AIとは何か

今さら聞けない、AI(人工知能)の種類を徹底解説します!

AIの種類のイメージ

AI(人工知能)という言葉に対して抱くイメージは人によってさまざまですよね。自然言語処理と音声認識によって人間と会話するロボットを思い浮かべる方もいれば、ディープラーニングを実現する多層のニューラルネットワークを思い浮かべる方もいるのではないでしょうか。一口にAI(人工知能)といっても色々な種類がありますし、あらゆる概念から構成されているものです。

そもそも、AI(人工知能)にはどんな種類があって、各々どのような役割を果たしているものなのでしょうか。

今回は、わかっていたようで実はあまりよくわかっていなかった、そんなあなたもすっきり解決!AI(人工知能)の種類とその特徴について、どこよりもわかりやすく徹底解説します。

ロボットたちにも生まれてきた意味がある!?役割別にみるAI(人工知能)の種類

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AI(人工知能)を分類するとき、よく用いられるのがその役割による分類です。

特化型人工知能(AGI:Artificial General Intelligence)

特化型人工知能とは、ある限られた目的に特化して能力を発揮する人工知能(AI)のこと。

かつては、「エキスパートシステム」ともいわれ、人工知能(AI)といえば特化型人工知能のことを指していました。

人間のチャンピオンに勝利した囲碁AI「Alpha Go」やチェスAI「Deep Blue」などは、典型的な特化型人工知能と言えるでしょう。「AlphaGo」は、囲碁で相手に勝つことだけを目的として、膨大な数の対局データを学習して最強の囲碁AIに君臨しましたが、囲碁以外のことは何ひとつとして人間に勝つことはできません。

この他にも、医療分野で活用されている画像診断AIや、自動運転システムに搭載されているAI(人工知能)など現在実用化が進んでいるAI(人工知能)のほとんどが特化型人工知能といえるでしょう。

汎用型人工知能(GAI:Growing Artificial Intelligence)

一方、汎用型人工知能は人間と同等の能力を持った人工知能(AI)、いわば「全知全能のAI(人工知能)」です。
ソフトバンク社の「Pepper」などは、人間と会話をしたり、ダンスをしたりといろいろなことができますが、人間と同等の能力を持っているわけではありませんよね。この「Pepper」のような人工知能(AI)が、汎用型人工知能の誕生に向けた初期段階の姿と言えるのではないでしょうか。

このように、特化型人工知能がある一定の完成形に到達しているのに対し、汎用型人工知能は、完成形と呼べるものは現段階では存在していません。この汎用型人工知能の完成形こそが、最終的にAI(人工知能)が目指すゴールと言えるでしょう。

そして、そのゴールに達したとき、私たち人間とAI(人工知能)の関係性はまた新たな局面を迎えるのかもしれません。

AI(人工知能)にも「強い」「弱い」がある?哲学的発想にみる「AI(人工知能)の種類」

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以上、特化型と汎用型の人工知能(AI)についてお話しました。実はこれら以外にもAI(人工知能)の種類というものがあります。

アメリカの哲学者ジョン・ロジャーズ・サール氏が1980年に発表した論文「Minds,Brains, and Programs」の中でAI(人工知能)を「弱いAI」、「強いAI」という二つの種類に分類しました。

弱いAI

サール氏によれば「弱いAI」とは、「心の研究において、より厳密で正確な方法で仮説を定式化し、テストすることができる非常に強力なツールである」といいます。

つまり「弱いAI」とは、人間がある特定の目的のために作り出したツールにすぎないということができます。これはすなわち前述の「特化型人工知能」にあてはまりますよね。

強いAI

ここまでくるともうお分かりかもしれませんが、「強いAI」についてサール氏は、「慎重なAI」とも表現しており、「単なる心の研究のツールではなく、正しくコンピュータにプログラミングすることによってAI(人工知能)自体が本当の心になる」と述べています。

