世界中でAI(人工知能)やロボットが産業を大きく変えていく中、もっとAI(人工知能)について勉強しないと取り残されてしまう、と焦っている社会人の方は多いですよね。でも仕事との両立は困難!と諦めてはいませんか。実は働きながら学べるAI(人工知能)の大学院とも言われる社会人講座は、相次いで開講されているのです。
現在日本では、AI・IoT・ビッグデータなどの技術を活用できる人材不足が深刻な問題となっていますよね。そのため即戦力となる人材はとても貴重になっています。そんな中、AI(人工知能)の活用事例に興味があり、プログラミングの知識や経験がある方なら学び直しができる社会人講座も増えてきました。
大学でIT関連の基礎を学んだ人たちが、ディープに学び直しできる、AI(人工知能)の大学院のようなイメージを持っていただくといいかもしれません。
しかし、AI(人工知能)の必要性は感じるけど、専門的なことがわからない! しっかりとしたカリキュラムで学びたいけど、どこに通えばいいのかわからない!と立ち止まっている社会人も多いでしょう。
そこで今回は、AI(人工知能)の大学院というべき社会人講座を、いくつかご紹介します。皆さんのライフスタイルに合わせて、一歩踏み出してAI(人工知能)の学びの扉を開けてみましょう。
AI(人工知能)エンジニア講座
最初にご紹介するのは、学校法人先端教育機構 事業構想大学院大学が主催するAI(人工知能)エンジニア講座です。経済産業省が認定する「第四次産業革命スキル習得認定講座」にもなっています。
このAI(人工知能)エンジニア講座は、SEエンジニアを対象に開かれている社会人講座で、すでにプログラミングの知識があり、API(アプリケーション・プログラミング・インターフェイス)などプログラミングで必要な情報を活用できる方のスキルアップを図っています。社会人経験に基づき、さらに高度な専門性を身に付ける!という意味では、AI(人工知能)の大学院のような場ですよね。
※APIの意味がわからない方はこちらをチェック
AI(人工知能)エンジニア講座の気になる受講内容は、AI(人工知能)の定義などの基礎知識はもちろん、機械学習・数値分析・画像認識・自然言語処理などの手法も学びます。
そして講座の特色は、AI(人工知能)の知識をインプットするだけではなく、実際のビジネスにAI(人工知能)を活かせる人材を育成していく、ということです。解決方法を自ら生み出していく「クリエイティビティ」を持ったAI(人工知能)エンジニアの市場価値はますます高まっていますよね。
講座を受講することで、AI(人工知能)手法を用いてプログラムを作成する力、課題に対しての目標設定力、データ選択・分析力など企業において即戦力となるスキルも身に付いていきます。また、職種を超えたエンジニアと机を並べることで、意思決定に重要なコミュニケーション力も培うことができるでしょう。
このように、密度の濃い授業でスキルアップを目指している、AI(人工知能)エンジニア講座ですが、大学院のように受講方法も大変なのでは?と気になる方もいるかもしれません。
定員も20名と少人数ですので、「あいつには負けたくない!」「あの人も頑張っているのだから!」とお互い励まし合いながら学べて、士気も高まるに違いありません。
また「意志があれば、道は開ける!」。これはAI(人工知能)エンジニア講座を主催する事業構想大学院大学の建学の理念です。自分の置かれた環境の中から、問題点、課題点を自ら探しだし、新たな分野を切り開いていくことが、これからの時代には大切になっていくでしょう。社会人の知識・経験をスキルアップできる、このような講座はとても貴重ですよね。
大学が開催しているAI(人工知能)講座
次にご紹介するのは、大学で開催されているAI(人工知能)講座です。現在AI(人工知能)など情報分野の即戦力となり得る人材は圧倒的に不足しています。経済産業省の調査では、AI(人工知能)人材の現状は10万人ですが、あらたに2万人程の人材が必要とされています。
例えば、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)は、「AI(人工知能)データフロンティアコース」を大阪大学と東京大学の2拠点で開講しています。
AI(人工知能)に関しては人工知能概論、機械学習、自然言語処理、画像認識などを体系的に習得し、製造現場や顧客行動など実社会のさまざまなデータを用いて、解析手法などを学びます。このように専門的なAI(人工知能)技術が身に付くことで、企業での即戦力も高まるでしょう。
東京大学の本郷キャンパスでは、学部レベルの講座ですが、大阪大学の吹田キャンパスでは大学院レベルのAI(人工知能)講座が開講されています。大学でAI(人工知能)の基礎レベルは十分に学んだ!といえる方には、大阪大学がおすすめです。
