ライフスタイル

AIには代替が効かない仕事ってなに?これから目指すならこの職業

仕事のイメージ
「人間が行う仕事の約半分が機械に奪われる」

2013年、まだAI(人工知能)が実用化されていなかった頃、オックスフォード大学のマイケル・A・オズボーン准教授が発表した「AIによる技術革新によって、10年後に無くなる職業」に書かれていた予測です。

それから6年経った現在、AI(人工知能)によって人間から機械への代替が着実に進んでおり、「AI(人工知能)の進化によって人が行ってきた仕事が機械に代替される時代」が現実になりつつあります。

例えば、一部コンビニではスマートレジといわれる無人レジに代替。また中国では、AI(人工知能)がフライパンを操作することで、シェフの代わりに調理を代行するなんて話も出てきています。更に言えば、大手企業がこぞって開発している自動車の自動走行。これが実用されたとしたら、タクシードライバーやトラック運転手の仕事はたちまちAI(人工知能)に代替されてしまうでしょう。

ですから今後も人の仕事が機械に代替されることで、「消える職業」「なくなる仕事」が増えていく事でしょう。そう考えると、自分の仕事がなくなってしまうのではないか、と不安になってしまいますよね。

しかし、AI(人工知能)では決して代替できない仕事も存在するのです。今新聞などでは、AI(人工知能)は万能のような扱いを受けていますが、実は得意苦手がはっきりしています。ですから、AI(人工知能)が苦手とする分野の仕事につくことができれば、AI(人工知能)に仕事を奪われてしまう、という点から逃れられるでしょう。

それでは今回は、AI(人工知能)に代替されない仕事やこれから目指すべき仕事についてお話しします。

AI(人工知能)が得意なこと、苦手なこと

AIのイメージ

まずはじめに、AI(人工知能)が得意なこと、苦手なことについて説明しましょう。

AI(人工知能)とは、既にある経験を学習し、似たような事例を判断したり、論理的な推論を行ったりするコンピュータプログラムの事を指します。

また、AI(人工知能)は大きく特化型(AGI)と汎用型(GAI)の2つに分ける事ができます。

まず、特化型人工知能(AGI)は、個別の領域に特化して能力を発揮する人工知能のこと。Googleの機械翻訳などがそれにあたり、既に人間以上の能力を持つものが数多く実用化されているのです。

特に近年では、コンピュータの処理能力が上がったことで大量のセンサーの信号やビッグデータを活用しやすくなり、以前だったら出来なかった領域(自動走行など)についても、正確に仕事をこなすことが可能となってきています。

一方、汎用人工知能(GAI)は異なる領域で多様かつ複雑な問題を解決する人工知能のこと。

簡単なもので自動車の自動走行、難しいものになると鉄腕アトムやドラえもんのような自律型ロボットにあたり、この汎用人工知能は、複数の特化型人工知能を組み合わせて、判断や推論などを行います。

しかし、複数の人工知能を組み合わせる、というのは難易度が高く、実用化には至っていません。

一番大きい理由は、コンピュータなどの処理能力が追い付いていないため。解決しようとする問題が複雑になればなるほど、マシンスペックが必要になってしまい、マシンスペックが高くなるような仕事はAI(人工知能)に代替される可能性は低いです。

それはなぜかというと、AI(人工知能)を導入するための費用も高くなり、結果的にAI(人工知能)に代替するよりも、人間が仕事をした方がかえってお金がかからないためです。

上記の事を考えれば、特定の作業に特化する特化型人工知能で出来る仕事のうち、一部は既に代替がされ、残りも近い将来に代替される状況にあります。一方で、異なる領域を考えなければならない汎用人工知能は、代替がしづらい、できない仕事ということになるでしょう。

ですから、AI(人工知能)に仕事を奪われないためには、汎用人工知能のような複雑な問題を解決する仕事を選ぶ事が必要になってきます。

AI(人工知能)に代替されにくい仕事

それではその代替されない仕事を見ていきましょう。

お客様にサービスを提供、提案する仕事

接客のイメージ

具体的には、バーテンダー、旅館の女将などの接客業や、営業マン、コンサルタントなど。これらの職業は、お客様毎に合わせた提案やおもてなしをする必要があります。

おもてなしをすると一言でいっても、お客様の境遇、精神状態、解決したい悩み、相手の予算など、職業によっても変わりますが、いろんな要素が絡んできますし、それらの要素が絡み合った状態で、お客様一人一人に合わせたアプローチをしていくとなれば、相手によって毎回変わってくるといっても過言ではありません。

