AI(人工知能)ニュース

AIのメリットはどう活用できる?中小企業に役立つ事例を紹介

メリットやアイディアのイメージ

AI(人工知能)というワードを耳にするようになり久しくなりましたよね。大手企業ではAI(人工知能)の開発や活用が進み、中小企業でもそのメリットを効果的に使う企業が出てきています。

また、近年はAI(人工知能)元年とも呼ばれスマート家電(電気・テレビ・エアコンなど)やスマートスピーカー(Amazonecho・Google Homeなど)をすでに利用している家庭もあるかもしれません。

しかしAI(人工知能)にはどのような特徴やメリットがあるのか、またAI(人工知能)を活用することによって中小企業にどんなメリットがあるのか、まだまだわかっている方は少ないでしょう。

そこで今回は、中小企業がAI(人工知能)に対する認識や活用方法、メリット、また、実際に利益を10倍にした中小企業や約240億円の資金調達を実現した中小企業の事例を解説します。

AI(人工知能)を活用し利益を10倍に伸ばした飲食店「ゑびや」

うどんのイメージ

まず1つ目の実例の「ゑびや」は、三重県の伊勢市にある老舗食堂であり、うどんや伊勢の郷土料理を扱う中小企業。

1年で約300時間の短縮を実現した技術

この「ゑびや」は当初、POSレジの売上データやホームページへのアクセス数など、毎日100項目以上のデータ収集しエクセルへ入力していました。これをするのはとても手間ということは想像つきますよね。

ですからこの「ゑびや」は、時間を短縮するために、その後データ処理に「スクレイピング(ウェブサイトからの必要なデータをピックアップし入力するプログラム)」を導入することにし、これによって人間が行うと1時間程度かかっていたデータ収集作業がなんと3分に短縮させました。

これは1年換算すると約300時間の時間短縮になり、膨大な時間を削減することにつながります。

そして、このデータをもとに近年多くの企業で導入が進んでいるBIツール(データ分析・加工ツール)を活用し、来客数の予測や客層の「見える化」を実現したのです。

利益を10倍にしたAI(人工知能)の導入

そして次に「ゑびや」が導入したのはAI(人工知能)。

「アロバビューコーロ」というAI(人工知能)を使ったシステムで、これは店内に設置したカメラから、AI(人工知能)が来客を認自動で画像認識をおこないます。

この画像認識とは具体的には、カメラで撮影したデータを元に来客の性別や年齢層、さらには感情までをAI(人工知能)が分析をしてくれるのです。

このAI(人工知能)アロバビューコーロによって「ゑびや」は、幅広い顧客データを獲得に成功。そしてAI(人工知能)のメリットを効果的に活用したのです。その活用方法について詳しくお話ししましょう。

「見える化」したデータを活用しAI(人工知能)の開発

「ゑびや」が次に行ったのは獲得したデータやシステムの活用でした。

具体的には、上記で紹介したPOSレジの売上データや、ホームページへのアクセス数、画像認識で得た顧客データに加え、天気予報や近隣の宿泊施設の利用状況までチェック。そして開発した「来客予測AI(人工知能)」にそのデータを活用したのです。

この「来客予測AI(人工知能)」によって、人の手でやると時間のかかる面倒な仕入れや人材配置などを任せ時間の効率化を実現。これによって業績を10倍にアップさせたのでした。

AI(人工知能)を活用し効率化を実現した「はつはな果蜂園」

養蜂のイメージ

次にお話しする実例は、広島県にある養蜂業を営む中小企業「はつはな果蜂園」。

240億円の資金調達

この養蜂業は、基本的には巣箱の数をたくさん増やす、スケールメリットによって収益を向上させました。

ところが、少子高齢化に伴う後継者不足が問題で、それに加えさらに、巣箱の点検など作業負担が大きく継続的に巣箱を増やすのが困難な状況だったのです。

それを効率化するために導入したのがAI(人工知能)。

このAI(人工知能)システムによって人手を補うことにしました。そしてさらに、その既存のシステムを改良することで、新たなシステム「Bee Sensing」を開発しました。この開発資金はクラウドファンディングで約240億円の資金調達をしたのです。

「見える化」を実現したシステム

この調達した資金をもとに開発し導入した「Bee Sensing」というのは具体的には、巣箱に取り付けたセンサーで温度や湿度の管理を遠隔操作できるシステム。

これによって、重荷となっていた巣箱点検業務の負担を大幅に軽減することに成功しました。そして、眠っていた「見える化」できるデータを、このシステムのAI(人工知能)によって作業効率の向上につながったのです。

さらに、そのシステムに蓄積したデータをAI(人工知能)が解析することで、温度や湿度が異常値を発見できるようになりました。

これらによって、生産量も700kgから1tを目指すという新たなビジョンも明確になり、人手不足に苦しんでいた養蜂場は大きく変わることができました。

これもAI(人工知能)のメリットが中小企業にもたらした産物でしょう。

中小企業がAI(人工知能)を活用するメリット

見える化のイメージ

さて、ここまではAI(人工知能)を取り入れた企業の実例をお伝えしましたが、今度は先ほどお話しした実例にもあったAI(人工知能)を使った「見える化」について説明をしましょう。

このAI(人工知能)による「見える化」は、推論や課題解決において人間を代替し行うことができます。

それは以下の通り。

  • 映像データを人間が判別しやすくするために簡素化する
  • データを特徴別に分類する
  • 画像解析によって特徴の抽出する
  • 音声データの文字化する

これらは一例にすぎませんが、そもそもAI(人工知能)は、人間には時間的に困難な規則性をビックデータから推論することのできるというメリットがあります。

これらによって、「見える化」され課題発見や解決に繋がったり、業務プロセスの効率化やマーケティングに応用することが可能になるのです。

そこで、中小企業には業務に活かしきることのできていない潜在的に眠っている沢山のデータを、AI(人工知能)が「見える化」を実現することによって、業務が効率化されAI(人工知能)が中小企業に大きなメリットをもたらしました。

  • 業務プロセス(事務や管理業務)
  • ターゲットとするマーケット
  • 顧客データ
  • 作業工程におけるリスク
これらによって、人手不足の解消や、また他の業務に集中できたりといった利点が生まれます。

このように、中小企業が保有するデータで、「見える化」のできるデータがたくさん存在しています。また、これらが「見える化」されることによって中小企業の「収益の向上」や「新規ビジネスの開拓」につながるでしょう。

 

仕事が捗るイメージ

今回は、中小企業に役立つAI(人工知能)の事例として、「ゑびや」や「はつはな果蜂園」のお話しをしつつ、「見える化」についてお話ししました。

「見える化」を見据えたデータ収集や自社が求めることを明確化することによって、AI(人工知能)どのようなメリットをもたらすのか、代替できる可能性があるのか、ということが理解できましたよね。

最初からAI(人工知能)のメリットを活用することや開発を目標にするというのは難しいかもしれませんが、顧客データや企業の問題を少しづつ「見える化」していくことは可能なはず。

まずは身近な課題に目を向けることで、最終的にそれが「ゑびや」「はつはな果蜂園」のような利益をもたらしたように、良い結果に繋がるでしょう。

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