多くの人が一度は利用したことがあるインターネットショッピング。アパレルのECサイトで衣服を購入したことがある人も多いのではないでしょうか?インターネットでの購入なら、わざわざお店に行かなくてもあらゆるブランドの定番から最新までを簡単に手に入れることが出来、さらに値段の比較や組み合わせをじっくり考え、時間場所関係なくいつでもどこでもお買い物が楽しめますよね。
しかし一方では、「インターネットじゃコーディネートまでしてくれない」「たくさんの服の中から自分の求めている形を見つけられない」「流行りの服の名前が分からなくて検索できない」など、たくさんの商品を扱っているからこそ出てくる、「目的の衣服をなかなか見つけられない」という問題もあるようです。
たしかに便利なインターネットショッピングですが、検索に時間が掛かるしコーディネートが浮かばない!というのは普段からよくインターネットでお買い物をするユーザーでも同じように感じたことのある感覚ではないでしょうか?
こんな時、好きな衣服の画像を見せて「こんな服ない?」と聞けば、類似商品や関連商品をパッと出してくれる”インターネット上の店員さん”が居たらすごく便利なのに・・・なんて思っていたら、まさしくこの問題を解決してくれるAI(人工知能)を使った素敵なアプリケーションを開発している企業を発見しました!もう今までのように虫メガネ検索から入力し、果てしなく関連商品を旅する必要はありません。AIが代わりにお勧めのファッションをサクッと検索して来てくれる”私だけの馴染みのお店の店員さん”の気分がインターネット上で味わえちゃいます!
その画期的なレコメンドシステム、「Fashion Recommend Bot(ファッションレコメンドボット)」を開発した株式会社神戸デジタル・ラボさんへ、今回は開発に至ったその経緯やFashion Recommend Botの素晴らしさを直撃してきました!
▲左:きだ 真ん中:エンジニア 堅田さん 右:広報 松丸さん
株式会社 神戸デジタル・ラボ(以下KDL)は、お客様目線のプロ集団であり続けるを理念に掲げWEBビジネスを軸に情報システム開発・運用・保守サービスのほか、VRやIoT、データ活用などの先端技術や、関西有数の情報セキュリティソリューションを提供する独立系ベンダーです。
今回は 担当エンジニアの堅田さんと広報担当松丸さんのお二人から「Fashion Recommend Bot(ファッションレコメンドボット)」についてお話を聞かせて頂きました!堅田さんも松丸さんも穏やかぁ~な雰囲気で緊張がほぐれました(*゚▽゚)ノ
ファッションレコメンドボットはどんなサービス?
▲Fashion Recommend Bot(ファッションレコメンドボット)
Fashion Recommend Bot、すごく興味があります!私も良くインターネットで服を買うんですが、なかなか自分の好みの服に巡り合えず苦労するんですよね。でもFashion Recommend Botならアバウトな問いかけでもイメージを掴んで探し出してくれるですよね!展示会ではデモの公開とかしていたんですか?
今日も実際に見てもらった方がいいかと思ってデモを持ってきました。
いいんですか!正直ちょっとそれを期待して来ました!笑
いやいや、ほんとにデモレベルなので期待感は煽らないように(笑) 大体のファッション系のECサイトって、服の商品画像がずらっと並んでいて、横にチャットがついていたりしますよね。これはデモサイトのPC版で、右下にチャットが表れます。ここに例えば、「こんにちは!」と挨拶を打ち込むと「minarai(ミナライ)」のチャットボットエンジンが組み込まれていますので、問いかけに対し適切な回答を返してくれます。
わー!すごい!回答が早い!(ほんとに早くて驚いた・・・)
「ファッションレコメンド」という部分では、チャットに画像をドラッグ&ドロップすると、色と形を画像から認識して、類似の商品を登録されている中からレコメンド(お勧め)してくれる機能が備わっています。これから、コーディネートの部分も提案するように開発を進めて行きます。リアルタイムに色と形を解析して、いくつかの商品を表示します。
レコメンドされた商品画像の中からもう少し深く探してもらうことも可能ですか?
