今や「これがなくては仕事も生活もできない」と言えるパソコンは、オフィスや学校、家庭でも利用されており、もはや1人1台パソコンを持っていると言っても過言ではありません。
ただ、パソコンとの接し方には人によって色々な種類があり、パソコンをしっかりと使いこなしている人、逆にパソコンに使われている人、もしくはパソコンに翻弄されている人、様々なタイプの接し方があると言えるでしょう。
中でも、パソコンを効率よく、しかも華麗に使いこなすことは、多くの人が憧れるパソコンの使い方ではないでしょうか。ましてや、パソコンでプログラミングをするなんて、もう仙人の域と言えますよね。当然プログラミングができるとできることがグンと増えるものです。
「ただでさえパソコンで四苦八苦しているに、ましてやプログラミングをや…」と思うのが正直なところですよね。
このように、ものすごくハードルが高く見えるプログラミングですが、今では色々なプログラミング言語が増え、一昔前に比べると学習しやすくなってきています。実際に、大人の新たな習い事としてプログラミングを選択している人も増えてきています。
具体的には、エクセルのマクロの勉強をきっかけに、VBA(Visual Basic for Application)のプログラミングを勉強してExcelでできることを増やしたりする人もいます。
そこで今回は、「プログラミングを始めたくても、どう始めていいのかわからない。」「プログラミングできることってなに?」といったギモンについて解説いたします。この記事を読んだ皆さんが一念発起できる(?)ような解説をしてまいります。
2020年から全ての小学生がプログラミング
さて、みなさんは2020年から全ての小学校でプログラミングの授業が開始されることをご存知ですか。2017年の文部科学省の発表によると、理科や算数など、すでにある教科の中でプログラミングを実践することになっています。具体的にどの学年でどの教科で何時間行うかというのは、各学校の判断にはなりますが、とにかく、小学校でプログラミングの授業が開始されるということです。
ただ、プログラミングと言っても、プログラミングができること自体が目的ではなく、「プログラミング的思考」を養成することが目的とされています。
では、このプログラミング的思考とは何でしょうか。一言でい言うと、物事を論理的に考え問題を解決するということです。
ん〜、イマイチしっくりこない説明ですね…。
もう少し砕けた説明をすると、ゴールに向かって今自分が持っている材料を踏まえ、周りの状況を見て、足りない材料は他所から持ってきて集め、問題を解決するということです。
なんだか、大人の世界で普通に行われている解決方法ですよね。
ここで重要なのが、正解にたどり着くだけではなく、途中のプロセスも重要視されるということです。これまでは、正解に向かって決められた道を辿ることが良しとされてきた日本の教育とは、まるで逆だとは思いませんか。実はこれが、これからの子供達に求められる21世紀型スキルなのです。
プログラミング教育は続くよ、どこまでも
すでに現在は、ほとんどの中学校と一部の高等学校でプログラミングの授業が行われており、教育のIT化は進んでいます。さらに、2020年の小学校のプログラミングの授業が開始されると、小中高全ての教育課程でプログラミングを学ぶことになり、全ての子供たちが21世紀型のスキルを目指すことになるのです。
さらに、高校で学習する教科の一つ、情報科が学習範囲を広げ、今ある「情報Ⅰ」に加え「情報Ⅱ」が新たに登場し、プログラミング学習をする機会が格段に増えます。その結果、大学入試の教科として導入されることが検討されています。
これから先、英語科や数学科といったメジャーな教科と同じぐらい情報科のウェイトが高まり、学生の進路を決める重要なファクターとなるのです。
このような状況を聞くと、なんだかとても大変なことになっていると思いますが、世界に目を向けてみると、先進国はもちろん途上国でも小さいうちからプログラミング教育を行っているのです。これでやっと日本も世界レベルに追いつこうとしているのです。
オススメのプログラミング言語
このように、子供たちがどんどんプログラミングの学習をしている中、我々大人だって手をこまねいて見ている場合ではありません。
とは言え、プログラミングを始めようと思っても、
- 特別なパソコンが要るの?
- どのプログラミング言語を選ぶと良いの?
- プログラミングできることって何?
などなど、何をどうやって始めたら良いのかも分からないですよね。そんな不安にお答えするために、まず最初に各プログラミング言語について解説いたします。
人工知能の開発に使われる、Python
わかりやすい文法が特徴で、初心者がプログラミングを学び始めるには適した言語です。
Web系システムの開発で多く使われ、特にGoogleのWebサービスはPythonで作られているものが多いです。最近は人工知能(AI)の開発用の言語としても注目され、将来性の高い言語と言えるでしょう。
Web系の鉄板、JavaScript
Web系のシステムでは多く使われ、動きのあるWebページはJavaScriptが実現しています。また、Androidの開発にも使われ、Webとアプリではとても顔の広い言語と言えるでしょう。
社内アプリの開発に重宝するVBA
Microsoft社独自の言語でExcelやAccessなどOffice系ソフトで利用することができます。マクロよりも高度な処理をすることができ、中小規模のシステムを組むことができます。
Web系の新しいスタンダード、PHP
Javascript独壇場だったWeb系のシステムのシェアに風穴を開けたのがPHPです。
ブログ作成用のシステムWordPressはこの言語で開発されています。
iPhoneアプリを開発するなら、Swift
Apple社独自の言語でMacとiOSのアプリを作ることができます。
かつてはObjetive-Cという言語が主流だったのですが、学びやすく動きが早いSwiftにシフトしつつあります。iPhoneアプリを作りたいのならこれです。
プログラム言語の王道、C言語
昔からある超有名な言語です。OS(WindowsやLinux)、IoTデバイス、ロボット制御などなんでも対応しています。情報系の学校で最初に学ぶことが多い言語です。
また、これらの言語を学習するためには普通のパソコンがあれば十分ですのでご安心ください。ただし、iOSやMacアプリを作るSwiftはMacのパソコンが必要になるので注意してください。そして、プログラムを開発するツールもほとんどが無料で手に入れることができます。
今回は、プログラミングを学ぶとできることと題して、プログラミング学習を取り巻く環境や、代表的な言語について解説いたしました。これまでは、なかなか手の届かなかったプログラミングの世界ですが、この記事を読んで少しは親しみを持っていただいたのではないでしょうか。
実際に、パソコンが1台あれば、今すぐにでもプログラミングの勉強を始めることができます。また勉強するための本に関しても、基本的なものを1冊購入して、分からないところがあればネットで検索するといった方法をとる方がほとんどです。
私たちが子供の頃と比べると、間違いなくプログラミングの学習はしやすくなっていると言えます。よって皆さんもこれを機会にプログラミングを学んで、できることを増やし、21世紀型のスキルをゲットしましょう!