私たちが住む日本でも、企業活動においてデジタル化することが必須と言われる時代になり、DX(デジタルトランスフォーメーション)に取り組む企業が増えてきましたよね。
しかし、単なるデジタル化だけでは企業として生き抜いていけない危機感を持つ企業が増え、オープンイノベーションと言う概念が重要視され始めました。オープンイノベーションとは自社の技術やアイディアだけに固執するのではなく、他社から力を借りてイノベーションを起こす方法です。
つまり自社の改革だけでなく他社の力を借りることで、イノベーションを起こしビジネスを変える可能性の範囲は格段に上がることは間違いありません。しかし、オープンイノベーションは私たちの住む日本ではまだまだ浸透していないのは事実。ではどのようにオープンイノベーションを学べばよいのか気になりますよね。
この記事では、そんなオープンイノベーションについて学ぶ本を取り上げています。今後、ビジネスで生き残るためにはぜひ読んでおきましょう。
それでは今回は、DX(デジタルトランスフォーメーション)時代を生き抜くために必要不可欠なオープンイノベーションを学べる書籍を紹介します。
そもそもオープンイノベーションとは何か
オープンイノベーションとは、自社だけでなく他社など業界に捉われず、その協力先が持つ技術やサービス、ノウハウ、データ、知識などを組み合わせ、革新的なビジネスモデルを作り上げることです。
※もっと詳しく知りたい方はこちら
現代社会において顧客のニーズは多様化し、自社だけでニーズに対応しようとすればコストだけでなく時間もかかるので非常に困難です。そこでオープンイノベーションによって、他社から力を借りて問題解決する手法に注目が集まりました。
そんなオープンイノベーションは近年、日本国内で徐々に広まりつつありますが、欧米企業では78%、日本企業では47%の実施率を踏まえると、日本企業はまだまだ世界的にみると少ないでしょう。裏を返すと、さまざまな企業が手を取り、協力し合えれば、日本国内におけるビジネスの発展、繁栄するかもしれません。
なぜ今オープンイノベーションなのか
それではなぜ、オープンイノベーションが注目されているのかを解説します。オープンイノベーションの目的は、自社の力だけでは実現できないことを他社の組織や機関のリソースを活用して新しい発想を生み出す点です。
現代の企業は常に新たな挑戦が求められるゆえに一企業の枠を超えて革新的な製品やサービスを創造することが重要です。そこでオープンイノベーションによって他社と協力することにより、双方の力が影響を与え合い、相乗効果も期待できるでしょう。
そして、オープンイノベーションが注目される背景として理由は2つあります。
プロダクトライフサイクルの短期化
日本の経済がグローバル化することにより、日本企業を取り巻く競争環境は日々激化しています。また技術革新も進むことで、次々と新しい製品(消費)やサービスが発表され、プロダクトライフサイクルが短期化され、競争優位性を確立するのが難しくなりました。そこで企業間の競争ではなく、オープンイノベーションで企業同士が協力しあうようになりました。
顧客ニーズ(価値観)の多様化
日本市場の熟成化やコモディティ商品の増加により、顧客ニーズ(価値観)も変化しています。そうなると、多くの顧客を満足させられるような新製品やサービスを開発するために多様なアイディアや技術が必要ですよね。オープンイノベーションなら、社内では見いだせないアイディアや新たな視点を発見できるでしょう。
オープンイノベーションの基本が学べるおすすめ書籍3選
では、オープンイノベーションを知らない初心者でもこの本を読めば基本を学べるおすすめ書籍を紹介しましょう。
実践するオープンイノベーション
この本は定番中の定番ですが、オープンイノベーション実現の必須要素がまとめられています。日本の企業でオープンイノベーションがなぜ浸透しないかの理由から、どのようにすればオープンイノベーションが成功するのか順だって解説されています。
またイノベーション先進企業のインタビューが豊富に盛り込まれ、どうすれば社内を変えられるか活力ある現場を実現できるのか具体的に紹介されています。これからオープンイノベーションを取り組む企業にとって参考になる一冊でしょう。
オープンイノベーションが“新たな”未来を創る
この本では、あらゆる多様性が広がる現代社会において企業活動に求められる考え方、つまりオープンイノベーションの必要性について解説。個性の成長、組織の活性化、組織の社会性の3つを同時に実現する経営モデル「KAIKA」に基づく活動・プロジェクト成果を紹介されています。
オープンイノベーションを日本企業に浸透させるべく研究された内容が記載されているので、オープンイノベーションの基礎から応用まで網羅できる一冊でしょう。
