最近「5G」という言葉をよく耳にしますよね。
ドコモやソフトバンクなどの通信キャリア各社もこぞって「5G」対応の端末や、「5G」の料金プランなどを発表しています。まさに、いま旬のトレンドワードといえるでしょう。
では、この「5G」でいったいどんなことができるようになるのでしょうか。
もちろんこの5G、大容量の動画データが一瞬でダウンロードできるといったように、通信容量、通信速度の面で大きなメリットがあります。その一方で、AI(人工知能)にも大きくかかわる技術なのです。
今回は、新時代の通信システム「5G」とAI(人工知能)で私たちの生活がどう変わるのか、「5G」とAI(人工知能)が描き出す未来の世界を少しだけ覗いてみましょう。
5G(第5世代移動通信システム)って聞くけど何?
これまでの4Gと比べても大容量で超高速な通信が可能となるため、4Kや8Kといった高解像度の動画配信もスムーズに行うことができます。
5Gのメリットとデメリット
このように、いいことづくめの5G、もちろんメリットはたくさんあるのですが、半面デメリットも存在します。ここからはそんな5Gのメリットとデメリットについていくつかご紹介することにしましょう。
4Gと比べて最大で20倍の速さです。ですから今では多くの人が利用している動画配信サービスなどでも、通信速度が向上することで、4Kや8Kといった高画質の動画もストレスなく楽しむことができるようになるでしょう。
一度に接続できる台数が増えるということは、中継装置などの設置コストの削減につながり、結果として通信コストが削減されるというメリットもあります。
IoTは家電製品など私たちの身近なところから、医療、農業、製造業などあらゆる分野での活躍が見込まれていますので、5Gの普及により、私たちの暮らしが劇的に便利になるでしょう。
5G になることで遅延は1msにまで抑えられ、どれほど離れていてもリアルタイムな通信が可能に。特に、車の自動運転や遠隔操作による手術などは、人命にも関わるものですから、遅延が許されません。
このように遅延に対してセンシティブな分野においても、5Gに代わることによってよりリアルタイムな操作が可能となり、信頼性が大きく向上するのです。
しかし、このように世の中を便利にする一方で、5Gにはデメリットも存在します。
5Gの普及により、多くのデバイスがネットワークに接続されることになります。ネットワークに接続されるデバイスの数が増えるということは、それだけサイバー攻撃のターゲットになる対象が増えるということに。
実際に、IoT機器を狙ったサイバー攻撃は年々増加の一途をたどっています。
IoTの普及により、さまざまな情報がインターネット上を流れることになると、それだけ情報を窃取されるリスクも増大してしまうということなのです。
このように、トラフィック量も接続デバイス数も爆発的に増加すると、人の手によるセキュリティ対策だけでは、当然ながら追いつきませんよね。
通信システムとAI(人工知能)の関係
さて、ここからは、5G をはじめとする通信システムと、AI(人工知能)がどのような関係にあるのかについてご説明することにしましょう。
AI(人工知能)は、大量のデータを学習して、物事を判断したり分析したりするものですよね。学習のためには、たくさんの学習データを必要とします。
このように、AI(人工知能)とIoT、そして通信システムは互いに密接に結びついているといえます。
5GとAI(人工知能)によるメリット
では、5Gの普及が進むことでAI(人工知能)にはどのようなメリットがもたらされるのでしょうか。
AI(人工知能)の学習には大量のデータが必要になりますから、リアルタイムのデータを高速でクラウド送信できる5Gは、AI(人工知能)にとって大きなメリットをもたらすのです。
5Gの普及により多くのIoTデバイスと接続が可能になると、それだけ多くのデータの取得が可能となり、AI(人工知能)はその利便性を一層発揮することになるのです。
5GとAI(人工知能)で変わるこれから
このように、5Gは、AI(人工知能)にとって、大きなメリットをもたらしてくれる存在であることはわかりました。では、5Gという新たな通信システムの環境下において、AI(人工知能)はどのように活用が期待されているのでしょうか。
エッジAIとは、その名のとおり、端(デバイス)に搭載されているAI(人工知能)のことです。つまり、カメラや車、工場の機械などのデバイスに直接AI(人工知能)を搭載してデータの処理を行う技術というわけです。
5Gによって、このエッジAIが普及を始めたとき、AI(人工知能)は、私たちにとって今以上に身近な存在になるのかもしれませんね。
今回は、来るべき5G時代に、AI(人工知能)がどのような変化を遂げるのか、5GはAI(人工知能)にとってどんなメリット・デメリットをもたらそうとしているのかについてご紹介してきました。
5Gの登場に伴ってIoTデバイスの普及が進むことで、AI(人工知能)はより多くの学習データを手にすることができ、学習精度の向上につながるということでした。
5Gの環境下でAI(人工知能)を稼働することは、セキュリティの面で不安は残るものの、実用化が進めば、自動運転や遠隔医療などといった幅広い分野で利便性が向上することは言うまでもありません。そして、エッジAIの普及により、AI(人工知能)はより身近なものとなり、その活用分野も劇的に拡大することでしょう。
これから訪れる5G時代に向けて、5GとAI(人工知能)の密接な関わり合いについて、正しい知識を身に付けておきましょう。