自らの思考を持ち、行動するAI(人工知能)。これはまさしく、現在の人工知能(AI)研究の目指すべきゴール「汎用型人工知能」のことを指しているのです。

この「強いAI」こそが、2045年に訪れるとされている、AI(人工知能)が人間の知能を超えて世の中が大きく変化する「シンギュラリティ」の主役になるでしょう。

AI(人工知能)の要!「学習」方法の違いによってAI(人工知能)を分類してみる

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ここまでAI(人工知能)をその目的によって分類してきました。少し視点を変えて、ここからはAI(人工知能)の処理の要ともいえる「学習」の仕組みの違いによって分類してみましょう。

機械学習

機械学習は、AI(人工知能)の処理を実現するための最も基礎的なアプローチといえます。

人間の脳内にある神経細胞(ニューロン)のつながりを数理的モデルで表現した、ニューラルネットワークと呼ばれる仕組みに大量のデータを学習させることによって、判断や予測をさせようとするもので、この機械学習には「教師あり学習」と「教師なし学習」の2つの種類が存在します。

教師あり学習

教師あり学習では、教材となるデータに「答え」を付加して与えることでAI(人工知能)は学習していきます。

例えば、ウサギの写真を判別しようとする場合、教材として与える画像データに「これはウサギですよ」という答えを付けておきます。そうすることで、AI(人工知能)がウサギというものを認識していきます。

教師なし学習

一方、教師なし学習では、教材データに答えはありません。AI(人工知能)自らが特長や傾向などをつかみながら学習していく方法です。

「この写真は耳が長くて、目が赤いからウサギだな」という判断を繰り返し経験していくことで、ウサギというものの実体をAI(人工知能)自らが確立していきます。

ちなみに、機械学習ではAI(人工知能)に判断や予測をさせるにあたって、どういった点に着目しなければならないかを指定してあげる必要があります。先ほどのウサギの写真を判別する例であれば「耳が長いかどうか」「ヒゲがあるかないか」などの着眼点を教えてあげなければなりません。

ディープ・ラーニング(深層学習)

機械学習をより人間の思考に近づけたものがディープラーニング(深層学習)です。

機械学習のニューラルネットワークが「入力層」「中間層」「出力層」の3層で思考していたのに対し、ディープラーニングでは中間層が複数の層に分かれているため、より人間に近い深い思考が可能。

機械学習では、判断するためににどういった点に着目すべきかを教えてあげる必要がありました。しかし、ディープラーニングでは、AI(人工知能)自らが着目すべき点を見つけ出すことができるようになりました。ですからウサギの写真を大量に学習させるだけで、AI(人工知能)が「耳が長いのが特徴だから耳に着目しよう」と学習していくわけです。

現在のAI(人工知能)の急速な普及には、このディープラーニングの発達が大きく寄与しているといわれています。

深層強化学習

深層強化学習とは、ディープラーニングと「強化学習」を組み合わせたもので、AI(人工知能)の種類としても、比較的新しい概念です。

「強化学習」とは、AI(人工知能)の選択、判断がもたらした結果に対して「報酬」または「ペナルティー」を与えることにより、AI(人工知能)がより多くの報酬を手にできるよう学習していくというもの。

例えば、自動運転にこの深層強化学習を適用する場合、AI(人工知能)は「ペナルティー」を受けずにより多くの「報酬」を手にしようと努力します。その結果、より安全な運転技術を学習していくことになるのです。

 

疑問のイメージ

今回は、AI(人工知能)の種類について、その目的による分類、学習の仕組みによる分類の2つの観点からご紹介してきました。

この他にも「何を行うか」という点に着目すれば「画像認識」「音声認識」「言語解析(自然言語処理、形態素解析)」「機械制御」「推論」などの種類に分類することもできます。

このように、現在AI(人工知能)は、細分化されて私たちの暮らしの中に入り込んできており、今後、これまで人間が行ってきた作業が次々とAI(人工知能)に代替されていくでしょう。そうなれば、AI(人工知能)の利用においても適材適所を意識する必要が出てきますよね。

目的に適した種類のAI(人工知能)を選択していくための勘所が、これから私たちには求められるようになるのかもしれません。

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