最近ではDX(デジタルトランスフォーメーション)に注目が集まっています。
実際に日々の活動で得られるデータをデジタル技術で活用していくことで、大きな影響力を示せることはGAFAをみていけばわかるでしょう。ですからデータ活用の方法は知りたいものですよね。そこでデータマイニングです。
ちなみにデータマイニングとは統計学などを利用してデータ(情報)から新しい発見を行う、つまりマイニング(採掘)していくことを意味するもの。
そこで、今回はこのデータマイニングについての基本的な知識と何ができるのかや、実際にデータマイニングをしていく上でおすすめのデータマイニングソフト・ツールを無料や有料、分野ごとに分けて紹介していきましょう。
さらに、最後にはデータマイニングソフト・ツールを利用する時の注意点、データマイニングソフト・ツールを利用していく上で理解しておくとよいことについてもお伝えしてきます。
ぜひ、データマイニングを利用してみなさんの企業でDXが実現できないかを検討してみてください。
データマイニングってそもそも何
それでは、データマイニングがそもそもどのようなものであるのかを説明してきます。こちらは簡単に説明していくと以下のようなものです。
- データマイニング(data mining)とは情報から新しい発見を行うこと
- 仮説を検証する分析とは意味が違う
- 文章を対象にしたテキストマイニング、ネットサイトを対象にしたウェブマイニングがある
まず、1にあるようにデータマイニング(data mining)とは情報から新しい発見を行うもの。
例えば、販売データから新しい需要を発見したい場合に、データマイニングを利用することを考えてみましょう。この際に結果としてある商品Aと商品Bが同じような傾向で売れているとわかった場合には、それらを一緒に陳列すれば売上が増加するかもしれないという発見が行えます。
これがデータマイニングを利用して、情報から新しい発見を行うということの一例です。
また、2にあるようにこのデータマイニングは仮説を検証する「分析」とは意味が違うのです。
あくまでも発見するだけであるので、それが正しいのかという検討はデータマイニングでは行われません。そちらは分析によって行われていきます。
上の例では商品Aと商品Bが同じような傾向で売れていると結果が出ましたが、この際にそれが本当に正しいのかを検討してくことが分析と呼べるのです。したがって、両者を正しく理解してつかっていきましょう。
最後に、3にあるようにデータマイニングは文章を対象にしたテキストマイニング、ネットサイトを対象にしたウェブマイニングの2種類に分けられます。特に後者に関してはSNSから何らかの発見を行いたい場合に利用されることが多いです。
以上がデータマイニングの簡単な説明です。これを踏まえて以下ではデータマイニングでどんなことができるのかをお伝えしてきましょう。
データマイニングでできること
データマイニングを利用していくと以下のようなことができます。
対象の関係性がわかる
ちなみに上で説明した例がこれに当てはまります。
対象の分類ができる
例えば、顧客の中でよくお金を使っている人がどのような製品を好んでいるのかを把握できれば、それに対応した製品をリリースしていけば利益を増加できるかもしれないと考えられますよね。このような発見が行えるのが分類というデータマイニングです。
対象の予測ができる
わかりやすくいってしまえば天気予報のようなもので、製品が今後どのように売れていくのかなどを検討できるでしょう。したがって、適切な在庫管理や顧客アプローチが行えるようになります。
以上がデータマイニングを利用してできることです。
それぞれ手法などが異なりますが、これらを有効に活用できればみなさんの企業に何らかのプラスをもたらすことができるかもしれません。
それでは、これらを踏まえて次の章からおすすめデータマイニングソフト・ツールを紹介していきましょう。
無料のおすすめデータマイニングソフト・ツール3選
ここでは、おすすめのデータマイニングソフト・ツールの中から無料で利用できるものを以下の3つ紹介していきます。
Excel
まず、「Excel」はMicrosoft社からリリースされているもっとも有名な表計算ソフトです。
KHCoder
次に、「KHCoder」は上と同様にテキストマイニングに適したツール。
R
最後に「R」は統計ソフトとして有名なものです。
統計的なデータ処理を行いたい場合には、こちらを利用するとよいでしょう。
以上が無料で利用できるおすすめデータマイニングソフト・ツールです。これらに関しては実際に利用する場合に知識が必要なことがありますが、上手く活用できればみなさんの役に立つでしょう。
