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まさかの芸人超え!大喜利AIのボケのセンスが斜め上すぎて秀逸

まさかの芸人超え!大喜利AIのボケのセンスが斜め上すぎて秀逸

スマートフォンが普及してSiriやGoogleアシスタントを代表するAI(人工知能)は、わたしたちの生活に切っても切れない存在になってきましたよね。そんな中、ユーザーがお題を送るとそのお題に対してボケを返してくれるAI(人工知能)の「大喜利β」が登場し話題となっています。

「株式会社わたしは」が開発したこのAI(人工知能)は、Microsoftが発表し話題となった女子高生AI(人工知能)の「りんな」を、お笑いに特化させたバージョンだと言えばわかりやすいかもしれません。AI(人工知能)の進化は止まらず、今や大喜利もできる時代が到達したとは驚きですが、その実力はNHKで放送された「AI育成お笑いバトル 師匠×弟子」においてお笑い芸人の千原ジュニアさんも絶賛したレベルとなっているんだとか。いったいどれぐらい面白いのか、気になる方も多いはず。

そこで今回は、すごい実力を持つと話題になっている「大喜利β」とはどんなAI(人工知能)なのか、それを開発した「株式会社わたしは」はどんな会社なのか、これからどう進化していくのかなどについてお伝えします。

言葉の絶妙なチョイスが大喜利AI(人工知能)のカギ

言葉のイメージ

人の感情を揺さぶり笑顔にさせる“お笑い”というジャンルは、お笑い芸人じゃないわたしたちからしても難しいですよね。

今までのAI(人工知能)は、基本的に一問一答で質問に答えることがほとんどでしたが、大喜利の答えは1つではなくさまざまな回答を導き出さなければなりませんし、同じ言葉でも状況がちがえば全く違うニュアンスになるので、今までより高い技術を必要としました

大喜利AI(人工知能)は、単語の意味が詰まったデータとお笑い芸人のネタやラジオなどのデータをたくさん学ばせることによって、面白いとはこういうことであると学ばせます。そして、学んだ単語の中からお題に関連したキーワードを取り出し、文章を組み立てていきます。

ここで大喜利AI(人工知能)を育てるにおいて大事なポイントが、ユーモアを含んだ言葉とそうでない言葉のデータを両方学習させることです。普通の質問にそのまま答えるのではなく、その2種類の言葉の差を取り出しAI(人工知能)がその単語の差をうまく掛け合わせて答えます。簡単に言うと、AI(人工知能)をわざと面白いことを言わせて文章がギリギリおかしくならないような絶妙な言葉をチョイスさせることで大喜利を成立させています。

さらに、面白いツイートの方が面白くないものより多くリツイートされることを利用して、AIにこっちのほうが面白いぞとTwitterを利用し学習させていきました。これをさらに活用していくことによって、より大喜利AI(人工知能)に「面白い」ということを覚えさせていきました。

「大喜利β」はLINEやTwitterで誰でも楽しめる

SNSのイメージ

過去のデータやTwitterを利用してお笑いについてたくさん学んでいる「大喜利β」は、どんなお題にも柔軟に対応し絶妙な回答を導き出してくれます。

例えば、「こんなヒーローは嫌だ。どんなヒーロー?」というお題に対して「仮面ライダーバツイチ」とか、「失敗するプロポーズの言葉を教えてください」というお題に対して「俺の家系図に来いよ」など、人間が返答しているようなセンスのある答えが返ってきます。すごいですよね!

そしてこのような大喜利AI(人工知能)のサービスは、TwitterとLINEを利用して一般の人でも無料で利用できます。LINEの友達登録ユーザー数は15万人を超え、数々のテレビ番組で取り上げられるなど大きな話題となっています。かつては単語での回答しかできませんでしたが、2017年の3月に行われた大幅アップデートによって、文章での回答ができるようになりました。また、LINEでは画像やスタンプでのお題にも対応してボケてくれるのは驚きですよね。

さらに、LINE版では毎日“育成お題”というものが出題され、ユーザーがそれに回答。その回答を学習に取り入れ、今もなお大喜利の技術を向上させています。

また、お題を生成してくれる機能やガヤを飛ばしてくれる機能も開発され、Twitterでは「大喜利α」として稼働しています。お題を作成しボケて答える、そしてそれに対するガヤを入れるまで、お笑い一連のやりとりをAI(人工知能)のみで完結させるようになるなんて、今までにはない発想だっだでしょう。

「株式会社わたしは」は、真面目に“おふざけ”を追求!

