使われる可能性があります。このため、あまり攻撃的な発言ばかり繰り返していると、AI(人工知能)に「この人は生き残るのにふさわしくない」と判定される可能性も。
それよりも私たちは社会で生きる中で、いろんな人と助け合いながら生きています。人間選別に生き残るため、というよりも自分の能力をつけて他の人や社会に貢献したり、人のために行動した方がよっぽど気持ちが良いに違いありません。
さて、今回は「人間選別」についてと、そこから生き残る方法についてお伝えしました。それでは、今回覚えておくべきポイントについておさらいしましょう。
- もともと人間選別は都市伝説として囁かれていた
- AI(人工知能)による人間選別は、もしかしたら「面接」「犯罪予測」「仕事がなくなる」などの場面ですでに行われているかもしれない
- 人間選別は「学歴」でも行われている可能性がある
- 人間選別から生き残るには、「自分の行動を見直す」「自分で道を切り開けるようにする」「人のために行動する」をしよう
もちろん人間選別が実際に行われているかどうかは、確かではありません。しかし人間選別に負けない生き方はそんなに難しいことではないはず。生き残るために行動するのではなく、あくまで普段から習慣として行動を変えましょう。きっと、本当に人間選別が起きたときにも慌てず対応できるに違いありません。