有料のおすすめデータマイニングソフト・ツール2選
ここでは、おすすめのデータマイニングソフト・ツールの中から有料で利用できるものを以下の2つ紹介していきます。
見える化エンジン
ですから、単純にデータマイニングするだけでなく、どうすればそれを生かしていけるのかを提示してくれるデータマイニングソフトだといえるでしょう。なお、こちらは初期費用と月額料の両方が掛かってきます。
Visual Mining Studio
次は「Visual Mining Studio」。これは株式会社NTTデータ数理システムからリリースされているデータマイニングソフトです。
ただし、こちらは機能面が優れている一方でライセンスが50〜250万円ほどとかなり高いので、そのあたりはよく考えておいてください。
以上が有料のおすすめデータマイニングソフト・ツールです。
やはり有料のものは機能面が充実していますが、費用面ではどうしても高くなってしまうことがあります。もちろん安く導入できるものもあるので、紹介したもの以外にも検討していくとよいでしょう。
分野別おすすめのデータマイニングソフト・ツール3選
それでは、分野別おすすめのデータマイニングソフト・ツールを紹介していきます。
SNSに特化した「Social Insight」
具体的にはどのような口コミがあるのかという分析やアカウントの比較分析などが行える。SNSに関するデータマイニングを行いたいのならこちらはうってつけです。
Rをマウスで利用できる「Visual R Platform」
基本的にRを扱ったことがある人向きのツールですが、使い勝手が非常によくなっています。統計を扱えるRをより手軽に利用してデータマイニングをしたい人に向いているでしょう。
テキストマイニングを専門的に扱える「Text Mining Studio」
ただし、こちらは基本的なライセンスが50〜250万円ほどとかなり高価となっているので、費用面に関してはよく検討して導入する必要があります。以上が分野別おすすめのデータマイニングソフト・ツールについてです。
分野ごとにみていくと特化しているものや専門性の高いものがあるのがわかるでしょう。
それでは次にこれまで紹介したデータマイニングソフト・ツールを利用する時の注意点を説明してきます。
データマイニングソフト・ツールを利用する時の注意点
データマイニングソフト・ツールを利用する時には以下の点に注意が必要です。
- 適したマイニングソフト・ツールを選択する
- 得られた結果が必ずしも正しいわけではない
ちなみにBIツールと呼ばれるものもデータマイニングソフト・ツールに含まれるので、そちらを検討していくのもよいでしょう。
実際に有名なおむつビールの例では確かに新しい発見がありましたが、実際にそれを現場に反映することは行われていません。(おむつビールの例:データマイニングを行った結果、ビールとおむつの売れる傾向が似ているため、両者をセットで売ったら売り上げが増加したという話)
ですので、仮に新しい発見が得られたとしても本当に正しいのかを、しっかりと分析して判断していく必要があります。なお、データマイニングでは当たり前の結果が出ることがよくあるので、基本的に何らかの新しい発見があった場合には、疑ってかかるのも誤った対応をしないための秘訣です。
以上の注意点を理解してデータマイニングソフト・ツールを利用するようにしてください。そうすればきっと上手くデータマイニングが行えるでしょう。
最後にデータマイニングソフト・ツールを利用していく上で理解しておくとよいことについてもお伝えしてきます。データマイニングは適切なツールを使えば誰でも簡単な分析を行うことが可能です。
しかし、よりデータマイニングを活用してくためには、以下のような知識を理解しておくのがよいです。
- 統計学
- 機械学習
- ビッグデータ
- ビジネスに関する知識
まず、1と2に関してはデータマイニングについての理解を深める場合や、より高度な分析を行う場合に必要となります。また、最近では3のビッグデータを利用してデータマイニングを行うのがスタンダードにもなりつつあるので、そちらについての理解も必要です。
そして、DXを実現するためにデータマイニング利用していくのなら、4にあるビジネスに関する知識も必要になります。以上のような知識の中で足りないと思われるものがあれば、今からでも学び始めてみてはどうでしょうか。
これらの知識は必ずみなさんでデータマイニングに生かされるはずです。そうすればみなさんの企業でDXを実現することも夢ではないでしょう。
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