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【2021年版】導入前に知っておきたい!ERPパッケージ3選を徹底比較

【2021年版】導入前に知っておきたい!ERPパッケージ3選を徹底比較

見積書や請求書などの帳簿が紙で管理されて煩しい、部門の担当の人間が休暇を取ると業務状況がわからなくなることがありますよね。そのような時に企業の各部門のバラバラな管理体制を一本化させるERPが悩みを解決します。

ERPとは会計や生産、営業などの企業のメインとなる業務の一元的な管理を可能にし、効率的な経営運用を実現してくれるシステムです。ERPを導入することで、業務手順を最適化でき、効率を飛躍的に向上させられます。また、ERPには様々な種類があり、コストの面や機能の面でも多種多様なためシステム選定のポイントを絞るのには一苦労でしょう。この記事では、ERPの種類や特徴、導入の注意点などをまとめたのでERP導入時の参考にしましょう。

そこで今回は、業務の効率化が期待できるERPについて、実際のパッケージを比較しながら紹介します。

ERPとは

経営のイメージ
ERPとは、「Enterprise Resource Planning」の略で、これを直接訳すと企業資源計画という意味です。企業資源とは、企業のヒト・モノ・カネを意味し、それらを一括りに管理し効率的に活用する考え方をERPといいます。また、最近では企業の会計、人事、生産、物流販売などの基幹業務を結合させ、業務効率化やデータの有効活用、コスト削減を目指すためのサポートシステムとしてERPの言葉が用いられています。

そもそも企業では、企業活動を行う上で各種業務が基幹システムで運用されていました。基幹システムとは、生産・販売・人事などそれぞれが独立して管理するシステムのこと。基幹システムが停止すると企業活動が完全に停止してしまう可能性があり、企業にとっては必要不可欠な存在です。

ERPと基幹システムとの違いは、企業資源を有効的に活用するシステムかどうかです。ERPは企業資源を有効活用するために複数のシステムが結合され、データを一元的に管理できる形式になっており、「総合基幹システム」とも呼ばれています。一方基幹システムとは、企業の主幹業務を支える全般的なシステムを指し、業務毎で独立したシステムの総称をいいます。

ERPの主となる機能は、人事給与管理・販売管理・生産管理・購買管理・会計管理・営業管理です。業界によって異なる機能を持つERPが用いられるため、それぞれに特化した活用がされています。そのため導入には、特徴を比較し自社の業務形態に合ったものを選定しなければいけません。

※もっと知りたい場合はこちらの記事へ

企業の運営において必要不可欠な「ERP(Enterprise Resource Planning(企業資源計画))」について解説します | お多福ラボ
ERP(Enterprise Resource Planning(企業資源計画))はそれぞれの基幹業務を統合して、リアルタイムに処理するシステムなのですが、近年ではあらゆる企業でERPが導入されており、企業の運営においては必要不可欠な存在となっています。そこで今回はそんなERPとは何か?について解説します。

ERPの種類と特徴

PCのイメージ
ERPの種類には、4つの種類があります。まず最初の2種類には、システムをどこに作り上げるのかに違いがあるクラウド型ERPとオンプレミス型ERPがあります。クラウド型ERPとは、インターネット上にシステムを作り上げ、ユーザーがそのシステムにアクセスする形式をいいます。オンプレミス型ERPは、自分の会社のサーバー上にシステムを作り上げ利用する形式です。

クラウド型ERPを用いた時は、初期費用やランニングコストが低く企業全体のコスト削減に繋がるでしょう。しかし、自分の会社の情報をクラウドに載せるため外部攻撃の恐れがあり、セキュリティ面で不安があります。

オンプレミス型ERPは、企業の情報を自分の会社で保持することからシステム自体をカスタマイズしやすいことが利点です。さらに自社の環境にシステムを作り上げることから、現在保有しているシステムと連携がし易くなります。ただし、使いやすさがある反面初期費用や取り入れるコストが大きいことが問題と言えるでしょう。

また、上記の2つの他にパッケージ型ERPとフルスクラッチ型ERPのあり、これらはシステム自体をどのように作るのかに違いがあります。パッケージ型ERPは、企業を運営する上で必要な機能をあらかじめ搭載しているERPのことをいいます。フルスクラッチ型ERPは、機能自体をカスタマイズしゼロから作り上げていくERPです。

パッケージ型ERPを使用するとシステム導入までの時間やコストを低く抑えられることが利点です。パッケージ型ERPには企業運営に必要となる機能がすでに備えられており、わざわざ機能を構築する工程がない分コストを抑えられます。しかし、自社のシステムに対し搭載の機能が対応できない可能性がありきちんと整合性を考える必要があるでしょう。