可能です。今はデモなので登録商品数が少ないんですけど、例えば商品の中に選択したい服がないときは、自分の持っている服を撮影してFashion Recommend Botに載せてあげれば、類似商品や関連商品を表示してくれるんですよ。あと、ネットに載ってる服で「あ、このモデルの服いいな」なんて思ったらそこからもレコメンドしてくれます。
今って洋服の名前が難しいじゃないですか?バギーパンツとか、いろいろ出てきて着いていけないんです。ガウチョとスカーチョどう違うの?となったり(笑) これなら名前を知らなくてもチャット上にドラッグ&ドロップだけで服を見つけてくれるのでとても便利ですよね!
精度もこれから学習させればさせるほど上がっていきますし、例えばECサイトにはログイン機能がありますよね。その会員機能を使って、今までに購入した服や見た服の中からレコメンド、コーディネートをしてくれる活用方法もあります。あとは、普通の会話もできます。「お勧めのスカートは?」と聞くと最近流行りのスカートを教えてくれたりももちろん可能です。
まるでデキる店員さんですね!感動!
どんな会社が作ってるの?
Fashion Recommend Botは「minarai(ミナライ)」のチャットボットエンジンとファッションを融合したサービスのようですが、元々KDLでファッションへの関りがあったのですか?
そうですね。KDLにはいろいろな部署があって・・・その辺の会社説明を今日は広報の松丸さんにお願いします。
はい。弊社では主に「創・攻・守」と3つの部門に部署が分かれていて、それぞれで全く違った取り組みをしています。「創る」はシステムを開発するSI事業が主で、「攻める」は最新技術の研究・開発、また大学と一緒に研究開発をしていたりします。「守る」は情報漏洩やセキュリティ関連事業についての部署です。
その中でも今チカラを入れているのが、IoTやAIといった話題の最新技術の研究開発をする部署で、今回のFashion Recommend Botは「攻」の部署で開発しています。新しい技術を積極的に使い、いろんなものを創り、市場にどうやって出していけるか ということを研究・開発しています。これらの技術を使って、お客様に最新技術でこんなことが出来ますよ、と可能性をお勧めするのが「新技術活用推進班」になります。
ちょっと名前長いんですけどね・・・
いやいやそんなことないです!かっこいいです!
ここでは結構ガツガツとプロトタイプも作っていて、創ったら世間に出して反応を見てブラッシュアップしていくという活動を主にしています。
すごいですね!ここでFashion Recommend Botは生まれたんですね!
Fashion Recommend Botを作ろうと思ったきっかけは?
Fashion Recommend Botを作ったきっかけを聞いてみました。
きっかけは、「AIを使って何かしよう!」という安易な考えから始まっています(笑) 弊社は、既存事業として主にアパレル系のECサイトの構築・運用で多くの実績を持っています。一方で、近年Nextremer社が提供するチャットボットAIを活用したアプリケーション開発を手掛けています。ノウハウが高い既存事業に対して最新技術で新しいアプローチをすることが、最新技術活用への近道だと考え、この2つを組み合わせた「ファッションレコメンドボット」が誕生しました。
こんなこと言ったらアレですけど、結構思いつきレベルでもなんでもやってっちゃいます。
それが大事なんですよねきっと!思いつくっていう所がすごいんですけどね!笑
社外取締役の村岡がちょっといろんなアイディアを持っていて面白い趣向の持ち主なんで助かります。笑
アパレルの企業さんのECサイトを構築したり、EC向けの検索エンジンを提供していたりとか、最近だと検索エンジンを他社に導入したりだとか・・・。そういうアパレル系のECの運営に携わったノウハウが弊社には元々あったんですよ。で、そこにAIを入れて何か面白いことが出来ないかなって考えて、「ファッション×EC×AI」で何かやろう‼ってなったのかきっかけです(笑)
今後の課題と展望について
Fashion Recommend Botの今後の課題と展望を教えてください!
課題としてあるのは、単純にデータ量ですかね。導入自体は簡単ですが、データ自体にも価値が上がってきていますし、どっちかというとAIってこのデータの部分が重要だと思うので、ここをどう充実させるか、というのが課題ですね。結局こういった画像も誰かが撮らないとないのでね・・・
あと、チャットBOTの部分ではシナリオ型(目的に到達するように誘導する回答)なので、人間の手でどんどん学習させていかないといけない訳ですが、誰がメンテするの?とか運用方法に課題はありますね。
デモでも十分な服のパターンがあるように思いますが、現在はどのくらいの量、服のデータを学習しているんですか?
