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マイクロチップの埋め込み、不安はあるけどまだ危険じゃないみたい

マイクロチップの埋め込み、不安はあるけどまだ危険じゃないみたいのイメージ

最近、耳にすることが増えてきた人間へのマイクロチップ埋め込み、新しいサービスやアイテムを「使う」ならまだしも、「自分の身体に埋め込む」となるとすごく抵抗を感じてしまいますよね。気になって調べてみてもどこか都市伝説のような陰謀的な内容になりがちで、余計に不安になってしまいます。でも安心してください。マイクロチップの埋め込みは危険じゃないみたいです!

ふと周りを見渡すと世界中で技術や研究はどんどん進んでいて、気がつくと一般の人がマイクロチップを埋め込むことができる世の中になっています。

技術開発や研究が盛んに行われるということはマイクロチップの埋め込みが必要とされる世の中がこれから来る。もしくはもう来てるということかもしれません。

そこで今日は「マイクロチップの埋め込みって思ったほど危険じゃないかも」と少しでも感じていただけるように、マイクロチップとはどういうものか、マイクロチップを埋め込むと何ができるのか、なぜ危険じゃないと言えるのか、そして気になる埋め込みの流れについてお伝えします。

マイクロチップってこういうもの

マイクロチップのイメージ

そもそもマイクロチップってなんなのって話ですよね。ズバリ、マイクロチップとは読み取り器(リーダー)にかざしてデータの通信をする電池不要の小さな無線装置みたいな感じです!

細かく説明すると、マイクロチップとはマイクロチップ・インプラントといって、一般的にはパッシブタイプ(受動型)のRFIDの種類のひとつであるNFCのタイプ2規格を利用したシリンダー型の近距離小型無線装置のことを指します。大きさは米粒2つ分ほどで、体内に長期間入れていても問題のない生体適合ガラス製のシリンダーの中にマイクロチップや人体に無害な素材で包まれた銅のアンテナなどが完全密封されています。

ちなみにパッシブタイプ(受動型)とは、電池を内蔵しておらず読み取り器(リーダー)からの電波を利用して通信するタイプのことで、通信距離は数cm~数m程度と短く、電池を内蔵しなくて良いのでサイズを小さくすることができます。

そして、今のところ保管できるデータ容量は画像1枚も保存することができないほど少なく、電池がないため常にデータを発信し続けるようなGPS機能は持っていません。

また、マイクロチップを埋め込むとなると、他にも気になるのがマイクロチップの耐久性や寿命(耐用年数)ですよね。ザックリ言うと、耐久性に問題は無く、本体や通信機能は半永久的に使えるけれど、データの扱いには寿命があるといった感じです!

どういうことかというと、耐久性については埋め込んだ部分の身体が損傷するほどの衝撃でない限りマイクロチップは破損しません。そして本体や通信機能については、安全で劣化の少ない素材を使用していることや、電池を内蔵する必要がないので半永久的に使用できるんです。でもデータの扱いについては、残念ながら保存期間や書き込み回数に制限があります。。例えば現在多く利用されているマイクロチップ「xNT」だと保存期間10年、書き込み回数最大10万回となっているので、最長でも10年、使用頻度が多ければ数年で使えなくなってしまいます。

ただよくよく考えてみると、これまでの技術の成長スピードからすると、数年も経てば今よりも性能の良いマイクロチップが出てくるのは間違いないですよね。例えばスマートフォンを「これから一生使うぞ!」と思いながら購入する人がほとんどいないように、マイクロチップも私たちユーザー側からすると実際には寿命は特に問題ではないかもしれません。

もちろんマイクロチップの埋め込みは少なからず痛みや恐怖を伴うので、スマートフォンほど単純な話ではないですが、定期健診の採血くらいに考えたら良いのかなと(笑)

マイクロチップ埋め込みで何ができるのか(海外の場合)

マイクロチップ埋め込みで海外でできることのイメージ

さて、そのマイクロチップの埋め込みでどんなことができるのか気になりますよね。現時点で主にスウェーデンなどの北欧やアメリカ、ドイツなどでマイクロチップの埋め込みが意外と多く普及しているそうです!

