AI(人工知能)ニュース

操作も簡単!どんどん広まるAI受付。便利が分かる事例をご紹介

受付のイメージ

「少子高齢化」による「人手不足」と聞くと、以前は単なる社会問題として気にはなるだけでしたが、今は、私のたちの生活にも現実的な影響を及ぼすレベルのものとして深刻且つ身近な話題へと変わりましたよね。

例えば、「ヤマト運輸」や「佐川急便」などに代表される「一般物流業界」では、増え続ける個人の宅配ニーズに対して人材不足に陥っており、時間別の宅配サービスを制限したり配送料の値上げをするなどして対策を取らざるおえなくなりました。

本来であればネットショッピングなどの普及により、これまでの消費活動とは異なる社会変化が起き、新たな配達ニーズが生まれてくるということは、大きなビジネスチャンスになるでしょう。このようなビジネスチャンスを活かすために様々なサービスを拡大し業界を発展させるのが、ビジネスにおけるセオリーでした。

ですが、このビジネスチャンスが深刻な人手不足の影響でビジネス存続における大きなリスクとなってしまっているのが一般物流業界の現状で、ニーズの高まりに逆行するようにサービスを制限し、業界の拡大を敢えて止めざるを得ないという状況であるというのは何とも不思議な話ですよね。

このように、少子化による人口減と高齢化による労働力不足が掛け合わさることによって、物流業界だけでなく社会全体において人手不足が深刻化していて、業界を問わずに日本社会全体で、この問題に取り組む必要に迫られています。

その1つの対策として注目を集めるのが「AI(人工知能)」を活用した、作業の「無人化」。物流関係で言えば「自動運転技術」を活用した「無人配送サービス」が検討されていますが、まだまだ実験段階なので社会導入されるには時間が掛かるでしょう。

しかし、すでに人に変わって働いているAI(人工知能)も存在しています。

そこで今回は、その実用されているAI(人工知能)として、「AI受付」をご紹介しましょう。

AIによる受付サービスは、人手不足の解消を目的とした省人化だけでなく、様々なメリットもありますので、いくつかの活用事例とともにAI(人工知能)の受付サービスによるメリットもお伝えします。

AI受付の事例1:Pepper(ペッパー)による対面受付サービス

Pepperのイメージ

まず、AI受付の活用事例として生活のなかに定着をして誰もが思いつくものの1つが「Pepper(ペッパー)」。

Pepperは、大手IT・通信企業である「ソフトバンク」が手掛ける「感情認識ヒューマノイドロボット」で、2014年6月から販売されています。

販売から既に5年も経過している為、Pepperによる受付サービスを利用したことがないという人のほうが少ないのではないでしょうか。

Pepperは、街中のあらゆる施設に受付役として設置されていることが多く、商業施設だけではなく、病院や公共施設など、業界や業務を超えてAI(人工知能)による受付業務の無人化に貢献をしています。

ちなみにPepperによる主なAI受付サービスの流れですが、まず、Pepperの胸元に設置されたタブレット端末に表示されるコマンドをタッチします。すると状況に応じた回答をPepperが音声やタブレットを使って受付業務を行ってくれます。

さすがに人間の受付とは異なり、音声や状況だけでのダイレクトコミュニケーションは難しく、また、目や耳に障害がある人や幼児とのコミュニケーションにハードルがあるのとPepperからアクションを起こすことはできないというデメリットはありますが、多くのサービス利用者を受動的に対処する受付業務であれば全く問題がありません。

最近では、回転ずしなどの飲食店の一部がPepperによる無人受付を導入しているので、実際に見かけ接客をしてもらった人もいるのではないでしょうか。

このように複雑な状況判断がいらず対応業務が単純な分野では、PepperようなAI(人工知能)ロボットを活用した受付対応が増えそうですよね。

AI受付の事例2:webサイトや音声対応の受付AIさくらさん

東京駅のイメージ

実は、Pepperよりも複雑な「接客業務」に対応が可能なAI(人工知能)システムがすでに実働しています。それは「AIさくらさん」。

AIさくらさんは、Webコンテンツの制作会社である「ティファナ・ドットコム」が制作をしたAI(人工知能)システムで、様々な問い合わせなどに対して音声やチャットで対応をする無人受付・接客システムです。

Pepperと異なる点としては、Pepperのようなロボットではないのでリアルコミュニケーションには制限があるものの、Webサイトやコールセンターのような音声およびテキストでの対応に関して強みと特徴を持っています。

AIさくらさんの主な導入事例には、コールセンター業務や社内ヘルプデスク、テレフォンアポイントのような新規ユーザーに対するインバウンド(呼び込み)接客など。

このようなビジネス領域での業務改善が目的となっている点はPepperと違うポイントです。

また、現在行われている実証実験としては「東京駅」の構内に「デジタルサイネージ」での観光案内サービスがあり、これをAIさくらさんで行なっています。

AIさくらさんは、4か国語での対応が可能ですので、東京オリンピックなど外国人観光客への対応に期待が出来そうですよね!

AIの受付サービスによるメリット

AI受付を利用するイメージ

このようにAI(人工知能)を活用した無人受付サービスは、PepperやAIさくらさんのように生活のあらゆる場面ですでに活躍をしており、人手不足が深刻化するなかでなくてはならない存在となりつつあります。

その背景には、受付業務は典型的な定型業務であるために、業務内容や対応をパターン化しやすく、AI(人工知能)による代替が非常にスムースであるということが第一の理由でしょう。

また、

深刻化する人手不足や業務コストの合理化などと、これまで当たり前とされてきた受付に人員を配置するという暗黙の了解が緩和され受付を無人化することへのハードルがなくなったことが、AI(人工知能)による受付の急速な普及を後押ししています。

それだけでなく、

クレーム対応といった心理的にネガティブな要素を含む対応シーンについても、感情を伴わずに発言内容だけを冷静に分析することができるAI(人工知能)のほうが、人より適切な対応が可能となる場面も多く存在するため

単なる人員削減ではなくサービスの向上という点でも、AI(人工知能)による受付導入のメリットとなっているのでしょう。

 

未来のイメージ

今回は、AI受付の事例についてお話しました。

AI(人工知能)による受付サービスは、現在、簡単な受付対応から、クレーム対応や新規顧客の呼び込みといったより複雑なビジネスシーンに活躍の場へと広がっています。

このように、パターン化が容易で単純且つ繰り返しが伴って、人間にとっては苦痛ともとれる業務を、AI(人工知能)に任せることで、よりよいサービス提供が可能。

また、少子高齢化の影響で貴重となった人材リソースを、より付加価値の高い業務に配置していくことで人手不足を解消することができます。

今後は、AI(人工知能)による受付サービスをもとにした対人対応可能なAI(人工知能)の更なる発展が欠かせません。これから更にAI(人工知能)の普及が進むことで、暮らしのなかで受けられるAI受付サービスの質が向上することも期待できそうですよね!

トップへ戻る
タイトルとURLをコピーしました