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あなたの会話相手になってくれるかも?会話AIが入ったサービスまとめ

あなたの会話相手になってくれるかも?会話AIが入ったサービスまとめ

スマートフォンでiPhoneの「Siri」やGoogleの「Googleアシスタント」などの会話AIに、日常で話すことが普通になりましたよね。「Siri」や「Googleアシスタント」は、私たちが投げかけた言葉に対して適切に答えます。

例えば、「明日の天気を教えて」とお願いすると、望み通りに明日の天気予報を伝えてくれます。いちいちインターネットで検索したり、お天気アプリを開いたりすることなく、私たち人間が話しかけるだけで必要な情報や操作をしてくれるのが会話AI。

そんな便利な会話AIの市場規模は年々大きくなっています。株式会社矢野経済研究所が2018年に調査した結果によると、2017年に会話AIの市場規模は11億円でしたが、2022年には132億円にまで拡大する予測が出ています。

この予測通りに、次々と新しい会話AIのWebサービス・アプリが登場し、すでに利用している方も多いです。

そして、まだこれからという人は、「どんな会話AIのWebサービス・アプリがあるのか」「仕組みはどうなっているのか」「使用する注意点は何か」を知っておくと、上手に会話AIと付き合うことができます。そこで今回は、会話AIが入ったWebサービス・アプリや、これから会話AIを利用するために知っておきたい情報をお伝えしましょう。

会話AIとは

Googleアシスタントのイメージ
会話AIとは、人間が話しかけた言葉に対して、AI(人工知能)が自動で返答するシステムです。別名、AI(人工知能)チャットボットとも呼ばれています。会話AIには、SiriやGoogleアシスタントのように音声で会話するタイプと、FacebookメッセンジャーやLINEのCLOVA Chatbotなどのテキストメッセージでコミュニケーションする会話AIもあります。

そして、「Siri」やGoogleの「Googleアシスタント」と会話すると、その音声はコンピュータではなく人間のようですよね。実際にこれらの会話AIを利用すると、人間とコミュニケーションを取っているように違和感がありません。では次に、そんな自然なコミュニケーションを実現している会話AI の仕組みを紹介します。

会話ができるAIの仕組み

言語処理のイメージ
会話ができるAI(人工知能)の仕組みは、次の流れで実行されています。

①人間が書いた文章や発した言葉をAI(人工知能)が認識する

②AI(人工知能)が受け取った言葉を解釈する

③受け取った言葉に対して適した言葉を返す

この一連の流れが会話の仕組みです。

この仕組みには「自然言語処理」という技術が役割を担っています。自然言語処理とは、人間が普段コミュニケーションで使っている言葉(自然言語)をコンピュータで処理する技術です。

私たち人間は、日常で使っている言葉で、同じ意味でも異なる表現を使い分けています。例えば、「札幌でおすすめのラーメン屋さんはどこ」と「札幌でおいしいラーメンを食べたい」は表現こそ違いますが、どちらも「札幌でおいしいラーメン屋さんを知りたい」と解釈できますよね。このような曖昧な表現も自然言語処理を用いた会話AIは、人間のように同じ意味にとらえて自然に応えられます。

そして年々、AI(人工知能)や自然言語処理の技術が進歩し、より人間に近づいたコミュニケーションができる会話AIの、Webサービスとアプリが開発されています。次は、そんな会話AIを体験できるWebサービス・アプリをお伝えしましょう。

会話AIが体験できるWebサービス

Webサービスのイメージ
まず、会話AIが体験できるWebサービスを3つ紹介します。

Zendesk Chat

Zendesk Chatは、世界で20万社以上のユーザー企業を持つカスタマーサービス(顧客対応)ソフトウェア開発企業のZendeskが開発した会話AIです。Zendesk Chatでは、WebサイトやEmail、Slackといった、いろいろなツールと連携して顧客に会話AIがチャットで自動対応。世界中にユーザーを抱える企業なので、英語はもちろん中国語、スペイン語など複数の主要言語で応答できます。

そして複数のツールと連携できるので、顧客に合わせたツールでのサポートが可能。また操作は一画面だけで行えます。なので、複数の顧客に対して多くのツールで対応しなければならない企業におすすめの会話AIです。

LINE AiCall

LINE AiCallは、無料電話・メールアプリ「LINE」を運営しているLINE株式会社が開発した会話AIです。LINE AiCallでは、LINEが開発したAI(人工知能)技術の「CLOVA Speech(音声認識機能)」と「CLOVA Voice(音声合成)」を組み合わせ、自然な会話を作りだします。

主な役割は企業の電話対応ですが、社内のさまざまなシステムと連携させて、サービスの申し込み、予約や注文なども代行します。またLINEのサービスなので、LINEやほかのSNSと連携させて対応結果の確認の送信も可能。LINE AiCallは電話業務を中心に業務効率化を模索している企業におすすめです。

katarai

kataraiとは、NTTが開発した会話AIです。kataraiは人間との会話でデータベースにある4000万相当のシナリオから、AI(人工知能)が適切な言葉を選んで会話をします。プロフィールや口癖などを設定して、ユーザーが独自に会話AIのキャラクターを作成でき、朝6時に起きるためのアラームをセットすると、そのキャラクターが起こしてくれます。

そしてkataraiの特徴は雑談です。先に紹介した2つは、どちらかというと情報のやり取りが目的ですが、kataraiの場合は雑談系なので、ちょっとした日常会話ができます。友人や家族のように何気ない雑談を楽しみたい人におすすめ。

