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これからの住まいの新しい形になる?「IoT住宅」とは何かを解説

これからの住まいの新しい形になる?「IoT住宅」とは何かを解説

AI(人工知能)、IoT技術の発展により私たちの生活がどんどんと便利になっていますよね。それは私たちの生活基盤となる家についても例外ではありません。

現在、IoT住宅という最先端技術が搭載された新しいライフスタイルを実現させる住宅が注目を浴びています。IoT住宅とはエアコン、洗濯機、照明、シャッターなど生活に必要な多くの物とインターネットでつなげることを指します。

例えばIoT住宅ではスマホで照明を操作できたり、外出中でも帰宅する前にエアコンをつけることもできます。そんな近未来的な住宅が実現されるとなると、他にも何ができるか、自分の家にも導入できるのか気になるでしょう。

それでは今回は、近い将来に住まいの新しい形として定着するであろうIoT住宅について詳しく解説します。

IoT住宅とは

IoTのイメージ

まずIoT住宅を解説する前に、IoTの意味からお話しましょう。IoTとは「Internet of Things」の略で様々なものをインターネットとつなぐことを意味します。つまりIoT住宅とは、IoT技術やIoT機器を取り入れた住宅のことを指します。

IoT技術を取り入れる、ということをさらに詳しく解説するとエアコンや洗濯機、掃除機と言った家電や、家のシャッター、ドアのカギと言ったものをインターネットでつなぐことです。それによって、住んでいる人のデータを取得したり、一括操作できるようになるので生活が便利になるメリットがあります。

例えば真夏に外出中、家へ着くころには部屋を涼しくしたいですよね。IoT住宅なら、このような場合で外から家のエアコンを遠隔操作もできます。

つまり、IoT住宅は私たちの生活をより快適にする住宅でしょう

IoT住宅とスマートハウスとはどう違うのか

エネルギーのイメージ

近年、「見える化」や「自動で最適な状態に制御」を実現するために最先端技術であるIoT技術やAI(人工知能)の技術を駆使されはじめ、そういった意味でスマートハウスとIoT住宅が混同されることもありますよね。しかしこの2つは、全くの別物。それでは、スマートハウスについて詳しく解説しましょう。

スマートハウスは太陽光発電などと言った自然エネルギーから発電する「創エネ」、蓄電池を活用した「畜エネ」、そしてエネルギーを無駄なく利用する「省エネ」の3つの概念から成り立つ住宅を指します。

スマートハウスの目指すところとしてZEHが挙げられ、ZEHとはネット・ゼロ・エネルギー・ハウスを意味します。それは家の構造、断熱性能、創エネ、畜エネ、省エネというエネルギーマネジメントによりエネルギー消費量を抑制する住まいのことを指し、つまりエネルギー消費量0を目指すとのこと。

またスマートハウスは発電したり、消費したエネルギーの流れを「見える化」したり、エネルギーを無駄なく上手に利用するために「自動で最適な状態に制御」することにも特化した住宅です。

つまり、スマートハウスとはエネルギー管理に特化した住宅、一方IoT住宅とは家電や、家の設備機器をインターネットとつなぎ便利な生活を実現できる住宅を指しています。

IoT住宅のメリット

家電を遠隔操作するイメージ

IoT住宅にすることで多くのメリットを受けることができます。そのメリットについて、いくつか見ていきましょう。

家電を遠隔操作できる

IoT住宅ではスマホやスマートスピーカーを利用することで洗濯機、エアコンと言った家電を遠隔操作できます。

近年発売される洗濯機、エアコンなどの一部の家電はインターネットによる連携が可能であり、家にスマートスピーカーもしくはスマホがあるだけで簡単操作が可能。外出先からももちろん操作できるので、家に到着する前にエアコンのスイッチを入れることもできるでしょう。

またそれら家電などにAI(人工知能)が搭載されていれば、私たちのライフスタイルに合わせた稼働をしてくれます。エアコンの温度調整はもちろんですが、照明やシャッターがあく時間なんてのも全てAI(人工知能)により管理してくれるでしょう。

災害時でも安心

IoT住宅では地震発生、大雨など自然災害を受けた時には、警報の連絡を受けます。その警報で蓄電池に搭載されているAI(人工知能)が反応し、優先的に蓄電池へ充電が始められる機能も搭載することが可能。

近年の災害で電気、ガス、水などのライフラインが止まることが起きています。その中の一つである電気だけでも蓄えることができるとすれば、かなり助かりますよね。そのような意味では、IoT住宅は私たちに快適な生活だけでなく安心、安全な生活を提供するでしょう。

IoT住宅のデメリット

セキュリティのイメージ

非常に便利で快適な生活を提供してくれるIoT住宅にもデメリットがあります。

Wi-Fiの対策が必要

IoT住宅のメリットでも挙げましたが、IoT住宅はIoTゆえに家電などのすべてがインターネットとつながっています。

まだ普及して間もないということもあり、まだまだセキュリティー面が満足に機能していないため、仮にサイバー攻撃などを受けた際のリスクは負うでしょう。

それゆえにWi-Fiやルーターのセキュリティー対策はしっかり行いましょう。例えば、所有するパソコン、スマホなどの端末にウイルス対策ソフトを導入することはもちろんですが、Wi-Fiのセキュリティーに関しても、最新のルーターを導入し定期的なパフォーマンスやセキュリティの改善を図ることが大切です。

