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AI(人工知能)が自動で着色!自動着色ソフト&サービス徹底比較

イラスト作成のイメージ

最近はパソコンやタブレットで手軽に線画イラスト(着色前のイラスト)が描けて、あとはAI(人工知能)が自動着色してくれるツールが登場してきましたよね。

線画イラストには自信があっても着色が苦手だという方にとって、自動着色はとても便利な機能です。

少し前まではどのツールでも線画イラストへの着色は一から人の手で行う必要があり、仕上がり具合はその人の技術やセンスにかかっていました。

しかしAI(人工知能)技術の進化とともにディープラーニング(深層学習)による自動着色が可能になってきたのです。

この技術はイラストやマンガなどのクリエイティブな分野にとって画期的で、これからの可能性を抱かせてくれる新たな風として、少しずつ自動着色機能を搭載したツールが増えてきました。

そこでAI(人工知能)による自動着色とはどういうものなのか、またすでに自動着色機能を搭載している複数のツールについてお伝えしましょう。

本当に便利︖AI(⼈⼯知能)による⾃動着⾊とは

イラスト作成のイメージ

ところで、よくテレビやインターネットなどで昔の白黒写真がカラー化した写真を見かけることがありますよね。この白黒写真をカラー化する技術もAI(人工知能)による自動着色で行われています。

自動着色の仕組みを分かりやすく説明すると、数多くのサンプル画像を学習したAI(人工知能)が着色したい画像を認識して、その画像に最適な色合いや着色方法を選んで自動着色を行っているのです。
そして近年AI(人工知能)による自動着色は画像の着色作業にとても便利なので、プロのイラストやマンガ制作の現場で利用され始めました。

また無料のペイントアプリにも自動着色機能を備えたツールが登場し、簡単な操作で豊かな色彩や風合いが実現できるので一般にも利用が広がっています。

現在いくつかのツールで自動着色機能が搭載されており、その中でも人気を集めているのがPaintsChainer、Clip Studio、アイビスペイントの3つのサービスやツールです。

では3つがそれぞれどのような自動着色機能を備えているのか紹介しましょう。

⾃動着⾊の定番︕pixiv運営のサービス「PaintsChainer」

PaintsChainerのイメージ

PaintsChainer(ペインツ・チェイナー)は自動着色機能の代名詞と言えるオンラインサービス。2017年1月にリリースされると、その性能の高さからイッキに注目を集め利用者を拡大していきました。

もともとPaintsChainerはディープラーニングの研究と開発を行っている株式会社Preferred Networks(プリファード・ネットワークス)によって開発、運営されていたサービスですが、2019年の11月15日から株式会社pixiv(ピクシブ)が引き継ぎ運営を行うように。

pixivは3,000万人超のユーザー数を抱える世界最大級のイラストSNS 「pixiv」を運営しており、同社のお絵描きコミュニケーションアプリ「pixiv Sketch(ピクシブ・スケッチ)」とPaintsChainerを連携しています。

PaintsChainerの概要

PaintsChainerはPreferred Networksが開発したディープラーニングのフレームワーク「Chainer(チェイナー)」を使用し、約60万組の線画イラストと着色済みイラストのペアをAI(人工知能)が学習しているので、線画イラストをAI(人工知能)が認識すると自動で最適な色彩と風合いが実現されるようになっています。

PaintsChainerの利用には会員登録もなく無料で利用できますが、線画イラストから作成したい場合は「pixiv Sketch」を利用する必要があるので無料の会員登録が必要です。

PaintsChainerの使い方

PaintsChainerで自動着色方法は、まず着色したい線画イラストをアップロードします。

そして編集画面にスタイルと呼ばれる着色方法が「たんぽぽ」「さつき」「かんな」の3種類あり、好みのスタイルを選択するだけで線画イラストに自動着色されるのです。

また仕上がりの色のイメージがあるなら、最初に線画イラストへ画面上のパレットから希望の色を指定して自動着色することもでき、仕上がり具合を見て修正することも可能。

このとき線画イラスト上への色の指定には塗りつぶさなくても、線画イラスト上に点を置いたり軽く線を引いたりするだけでAI(人工知能)が認識してくれます。

まだ体験されていない方は、サイトトップの「お手本の絵で試してみる」からPaintsChainerの自動着色を体験することができますのでい一度利用してみましょう。

PaintsChainer

お絵かきソフトの定番︕クリスタことClip Studio Paintの⾃動彩⾊機能

クリスタ のイメージ

次にご紹介するClip Studio Paintは、クリスタの愛称で親しまれており、豊富な機能と描きやすさからイラスト、マンガ、アニメーションなど数多くのプロ制作現場や、50を超える大学や専門学校の授業でも使用されているソフトです。

またワコムのペンタブレットや、VAIO、東芝といった有名メーカーのパソコンでもバンドルソフトとして採用されており、イラストSNS 「pixiv」でも使用率がNo.1。また、2012年に株式会社セルシスから発売されて以来600万人以上に利用され、日本だけでなく世界中のクリエイターから支持されるシェアNo.1のペイントツールと言われています。

このように世界中から人気を集めるクリスタに、2018年11月29日のアップデートから先行プレビュー機能(試用機能)として、自動彩色機能が追加されました。

クリスタの自動彩色機能とは

クリスタの自動彩色機能はPaintsChainerと同じように、AI(人工知能)がレイヤー(画像を構成している要素の一つ。透明の紙に線や色を塗れると想像してもらえるとわかりやすいです。)に描画された線画イラストを認識して自動着色する機能です。