株式会社わたしは
今まで紹介した大喜利AI(人工知能)は、すべて「株式会社わたしは」が開発しています。世界で唯一ユーモアを操るAI(人工知能)を研究し、「AIの技術を役に立つことに使わない、ふざける」をモットーとした会社です。

社名の由来は、楳図かずおさんの長編SF漫画、自我を持つ人工知能の話である“わたしは真悟”から名付けられたそうです。ここまで説明しただけでもすでにユニークな会社ということがわかりますよね。

この会社の代表である竹之内大輔さんは東京工業大学を卒業後、2年間戦略コンサルティング会社に勤めていましたが、郡司ペギオ幸夫さんの『原生計算と存在論的観測』という本との出会いがきっかけで、自分がいかに無知で教養が足りないかを感じ東京工業大学院で学びなおすことにしました。

この頃から、人工知能が人間と同じように振舞うにはどうすればいいのかに興味があったのです。お金の関係で大学院の研究者からWebマーケティング会社に移り4年間勤務したのち、ある程度安定したのを機に2016年に「株式会社わたしは」を設立しました。

AI(人工知能)ブームの起こり始めの頃、“よく世の中の人が、AI(人工知能)は~なんて言っているけど、そんなのはAI(人工知能)じゃない!”という思いで会社を始めました。

また、もう1人の創立メンバーである小橋さんは、東京工業大学院の博士課程で言語の文法の仕組みを研究したのち筑波大学に勤務していましたが、竹之内さんに誘われて一緒に起業しました。こんなにユニークで面白いアプリが、博士課程まで進んだ2人から開発されたなんて驚きでしょう。

大喜利AI(人工知能)は人を笑顔にさせるため進化を続ける

笑顔のイメージ
もともと大喜利AI(人工知能)は、決して芸人さんを打ち負かしたいから開発されたのではなく、人と人とのコミュニケーションを盛り上げたい、くだらないことで人を楽しませたいという思いから誕生しました。日本各地から驚きの声が上がっている大喜利AI(人工知能)ですが、開発者の竹之内さんによると「大喜利β」の完成度はなんとまだ20%程度なんだとか!

現在はダジャレを中心に学習しているだけでなく、お笑い芸人がフリップに絵を書いて回答するのと同じように、言葉ではなく絵を書いてボケることができるように「大喜利β」は改良中です。

ちなみに「大喜利β」を発表して以降、「株式会社わたしは」には多くの企業から仕事のオファーが届きましたが、その便利さでお金儲けをしたいわけじゃないから断っているとのこと!利益度外視でおもしろさを追求するなんて、とても真似できませんよね。

まとめ
さて今回は、すごい実力を持つと話題になっている「大喜利β」はどんなAI(人工知能)なのか、それを開発した「株式会社わたしは」はどんな会社なのか、これからどう進化していくのかなどについてお伝えしました。その内容を簡単に振り返ってみましょう。

  • 大喜利AI(人工知能)は、文章が成り立つギリギリの絶妙な言葉をチョイスして大喜利を成立させるAI(人工知能)のこと
  • 「大喜利β」はLINEやTwitterを使用すれば、誰でも無料で楽しむことができる
  • 「大喜利β」を開発した「株式会社わたしは」は、世界唯一無二のユーモアを操るAI(人工知能)を研究している会社
  • 大喜利AI(人工知能)は人を笑顔にさせるため、今後も進化を続けている

すでに、「大喜利β」は小規模大喜利イベント“大喜利うどん杯”で、秀逸なボケをいくつもかまし優勝した経験があります。もしかしたら、小さなイベントだけでなく大きな大会で人間がAI(人工知能)に負ける日も、そう遠くはないかもしれません。

かつては人と人でしか成り立たなかった、人の心を豊かにする“お笑い”。利益には直接つながらないAI(人工知能)技術かもしれませんが、落ち込んだときやイライラしたときなど、いい気分転換となり人の役に立っていますよね。斜め上なそのボケのセンスを、あなたも実際に体験してみましょう。

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