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今、スポーツがDXによって革命が起きている!その内容について解説

今、スポーツがDXによって革命が起きている!その内容について解説

いつの時代でも、スポーツの試合観戦は盛り上がりますよね。あるスポーツは肉体と肉体がぶつかりあったり、あるスポーツはスピードと戦略で勝負したりする、などその魅力はさまざまです。

そんなスポーツでは、今デジタルの活用が積極的に行われています。一見スポーツはデジタルとは程遠いように感じられますが、このデジタルによって大きな変化が起きています。例えばデータを分析してトレーニングをする、デジタルでイベントを開催するなど、試合・イベントがより盛り上がるように活用するようになりました。

そして活用されたデジタルは、やがてスポーツのビジネスモデルを変える「DX(デジタル・トランスフォーメーション)」につながります。この記事では、最新のスポーツに起きているDXを取り上げます。もしかしたら、この記事の内容が数年後には実用化されている可能性があるかもしれません。

ということで、今回はスポーツ業界で起きているDXについて解説しましょう。

スポーツにDXを取り入れるとはどういうことか

スポーツのイメージ

まずは、スポーツにDXを起こすとはどういうことなのか、についてお伝えします。

スポーツに起きているDXとは、2種類の方向性があります。それはスポーツそのものにDXが起きることと、スポーツイベントの運営にDXが起きること、です。それぞれどういうことなのか、 見ていきましょう。

スポーツそのものにDXが起きる

スポーツそのものにDX、とはスポーツのデータ活用が進み、スポーツそのものが変わることを指します。

例えば、私たちは昔から試合をしたときに「試合の勝率」や「ヒットやシュートを打った率」、「得点率」などさまざまなデータを集めていましたよね。このとき、「ヒットやシュートを打った」は全て目視で確認していたでしょう。となると、カウント漏れやミスがが生じたり、分析が一方向にしかできない可能性がありました。

スポーツがデジタルで導入されることによって、試合の勝率やヒット、シュート率、得点率だけでなく、さらに広いデータを集められるようになりました。特にデータが取得しやすくなったのは、選手の健康に関するデータです。食べたもののカロリーやケガ・病気などの情報もまとめて取得し、管理できるようになります。

また、AI(人工知能)によってこのデータの分析をすると、今まで見えてこなかった傾向や発見が出てくるようになりました。そして、試合の中だけでなく日常の生活から考えて「どうすれば試合の勝利につなげられるか?」の改善につなげられるようになります。

そうなると、スポーツそのものもどんどん選手やチームが強くなって試合が盛り上がることは間違いありません。

スポーツ関連のイベントにDXが起きる

スポーツの試合を開催するときには、たくさんの人から応援してもらいたいですよね。実はスポーツは、ただ試合をするだけでは収益につながりません。スポーツの試合の観戦チケット、ファンクラブの会費、スポンサーの存在など、さまざまな角度からの収益によって運営が成り立っています。この中で、今スポーツに関連したイベントにDXを取り入れる動きが進んでいます。

例えば、試合を見ている上で「今いる席だけじゃなくて、別の角度から見たい」「今のシュートがよく見えなかったから、もう一度スローで見たい」と感じる人もいますよね。そんな中で、今ARグラスを使った試合観戦の実証実験が行われています。

※ARとは拡張現実と言い、リアルの世界にバーチャルをミックスする技術のことです。以下の記事でも解説しています

またコロナ禍によって、対面でのイベントの開催が難しくなりました。そうすると、試合だけでなくその分の収益が損失になってしまいます。そこで今、オンラインサロンを開設するスポーツチームが登場しています。

実際にバスケットボールチームの川崎ブレイブサンダースでは、月3000円の会費でFacebookグループを作成しました。そこでライブ配信やコメントの投稿をするだけでなく、継続した方には、選手からのオンラインサイン会や抽選制のオンライン打ち上げの招待も用意。その結果、現在では約400名の会員が在籍しています。

このように、スポーツの運営に関わるようなイベントもDXによって形が変わりつつあります。

今、スポーツにDXを導入する必要性

デジタルのイメージ

スポーツにDXを導入する理由としては、以下のような理由があります。

スポーツ業界を維持させるため

今、ITの業界では「2025年の崖」と言われている危機が迫っています。これは古いシステムをそのまま使い続けると、2025年にはその弊害として約80兆円もの損失が出る、ということです。しかし、古いシステムによる弊害の影響は、実はIT業界だけにとどまりません。