またフルスクラッチ型ERPは、パッケージ型ERPと異なり機能をフルオーダーできるので独自の企業システムがある場合には臨機応変にシステムを構築することが可能です。その一方、フルオーダーで1から作り上げる分開発の機関とコストの面で大きくなるかもしれません。

ERPを利用するメリットとデメリット

統一するイメージ

ERPを利用すると、業務や情報の一元的な管理から業務の効率化や情報の有効活用ができるメリットがあります。ERPでは今まで業務ごとにバラバラに分断されていた情報を全社一体的に管理することが可能となるからです。例えばある業務を処理したならば、それと同時に関連する全ての情報が横断的に更新される体制を作れるでしょう。

もし現在自社で部門間の連携に時間がかかり余計な人員や余剰コストが発生しているならば、ERPを導入することで販売状況や在庫状況などをリアルタイムに把握でき、部門横断的な運用が実現するに違いありません。

また、ERPは今までの独立的なシステム環境とは違い、1つのデータベースで企業情報の統合的な管理が可能です。そのため各部門のデータ収集や加工にかけていた時間を大きく削減でき、リアルタイムな情報分析が実現します。

さらに、この1つのデータベースでの一元的な管理は、統合管理されたセキュリティによる企業の内部統制強化にも効果を与えます。企業全体のシステム保護を可能とし、最適なコンプライアンスの維持ができるでしょう。

しかし、もちろんメリットもあればデメリットもあります。なぜならERPの導入は決して安価ではなく、自社に合ったシステムを見つけるのが難しいからです。

ERPは非常に広範囲に業務をサポートできるシステムであり、規模が大きい物がほとんどです。それゆえ導入に当たっての費用も数百万円程度必要であり、さらに導入後も運営費用や保守費用などに多額のコストが発生する場合があります

また、ERPには製造元のベンダーが日本国内だけでなく世界各国にあり、その種類や価格は様々です。したがって、その中から自分の会社に合ったERPを見つけ出すのは非常に大変な作業であり、なかなか導入へのスタートを切ることも難しく感じるかもしれません。

さらに、社員がデータの管理を徹底しなければならないところもデメリットといえます。なぜなら、ERPの運用は現場の情報入力が本質であり、一元管理された企業情報の持ち出しは、企業的に損失を与えることになりかねません。したがって、社内のコンプライアンスの強化を高め、社員一人一人のデータ管理意識を高めるという企業構造の改革が必要で、大きな手間となる可能性があります。

このようにERP導入には、大きなメリットがある一方デメリットによる負担もあります。では、ERPはどのように選べば良いのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

ERPを選ぶ際のポイント

現場のイメージ
ERPを選ぶ際のポイントは、「自社に必要な機能を搭載しているか」、「運用体制は準備出来ているか」を基準に選定しましょう。この2つを基準とすることで自社にフィットしたシステムの比較ができます。

ERPは、個々によって搭載されている機能が様々です。仮に必要な機能があるかどうか比較せずに導入してしまうと、業務に必要不可欠な機能が足りなかったり、逆に多機能すぎて使いこなすことができなかったりする可能性があります。そうなると、失敗に繋がることもあります。

ERPの導入には時間と費用がかかるので、自社のビジネス体系や規模、構築要素などを前提に現場に則したシステムを検討しましょう。そうすることで効率的な費用対効果の実現できます。

また、導入したERPを現場の方々が運用していける体制が整っていることも重要となります。ERPをメインで運用するのは各現場の方々です。導入時の説明や講義などを行うようにし、現場の運用への時間的コストの軽減防止に繋げましょう。

例えば導入前にERP運用のガイドラインを作成し、使用方法や保守体制などを現場の勤務員に周知してもらうことで効率かつ効果的な導入ができるかもしれません。そして導入前にきちんとフォローをし、さらに導入後も運用面で説明会を開きフォローすることで「結局使いこなせず無駄になった」という状況を無くすことができるでしょう。

おすすめERPパッケージ3選

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では、おすすめのERPパッケージを3つご紹介します。

案件や契約などの業務進行にぴったりなZAC

企業への導入実績が600社以上の「ZAC」はプロジェクト管理に特化したシステム。プロジェクト毎に売上げと原価からの損益を一元管理でき、レポート機能により経営状態をリアルタイムに把握可能です。また業務ごとに電子申請と承認の業務の流れを設定するとともに市販の会計システムと連携を図ることもできます。

このように「ZAC」を使用すると、経営の損益状況をリアルタイムに把握し、売上利益の予想の可視化からその時々の判断に活かすことができるでしょう。見込みの段階からシステムで案件を管理でき、未来の売り上げ・仕入れ・工数・経費予想の一元入力により、売り上げや利益予想を判断可能です。