しかし、大学は卒業したものの専門分野ではないし、難しそうでついていけるだろうか……と心配な方もいらっしゃるかもしれません。そんな方のために、受講前には、CSテスト(コンピューターサイエンスプレースメントテスト)によって基礎学力を確認でき、必要に応じて補講も受けられる制度もがあり、至れり尽くせりですよね。
またシンポジウムやワークショップも開催され、受講者の所属企業、大学、関係機関等の多方面の人材交流を図ることもできます。AI(人工知能)分野の新たな課題を見つけ、実践的な力を持つ即戦力人材が育っていくに違いありません。経験ある社会人が、もう一度大学に通いながらAI(人工知能)を学び直す、まさにAI(人工知能)の大学院的な位置づけで、軌道に乗り始めると、厳しい国際競争を勝ち抜くことも可能になります。
社会人学び直し事業「スマートエスイー」
次は、AI(人工知能)・IoT分野のいわゆるビジネススクールとして、社会人向けに開始された「スマートエスイー」のご紹介です。AI(人工知能)技術を活用できる人材を育成するため、WASEDA NEO(東京都中央区・コレド日本橋)を拠点に開始しています。(2018年6月~)
この「スマートエスイー」は、早稲田大学を中心に35大学(東京学芸大学、東京工業大学、茨城大学、群馬大学など)と、20を超える企業や業界団体(日立製作所、富士通、ヤフー、東芝など)とが連携して、AI(人工知能)人材を育成していくというものです。
また、AI(人工知能)やIoTの体系的な学びだけでなく、企業と連携し徹底的なケーススタディを通じてAI(人工知能)実践力を身に付けていくことが特徴といえます。企業からは、題材・事例・教材などの支援を受け、大学間では、共同の教材開発・指導提供・共同研究接続など協力し合う体制が整っています。JMOOC等によるオンライン提供で、教材の全国展開も可能になり、多様性のある学び直しができます。
そして、何と4億円を投じて、4年間で3000人もの国際的にリードできるイノベーション人材を育成していくとのこと。AI(人工知能)分野のビジネススクールをめざすとされていますが、先進的なAI(人工知能)の大学院とも言えますよね。
受講科目としては、スマートIoTシステム・グローバル開発実習・機械学習・深層学習・IoT版ビジネスモデル仮設検証プログラミングなどですが、各科目12時間に抑え、逆に16科目と豊富なバリエーションが揃っています。
受講資格は、情報技術の実務経験を持ち、AI(人工知能)やIoTの基礎知識を問う入学試験の合格者ですが、修了時には実践力を持った、国際的に活躍できるイノベーション人材に成長していることでしょう。
さて今回は、AI(人工知能)の大学院と言うべき社会人講座をご紹介しました。
- 事業構想大学院大学が主催するAI(人工知能)エンジニア講座
- 大学が開催しているAI(人工知能)講座
- 社会人の学び直し事業「スマートエスイー」
今回ご紹介したこれら3つの講座は、ある程度のITスキルのある社会人を対象としていますが、企業でのAI(人工知能)技術の即戦力となる、高度な人材育成に取り組んでいます。
大学や企業で基礎教養は学んだけれど、応用力がない、課題を解決する力がない、創造的なことができないと悩んでいる社会人にとっても、AI(人工知能)の大学院のような位置づけで、このような講座を受講してみましょう。幅広い業務を経験した社会人だからこそ、見つかる課題もきっとあるはずです。
また、独学で学ぶには教材の種類や勉強時間の捻出などのハードルが高いですが、AI(人工知能)の社会人講座は、カリキュラムも豊富で、短時間で学べてとても効率的に違いありません。
AI(人工知能)を学んで、グローバル化した世界でもう一度「挑戦したい!」と熱意のある社会人は、ぜひ受講してみるのも良いですよね。
AIエンジニア講座 説明会 ~社内SEからAIエンジニアへ~ | 事業を生みだし、未来を創る、事業構想大学院大学(東京・大阪・福岡・名古屋)
実データで学ぶ人工知能講座(AIデータフロンティアコース)平成30年度前期募集のご案内 | 東京大学
NEDO:即戦力となるAI分野の人材を育成
AI・ITの社会人講座、相次ぎ開講。大学は企業や生徒の囲い込み狙う
4年間で3000名育成へ、AI・IoT分野でイノベーション人材創出 社会人学び直し事業「スマートエスイー」 – 早稲田大学
文部科学省が支援する社会人学び直し事業「スマートエスイー」JMOOC公認プラットフォーム「gacco®」にて9月から新たに2講座開講「クラウド基盤」など再先端のICT技術をオンラインで学習
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