自動彩色機能では「全自動彩色」「ヒント画像を使って彩色」「高度な彩色」の3つの方法から選んで自動着色ができるようになっています。

全自動彩色

「全自動彩色」はまず線画イラストのレイヤーを作成し、画面上の「編集」⇒「自動彩色」⇒「全自動彩色」を選択して実行すると、簡単に線画イラストへ自動着色されます。

しかし必ずしも仕上がりが作成者のイメージと合致するわけではないので、そこから修正が必要になる場合があり、その場合は「ヒント画像を使って彩色」から修正が可能。

ヒント画像を使って彩色

「ヒント画像を使って彩色」では、線画イラストのどこの部分に何色を使うかを指定して実行すると自動着色できます。

まず線画イラストを用意してヒント彩色用レイヤーを作成し、「編集」⇒「自動彩色」⇒「ヒント画像を使って彩色」をクリックして線画イラスト上にヒントになる色を置いていき実行すると着色されます。

この方法だと自分がイメージする仕上がりに近づけることができ、「全自動彩色」された線画イラストの修正も可能です。

しかしもっと細部まで調整したいなら「高度な彩色」で行いましょう。

高度な彩色

「高度な彩色」ではさらに細かく色の微調整を施すことができ、「ヒント画像を使った彩色」で着色したイラストをベースにして、「色分解して彩色」「ぼかし強度」「ぼかし精度」「主線除去」などの設定からこだわった着色が行えます。

クリスタはPaintsChainerとは違って、イラストやマンガを作成するために豊富な機能が備えられたツール。そしてプロも使用しているだけあって自動彩色機能では、PaintsChainerよりも細やかな仕上げが可能になっています。
ただし本格的なペイントツールなので、初心者にとってPaintsChainerよりも操作に慣れるために時間が必要なようです。

現在自動彩色機能はまだプレビュー段階ですが、今後正式な機能として実用化されるでしょう。

ちなみにクリスタは基本的に有料のツールですが、無料体験版も提供されているので一度試してみてはいかがでしょうか。

ClipStudio

⾃動着⾊が⼿軽に使える︕スマホアプリの「アイビスペイント」

アイビスペイントのイメージ

アイビスペイント(ibisPaint)は株式会社アイビスモバイルからスマートフォン、タブレット向けに提供されているお絵かきアプリ。作成したイラストやマンガは同社のコミュニティサイトに投稿することができます。

アイビスペイントにはイラストやマンガ制作に必要な機能が揃っており、直感でイメージを表現しやすくなっているので初心者でも簡単に操作できるでしょう。これまでにシリーズ800万ダウンロードされるほど人気を集めています。

現在アプリには無料版と有料版があり、有料版では広告表示がないのと使用できる機能が若干追加されていますが、無料版でも満足のいく描画が可能です。

このアイビスペイントは2017年5月22日から線画イラストに自動着色ができる自動色塗り機能が追加されました。

アイビスペイントの自動色塗り機能の概要

アイビスペイントの自動色塗り機能は、Amazon Web Services(AWS)の機械学習用クラウドサーバー(P2インスタンス)を利用して、これまでに投稿された60万点以上の作品から、ディープラーニングに適した30万点をAI(人工知能)が学習して作られています。

自動色塗り機能の使い方

アイビスペイントの自動色塗り機能は、ツール選択の「フィルター」で表示される「自動色塗り」を実行すると用意した線画イラストへ簡単に自動着色が行えます。そして思う通りの仕上がりが得られなければパレットから色を選んで、修正したい場所に点や線で指定して「色塗り」を実行すると塗り直しが可能です。

また紙に手書きした線画イラストを、スマートフォンやタブレットで撮影してデータとして取り込むだけで自動着色が行えます。PaintsChainerやクリスタよりも手軽に自動着色機能を使用できるのはとても魅力的ですよね。

自動着色機能は、今後もアイビスペイントに投稿される数多くの作品をAI(人工知能)が学習していきますので、さらなる性能の向上が期待できるでしょう。

アイビスペイント

⾃動着⾊を使うとどんなメリットがあるのか

まんがのイメージ

ここまで3つのサービスやツールをご紹介してきました。ここで紹介したようにAI(人工知能)による自動着色は画期的な技術です。

自動着色機能がもたらす大きなメリットはイラストやマンガ制作などで、下塗りに使用すれば作業の時間短縮になり作業効率を大幅に向上させます。また私的にイラストを作成する方にもメリットがあり、着色に自信がなくてもハイクオリティな着色が可能。

ですが、AI(人工知能)での全自動着色は必ず作成者のイメージと合致するわけではなく、予想外の結果を出すことがあります。しかしその予想外がヒントになってクリエイターたちの持つ感性を刺激し、新たな創造性を生むかもしれません。

 

着色のイメージ

今回ご紹介したように、AI(人工知能)による自動着色はイラストやマンガ制作などクリエイティブの分野で、新たな技術として広がり始めています。

現在、自動着色機能を持っている代表的なツールには、PaintsChainer、クリスタ、アイビスペイントがあり、PaintsChainerの登場はイラストやマンガ制作に大きな衝撃を与え、アイビスペイントとクリスタが後に続き今後も同じようなツールが増えていくでしょう。

どのツールにも共通していることは線画イラストへ簡単な操作で自動着色が行えて修正することも可能だということ。

ただし全自動で着色すると必ずしもイメージ通りの仕上がりにならないことも共通しています。

これからAI(人工知能)による自動着色技術はますます向上していくことが予想できますが、現段階の自動着色機能でもプロと初心者とのスキルの差を縮めていると言えるので、どんどん利用していきましょう。そして、自動着色の技術はどのような進化を遂げるのか楽しみですよね。

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