ツールを使いこなすのに時間がかかる

またスマホなどのツールに慣れていない方であると、家電とスマホを連携をはじめとしたIoT住宅ならではの快適な生活を送れない可能性があります。

例えばスマホで家電を遠隔操作したいけれども、家電とスマホを連携できないこともありますよね。そもそもスマホのアプリの取り方がわからないなんて状態だと家電の遠隔操作ができません。このほかにも、スマートスピーカーも種類によっては、スマホと連携することが前提の機種もあります。

つまり、ある程度のIoT住宅を使いこなせる知識、ないしスマホや家電に対する知識をつけましょう。

IoT住宅を推進する代表的企業

建設中のイメージ

IoT住宅に力を入れる住宅メーカーがどんどんと増えている中、代表する企業を解説しましょう。

パナソニックホームズ

パナソニックホームズはもともとパナソニックのグループ会社であり、技術に特化した住宅メーカー。その名残でIoTにも注目し、いち早くIoT住宅を商品化した企業と言えます。

またパナソニックホームズでは「Home X」というシステムを開発しました。このシステムはIoT住宅にAI(人工知能)を組み合わせたシステムで、生活者のライフスタイルに合わせて、かつ最適な提案をしてくれます。

例えば、洗濯機を使用する場合、洗濯物に対してどのように洗えばよいかの提案、またレンジで食べ物を温める際も温めモードや時間まで提案します。こんなAI(人工知能)がいたら、家にメイドがいるみたいに快適な生活を過ごせそうですよね。

ミサワホーム

ミサワホームでは、LinkGatesと言うIoTサービスを提供しています。内容としては、住まいのさまざまな機器をインターネットでつなげて「安心、安全、快適、省エネ」と言う4つのサービスを提供するというものです。

例えば家から離れたあとでも急激な温度変化により家族(高齢者)やペットが心配になったときでも見守るサービスがあります。このサービスは防犯対策にも活かせるでしょう。もちろん快適な生活を送るためにスマホや専用機器で家電を一括管理ができるほか、電気、ガス、水道の消費量を見える化しているので、省エネ意識が高まる手助けもします。

便利だけでなく安心感を与えてくれるIoT住宅は、魅力的ですよね。

もし自宅をIoT住宅にする場合、知っておくべき基礎知識

家選びのイメージ

次にIoT住宅に住むなら、必要になる基礎知識をご紹介します。IoT住宅を選択する場合、建売住宅か注文住宅にするかでも注意する点は変わってきます。それぞれシーン別にご紹介しましょう。

賃貸住宅の場合

一般住宅だけではなく、最近では賃貸住宅でもIoT住宅の導入を検討されることが増えてきています。しかし、まだまだ数としては少ないのが現状。もし自分で導入していくとすれば、スマート家電関係やスマートロットなどの導入でIoT住宅に近づけられるでしょう。

建売住宅の場合

建売住宅は全て仕様が決まっているパターンが多いので、あらかじめIoT住宅を選んでいればあとはIoT機能搭載の家電を導入すればIoT住宅になります。そのため、住宅の使用をしっかり確認しましょう。

注文住宅の場合

ハウスメーカーや工務店に住宅を建てる前に相談すれば、理想のIoT住宅を建築できるかもしれません。ただし、注意点としてはあれもこれも機能を追加すれば費用がかさばります。このため、予算と実現したい内容をしっかり決めてから、相談しましょう。

まとめ
さて今回は近い将来、住まいの新しい形として定着するであろうIoT住宅について詳しく解説しました。それでは内容をふり返りましょう。

  • IoT住宅とは、家電など様々なものをインターネットとつなぎ便利に過ごせる住宅
  • スマートハウスはエネルギー消費量を抑え快適な生活を目指しているのに対して、IoT住宅は家電や住宅機器をインターネットでつなぎ快適な生活を目指している
  • IoT住宅のメリットは家電や様々なものを遠隔操作や暮らしを便利にしてくれる機能が満載
  • IoT住宅のデメリットはセキュリティ面が不十分なのでスマホ、パソコンと端末にアンチウィルスを導入。定期的なセキュリティ見直し、更新が必要
  • IoT住宅を代表する住宅メーカーはパナソニックホームズ、ミサワホーム
  • IoT住宅に住みたい場合、それぞれの家でやり方が異なることを知っておくべき

技術の発展により、私たちの生活はどんどんと便利になります。今回、解説したIoT住宅はまさに快適で便利な生活を私たちに与えてくれるでしょう。

ただしどんどんと便利になっていける反面、対応できる機能の自由性が高まり、どのように利用していくかも求められる時代になってきています。将来的にIoT住宅に住む可能性があるから、基礎知識はしっかりと身につけた上、どの様に利用していくか、今からイメージを膨らませましょう。

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