特にコロナ禍において、スポーツ業界は大きなダメージを受けました。例えば集団でのトレーニングができない、試合に呼べる人数に制限ができた、などによって、選手側・運営側どちらにも影響が出てしまいました。となると、今までと同じ形態ではトレーニングも運営も行うことができませんよね。

このような流れから、スポーツ業界もこれからの時代に生き残るための仕組みづくりが必要になります。その仕組みへの変革として、デジタルを取り入れたDXが必要とされています。

まえだまえだ
まえだまえだ

裏を返すと、デジタルを使った新しい取り組みを行えば、今までスポーツに興味がなかった人が興味を持つきっかけができる可能性もあるかもしれません。

スポーツそのもののクオリティを高めるため

スポーツ産業のDXは、スポーツを取り巻くビジネスだけが対象ではありません。実はスポーツ産業のDXは、スポーツそのものも対象です。そしてなぜスポーツそのものが対象になるのかというと、「スポーツに勝つため」だからです。

例えば、あなたがプロ野球を応援しているとしましょう。巨人ファン、阪神ファン、ヤクルトファン、ソフトバンクファン、楽天ファンなど、さまざまな球団があります。せっかくなら、応援するチームには試合に勝って欲しいですよね。

まえだまえだ
まえだまえだ

私の周りは阪神ファンが多いですが、阪神が勝つと機嫌が良くなる人多いです。あと阪神が勝つと阪神のスポンサーのお店がセールをやっていることもあるので、阪神勝つとちょっとメリットが多いような・・・(笑)

スポーツ選手は、日々勝つため、ベストを尽くすためにトレーニングを行っています。この時に、デジタルを使えば「相手チームの動きはどのようになっているのか」「自分のチームの動きや、メンバーの能力で長所・短所は何か」などが簡単に分析でき、「この課題を解決するために、どんなトレーニングを行うか」などの指針ができます。

そこで結果を出すと、他のチームも「あのチーム、最近強いけど何をしているのだろう?」と興味が湧くでしょう。そうして切磋琢磨し合うことで、試合そのものだけでなく業界全体の盛り上がりにつながります。それによって、ファンをさらに増やせる可能性もあります。

また同時に、試合そのものの公平性を高める役割もあります。今まで人の目で判断していたものも、デジタルを使えば誤審やミスを減らせるので、より誰もが納得する試合を展開できるようになるでしょう。

スポーツでDXを導入すると、こんな変化が起きる!

公平な審判のイメージ

それでは、実際にスポーツにDXを導入して起きた変化について詳しく見ていきましょう。

選手の能力を伸ばせる

最近では、データを活用してスポーツ選手のスキルや能力などを総合的に判断するシステムも開発されています。

その一例として、アビームコンサルティングが提供している「SAPタレントマネジメント機能」があります。この機能は、選手たちのデータをもとに現状のスキルや伸びしろを算出します。例えば、次の試合のメンバー選びの際には現状のスキルを基準に選び、今後伸びしろがありそうな選手にはトレーニングを行う、などの使い方もできます。

それだけではなく、選手が向いているポジションは何か、選手の強みと弱みは何かもさらに把握できるので、個人だけでなくチーム全体の実力強化につながるに違いありません。

また、スポーツの上手い人から学ぶ際も、あれこれ手取り足取り教えつつ、教わる側もなかなか苦労してポイントがつかめない・・・という悪循環もあったかもしれません。そして、スポーツにAI(人工知能)を導入すると、上手い人の動きを客観的に分析ができるようになります。実際に、AI(人工知能)をオリンピックに向けたトレーニングに使った事例モあります。詳細は以下の記事を見てみましょう。

まえだまえだ
まえだまえだ

となると、今までスポーツができなかった私たちでも実は得意なスポーツが見つかるかもしれません。私もスポーツ苦手なのですが、これを応用してスポーツが得意になりたいですね・・・!

今までわかりにくかったスポーツが、公正にわかりやすくなる

例えばサッカーを観戦している際、今まではカメラと人間の目でルール違反をしていないかどうかを判定していましたよね。しかし人間の目だと判断を誤ることもあり、「これは不公平」「今のはルール違反じゃないだろ・・・」と観戦する私たちにも不信感を抱くこともありました。

そこで、審判をより公平に判断するために導入されたのが、ボール追跡システム「Hawk-eye」です。このシステムはゴールの近くに設置したカメラによって、ボールの位置を三次元で分析します。ボールがゴールしたら審判の時計に信号が送られ、ゴールしたということを即時に判断できます。