このような複雑な課題をAI(人工知能)が解く事は難しいです。

そのため、人から機械への代替はできない仕事の一つと言えるでしょう。

クリエイティブ(発想)が求められる仕事

クリエイティブなイメージ

他にもクリエイティブな仕事は代替が難しいです。具体的には、作曲家、デザイナーなどの創作家がありますが、それ以外にも研究者や商品企画などといった仕事も該当します。

AI(人工知能)というものは、過去にあった類似事例などを参考に物事を判断するため、前例に無い物事を考えることを苦手です。

ですから、創造的な発想ができるのは人の強みであり、そのような職種を機械に代替させる事は困難であると言えるでしょう。

そのため、これらは今後将来においてもAI(人工知能)で代替がきかない仕事であると言えます。

教育に関係する仕事

教育のイメージ

次に、教育に関係する仕事はAI(人工知能)には難しいです。具体的には、教員、塾講師が挙げられますが、他にも企業のマネジメント職も該当します。

これらの職に共通するのは、人をまとめ上げ、導いていくリーダーシップが求められる事。しかし、人間は一人一人で考え方も違いますし、育ってきた環境も違いますよね。

また、この仕事で最も大事になるのは、相手の感情を読み取り、理解できる能力です。しかし、AI(人工知能)にはそれが出来ません。

AI(人工知能)ができるのは、過去のデータとの比較による判断です。AI(人工知能)自身が感情を持っているわけではないため、人の深層心理を読む仕事は代替できません。

ですから、人の心を癒す、育てる、理解する、という成長に関わる仕事はAI(人工知能)には出来ず、一人一人の細かな心理に合わせたコミュニケーションをとり、それを育て上げる教育者は人でなければならないでしょう。

AI(人工知能)やRPAなどのソフトウェアの設計者

人工知能開発のイメージ

最後に代替ができない仕事は設計者。具体的には、ソフトウェア、特にAI(人工知能)そのものを設計する仕事が該当します。

AI(人工知能)やRPAなどのソフトウェアの設計とは、過去のデータを使って問題を解決ができる判断手順を作る事。

例えば無人レジを行うAI(人工知能)を設計する場合、商品を正しく読み取れるようにするための判断基準を設けなければなりません。また、店ごとに扱う商品が違うなど、細かな要求にも合わせていかなければなりません。

ですから、AI(人工知能)を設計する為には、機械学習のアルゴリズムなどに精通していなければなりませんし、細かな要求に合わせていく必要があるのです。

上記のような細かな要求にこたえる、という事は汎用人工知能(GAI)の領域になる為、AI(人工知能)による代替ができない仕事の一つといえるでしょう。

 

コミュニケーションのイメージ

ここまで、仕事の代替についてお話をしました。

今AI(人工知能)は特定の範囲に特化した思考判断を得意とする一方で、異なる領域にまたがって思考判断する事を苦手としています。また、0から物を作り上げることも苦手。あくまで、AI(人工知能)は過去の事実やデータから、判断、行動する事しかできないのです。

「消える職業」「なくなる仕事」が今後も増えるのは間違いありません。しかし、AI(人工知能)が苦手とする領域、つまり人だからこそできる事とは何か?を考えてみると、実はAI(人工知能)には代替できない仕事もたくさんある事に気づけますよね。

そこに気づくことが出来たのならば、AI(人工知能)に対し、脅威と思う必要はありません。そして、AI(人工知能)が出来ない、苦手とする仕事の中で、自分が伸ばしたいと考える領域を決め、成長させていきましょう。そうする事で、AI(人工知能)に決して代替されない人としての強みを持って仕事ができるようになり、AI(人工知能)の脅威に怯える事もなく、安心して仕事をすることができるでしょう。

コメントをどうぞ

トップへ戻る
タイトルとURLをコピーしました