ディープラーニングで株を買うなら気を付けたい5つの落とし穴

ディープラーニングで株を買うなら気を付けたい5つの落とし穴

「棚からぼたもち」と昔からいいますが、何もしなくてもお金が増えていたらいいなァと夢を見ることも暫しありますよね。例えばディープラーニングによる株の売買を行い、上手くいって、普通に働いて得られるより数百倍のお金を一度に手に入れられたら、なんて幸せなことでしょうか。

そんな夢がまさにAI(人工知能)のおかげで実現しようとしているのです。AI(人工知能)とは人間の知能をコンピュータ上で再現することを言いますが、その際の機能の一つにディープラーニングがあります。ディープラーニングは人間の神経細胞を模した仕組みになっており、多層化・階層化していて、多くのサンプルをインプットすれば、段階に応じた特徴別に分類することが可能になる機能と言われますよね。

そこでもし、このディープラーニングによる株の売買を行えば、失敗することなく一日で、億万長者になれるのでは、、、そう思うのも無理はありません。しかし実はディープラーニングによる株の売買の時には、気を付けたい5つの落とし穴があります。今日はそんな注意点を紹介します。

AI(人工知能)は確実に高騰する株を見つけてくれるわけではない

AI(人工知能)は魔術ではないイメージ

一つ目の落とし穴は、株の売買の為にディープラーニングが学ぶ素材は、人間がインプットしたデータに限られるという点にあります。よく噂になりますように、ディープラーニングのお蔭でコンピュータが、人間のように多数の画像の中から特定の画像を認識しました。けれども、それは何か魔術が働いたわけではなく、あくまで人間が入力したデータを組み合わせて結論を導いたに過ぎないのです。

二つ目の落とし穴は、AI(人工知能)だからといって確実に、人間のように間違いなく高騰する株を探してくれるというわけではないということです。先でお伝えしたように、AI(人工知能)が基準とするのは、人間がインプットしたデータだけですよね。

そしてそこから計算されるAI(人工知能)の判断とは、あくまで確率が他と比較して高いものを導いてくれるというだけなのです。だからAI(人工知能)は、確実に高騰する株をディープラーニングで見つけてくれるわけではありません

三つ目の落とし穴は、株を扱う相場が流動的であり、AI(人工知能)が学習したパターンに合致しない可能性があるという点です。これも先でお話ししたように、株の為のディープラーニングの対象は人間がインプットした過去のデータだけですから、これから先の未来のことに対応できるとは限りません。

株を扱う相場は、国内や世界経済の変動につれて日々変化します。その変動要因の中には、これまでに無い突発的なものが含まれるかもしれません。そんな時、従来のパターン学習をしたAI(人工知能)が対応できるかというと、少し不安になるでしょう。

AI(人工知能)の判断には「過剰最適化」のリスクがある

「過剰最適化」のリスクのイメージ

四つ目の落とし穴は、株の売買の為のディープラーニングによるAI(人工知能)の判断には、「過剰最適化」のリスクがあるという点にあります。「過剰最適化」という少し難しい言葉が出てきましたので、まず説明いたしましょう。

株で利益を最もあげる売り買いの仕方は、一番安い値で購入して、一番高い値で売り抜けることです。これは誰でも考えてみれば分かります。でも実際の相場で利益があがっている時、そのようなパターンに限られるのでしょうか。

普通は一番安い値とは分からないけれども、売る時点よりは安価な値で買い、それが幾分か高くなった時点で売りますよね。けれどもAI(人工知能)はディープラーニングで株を買う時、そうした少しでも利益が出る判断よりも、最も利益が出る判断を優先してしまいます。

最大の利益を目指すこのAI(人工知能)の判断は、一見効率が良いように見えますが、実際はどうでしょうか。そもそも一番安い価で出ている場合が少ないですし、それが一番高くなるまで待っているのではなく、複数回売り抜いた方が儲けになるかもしれません。また突如、値が急落した場合は最安値かもしれませんが、それは何かしらの原因があり、そこから高騰するのには時間がかかってしまうこともあります。

けれどもディープラーニングで株を売買する時、AI(人工知能)は、そうした可能性やリスクを考えず、何が何でも最大利益を目指してしまう傾向にあり、これを「過剰最適化」と呼びます。すると、ディープラーニングによる株の売買の「最適化」が「過剰」になりすぎれば、かえって利益をあげる機会を逃す可能性があることがわかりますでしょう。効率を優先するあまり、逆に効率を損なってしまうなんて、皮肉ですよね。

AI(人工知能)の判断に対する人間の心理的抵抗

心理的抵抗のイメージ

五つ目の落とし穴は、AI(人工知能)の判断に対する人間の心理的抵抗が挙げられます。AI(人工知能)の判断は、株の売買にディープラーニングを活用し、数えきれない位の事例から推論するのですから、その過程を人間が一瞬にして辿ることは出来ません。

もしそんなAI(人工知能)の判断が、人間から見ると絶対おかしいと思える選択であった場合、どうしましょうか。わたしたち人間は、その判断が絶対に間違えていると思っています。でもAI(人工知能)はディープラーニングの結果、株の売買でそうした判断を提示しました。

この場合わたしたちは、その判断を心理的な抵抗なく選ぶことは難しいかもしれません。すると、そうして悩んでいる間に相場が変化して、利益を得る機会を失ってしまう可能性もあります。また逆にそのAI(人工知能)の判断を選ばなかった故に、莫大な利益をあげてしまったら、もうそれからAI(人工知能)を信じられなくなってしまうでしょう。

ディープラーニングで株のイメージ

これで株にディープラーニングを使って一攫千金を得ることが、そんなに簡単なことではないと分かっていただけたでしょうか。株などの金融は、わたしたちが地道に働く以上のお金を一瞬でもたらしてくれます。しかし当然それにはリスクもありますが、そのリスクがAI(人工知能)のお蔭で無くなったら、そんなに嬉しいことはないでしょう。

しかし現実はそんなに甘くありません。株の相場は日々変化することに対して、ディープラーニングによる判断の根拠は、人間が入力した過去のデータだけです。だからAI(人工知能)に従っているだけで、絶対に儲けられるとは限りません。

それにAI(人工知能)はディープラーニングの成果で株を、最安値で買って最高値で売り抜くという最高パターンを優先して狙いますから、着実に儲けを狙うことが出来ないリスクもあります。

さらにそんなAI(人工知能)の判断が時に悪手を出せば、コンピュータでないわたしたちは戸惑ってしまいますよね。AI(人工知能)を使う立場のわたしたち人間が、反対にAI(人工知能)に振り回されているなんて滑稽かもしれません。

「棚からぼたもち」というように簡単にはいきません。株でAI(人工知能)を使うにしろ、色んな落とし穴があります。わたしたち人間は、あまり夢を見過ぎず、冷静にAI(人工知能)と付き合っていいきたいですよね。

ABOUT THE AUTHOR

この記事をかいた人 /

そねあす
AIZINE編集部のそねあすです。記事の編集を担当しています!

もともとデザインやHTML、CSSと仲良くしていたつもりがあれよあれよと編集の世界に。AI(人工知能)は作れないけど興味深々なんでまずはSiriを使いこなしてみようと模索中です。

編集初心者が、自動運転やAI家電、AI(人工知能)を使った未来まで 日々変化していくAI(人工知能)のニュースをお届けします!