そして海外では、電車運賃の支払いやオフィス内で軽食の決済、オフィス/車/デバイスのロック解除などにもう使用できるんです。SuicaやICOCAといったICカードで可能なことが、すでにマイクロチップでも可能ということです!

では、なぜ海外ではマイクロチップの埋め込みが普及しているのか気になるところですよね。それはトランスヒューマニズム(超人間主義)や人体改造といった考え方が大きな要因だとされています。

トランスヒューマニズムとは、日本ではあまりなじみがありませんが、テクノロジーや様々な学問などを応用して生物の身体や知能などの能力を高めたり最適化することをバイオハッキングと呼び、その中でも特に人体に特化したもののことをトランスヒューマニズムと呼びます。また人体改造に関しては、ピアスやタトゥーのようなファッションやアート、自己表現の一種でこちらは程度の差はあるものの日本でも比較的広まっています。

余談ですが、トランスヒューマニズムが広まっている国の特徴として、IoT(モノとインターネットを組み合わせること)やお金の電子化などのデジタルに対して、国民の理解度が高いということがあります。例えばIT”超”先進国のスウェーデンでは現金使用率が約2%というデータもあるほどで、支払いのほとんどがカードやスマートフォンによる電子決済に加えて、今後はマイクロチップの利用も増えていくようです!

ただあまりにデジタル化が進むと、自然災害などにより大型停電が起きた際に都市機能が停止するといったような最悪の事態も懸念されていて、万が一に備えてアナログな部分も残しておく必要があるという声も挙がっています。

マイクロチップ埋め込みで何ができるのか(日本の場合)

マイクロチップ埋め込みで日本でできることのイメージ

それでは本題に戻って、日本ではマイクロチップで何ができるのかというと国内で普及している規格とマイクロチップの規格が違うため、ほとんど何もできません。。。

もう少し詳しく説明すると、日本のICカードの多くにソニー社が開発したFelica(フェリカ)という技術が使われています。先ほど例に挙げたSuicaやICOCAもそうです(タスポなどはNFC)。そして日本製で人に埋め込めるマイクロチップはまだ存在しないのです。。となるとマイクロチップ埋め込みには世界で流通しているNFCのマイクロチップを埋め込むことになります。

つまり、日本で海外と同じようにマイクロチップを使えるようにするには、鉄道会社がNFC対応のサービスを整備したり、企業が自社ビルにNFC対応の認証ロックを設置するなどインフラ整備が必要になる。。という大がかりな準備がいるんです。

また、マイクロチップの埋め込みに関しても、もちろんほとんど普及していません。それどころかマイクロチップを埋め込むのすら一苦労なんです(詳しくは後ほど!)。

ただ、先ほどの海外の事例からもわかるように、マイクロチップでできることが増えたら普及が多少は広まるでしょうし、マイクロチップの普及が広まるとできることが増えるでしょう。結局のところサービスが先か普及が先かといった問題ですよね。

マイクロチップ埋め込みは危険じゃないみたい

マイクロチップ埋め込みは危険じゃないのイメージ

いよいよメインテーマの「マイクロチップの危険性」についてです!

これまでお伝えしてきた内容を振り返ると、身体への負担が無く・短距離でしか使えない・読み取り器(リーダー)がないと使えない・データ容量が少ないのが現状のマイクロチップです。つまり不安な点としてよく出てくる「身体への副作用」「遠隔操作」「GPS管理」「大量の個人データの漏えい」の危険性はありません。そもそも現在世界で流通しているマイクロチップの性能上不可能なんです!

それに今後マイクロチップの性能が上がったとしても、スマートフォンのようにアップデートなどはもちろんできないため、一度取り出して新しいマイクロチップを埋め込まない限りは新しい機能は利用できません。ということは、性能の向上に伴い新たな不安な点が出てきたとしても、新しいマイクロチップを再び埋め込むかどうか考えることができるわけです!