では次に、スマートフォンのアプリで、手軽に利用できる会話AIを紹介します。

会話AIが体験できるアプリ

アプリのイメージ
今回紹介したい、スマートフォンでも体験できる会話AIを紹介します。

ELSA Speak

ELSA Speakとは、AI(人工知能)が正しい英語の発音をコーチングする会話AIアプリです。アメリカのサンフランシスコで開発され、現在101か国で360万人以上が利用しています。

ネイティブな英語の発音は難しいですよね。ELSA Speakは、AI(人工知能)がユーザーの発音を分析。どれくらい正しく発音できているのかをパーセンテージで表し、直すべきところを教えてくれます。また分析をもとに、ユーザーに適したレッスンを自動作成してくれるので、効率よく英会話学習ができます。

そしてユーザーは、ただ表示された単語や英文を指示通りに発音するだけではありません。

レッスンには会話AIと対話があるので、実際に人間と英会話をするのと同じぐらいの上達が期待できます。そんなELSA Speakはスマートフォン用アプリなので、忙しい日常の合間で英会話を習得したい人に、とても合っている会話AIアプリです。

※詳しくはこちらの記事をご覧ください

Haveroid by goo

Haveroid(ハーべロイド)は、gooが提供している会話AIのアプリです。女性・男性・アニメキャラ(有料コンテンツ)が「あなた専用のコンシェルジュ」として、話せば話すほどユーザーのことを覚えていきます。そうしておすすめの動画やコラムを会話しながら出してくるので、会話するだけでなく役立つ情報を教えてくれます。

また、Haveroidは会話をするとレベルが上がる仕組みになっています。最初はたどたどしい会話でも、だんだんスムーズになっていく様子が目に見えるでしょう。まさに会話をしながら「あなたのことを覚えてくれる」と感じるに違いありません。

以下の紹介動画では、「こんにちは!」と話しながら手を振っています。まるで本物の人と話しているような感覚になるかもしれません。会話しながら癒されたりしたい方には、おすすめです。

Haveroid by goo

今回紹介した会話AIのWebサービス・アプリは、どれも仕事やプライベートでユーザーをサポートしてくれます。しかし、会話AIとの会話には注意点があるので、それについて次は紹介しましょう。

会話AIで話すときの注意点

チャットのイメージ
会話AIで話すときの注意点が2つあります。1つ目は、どの会話AIも常に高い精度の返事ができるわけではないことです。人間の問いかけに対して会話AIが発する言葉は、AI(人工知能)が膨大なデータを学習した結果から、適切な言葉を選んで返してきます。

しかし、さまざまな会話AIのWebサービスやアプリに搭載されているAI(人工知能)が、一律に十分なデータ量を学習しているわけではないので、個々のWebサービスやアプリで返事の精度に差が出ることがあります。また、十分なデータ量を学習していたとしても、学習したデータにない問いかけには、うまく対応できません。つまり、学習したデータにない質問に機転をきかせた返事はできないのです。

そして2つ目は、1度に複数の問いかけには対応できないことです。例えば、「明日の天気と、おいしい中華料理店を教えて」のような、1度に2つを要求する質問です。

会話AIは人間の会話の流れを理解しているわけではないので、1度に2つの返事はできません。そのため会話AIへの質問は1つずつする必要があります。

以上の2つが会話AIと会話する際のポイントなので注意しましょう。

まとめ
さて今回は、会話AIについてお伝えしました。会話AIは、人間の問いかけにAI(人工知能)が自動で返事するシステムで、AI(人工知能)チャットボットともいいます。

会話AIの特徴は、コンピュータなのに人間のような自然な会話ができること。その会話は、次のような流れの仕組みで実現しています。

人間が書いた文章や発した言葉をAI(人工知能)が認識する

AI(人工知能)が受け取った言葉を解釈する

受け取った言葉に対して適した言葉を返す

この仕組みをもつ会話AIで大きな役割をしている技術が、自然言語処理です。自然言語処理はコンピュータで人間の言葉(自然言語)を分析する技術。この技術を会話AIに使用することで、曖昧な言葉もAI(人工知能)が認識できます。

そして、人間のような自然な会話ができる会話AIを搭載した、便利なWebサービス・アプリを今回は3つずつ紹介しました。

◎会話AIのWebサービス

  • Zendesk Chat:Webサイト・Email・Slackなどのツールと連携して顧客に会話AIがチャットで自動対応、複数のツールを使った顧客対応が必要な企業におすすめ
  • LINE AiCall:自然な会話での電話対応や、サービスの申し込み・予約の受付なども代行、業務効率化を考えている企業におすすめ
  • katarai:独自のキャラクターを作成できる雑談系の会話AI、何気ない日常会話を楽しみたい人におすすめ

◎会話AIのアプリ

  • ELSA Speak:会話AI でネイティブ英会話を学べるアプリ、忙しい合間で英会話を習得したい人におすすめ
  • Haveroid:話しながら新しい発見が欲しい、癒されたい人におすすめ

これら会話AIのWebサービス・アプリは、どれも仕事やプライベートで良きパートナーになってくれます。

そして会話AIと会話する際は、次の2つに注意しましょう。

  • 人間のように機転をきかせた返事はできない
  • 1度に複数の問いかけには対応できない

これからの利用を考えている人は、今回紹介した内容をもとに目的に合ったWebサービス・アプリを選んで、会話AIと上手に付き合いましょう。

【お知らせ】

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