AI(人工知能)の新境地、野球解説者にチャレンジし球種を予測!

解説者

日本の国民的スポーツとも言える野球、毎年のように記録やドラマが生まれ、私たちを楽しませてくれ、そして、感動させてくれますよね。

プロ野球の季節になるとシーズンを通して好きなチームを見守り、春と夏には球児たちの熱い戦いに心を奪われることもあります。さらに近年は、日本人メジャーリーガーが海の向こうで活躍する姿を目にすることもあり、一口に野球と言っても様々な楽しみ方が増えてきています。

今は、野球を観る機会が増えてきておりますが、実際に野球を観戦する手段としては、やはり、テレビ中継を観戦をするという方が圧倒的に多いのではないでしょうか。そして、このテレビ中継に欠かせないのが、実況をするアナウンサー解説者ですが、特に説得力があって人気のある解説者が出演する場合はさらに観戦する楽しみが膨らみます。

一般的に、解説者は元プロ野球選手が中心で、自分の経験を元にプレーの説明をするため、視聴者が「なるほど」と思えるような解説をすることができるのです。いわば、経験がモノを言うのが解説者というお仕事なのです。

がしかし、AI(人工知能)がこの野球解説者の仕事ににチャレンジするという情報を入手いたしました。確かに、AI(人工知能)は人間に比べて記憶力は秀でていますが、実際に野球解説ができるのか興味深いところですよね、したがって今回は、AI(人工知能)が野球の解説者にチャレンジする様子についてを解説いたします。

アンパイア

野球=オッサンではなくなった

昔とは異なり、私たちが野球を見る機会は確実に増えており、実際に野球を見る年齢層も広がってきています。近ごろは”カープ女子”と言われるように、若い女性も野球を見る機会が増えており、野球はオッサンだけのものではなくなってきたのです。

もちろん、ビールを飲みながらテレビに向かって、

この外国人は、外のスライダー投げてたら大丈夫や」(※1)

今日の審判辛いなぁ、おい」(※2)

と、言っているオッサンも数多く存在しますが、現状は野球を見る年齢層は増えてきており、民放のテレビ中継自体は減少傾向にありますが、各球場の観客動員数はここ数年増加傾向にあり、最高記録を更新する球団も数多くあります。よって、各球団は、テレビだけではなく、球場に足を運んでもらうために多くの経営努力をしていると言えます。

※1:多くの外国人バッターは、コントロールの良い日本のピッチャーに慣れておらず、ストライクゾーンギリギリの判断が苦手とされている。特に右バッターの場合、外角低めに外に逃げるスライダーを投げると、バッターはストライクが来たと思い、振りに行くがバットが空を切るという、あまりにも定番の打ち取り方法。
※2:球審のストライク判定が厳しい(=甘くない)と言う意味。審判も人間であるため、審判によって多少のストライク判定の違いがあるとされている。
スタジアム

誰もが解説者になりたがる

このように、野球の観戦方法は増えているとは言え、やはり手軽に野球を観戦できるのはテレビです。

正直言いまして、テレビが一番野球を詳しく見ることができます。なぜなら、カメラアングルは常にピッチャーとバッターを捉え、打球方向に合わせて素早くカメラを切り替えてくれるからです。さらに、実況や解説までしてくれると、あまり集中せずに野球を見ることができます。

これだけ正確に状況が見られるようになると、オッサンではなくとも、解説をしたくなるものです。

1アウト1、2塁
バッターは右の長距離打者
カウント1ボール2ストライク

こんな場面では…

内角高めで1球外して、次は外の変化球でゲッツー狙お

注文通りゲッツーに仕留めた後は…

よっしゃ、狙い通りや!

逆にタイムリーを浴びてしまったら…

ほらな、だからそっちに投げたらアカンねん!

とすっかりと名解説者になっているのです。

誰もが解説者になりたがるのは、自分の予想が当たった時の心地よさではないでしょうか。(と、筆者は思います。)

ディープラーニングで経験をカバー

それでは、野球解説に挑戦するAI(人工知能)について紹介しましょう、NHKが開発したAI(人工知能)、ZUNOさんです。

本名:頭野(ずの)さん

データテクノロジーを利用したスポーツ解説にチャレンジするシステムです。
2004年から記録されている約300万球以上の打席データをディープラーニング技術を応用して学習しています。
それにより、配球や、勝敗などを予測したり、データマイニングを応用して、人間の解説者が見つけることができなかった、選手の傾向を見つけることが可能とされています。
また、トランク型なので、持ち運びが可能。

確かに、これだけのデータを学んだAI(人工知能)が解説者チャレンジすれば、かなりの期待してしまいますよね。それではここで、実際にAI(人工知能)ZUNOさんが、投球の予測にチャレンジするシーンについてご紹介します。

自称解説者とAI(人工知能)の対決

2017年の10月、AI(人工知能)ZUNOさんが視聴者との投球予想対戦にチャレンジしました。

予想対決をしたのは、この年の日本シリーズ第2戦 福岡ソフトバンクホークス対横浜DeNAベイスターズの一戦で、「プロ野球!投球予測バトル」と題して、試合中にAI(人工知能)と視聴者が次に投げる球の「球種」と「コース」の予測にチャレンジするという対決が行われました。

この対決に参加した視聴者は約4500人、そして、この試合の全投球数は308球でした。AI(人工知能)ZUNOさんはこの試合に投じられた308球全ての投球予測にチャレンジしました。

はたして、AI(人工知能)ZUNOさんと視聴者、どちらが高い正答率だったでしょうか。

ZUNOさん
球種予測47.04%
コース予測19.15%

視聴者(50球以上予測)
球種予測32.32%
コース予測13.20%

いかがでしょうか、自称 名解説者と名乗る人たちを押しのけて、AI(人工知能)ZUNOさんが見事にチャレンジに成功したのです!さすがはAI、今まで学習した成果を見事に発揮できました。

バッテリー

今回は、AI(人工知能)が野球解説者にチャレンジと題して、NHKが誇るZUNOさんがデータテクノロジーを駆使して投球を予測し、人間よりも高い精度を出しているということについて解説いたしました。

ZUNOさんは300万球以上ものデータを学習しているのですが、級数カウント状況出塁状況バッター左右ピッチャー左右点差コース別長打率など、40以上の指標を使って学習していたのです。

このように、多くのデータを同時に学習できるのはAI(人工知能)ならではと言えます。近い将来、AI(人工知能)が本物の解説者として活躍してくれることを期待しましょう。

参照元 NHK AI野球解説プロジェクト