オープン・イノベーションという新たな武器DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー論文
オープンイノベーションの目的、そしてその必要性が解説され、概念をざっくりと理解するのに適しています。オープンイノベーションを理解できるように非常に読みやすく端的にまとめられている点が特徴的です。
数十ページの内容にまとめられているため、短時間で基本を学びたい方におすすめの一冊です。
オープンイノベーションの実例が知れるおすすめ書籍2選
次に、オープンイノベーションの知識を深めるために実例を含めて解説されている書籍を紹介しましょう。
オープン・イノベーションの教科書
社会の技術を積極的に利用するオープンイノベーションについて、具体的な進め方も含めて解説されています。また、具体的な進め方については、東レ、味の素、デンソーなど一流企業の実例を挙げながら解説されているので、より実践的で理解が深められるでしょう。オープンイノベーションの知識をより深められるためには、おすすめの一冊です。
オープンイノベーション成功の法則
オープンイノベーションとは、という基本的な内容の解説から実践において、どのように進められるかの道筋も記載されています。成功例と共に失敗例も実例を踏まえて説明されているので、非常に参考になる一冊です。
失敗例も記載されていることから、オープンイノベーションを本格的に取り組むように考えている方むけの内容と言えるでしょう。
その他のオープンイノベーションのおすすめ書籍3選
オープンイノベーションについての基礎的情報だけでは物足りない、そんな方におすすめの書籍を紹介します。
オープン・サービス・イノベーション
オープンイノベーションの先駆者ヘンリー・チェスブロウの最新著作。この本では、サービス重視の経済が主流となっている現状で、オープンイノベーションだけでなくサービスを組み合わせることで、より強力な変革をもたらせる可能性について記載されています。単なる変革ではなく、サービスと言う商売の基本である顧客本位の視点を重視した内容のため、オープンイノベーションの応用を考えている方にはとても参考になるに違いありません。
加えてオープンイノベーションの先駆者の著書ということもあり、ぜひ一度は読んでおきましょう。
オープンイノベーション21の秘密(豊洲の港から奮闘記)
この本は特に定番なのですが、NTTデータのオープンイノベーションがどのようにして成功したのか、始まった背景から途中経過が解説されています。そして成功の秘訣と数々の失敗がシンプルに描かれ、学ぶことも多いでしょう。
数十ページに端的にまとられており、短い時間でオープンイノベーションの事例を知りたい方におすすめの一冊です。
オープンイノベーション白書
オープンイノベーションに取り組むための指針、そして、今の時代オープンイノベーションを実施しないと生き残れないぐらい重要である点を詳しく解説されています。そしてこの本を読めば、日本におけるオープンイノベーションの状況を可視化され、日本における現状を把握できるでしょう。
オープンイノベーションが本当に必要なのかどうか悩んでいる方に、オープンイノベーションの必要性を訴えかけられるおすすめの書籍です。
さて、今回は、DX(デジタルトランスフォーメーション)時代を生き抜くために必要不可欠なオープンイノベーションを学べる書籍を紹介しました。
それでは内容を振り返りましょう。
- オープンイノベーションとは、自社だけでなく他社など業界に捉われず、その協力先が持つ技術やサービス、ノウハウ、データ、知識などを組み合わせ、革新的なビジネスモデルを作り上げること
- オープンイノベーションは注目される背景として理由は「プロダクトライフサイクルの短期化」「顧客ニーズ(価値観)の多様化」がある
- オープンイノベーションの基本が学べる書籍は、「実践するオープンイノベーション」「オープンイノベーションが“新たな”未来を創る」「オープン・イノベーションという新たな武器DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー論文」がある
- オープンイノベーションの実例が知れる書籍は、「オープン・イノベーションの教科書」「オープンイノベーション成功の法則」がある
- その他のオープンイノベーションの書籍として、「オープン・サービス・イノベーション」「オープンイノベーション21の秘密(豊洲の港から奮闘記)」「オープンイノベーション白書」がある
現代社会におけるオープンイノベーションの重要性は非常に高いもので、将来的には必要不可欠なものだと言えるでしょう。
いずれくるオープンイノベーションが当たり前の時代に先取り、勉強を始めましょう。
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