経営、営業、経理など幅広い業務領域をカバーするジョブマネ

「ジョブマネ」はクラウド型のERPで、企業でバラバラに管理されているデータを横断的に一元管理し、円滑な情報共有を行います。スムーズな情報共有から業務の過程や損益を正確に把握できるでしょう。

例えば自社の経理担当が休暇を取得した場合で、顧客から入金があったか確認できない現状があるならば「ジョブマネ」の情報共有から給金状況を即座に確認できる体制を作ることが可能です。このように業務効率を劇的に向上し、経営の改善を実現できるでしょう。

IT、Web、広告業界で業務効率化したならReforma PSA

「Reforma PSA」は、導入実績が300社以上のクリエイティブ業のためのERPです。クリエイティブ業界とは、ITやWeb、広告業界を指します。案件ごとに外注・労務費を管理できるので利益の変動が正確に把握できるでしょう。

また、システムでの一元的な業務管理で、営業から経理までの業務を分け隔てなく連携でき、抜けや漏れを防ぎます。そして、クリエイティブ業界に特化した構成により案件の販売管理と件数が一元的に管理され、効率的な収支管理が可能となるでしょう。

例えば自社で見積書や請求書が紙で保存されていたり、管理専用のExcelが多数あり二重の入力が頻繁にあったとします。そこで「Reforma PSA」を使用すると見積書や請求書などの対外的な書類の発行ができ、さらにシステム内での申請や承認が可能になります。このように日々増え続ける帳票やシステムの入力などの抜けや漏れを防ぐことができるでしょう。

ERP導入後の注意点

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ERPを導入する上で注意する点は、2点あります。

経営者の考えのみで導入しない

第1に「経営者の考えのみで導入しない」ことです。そもそもERP導入は、データを一元的に管理し経営状況をリアルタイムで可視化することで、企業全体の意思決定の迅速化を進めるのが狙いです。しかし、この意思決定をする経営者の視点のみでERP導入を進めると失敗してしまうことになるかもしれません

なぜならば、ERPを実際に運用するのは現場の人間だからです。経営者が意思決定を迅速化するためには、現場が正確な情報運用をしてこそ実現します。だからこそ、経営者の視点のみならず現場の視点も取り入れた判断が必要になるのです。

したがって、経営者が見切り発車的に導入するのではなく、現場の人間に対してガイドラインの作成や説明会を開くなどフォローの拡充をしましょう。

導入の目的や目標を明確にする

第2に「導入の目的や目標を明確にする」ことです。ERPを導入する際は自社のどこを改善したいのか、どのような費用対効果を得たいのかといった目標を設定するようにしましょう。導入をした際の目標を事前に決めることで効果的な費用対効果を判断できます。

例えばERPで横断的に一本化したデータをどのように活用するか、経営者のみならず現場とともに話し合うことでより具体的に目標を設計できるでしょう。また目標とともに社内の体制や事業内容の変化による影響も視野に入れることも大切です。社内環境の変化により導入したシステムが使用できなくなることを防ぐためにも、目標だけでなく将来を考えた広範なシステム構築を検討しましょう。

まとめ
さて今回は業務の効率化が期待できるERPについて、実際のパッケージを比較しながらERPをご紹介しました。

  • ERPとは企業の会計、人事、生産、物流販売などの基幹業務を結合させ、業務効率化やデータの有効活用、コスト削減を目指すためのサポートシステム
  • ERPの種類には「クラウド型ERP」と「オンプレミス型ERP」、「パッケージ型ERP」とフルスクラッチ型ERP」の4種類がある
  • ERPを利用すると業務や情報の一元的な管理から業務の効率化や情報の有効活用ができる一方、ERPの導入は決して安価ではなく、自社に合ったシステムを見つけるのが難しい
  • ERPを選ぶ際のポイントは、「自社に必要な機能を搭載しているか」と「運用体制は準備出来ているか」
  • おすすめのERPパッケージは「ZAC」、「ジョブマネ」、「Reforma PSA」
  • ERPを導入する上で注意する点は、「経営者の考えのみで導入しない」ことと「導入の目的や目標を明確にする」こと

ERPを導入すると今まで各部門バラバラに運用していた企業体型を一元的に管理でき、非常に効率的な企業運営が可能となるでしょう。しかしながら、ERPを導入するためには決して安価ではない費用と多数ある製品からの選定が必要になってきます。しっかりと現状を精査し全社一体となって導入し、対外的に強い企業を作っていきましょう。

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