他のAIももちろんそうなんですが、「教師あり学習」と呼ばれている学習モデル、今回の服の画像に関しては3000枚ほどのデータをすでに学習しています。でもこれでも精度としてはまだまだ低いので、これからもっと学習させていかなくてはいけません。でも、実際アパレル系のECサイトを運用している会社さんはすごい量の服のデータを持っていますので、学習自体はそんなに難しいものではありません。それを学習し、リアルタイムにアクティブラーニングさせて学習させていけば精度は上がります。
なるほど、そこはどんな企業でも課題の部分かも知れないですね。では最後に今後の展望をお伺いしてもいいですか?
展望・・・展望・・・うーん
多言語対応を展開していきたいですよね?
そうですね!ファッションなので日本に限らずどこでも世界で使って頂けるように多言語対応は進めていきたいですね。あとは、メンテなど運用で残る課題を自動化していきたいです。
残る課題の消化と多言語ですね!私も世界でFashion Recommend Botを使ってほしいです!他にもありますか?
野心としては2020年までに導入企業1万・・・とさせてください(笑) アプリ対応もしたいですね。
Fashion Recommend Botの今後が楽しみですね‼
Fashion Recommend Botをこれから導入してほしい企業に伝えたい事!
最後の質問になりますが、これから導入される企業様、利用者の方に一番伝えたいメッセージを教えてください。
「AIと聞くと難しい」と思われがちかもしれないですが、導入は本当に簡単で便利なので、どんどん興味を持ってもらいたいですし、AIは導入後も学習しどんどん賢くなっていかないといけないので、こういっちゃなんですが流行り出してからAIを導入しても、遅いと思うんです。”流行りだして周りが導入する”って前にAIを入れて、どんどんどんどん学習させていって、先行者利益を得られるようになってもらいたいです。なので、あまり踏みとどまらずに興味を持ってお気軽に導入をご検討いただければと思います。
便利なサービス提供をするために、企業様にはAIの抵抗をなくし、より早く導入を検討して頂きたいですよね。
まとめ
ECサイトの検索で自分の好みの服を見つけられず、ずーとサイト内をぐるぐる巡るのは大変ですよね。インターネットショッピングでは、手に取って商品を見ていない分、なかなか妥協も出来ません。提供しているECサイト運営側も、検索が面倒という理由で離脱されてしまうのは「こんなハズじゃなかった」と不本意でしょう。こんな時に、まるで目の前に店員さんがいて自分の求めている接客だけをしてくれるサービスがあれば・・・なんて思っちゃいます。
ですが、今回インタビューさせて頂いたKDL社の「Fashion Recommend Bot」があれば、AI(人工知能)を搭載したチャットBOTで、短時間で簡単な服選びを可能にします!これでもう的外れな検索結果にイライラすることも、最新ファッションの検索方法が分からず戸惑うこともありませんよね。
これを実現できたのは、アパレル系のECサイトの構築・運用で多くの実績を持つKDL社だからこそと言えます。これまでに培ったノウハウがあるから、新しいサービスの導入も安心して任せられるのではないでしょうか。AI(人工知能)×ファッションの見事なコラボが生まれたように、これからもアパレル系ECサイトの「悩み」をどんどん解決に導いてくれそうです!
好みの服との素敵な出会いを手伝ってくれる「Fashion Recommend Bot」があれば、今よりももっとインターネットでのお買い物が楽しくなること間違いなし!これからのアパレル系ECサイトでとても注目をされる機能ではないでしょうか?私も早く「Fashion Recommend Bot」を導入したECサイトでお買い物がしたいです!楽しみ!
また、他にも最先端の面白い企画をたくさん行っているようで、他に エイプリルフール企画「SHACHIKUN(シャチクン)」のお話も少しだけ聞けました!今回は「Fashion Recommend Bot」についてのインタビューだったので詳しく聞きそびれてしまって残念でしたが、メイキングなども公開されているようなので、ぜひご覧になってください♪ KDLがどんなにユーモアがあって最先端な会社かを知ることが出来ますよ( ^∀^)”
参照元 株式会社 神戸デジタル・ラボ