また、危険性といえばセキュリティ面も気になるところですよね。確かにセキュリティの面に関しては課題が多く、安全性の低いマイクロチップだと実際にハッキングできたというデータもあるそうです。

しかし、近距離での通信が必要なことや使用用途がまだ少ないことから、そもそもセキュリティが脅かされる状況になること自体が少ないというのが現状です。そして、暗号化通信やマイクロチップ&生体認証のような、安全性を高めるための研究も着々と進められています。

ということでザッとまとめると、マイクロチップを埋め込んでも現在の使用用途や性能的に危険な要素はなく、身体への影響もないというわけです!

マイクロチップ埋め込みの流れ

マイクロチップ埋め込みの流れのイメージ

最後にもしマイクロチップを埋め込みたいと思った時に、どこでどうやって埋め込むのか、お金はどれくらいかかるのか気になるところですよね。

すみません!実はマイクロチップ埋め込みサービスを国内で公式に取り扱っているところはまだないんです。。というわけで一般の人が埋め込む手段は下の3つです。

  • 海外で埋め込んでもらう
  • マイクロチップキットを海外サイトから購入してピアススタジオで対応してくれるところを探す
  • マイクロチップキットを海外サイトから購入して自分で埋め込む

マイクロチップキット「xNT」を販売している海外サイト(Dangerous Things)はコチラ

費用は2〜3万円で手の甲の親指と人差し指の間に注射器で埋め込み、所要時間はトータルで1〜3分ほどです。しばらくすると患部は癒えてマイクロチップがあることを感じないほどまで馴染むそうです。

ちなみにマイクロチップキットを海外サイトから購入する場合、日本の法律の兼ね合いで注射器の輸入ができないそうです。つまりマイクロチップキットに注射器は付属していないので、別途国内で購入するか、それともピアススタジオを探すということになります。

また、取り出しが簡単なように作られているので、取り出したくなったときにはすぐに取り出せます

何を隠そう、うちの社長も突然マイクロチップを埋め込んできました。。。手の甲を触らせてもらうとプニプニした感触が気持ち良かったです。そんな事をまとめた記事がコチラ

ちなみに当メディアAIZINE(エーアイジン)の運営会社でもある株式会社 お多福labでは、オフィスのロック解除にマイクロチップが使えるようになりました!マイクロチップを埋め込んでいない社員はNFCのICカードでロック解除できます。

 

さて、今回はマイクロチップとはどういうものか、マイクロチップを埋め込み何ができるのか、なぜまだ危険じゃないと言えるのか、埋め込みの流れついてお伝えしてきました。

日本で普及するには警戒心が強く反対の声が出やすい国民の理解を得る必要や法整備、インフラ整備などなかなかハードルが高く、まだしばらく先になりそうです。

ただプライバシーにシビアで訴訟大国でもあるアメリカなどで今よりも一般化が進んだり、国際的に爆発的に普及したりすると、日本での普及が急加速することも予想できます。また技術としてまだまだ可能性のある分野なので、危険性や不安をふっ飛ばすほどのとてつもない恩恵を受けられる日がくるのも案外遠くないかもしれません!

少なくとも世界中で着実にマイクロチップの埋め込みが進んでいるので、私たちはどんな良いことがあるのか、何を気をつければ問題ないのかといった色々な視点で正しい情報を得るといった気持ちを常に持っておきたいところです。

ずっと不安でいると周りが見えなくなり、物事を悲観的に見てしまいがちですよね。そう思うと肩の力を抜いて多少楽観的でいた方が気持ち的にも良いものです。とにかく不安は不安のままで残さないようにしましょう!

参照元従業員の体内にNFC通信を行うマイクロチップを埋め込む企業
体内にマイクロチップを埋め込む「マイクロチップ・インプラント」は危険なのか?何を可能にするのか?などをまとめたガイド
RFID

コメントをどうぞ

  1. ひてん より:

    すいません!突然ですがお聞きしたいことがあります。日本に輸入して手の中に入れたとしてもそのマイクロチップにどのようにしてデータを入れるのですか?

    • ババン ババン より:

      アンドロイド端末でアプリを利用してデータの読み書きができます!
      実際に試したことはないのですが、おそらくGoogle Playの「Dangerous NFC」あたりかと思います。
      記事の閲覧とコメントありがとうございます^^

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