このHawk-eyeは現在テニスや野球等でも使われ、選手たちのトレーニングにも活用されています。このように、スポーツによるDXで今まで何が反則だったのか、ちゃんと点が入ったのかなどが判断できるようになるでしょう。

スタジアム以外でも観戦、選手の応援ができる

特に今の時代だと、「なるべく混雑しているのを避けたい」と考える方もいますよね。特に試合観戦会場となるスタジアムよりも、家で観戦したくなるはず。ただ、そうなると運営側からするとチケット代や飲食代などの収益が出にくくなってしまうことが課題でした。

そこで、最近ではオンラインで課金するところも出てきました。アプリ「Engate」では、好きなチームをフォローして「ギフト」で選手にイベント参加やプレゼントを行えるシステムになっています。このギフトによって、チームの運営や選手のトレーニングに役立つでしょう。

また、スタジアム以外のオンラインで観戦すると「周りの声援がないから物足りない」「一人で応援している感じがあって、寂しい」と感じる人もいるかもしれません。でも、パブリックビューイングなど人と集まる場所はちょっと・・・と感じている人でも、もしかしたら疎外感なく応援ができるシステムができました。

株式会社エーネクスが開発したアプリ「オクエール」では、中継した映像を観ながらくす玉やロケット風船など、スタンプ感覚で送ることができます。また、チャットで今の気持ちを共有したり、相手チームとの応援合戦を行ったりすることもできます。

これによって、オンラインでの観戦においても新しい楽しみ方が見つけられるに違いありません。

スポーツでDXを成功させる秘訣

データのイメージ

これまでは、スポーツでDXを行った場合の影響についてお伝えしました。しかし、このDXの効果を存分に発揮するために一番大事なことは、「目的を持ってDXを行う」点です。

どのような内容でも、多くのDXではデータが必須になります。しかし、ただ闇雲にデータを集めてもデータが役立つとは限りません。まずは、「どういう情報が知りたい」「どういう状態が目的である」を決めてからDXを行いましょう。

例えば「勝つために、スポーツのトレーニングの方針を決めたい」であれば、選手の日々のトレーニングの内容、及び試合の映像やフォーム、試合の展開など試合やトレーニングに関するデータが必要になります。

一方、「スポーツの試合に人を集めたい」ならば、今試合に来ているお客さんが何人ぐらいか、どんな年齢層・家族構成・性別なのか、どんなきっかけで試合に来ているのか、試合に来る上でどんな課題を感じているのかなどのデータが必要になります。これらのデータをもとに分析を行って、その解決案にデジタルを用いることがDXです。

そのため、DXを行って「どうなりたいか?」をしっかり想定しましょう。そこから逆算すれば、データを集める、分析する、デジタルを使って新しいビジネスを行う、などの次の段階に進めます。

スポーツ業界の今後

盛り上がる試合のイメージ

デジタルを活用すれば、スポーツはもっと大きいビジネスになる可能性があります。

スポーツでDXを起こすことによって、選手にもファンにとっても、どちらにも良い影響があります。選手はより効率良くトレーニングに取り組めるので、モチベーションが上がるでしょう。さらに結果が出れば、スポーツそのものも盛り上がることは間違いありません。

さらに、オンラインでの観戦や選手とファンとの交流、イベントの開催がもっと活発になるとファンの満足度も上がります。そうして新たに次のファンを連れてきたり、もっともっと試合に行く、あるいはチームに対してお金を使うようになると、チームの運営にも役立つはず。

このように、スポーツ業界はDXによって新たな形に進化しようとしています。今までスポーツに興味がなかったり、試合を見たことがなかったりする方でも、DXによって新たな接点が生まれるかもしれません。

まとめ
さて、今回はスポーツ業界で起きているDXについて解説しました。それでは、今回の内容について振り返りましょう。

  • スポーツ業界に起きているDXには、スポーツそのもののDXと、スポーツを取り巻くイベントのDXの2種類がある
  • スポーツ業界にDXが起きているのは、スポーツ業界が生き残るためであり、スポーツそのものの質を高めるためでもある
  • スポーツ業界のDXによって、選手の潜在能力を伸ばせる、スポーツそのものが公平になる、オンラインでもスポーツチームや選手を応援できるなどが起きる
  • スポーツ業界のDXを成功させる秘訣は、しっかり目的を定めること
  • スポーツ業界は、今後DXによって新しい楽しみ方ができる

スポーツ業界は、DXによってまだまだ伸びる可能性を秘めています。この流れによって、今後はそれをどんどん開花していくことは間違いありません。

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